エラーから始まる異世界生活

KeyBow

文字の大きさ
上 下
148 / 527
第6章

ボレロでの再会

しおりを挟む
 眼が覚めるとルシテルが寝息をたてていた。

 俺が優しく丁寧に接したからか安心したようだ。

 ちゃんと刻印が有るのを確認してほっとした。

 頭を撫でていると急に呻き出し、苦しみ出した。

 急ぎ起こしたが、体を乗っ取られている間の夢を見たという。

 キスをし、安心させる。
 部屋を割り当てられているので、着替えて連れていった。
 俺はルシテル以外の妻達全員を連れてカービングの屋敷にいる。執務室だ。

 これからボレロに迎えにいく。
 バトルシップは武装し、オリヴィアもスタンバっている。

 最後にボレロに行った時の街にゲートを出して皆と別れた。

 セレナに念話をして、至急迎えに来るよう指示をした。

 即反応し、セレナが武装して目の前に現れた。剣を握り締めて、怪我をしていて血が垂れている

「ああ、ランスだ。助かるのね。大変なの。街がねた」

 キスで塞ぎ、 ヒールを掛けた。

「分かっている。先ずは皆の所に連れ帰ってくれ、話は後だ」

 セレナが俺の手を握り、先程まで いた所に飛んだ。いきなり乱戦だ。ライトソードを顕現して一気に押し返す。

 セレナが手を引き、ナンシー達がいる所に着いた。全員そこにいる。皆が俺を見て驚いているが手を向けて 

「再会の話は後だ、あれを何とかしよう。スタンピードか?」

 ナンシーが返事をする。

「仲間を呼ぶから周りだけ駆除してくれ。戦えない者はゲートで避難をしろ。ナンシーとシェリーは向こうで皆を頼む」


 ゲートを開き

「戦闘中だ戦闘要員のみ来てくれ」

 そういうとバトルシップとオリヴィアのみが来た。ナンシー達に身振りでゲートに入らせるが、フレデリカ、アンバー、カトレア、クレア、ブラックスワン、ファイルヤークリスタルの面々が残った。
 ナンシーは代表、シェリーは皆の護衛として行かせた。勿論セレナもだ。

 皆に周辺を駆除させて、オリンズとホーネットは好きにさせた。俺はオリヴィアを伴い飛行し、城壁に立つ。破壊された城門をアースウォールで塞ぎ、サラマンダーを20体出現させて飛ばす。

 そして城壁内にいる者に向けて大きな声で話す

「SSS冒険者でワーグナーのランスロットだ。ワーグナーとカービングの皇帝でもある。俺が来たからにはもう大丈夫だ。魔物を駆逐してやる。共に戦うんだ!俺に続け!」

 魔法を駆使して城門近くの魔物を殲滅した。

 ライトを唱え、オリヴィアを抱きしめて飛んだ。
 20m位の高さから魔法を撃ちまくり、地上に降りてからは、二人でライトソードを出して魔物を倒しまくった。敢えてライトソードだ。

 わざとかなり派手にやった。まあ知名度は上がっただろう。城門の近くは内外共に俺とオリヴィアであっという間に駆逐し、一段落したので城に近付いていく。

 クレアを見つけるとそちらに向かう。クレアに状況を聞くと、2日前に突如スタンピードが発生し、2時間前に城門が突破されてクレア達も戦いに巻き込まれたと。また、4日前に王城の街へ着いたばかりだという。

 必死に仲間を守ったので、幸い死亡者はいないという。予知で踏みとどまるべきとあったので、購入した拠点を中心に耐えたという。そっと抱きしめてキスをする。他のメンバーもねだってくるので、オリヴィアが俺の護衛をしてくれた。オリヴィアも久し振りの再開なのだから、抱きしめてキスぐらいする時間位は稼ぐから!と背中を押された。残り7人にも同じようにしてあげた。そうするとキスをしたメンバーに少し変化があった。俺の変質した魔力が少し流れていくのが感じ取れた。

