376 / 527
第5章
長老
しおりを挟む
俺は急遽ジョン配下のドラゴン達を全て招集した。
長老が既に亡くなっている、それも恐らく20年位前の事だと伝えると、皆驚きと戸惑いを隠せられなかった。
ドラゴンは元々この世界にはいなかった。かつて聞いた話だと長老はこの世界に何かしらの理由で来た時の、大人の最後の生き残りで、この世界に来た当初の話を知っている唯一の生き残りだったらしい。
今大人になっているドラゴンも順次配置され、20年前に最後のヒナタが配置され、最初の子供が生まれるまでは子供扱いの状態で、皆事情をよくわかっていなかった。そしてその当時の事情を知る者が長老だけになってしまった。しかも当時の事情を伝える前に死んでしまったのだ。
ジョンの子供達はこの世界で生まれている。
ジョンがこれから他のドラゴンに呼びかけてここに集まるように伝えると言う。
何か分かるかどうかわからないが、長老の死体を調べる事にしたのだが、その前にドラゴン達に召集をかけると言い、念話のようなのを使っていた。
ドラゴン独自の能力らしいが、その気になればこの星にいるドラゴン全体に話ができるという。
通常はそういう事はしない。非常時の手段として用いられる事であり、安易に用いた 者は群れから追放される事もありうるというが、今はこれを使う時だと判断したのだ。
夕方には全てが着くという事で、俺は死体を調べ始めた。特に目立った外傷もなく、老衰で亡くなったと判断した。もしくは病気だ。長老という位なのでかなりの高齢だったのだろう。
亡くなった長老以外にもいた大人達はこの長老よりも高齢の者や壮年の者ばかりだったのだが、長老は当時の中では一番若手で、今の大人のドラゴンが幼体の時に育成を申し付けられており、大切に育ててきたらしい。
各地の支配していたドラゴン達が次々と亡くなっていき、最後に残った長老が引き継いでいた。それを更に今の大人のドラゴン達に引き渡していたと言う。
俺は正直困った。長老ならひょっとしたら元の世界に帰る手助けをしてくれるのではないかと期待したのだ。
だが話を聞く以前の問題で、聞く相手が死んでしまっていたのだ。
最近の俺は各町の拡幅が終わり、町と町を繋ぐ通路を作っている最中であった。そんな最中に長老を訪ねようとなり訪ねたのが今の状況であった。
ドラゴンを集めるのは長老を決めないといけないのと、今後のドラゴンと人間との共存についての話し合いをするためであった。
俺はトラブルになるのが分かっているので、一旦この場から退避し、皆が集まったらヒナタに念話で呼んでもらうようにし、この場から一旦離れたのであった。
長老が既に亡くなっている、それも恐らく20年位前の事だと伝えると、皆驚きと戸惑いを隠せられなかった。
ドラゴンは元々この世界にはいなかった。かつて聞いた話だと長老はこの世界に何かしらの理由で来た時の、大人の最後の生き残りで、この世界に来た当初の話を知っている唯一の生き残りだったらしい。
今大人になっているドラゴンも順次配置され、20年前に最後のヒナタが配置され、最初の子供が生まれるまでは子供扱いの状態で、皆事情をよくわかっていなかった。そしてその当時の事情を知る者が長老だけになってしまった。しかも当時の事情を伝える前に死んでしまったのだ。
ジョンの子供達はこの世界で生まれている。
ジョンがこれから他のドラゴンに呼びかけてここに集まるように伝えると言う。
何か分かるかどうかわからないが、長老の死体を調べる事にしたのだが、その前にドラゴン達に召集をかけると言い、念話のようなのを使っていた。
ドラゴン独自の能力らしいが、その気になればこの星にいるドラゴン全体に話ができるという。
通常はそういう事はしない。非常時の手段として用いられる事であり、安易に用いた 者は群れから追放される事もありうるというが、今はこれを使う時だと判断したのだ。
夕方には全てが着くという事で、俺は死体を調べ始めた。特に目立った外傷もなく、老衰で亡くなったと判断した。もしくは病気だ。長老という位なのでかなりの高齢だったのだろう。
亡くなった長老以外にもいた大人達はこの長老よりも高齢の者や壮年の者ばかりだったのだが、長老は当時の中では一番若手で、今の大人のドラゴンが幼体の時に育成を申し付けられており、大切に育ててきたらしい。
各地の支配していたドラゴン達が次々と亡くなっていき、最後に残った長老が引き継いでいた。それを更に今の大人のドラゴン達に引き渡していたと言う。
俺は正直困った。長老ならひょっとしたら元の世界に帰る手助けをしてくれるのではないかと期待したのだ。
だが話を聞く以前の問題で、聞く相手が死んでしまっていたのだ。
最近の俺は各町の拡幅が終わり、町と町を繋ぐ通路を作っている最中であった。そんな最中に長老を訪ねようとなり訪ねたのが今の状況であった。
ドラゴンを集めるのは長老を決めないといけないのと、今後のドラゴンと人間との共存についての話し合いをするためであった。
俺はトラブルになるのが分かっているので、一旦この場から退避し、皆が集まったらヒナタに念話で呼んでもらうようにし、この場から一旦離れたのであった。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
4,341
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる