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第1章
イリーナ
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異変を感じたのか、一部の妻達が部屋に入ってきた。
皆慌てているので手で制し妻達に告げた。
「クレアに憑依している者が何かを訴えたいらしく現れたんだ。だから相手にしているが、なんと女神様だそうだ。名はイリーナと言うそうだ。すると慌てて駆けつけてきたレニスが驚きの声を上げた。
「イ、イリーナ様と申されますか?確か封印されている、あの処女神イリーナですか?」
クレアは皆の前に仁王立ちした。
「ふむふむ。お主は中々博識であるな。そうじゃ、我は封印されし女神イリーナに相違ない。封印の一部にほころびが発生し、漸くこうやって現れる事ができたのじゃ」
皆が黙って話を聞いている事にニンマリし、話を続けた。
「今まではかろうじて意識体をクレアに憑依し、ずっと機会を伺っておった。彼女に取り憑かさせて貰う代わりに、彼女には予知能力を与えておる。まずは予知を聞くがよい。我も分からぬのだ」
するとまたクレアの様子が変わった。目が逝っており、白目になり、完全にトランス状態である。
「災厄が起こりし日、そなたは蒼き娘と共に行動しておらねばならぬ。もし行動を共にしておねば更成る悲劇に見舞われよう。それは悲惨な結果を生む事になるであろう。そなたはまたもや災厄に遭ってしまうが、蒼き娘のおかげで被害は最小限に抑えられるであろう。くれぐれも屋敷を出る時は蒼き娘を連れて行くように。夢々忘れるでないぞ・・・」
そうするとクレアは一瞬震え、白目を剥いていたのがまた元の目に戻った。
「それとそなたは確かランスロットとい言うたな。依代となっておるクレアに免じ、そなたの無礼は許そう」
俺ははぁ?と唸っていたが話をつづけていた。
「その、そなたに頼みがあるのじゃ。聞いてはもらえまいか?」
クレアの声とクレアの顔で頼み事をしてきたので、俺はつい反射的にうん分かったと言ってしまった。
「そうか。願いを聞く前に聞くと答えてしまっても良いのかえ?そうじゃな、フェアではないのできちんと話をした上でもう一度返事を貰えると嬉しいのじゃ」
俺は女性の頼みに弱い。ましてやうるうるした目で懇願されては嫌とは言えない。黙ってただ頷き、話の先を促した。
「ダンジョン奥深くに幽閉されておる我が肉体を封印から解いて欲しいのじゃ。そなた達も感じておろう?最近ダンジョンが新たに現れて来た事を。それは我が本体が封印されしダンジョンに異変が起こっておるからに他ならぬ。ダンジョン奥深く我が封印されておる。そのダンジョンの入り口がまもなくそなた達の元に現れるであろう。済まぬが時間がない故助けてはくれまいか」
涙目で訴えてきており、即答した。
「俺にできることであれば何でもしよう。大丈夫だ。任せろ」
イリーナが震え出してきた。時間がないのであろう。
「分かった。俺の方でなんとかできるなら君を助けてあげよう。悪いが確約はできないが、最大限の努力はするぞ。確かに時間が無さそうだから、助けた後にゆっくり話をしたいものだ。それで良いか?」
「良いのだな?そなたに一方的なお願いをしているのだが本当に良いのか?しかも我に見返りを要求しておらぬぞ?」
「うーんちょっと残念さん、そんな気がするが、でも心のそう何て言うのだろうか、魂の綺麗な女性であるという事には間違いなさそうだ。そんな女性のお願い事に条件など付けられるものか?そうだな、無事に開放したら、胸でも触らせてもらうさ。役得って事でさ」
イリーナはただただ感謝し頷いた。
「イリーナが女神なのかどうかは分からないし、どうでも良いが、ダンジョンに封印されているというのならどのみちダンジョンを攻略せねば碌な事にならないだろうさ。まあついでに助けてやるよ」
「我を相手についでと言うか。そうじゃな。また主はスケコマシのようだが、根は良い者のようてあるな。主の妻達の行動を見ておれば、そなたが皆から慕われているのがよく分かる。すまないが我を助けて!おねがいじゃ!もういやじゃ!あのような」
途中でぷつりと切れた。時間が来たのであろう。クレアがパタッと倒れて気絶してしまったのだ。最後は本当に懇願し、辛いと言っていた感じだ。必死に訴え始めた感じて、俺は絶対に助け妻にしてやると心に誓ったが、妻達からはもうひとり増えるのねと聞こえた気がするのであった。