 クレア達に俺の記憶が戻った事と、ルシテルも娶ったと簡単に経緯を説明した。セレナだけは一人で説明する必要がある。この事態を想定して彼女だけはもっともらしい理由をつけてワーグナーに置いてきているのだ。

 ワーグナーの城にゲートを出して兵2万を引き入れる。俺と共に城を確保する為に向かて行く。勿論他のメンバーもだ。

 いつの間にかオリンズ達も戻ってきており、俺を先頭に堂々と進軍する。街は目茶苦茶だった。やはり一気に城へ向かったようで、城へのメインの通りだけが酷かった。極偶に脇に逸れる奴がいたようだ。城の入り口で戦闘が行われている為、周辺の魔物を兵に駆除させて、俺達は城の内部に向かう。オーガの群れを中心に兵を蹴散らしていた。城の外にいるのはオークを中心とした奴らばかりで、強い魔物は全て城内に突入している。
 俺とオリンズ、オリヴィア、ホーネットの4人で謁見の間を目指し、他のメンバーは城の入り口にて侵入者を蹴散らすように指示をした。

 謁見の間で王を囲み最後の抵抗をしている。俺達がオーガを一方的に駆除しているので皆驚いていた。皆はそのまま前進し、俺は飛んで王の前に立ち、オーガをライトソードでサクサク切り捨てていく。数分で城内の安全を確保し、外周を兵で取り囲んだ。

「貴方様は一体どなた様でしょうか?」

 王が問うので俺は命令口調で

「ボレロの王よ、我はカービング及びワーグナーの支配者にして、真の勇者であるランスロットだ。冒険者ランクもSSSだ。聞いた事はないか?」

「貴方様がかの皇帝陛下なのですね。ボレロをお救い頂き感謝致します」

「うむ。恐らくダンジョンから湧き出ている筈だ。カービングとワーグナーも同じ状況だった。ダンジョンの場所は分かっているのか?」

「はっ!把握してございます。一週間前に突如出現したと聞いております」

「うむ。我と我の仲間でダンジョンを攻略してやろう。ボレロはこの後どうする?我の庇護下に入るか?」

「ははー。我がボレロ王国は皇帝ランスロットの庇護下に入る事を望みます」

 国王は俺に跪き土下座を始めた

「相分かった。皆の前だ、立つが良い。ワーグナーの兵で城を囲っていおり、ボレロの兵の召集が終わるまで警戒に当たらせる。そうだな、明日の昼からダンジョンに入る。帰還後王権を譲渡するのだ。ただ、実質は変わらない。そなたをボレロ地方の総督に任命し皇帝の代理人とする。つまりワーグナーと同じだ」

「有難き幸せ。一つ謝らなければならない事がございます」

「なんだ?」

「皇帝陛下に差し出す娘がおりません。既に全員嫁いでおりますし、その娘達の子もまだ一番上で10歳にしかなりません」

「ちょっと待て。何か誤解があるようだがまあその事は後で話そう!どんなふうに俺の事を聞いているのか気になるな。カービングもワーグナーでも、俺は女性を差し出せと強要してはいないぞ。彼女達が俺に惚れて嫁いで来ただけだからな。だから気にするな。それより屋敷か屋敷を建てられる土地が欲しい。俺のボレロでの拠点が欲しいんだ。城には住まないからね」

 丁度海沿いの小高い丘に良い土地があるという。貴族街の端だが景色がよく、一番高級なエリアだと。ただ、土地からだと屋敷が完成するまでに時間が掛かる旨を言ってくるので、収納に屋敷が入っているから、給排水の接続工事をする位で大丈夫と伝える。

