エラーから始まる異世界生活

第１章

シューマンの山へ

　俺は起きるとチャカの刻印をまずは確認した。
　刻印がちゃんと有り満足する。

　チャカはくたびれていた。復興の最前線で今は活躍をしているが、俺が城を取り戻すまで城の封鎖と魂食いの殲滅にとても苦労していた。

　チャカは本来優しく面倒見の良い闊達な性格だ。
　友人知人、同僚を次々に亡くし、騎士団が壊滅していき生き残りを纏めて何とか城を包囲して封じ込めに成功している。
　そう、戦略に長ける軍略家なのだ。
　以前俺に仕掛けてきたのは実力を見たかっただけで、武力に自信があるわけではなかった。
　一般兵士よりは強いがといったレベルだ。

　彼女は今は白髪だ。恐怖と苦労して兵を纏めた気苦労から一気に白くなったという。
　彼女に好みの髪の色を聞いたら緑という。
　俺は欠損修復で髪を緑に思い浮かべて発動すると緑になった。

　彼女は大いに喜んでいた。今はショートカットだ。
　以前は長かったが、邪魔だと切ったと。

　まあ似合っているから良しとする。

　今日は一日ゆっくりするようにし、シューマン山へ俺は先行しているセリカに連れて行ってもらう。
　残りは５ヶ月位だろうか。
　段々色気が出てきているが、彼女が憧れる大人の女性にはまだ成れていない。

　朝少し早いので各所へ回ってキスをして回る。
　実は嫌な予感がしてならず、朝の早いうちから各総督と話をしたりしていた。

　特にクレアは今日で掛けないでとお願いしてきてきたが、親子で少し一緒に過ごし落ち着いてもらった。
　予知夢を…見たわけじゃないという。

　そんなこんなで皆で食事をして、セレナ達とダンジョン訪問組と一緒におっさんに会いに行く準備を始めたのであった。