エラーから始まる異世界生活

第1章

百合亜

　百合亜を迎えに行ったが、夜風に当たりたくなり、百合亜と一緒に水樹の部屋をノックして部屋に入った。

　水樹は驚いていた。俺が一言言夜風に当たりに行こうと誘うとにっこり微笑んでいた。

「少し夜風に当たりたいんだ。今から3人で少し歩こうよ」

　そうして両手に花状態で外を少し歩く事にした。
　夜風に当たりながら、少し景色を眺めていた。変わった所、変わっていない所様々な様子を。

　その後屋敷に戻り、水樹は部屋に戻っていった。俺は百合亜をお姫様抱っこで部屋まで連れて行った。

　百合亜はアイドルをやる直前までバレエをやっていたと言う。

　体も柔らかくて手足も長く、抜群のスタイルである。元々清楚系アイドルで売れていただけあって、今ではどこに出しても恥ずかしくない淑女になっている。
　元々真面目で厳格な家に生まれたということもあり、凛とした佇まいを保っている。どちらかと言うと可愛い系の顔立ちをしているのだが、何度その笑顔に癒されたことか。

　今俺の腕の中には国民的アイドルがいる。ある意味感慨深いものがあるのだ。中学校の頃からアイドルとして活動しており、人気の絶頂期にこの世界に来ているのだ。浮いた話の一つも出ていなかった。

　彼女の脚は引き締まっており、かなり細い。無駄な肉は一切ないのだ。走る事が好きだと言う。俺の大好きな御御足だ。

　フルマラソンも完走を果たした事があると言っていた。このか細い体のどこにそんなパワーが有るのか不思議である。

　百合亜とひとつになった後のインターバルタイムでは、俺の事を聞きたがっていた。向こうの世界とこちらの世界との文化の違いなどを話していたが、向こうでの発明品の話をするとそのあたりは水樹に話してあげて欲しいと言っていた。

　どうやら水樹はその頭の良さを生かし、様々な物をこの世に送り出していると言う。百合亜は何故か自分の事よりも水樹の事を褒めていた。

　そして百合亜はこの50年の間に一度行ってみたかったという事を実行していた。そう俺に対して「おいで坊や」と言ってきたのだが、勿論俺は胸をチュパチュパとしてしまっていた。1分程ではっとなったが、妻達は皆経験しているが、百合亜は経験がないから一度行ってみたかったと言って遊ばれてしまった。

　疲れているのを知っているので、2時間ほど経った頃に俺が少し眠そうにしている事に気が付いたので、話を止めてそっと俺の頭を胸に抱き寄せた。

「ごめんなさい。流石に疲れているのよね。私の胸でしばらく眠っても良いのよ」

　俺はその言葉に甘える事にした。
　そしてインターバルの4時間が過ぎた時に百合亜に起こされた。

　寝ぼけていたのでもう一度押し倒してしまったが、彼女に頭をポカポカと叩かれた。

「もう！駄目よ！水樹が待っているから今はダメよ」と怒られ意識を取り戻した。うぃ？と情けない呻きをしていたが

「ほらしゃんとして。ちゃんと刻印者になったから、確認して！」とピシャリと言われていた。

　確認した後にお礼を述べた。

「心地よく寝させて貰ったよ。ありがとうな」　　

　と言うと百合亜はこうやって俺の寝顔を見るのも夢だったと言っていた。

　そして部屋を出ると、ひろみとセレーシャがそこにいた。二人で百合亜に付き添うと言っていたのだ。俺2人をギュッと抱きしめ、百合亜を頼むよと言い自室に戻っていった。