 夕方になり兵が集まったので、城壁の警備をさせる。ワーグナーに兵を戻し、カービングにゲートを出して皆の所に帰った。

 そしてナンシー達にもみくちゃにされ、一人づつ抱きしめキスをした。流石にナンシー達に買わせ保護した日本人には握手だけだ。

 既にナンシーがワーグナー側の妻達と話をしていた。

 今日はボレロにいた妻達が順番に寝室に来る。一人づつ15分位しか相手を出来ないが、それでも、少ないとはいえ二人きりの時間を必要としていた。

 次の者が時計を持ち待機し、一分前に声を掛けてから時間に入る。
 これで、戦闘中を避ける。

 何をしたかは秘密です。セレナは抱きしめ話をよく聞いただけだよ。妻達は・・・てへ♪
しおりを挟む
感想 140

あなたにおすすめの小説

アイテムボックス無双 ~何でも収納! 奥義・首狩りアイテムボックス!~

明治サブ🍆スニーカー大賞【金賞】受賞作家
ファンタジー
※大・大・大どんでん返し回まで投稿済です!! 『第1回 次世代ファンタジーカップ ~最強「進化系ざまぁ」決定戦!』投稿作品。  無限収納機能を持つ『マジックバッグ』が巷にあふれる街で、収納魔法【アイテムボックス】しか使えない主人公・クリスは冒険者たちから無能扱いされ続け、ついに100パーティー目から追放されてしまう。  破れかぶれになって単騎で魔物討伐に向かい、あわや死にかけたところに謎の美しき旅の魔女が現れ、クリスに告げる。 「【アイテムボックス】は最強の魔法なんだよ。儂が使い方を教えてやろう」 【アイテムボックス】で魔物の首を、家屋を、オークの集落を丸ごと収納!? 【アイテムボックス】で道を作り、川を作り、街を作る!? ただの収納魔法と侮るなかれ。知覚できるものなら疫病だろうが敵の軍勢だろうが何だって除去する超能力! 主人公・クリスの成り上がりと「進化系ざまぁ」展開、そして最後に待ち受ける極上のどんでん返しを、とくとご覧あれ! 随所に散りばめられた大小さまざまな伏線を、あなたは見抜けるか!?

【書籍化】パーティー追放から始まる収納無双!~姪っ子パーティといく最強ハーレム成り上がり~

くーねるでぶる(戒め)
ファンタジー
【24年11月5日発売】 その攻撃、収納する――――ッ!  【収納】のギフトを賜り、冒険者として活躍していたアベルは、ある日、一方的にパーティから追放されてしまう。  理由は、マジックバッグを手に入れたから。  マジックバッグの性能は、全てにおいてアベルの【収納】のギフトを上回っていたのだ。  これは、3度にも及ぶパーティ追放で、すっかり自信を見失った男の再生譚である。

社畜の俺の部屋にダンジョンの入り口が現れた!? ダンジョン配信で稼ぐのでブラック企業は辞めさせていただきます

さかいおさむ
ファンタジー
ダンジョンが出現し【冒険者】という職業が出来た日本。 冒険者は探索だけではなく、【配信者】としてダンジョンでの冒険を配信するようになる。 底辺サラリーマンのアキラもダンジョン配信者の大ファンだ。 そんなある日、彼の部屋にダンジョンの入り口が現れた。  部屋にダンジョンの入り口が出来るという奇跡のおかげで、アキラも配信者になる。 ダンジョン配信オタクの美人がプロデューサーになり、アキラのダンジョン配信は人気が出てくる。 『アキラちゃんねる』は配信収益で一攫千金を狙う!

異世界でぺったんこさん!〜無限収納5段階活用で無双する〜

KeyBow
ファンタジー
 間もなく50歳になる銀行マンのおっさんは、高校生達の異世界召喚に巻き込まれた。  何故か若返り、他の召喚者と同じ高校生位の年齢になっていた。  召喚したのは、魔王を討ち滅ぼす為だと伝えられる。自分で2つのスキルを選ぶ事が出来ると言われ、おっさんが選んだのは無限収納と飛翔!  しかし召喚した者達はスキルを制御する為の装飾品と偽り、隷属の首輪を装着しようとしていた・・・  いち早くその嘘に気が付いたおっさんが1人の少女を連れて逃亡を図る。  その後おっさんは無限収納の5段階活用で無双する!・・・はずだ。  上空に飛び、そこから大きな岩を落として押しつぶす。やがて救った少女は口癖のように言う。  またぺったんこですか?・・・

