エラーから始まる異世界生活

第1章

壮行会

　結局セレナの装備を作り直す時間位しかなかった。すんなり決まったようで、早々に呼ばれたのだ。

　そのままダンジョンに行く者の壮行会となった。最後に発生すると思われるメインのダンジョンが発生した時に対処するメンバーも発表する事にした。

　俺がクレアとアトランジェを連れて行くのは決定事項であるが、その他のメンバーをどうするか迷いに迷った。

　連れて行く事のできないメンバーもいる。非戦闘系はもちろんなのだが、ルシテルだけは連れて行く訳にはいかない。

　ただどうしてかクロエが率いる第6のダンジョン攻略組に入っていた。

　第6のダンジョンはクロエが率いて貴族王族組を投入する事にしていたのだ。その中に今回ルシテルが入っている。

　もちろん俺が人選をすれば絶対にルシテルを入れない。やはりルシテルを外してくれと言おうとしたが、辛うじて踏みとどまり、君が行くのか。気をつけてな！と言い換える事に成功した。彼女に対しては殺し掛けた負い目がある。ましてや張り倒した上に方尿までしたのだ。

　この後知るのだが、彼女はその時恍惚に浸っていたそうだ…殺されそうになったのは死にたくなく本当に恐怖したそうだが、その後の俺の仕打ちに震えていたのは快感だったと…

　お目付け役としてひろみに同行してもらう。収納持ちだというのもあるからだ。ヒナタ達のいた世界から来た者は収納がつかなかったが、地球から来た者は収納を持っていたのだ。

　そして第5のダンジョンの方はヒナタ率いるあちらの世界の者達のみでパーティーを組み、セレーシャをお目付け役として同行させる事になった。

　俺もやはり収納持ちだというのもあり、セレーシャの同行については頷いていたが、俺がそうしたであろう人選で流石にクロエだ。

　クロエもお目付け役として地球人を入れていたのだ。

　俺の方はと言うと、水樹を連れて行く事にした。

　彼女に触れた時に幻影を見ているが、おそらくこのダンジョンのことだろうと踏んでいた。

　またあちらの世界から来た者の中から一人は選ぼうと思っていた。ヒナタが選ばなかった者の中で選ぶ事にしていたのもあり、レイナを連れて行く事にした。

　ヒナタが選んだメンバーの中に彼女がいなかったからだ。というのもヒナタから、事前にメインのダンジョンに行く時には私達のいた世界の者も是非1人は連れて行って欲しいと言われていた。

　ヒナタの次に腕の立つレイナをと言われたのだ。ヒナタが来ないのかと聞いたが、やはり彼女達の代表となっているのが自分だからと言うのがヒナタの回答だった。

　ただし第5、第の6ダンジョンの攻略には場合によっては参加すると事前に聞いていた。

　ヒナタはカグヤ、オルフィーネ、ナタリーを連れて行く事にした。

　元々非戦闘用員だったが、自衛の為それでもある程度の戦闘ができるように訓練とスキルを与えていたが、戦力的にはレイナ以外大差がなかった。


　そして俺はと言うと、一緒にダンジョンに入るメンバーを漸く決める事が出来た。

　クレア
　アトランジェ
　水樹
　レイナ
　オリヴィア
　この５名だ。

　そしてメンバーを発表し、盛大とは言えないが、ささやかながら壮行会が執り行なわれ、送り送られたのであった。