エラーから始まる異世界生活

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第1章

刻印の準備と子供達との対面

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 妻達との再会を済ませた後、一旦ナンシーをはじめ6名が残り、残りの者は部屋を後にした。そして食堂で食事の準備をして待つという。それと新たに来たヒナタ達へ屋敷の案内をしたりすると言う。その間に俺はもう一つの大事な事をしていた。俺はこの世界に6人の子供がいるのだ。

 実際に3人は直接赤子の頃抱いているし、この世界での最初の子である長男ともよく遊んでいた。二人はまだ歩く事が出来ないが時に転移してしまった。だが残り3人がよくわからない。俺が向こうに飛ばされた時に身籠っていた子だ。幸い妊娠していた妻は流産もなく、無事産んでいた。

 俺は向こうに、そう異世界に飛ばされてしまったとはいえ申し訳ない想いに押しつぶされそうだった。

「お前達に今まで会えずに申し訳なかった」

 そう言うと子らは皆首を振っていた。

「お父様がこの世界を救われる為に奔走し、その結果の事なので仕方がありません。お父様が私達の事を何とも思わずに育児放棄したのとは訳が違います。お会いしたかったです」

 異世界に飛ばされてから約50年。子らは皆五十歳以上だ。周りから見たら向こうが父親、母親で、俺の方が子供の年齢になってしまう。それでも一人一人をぎゅっと抱きしめ再会の挨拶は終わった。

 後日また時間を取り孫を連れてくるという。彼らにも家庭がある。伴侶にも会いたいと伝えたりした。

 この国の支配は彼らの息子達が行っている。つまり孫だ。そう王になっており、俺はその上の上皇らしい。

 またこの場に残った6人の妻達は彼らの母親である。

 子供の作り方について教えて貰わねばなるまいと思う。向こうの世界では刻印を刻んだ刻印の日の時の子種でリギア一人のみ懐妊したが、それより後は誰一人妊娠しなかったのだ。

 親子の再会の後は食堂で食事をし、風呂になった。今日の風呂は水樹をはじめ刻印を刻んでいない者とのお風呂であった。何の事はない。俺は彼女達の体を洗う為に一緒に入っているだけだ。刻印を刻む前に俺が彼女達の体を洗う清めの儀というのをしなければならないらしい。

 いつの間にやら名前が変わっており、儀式の一部になっており、元々の内容と異なりかなり美化されているのであろう。誰に聞いたのかよくわからないが、ただひとつ言えるのはら彼女達が言っていた事だが、若返った事に対し感謝をしつつ、戸惑っていた。まだ精神と体の年齢が釣り合っていないのだ。馴染むまでには時間がかかる。それでも一刻も早く刻印を刻んで欲しいと切に願っていたのだ。

 刻印を刻む順番は彼女達の寿命を見て問題がなければ年齢順で行うという事になった。残りの寿命は短い者で残り2か月。長い者でも後5年程しか寿命が残っていなかったのであった。



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