俺は善人にはなれない

気衒い
ファンタジー
とある過去を持つ青年が異世界へ。しかし、神様が転生させてくれた訳でも誰かが王城に召喚した訳でもない。気が付いたら、森の中にいたという状況だった。その後、青年は優秀なステータスと珍しい固有スキルを武器に異世界を渡り歩いていく。そして、道中で沢山の者と出会い、様々な経験をした青年の周りにはいつしか多くの仲間達が集っていた。これはそんな青年が異世界で誰も成し得なかった偉業を達成する物語。

職業・遊び人となったら追放されたけれど、追放先で覚醒し無双しちゃいました!

よっしぃ
ファンタジー
この物語は、通常1つの職業を選定する所を、一つ目で遊び人を選定してしまい何とか別の職業を、と思い3つとも遊び人を選定してしまったデルクが、成長して無双する話。 10歳を過ぎると皆教会へ赴き、自身の職業を選定してもらうが、デルク・コーネインはここでまさかの遊び人になってしまう。最高3つの職業を選べるが、その分成長速度が遅くなるも、2つ目を選定。 ここでも前代未聞の遊び人。止められるも3度目の正直で挑むも結果は遊び人。 同年代の連中は皆良い職業を選定してもらい、どんどん成長していく。 皆に馬鹿にされ、蔑まれ、馬鹿にされ、それでも何とかレベル上げを行うデルク。 こんな中2年ほど経って、12歳になった頃、1歳年下の11歳の1人の少女セシル・ヴァウテルスと出会う。凄い職業を得たが、成長が遅すぎると見捨てられた彼女。そんな2人がダンジョンで出会い、脱出不可能といわれているダンジョン下層からの脱出を、2人で成長していく事で不可能を可能にしていく。 そんな中2人を馬鹿にし、死地に追い込んだ同年代の連中や年上の冒険者は、中層への攻略を急ぐあまり、成長速度の遅い上位職を得たデルクの幼馴染の2人をダンジョンの大穴に突き落とし排除してしまう。 しかし奇跡的にもデルクはこの2人の命を救う事ができ、セシルを含めた4人で辛うじてダンジョンを脱出。 その後自分達をこんな所に追い込んだ連中と対峙する事になるが、ダンジョン下層で成長した4人にかなう冒険者はおらず、自らの愚かな行為に自滅してしまう。 そして、成長した遊び人の職業、実は成長すればどんな職業へもジョブチェンジできる最高の職業でした! 更に未だかつて同じ職業を3つ引いた人物がいなかったために、その結果がどうなるかわかっていなかった事もあり、その結果がとんでもない事になる。 これはのちに伝説となる4人を中心とする成長物語。 ダンジョン脱出までは辛抱の連続ですが、その後はざまぁな展開が待っています。

欲張ってチートスキル貰いすぎたらステータスを全部0にされてしまったので最弱から最強&ハーレム目指します

ゆさま
ファンタジー
チートスキルを授けてくれる女神様が出てくるまで最短最速です。(多分) HP1 全ステータス0から這い上がる! 可愛い女の子の挿絵多めです!! カクヨムにて公開したものを手直しして投稿しています。

異世界に転移した僕、外れスキルだと思っていた【互換】と【HP100】の組み合わせで最強になる

名無し
ファンタジー
突如、異世界へと召喚された来栖海翔。自分以外にも転移してきた者たちが数百人おり、神父と召喚士から並ぶように指示されてスキルを付与されるが、それはいずれもパッとしなさそうな【互換】と【HP100】という二つのスキルだった。召喚士から外れ認定され、当たりスキル持ちの右列ではなく、外れスキル持ちの左列のほうに並ばされる来栖。だが、それらは組み合わせることによって最強のスキルとなるものであり、来栖は何もない状態から見る見る成り上がっていくことになる。

処理中です...