エラーから始まる異世界生活

第３章

魔王城の破壊

　俺たちはファイヤーボールを放った後にゲートで少し離れた場所に移動していた。

　当然魔法を放った場所に敵がいると認識され反撃を食らう可能性があるからだ。

 　そしてファイヤーボールは 粛々と飛んでいき、狙い通りに城の中腹に命中し、盛大に燃えはじめたが俺は呑気に

「おー燃えとる燃えとる」

　ファイヤーボールが当たるとそこから上を中心に盛大に燃え始めたのだが、かなりの魔力を注ぎ込んだファイヤーボールなので炎の高さは天守閣の高さを超えていた。

　どうも木材を使った 建物のようで 燃え広がるのが早そうな感じではあった。

　そして ファイヤーボール が命中した後10秒後に、加速された氷の塊が天守閣に命中し、ズドンという大きな音と振動と共に建物が一気に押し潰されたのがわかる。
 　これには拍子抜けした。
　まさかこんなにあっさり当たるとは思わなかったからだ 。

　俺は思わず呟いた 

「何で当たるんだよ！ 魔王ってそんな簡単に倒せれるものなのか？ それとも今たまたま不在で、魔王がいないから当たったのか？」

　誰からも答えが返ってこなかった。
　見当がつかないからだ。
　それから俺は魔力の使い過ぎで頭がクラクラし始めたので皆に告げた 

「すまない魔力切れでふらふらしてきたので今日の所はこれで引き上げる」

　心配そうなオリビアが俺に肩を貸してくれて、滅びた城にゲートを出しまずそこに向かった。そしてその後二つばかり町を経由してからワーグナーの皇帝宮に戻った。
　皆を解散させたが、俺はもう１人では歩けない状態だった。オリヴィアにベッドまで 肩を貸して貰い、フラフラな足取りで何とか部屋に辿り着いた。そしてベッドに横になり、即休む事になった。 そうして横になると即時に意識を手放した。

　目が覚めるとレフトアイとライトアイの二人に手を握られていた。

　この２人も大人へなりつつある少女と大人の女性の中間だ。

　かなり洗礼された美女に成りつつある。俺は嬉しかった。最近中々会えない二人で、避けられている気さえした。

　しかし、実際避けていたらしい。

　淑女会なるものがあり、それに参加していて、所作を身に付けている最中で、驚かそうとしていたらしい。

　十分驚いた。
　男勝りなレフトアイが正に淑女だし、ライトアイもリギアの頭を叩かなくなり、毒舌も無くなっていた。

　そんな２人と暫くの間話をしていたが、夕食になり、明日はセレーシャを伴い、城を調べる事になり、明日に備えて早々に眠りに着いた。レフトアイとライトアイが添い寝をしてくれたのであった。