エラーから始まる異世界生活

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第7章

城内の異変

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 ゲートを潜るとそこは倉庫の一角だ。
 空気がおかしい。正確には空気じゃなくて、そこに漂う瘴気のような、ねっとりと纏わりつく嫌な感じ、生理的な嫌悪感しかしない。

 俺は思わず嘔吐した。
 それ程嫌な空気なのだ。

 倉庫を出て最初の曲がり角で、そいつが現れた。
 トカゲの頭をした犬の大きいのだ。そう、こいつ等が魂食いだ。
 どうやら早速魂を喰おうとしているが、真名が分からないから喰えない。残念ながら。ランスロットじゃないんだよ。
 アリゾナが剣を振るがなんと避けた。逆に反撃を喰らって蹴られた。しかし威力が弱く、少し蹌踉めいただけだ。俺は後ろに転移してライトソードの一振りで倒した。

 正確には奴らが乗っ取った体が魔物なだけで、基本は精神体だ。しかしライトソードの一撃は奴等に届き、浄化できた。倒した直後に理解できた。
 キングの剣がそれが可能で、アリゾナに貸している。俺とオリヴィアのライトソードもだ。

 次は女の子が、高校生が奇声を上げながら突っ込んでくる。アリゾナは切ろうとするので止めて、試しにホーリーを使うと魂食いの本体のみ浄化出来た。女の子が倒れるが事切れた。既に魂が全て喰われて体を操られていたのだ。
 俺は彼女の手を取り、お腹の前で組ませて短い別れの言葉を添え死体を収納に入れる。後でちゃんと葬ってやらないと行けない。セレナにもお別れをさせないとだ。

 そうしていると数人の兵士が向かってくる。俺はホーリーを広範囲に唱えると次々に倒れていく。そんな中一人だけ効かなかったようで、俺に剣を突きつけてくる。俺はホーリーを使った反動で動けなかったが、オリヴィアが泣きながらライトソードで首を刎ねた。高校生の一人だった。浄化され、死体をよく見ると魂の残量が0だったのが分かる。つまり魂が喰い尽くされていて、既に死んでいたのだ。
 せめてもと思い、ヒールで首を繋げ収納にしまう。
 俺は怒りに震え、大魔力を込めて城を覆う広範囲でホーリーを使う。やはりレジストする奴が少し居るが、殆ど浄化した。何となく理解できていた。

 謁見の間を目指しているが、ホーリーで倒した奴等の死体だらけだ。魔物が半分、人間が半分といった感じだ。とにかく進むが時折高校生の死体もあった。俺は泣きながら収納しまくっていた。魂が残っている者がいれば、浄化後自我が戻る筈なのだが、残念ながら謁見の間に着くまで生きた者はおらず時折レジストした奴が襲ってくる感じだ。とにかく凄惨な状況が続き皆戦意が弱かった。

 そうしていると謁見の間に着いたのだった。
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