皆慌てているので手で制し妻達に告げた。
「クレアに憑依している者が何かを訴えたいらしく現れたんだ。だから相手にしているが、なんと女神様だそうだ。名はイリーナと言うそうだ。すると慌てて駆けつけてきたレニスが驚きの声を上げた。
「イ、イリーナ様と申されますか?確か封印されている、あの処女神イリーナですか?」
クレアは皆の前に仁王立ちした。
「ふむふむ。お主は中々博識であるな。そうじゃ、我は封印されし女神イリーナに相違ない。封印の一部にほころびが発生し、漸くこうやって現れる事ができたのじゃ」
皆が黙って話を聞いている事にニンマリし、話を続けた。
「今まではかろうじて意識体をクレアに憑依し、ずっと機会を伺っておった。彼女に取り憑かさせて貰う代わりに、彼女には予知能力を与えておる。まずは予知を聞くがよい。我も分からぬのだ」
するとまたクレアの様子が変わった。目が逝っており、白目になり、完全にトランス状態である。
「災厄が起こりし日、そなたは蒼き娘と共に行動しておらねばならぬ。もし行動を共にしておねば更成る悲劇に見舞われよう。それは悲惨な結果を生む事になるであろう。そなたはまたもや災厄に遭ってしまうが、蒼き娘のおかげで被害は最小限に抑えられるであろう。くれぐれも屋敷を出る時は蒼き娘を連れて行くように。夢々忘れるでないぞ・・・」
そうするとクレアは一瞬震え、白目を剥いていたのがまた元の目に戻った。
「それとそなたは確かランスロットとい言うたな。依代となっておるクレアに免じ、そなたの無礼は許そう」
俺ははぁ?と唸っていたが話をつづけていた。
「その、そなたに頼みがあるのじゃ。聞いてはもらえまいか?」
クレアの声とクレアの顔で頼み事をしてきたので、俺はつい反射的にうん分かったと言ってしまった。
「そうか。願いを聞く前に聞くと答えてしまっても良いのかえ?そうじゃな、フェアではないのできちんと話をした上でもう一度返事を貰えると嬉しいのじゃ」
俺は女性の頼みに弱い。ましてやうるうるした目で懇願されては嫌とは言えない。黙ってただ頷き、話の先を促した。
「ダンジョン奥深くに幽閉されておる我が肉体を封印から解いて欲しいのじゃ。そなた達も感じておろう?最近ダンジョンが新たに現れて来た事を。それは我が本体が封印されしダンジョンに異変が起こっておるからに他ならぬ。ダンジョン奥深く我が封印されておる。そのダンジョンの入り口がまもなくそなた達の元に現れるであろう。済まぬが時間がない故助けてはくれまいか」
涙目で訴えてきており、即答した。
「俺にできることであれば何でもしよう。大丈夫だ。任せろ」
イリーナが震え出してきた。時間がないのであろう。
「分かった。俺の方でなんとかできるなら君を助けてあげよう。悪いが確約はできないが、最大限の努力はするぞ。確かに時間が無さそうだから、助けた後にゆっくり話をしたいものだ。それで良いか?」
「良いのだな?そなたに一方的なお願いをしているのだが本当に良いのか?しかも我に見返りを要求しておらぬぞ?」
「うーんちょっと残念さん、そんな気がするが、でも心のそう何て言うのだろうか、魂の綺麗な女性であるという事には間違いなさそうだ。そんな女性のお願い事に条件など付けられるものか?そうだな、無事に開放したら、胸でも触らせてもらうさ。役得って事でさ」
イリーナはただただ感謝し頷いた。
「イリーナが女神なのかどうかは分からないし、どうでも良いが、ダンジョンに封印されているというのならどのみちダンジョンを攻略せねば碌な事にならないだろうさ。まあついでに助けてやるよ」
「我を相手についでと言うか。そうじゃな。また主はスケコマシのようだが、根は良い者のようてあるな。主の妻達の行動を見ておれば、そなたが皆から慕われているのがよく分かる。すまないが我を助けて!おねがいじゃ!もういやじゃ!あのような」
途中でぷつりと切れた。時間が来たのであろう。クレアがパタッと倒れて気絶してしまったのだ。最後は本当に懇願し、辛いと言っていた感じだ。必死に訴え始めた感じて、俺は絶対に助け妻にしてやると心に誓ったが、妻達からはもうひとり増えるのねと聞こえた気がするのであった。
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