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第1章
漸く変化があるも
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そう言えば55階層を出発して直ぐに水樹が60階層、つまりボス部屋まではなにも無く、拍子抜けするのではないかと言い始めた。
「水樹が60階層までは平和そのものだと言ったからな!」
すると皆の顔が厳しくなった。勿論最大限の警戒をしなければならない事を意味する。
55階層の位置が分かり、地図を確定というか、向きを変えたものとして見た場合のではある。
残り20分もすれば階段という所で異変が発生した。
先頭のアトランジェの胸から上が切断され、胸から上が地面に落下し、遅れて数歩歩いた残り部分が細切れにされたのだ。
そこは幅の狭い通路で、後続のレイナも壁から超高速で発射された刃物に切り裂かれた。漸く俺は対処し、射出口を破壊していった。
射出口は20m程の間に計6箇所もあった。そして2体の体を作り直してから先を進んだ。勿論切り刻まれたのは俺が操り人形としていた予備の体だ。正直拍子抜けした。だが、警戒せずに進んでいたのなら本物の肉体が切り刻まれていただろうとは思うが、それでも先頭の2名だ。正直意味がない。精々足留めの時間稼ぎだろうか。
ただ、アトランジェは己の体が切り刻まれていくのを見て嫌なものだなとぼやいてはいた。
55階層はそれ以外は特に何もなかった。水樹がこの先はまた何かが有るかもだから、警戒をと呼び掛けていたのもあり、何もなかった。
今回は俺の作った人形のお陰で難を避ける事ができた。
つまり作戦勝ちだが、もしも本気で潰しに掛かる罠であったのなら稚拙だ。本気で殺れると思ったのか、この後油断を誘う為なのか判断しにくかった。
水樹に先のトラップについて意見を求めると、今のはジャブのようなもの、つまりこれからえげつないのが来ると言っていた。確かにそうなのだろうと。
だがしかし、弱い魔物が出る以外トラップは出る事なく、今日の目標の57階層を終えた。
その頃になると死霊使いを使っての予備の体の戦隊、つまり囮隊の操作も慣れてきた。ただ疲労感はまだかなりのものがあり、やはり世話をされまくっていた。但し、昨日と違い悪戯は却下でき、皆の落胆が半端なかった。
ただ、寝る前にする事が有った。それは囮を作り直す事だ。2日も経てば痛み始めるからだ。明日は臭いもキツくなるだろう。俺のはともかく、妻の囮体からとはいえ臭いはさせたくないからだ。
そうやって作り直した後、古い方の体は燃やしてダンジョンの片隅に置いておいた。そのうちに吸収されるだろうからと。
流石にそこまでするとフラフラだったが、かなりエグい事態になるので妻達には見せていない。
終わった後はゆっくり風呂に入ったが、途中で意識がなくなり、気がついた時にはベットで寝かされており、横にいたクレアから湯船で溺れていて大変だったのだと聞かされたのだった。
「水樹が60階層までは平和そのものだと言ったからな!」
すると皆の顔が厳しくなった。勿論最大限の警戒をしなければならない事を意味する。
55階層の位置が分かり、地図を確定というか、向きを変えたものとして見た場合のではある。
残り20分もすれば階段という所で異変が発生した。
先頭のアトランジェの胸から上が切断され、胸から上が地面に落下し、遅れて数歩歩いた残り部分が細切れにされたのだ。
そこは幅の狭い通路で、後続のレイナも壁から超高速で発射された刃物に切り裂かれた。漸く俺は対処し、射出口を破壊していった。
射出口は20m程の間に計6箇所もあった。そして2体の体を作り直してから先を進んだ。勿論切り刻まれたのは俺が操り人形としていた予備の体だ。正直拍子抜けした。だが、警戒せずに進んでいたのなら本物の肉体が切り刻まれていただろうとは思うが、それでも先頭の2名だ。正直意味がない。精々足留めの時間稼ぎだろうか。
ただ、アトランジェは己の体が切り刻まれていくのを見て嫌なものだなとぼやいてはいた。
55階層はそれ以外は特に何もなかった。水樹がこの先はまた何かが有るかもだから、警戒をと呼び掛けていたのもあり、何もなかった。
今回は俺の作った人形のお陰で難を避ける事ができた。
つまり作戦勝ちだが、もしも本気で潰しに掛かる罠であったのなら稚拙だ。本気で殺れると思ったのか、この後油断を誘う為なのか判断しにくかった。
水樹に先のトラップについて意見を求めると、今のはジャブのようなもの、つまりこれからえげつないのが来ると言っていた。確かにそうなのだろうと。
だがしかし、弱い魔物が出る以外トラップは出る事なく、今日の目標の57階層を終えた。
その頃になると死霊使いを使っての予備の体の戦隊、つまり囮隊の操作も慣れてきた。ただ疲労感はまだかなりのものがあり、やはり世話をされまくっていた。但し、昨日と違い悪戯は却下でき、皆の落胆が半端なかった。
ただ、寝る前にする事が有った。それは囮を作り直す事だ。2日も経てば痛み始めるからだ。明日は臭いもキツくなるだろう。俺のはともかく、妻の囮体からとはいえ臭いはさせたくないからだ。
そうやって作り直した後、古い方の体は燃やしてダンジョンの片隅に置いておいた。そのうちに吸収されるだろうからと。
流石にそこまでするとフラフラだったが、かなりエグい事態になるので妻達には見せていない。
終わった後はゆっくり風呂に入ったが、途中で意識がなくなり、気がついた時にはベットで寝かされており、横にいたクレアから湯船で溺れていて大変だったのだと聞かされたのだった。
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