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第5章
おっさんとの再会
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目覚めは唐突だった。
がばっと勢い良く起きあがると膝枕をしてくれていたユリアと頭がガチンコしたのだ。
「キャー」
「ぐがあ」
俺とユリアは二人して呻いたのだ。
記憶が混乱していてイマイチ状況が理解できていなかった。
「すまん誰か今の状況を教えてくれ。気絶する前の事がよく思い出せない」
ふと周りを見ると正座しているホーネットが、アリゾナに説教されている所だった。
段々思い出してきた。確かホーネットがキメラにより体をバラバラに裂かれて死んでしまい、俺が蘇生を試みたんだったと思い出し、蘇生が成功した事が分かった。
しかも説教をされている所を見るに元気そうだ。
オリヴィアが状況を教えてくれた。
大体1時間位気絶していたようで、ホーネットは俺が気絶した直後にむくっと起きてアリゾナに
「アリ兄腹減った。何か食べるのない?」と言い何事もなかったかのように起きてアリゾナに殴られたらしい。そして10m位吹き飛ばされて首根っこを掴まれ正座させられて今に至ると。
俺も叱りつけようと思ったが、既に説教されている状態で別の者が更に追い打ちをかけるのは良くない。
一時的には効果があるが、人を育てるやり方とは逆なのだ。
叱るのは必要な事になるが、過度に行うのはマイナスでしかない。
人は誉めれば育つが下手に追い込むと潰れるというのを理解するのは管理職の基本だ。
アリゾナの説教はまあ切りがなさそうなのでそろそろレスキューしてやる必要がある。
「ホーネット体は大丈夫か?それとアリゾナ、まあその辺にしておいてやってくれ。その様子じゃホーネットも反省しているようだからね」
「分かりましたわが主よお優しいのですな。ホーネットよお前の勝手で全員の命に関わる事態にもなり兼ねなかったんだ。蘇生して頂いたランスロット様に感謝をするんだぞ。いいな」
ホーネットは項垂れてはいと返事をするのがやっとのようだった。
まだ昼前だったので昼食までに1階層くらいは行けそうなので野営を撤収して、といっても収納に入れるだけなので1分もかからないのだが、出発前にふと思い出しアリゾナの大剣にキメラの魔石で強化を行ってみた。
+13の補正と剣が3重に見えると言う躱しにくくなる地味に相手からしたら嫌なスペックが付与された。
スペックを説明するとアリゾナはにやりとした。ただし、発動中は魔力が消費されるのでここぞと言う時以外はストップになりそうだ。
元々のスペックには剣が触れた物の重量が100%アップと言う結構相手が唖然としてしまうのだった。
剣の重さが倍になったら簡単には剣は振れないので武器や盾を使う相手にとってはとんでもないスペックだ。
人のステータスはなぜか見れなくなっていたが、アイテムの鑑定系は無事でサクサク鑑定できてるのだった。
今日は27か28階層までにしようと伝え出発していった。
26階層は俺の戦闘勘がかなり鈍っているのが痛いほど分かり、俺が戦う事とした。
このフロアからは石造りの壁のある如何にも迷宮と言う感じの作りだった。
出没する魔物は小さめのミノタウロスかオーガだった。
マクギーに教えられた剣でスキルも使わずにどこまで行けるか確認しているとフロアボスもあっさり行けてしまい、アリゾナが驚いていた。純粋な剣技だと勝てないという。ただ、種族の違いによる身体能力の差が有るから10回やれば2,3回くらいは勝てるかもと言う査定をしていた。
27階層はオリンズ、28はシカゴ、29はホーネットが主軸で戦っていた。サクサク進んでしまうので
ボス部屋手前まで行く事にしようと変更して今は29階層だった。
風の流れを感じるので周辺を調べると、どうやら隠し部屋への扉があった。
一旦止まり、皆の意見を聞くと罠の可能性もあるが、万全の準備をして行ってみようとなった。意味もなく隠し扉があるわけがないと。
隠し扉を開けて皆で中に入ると中にはぽつんと宝箱が置かれていた。
ホーネットが近づいて触ろうとするので止めさせて、部屋を確認する。
小学校の体育館位の空間で元の入り口を確認するも消えていた。
どうやらこの宝箱を開けてイベントを発生させないと先に進めないようだ。
俺が宝箱を確認して罠等を確認するも箱を開けるとアラームが鳴る以外はなさそうだ。
皆に戦闘準備をさせて宝箱を開けると中にはいつものあれが入っていて、仕方がないので取り出すとアラームが鳴り響いた。
部屋の中央が光り出して、何かが出てくる気配があった。
急ぎ俺とホーネット、アリゾナ以外をコーナーに向かわせて、強めの魔力を込めたアイスウォールを展開して直接狙えないようにし、オリンズ、シカゴに守りを固めさせた。
中央の光が消えるとそこには50匹を超えるオーク達がいた。
オークとオークナイト数匹とオークジェネラル、オークメイジが居るのだ。
そして見覚えのある一際大きなオークみたいなのがいた。そう、キングだ。
そいつを見ると思い出した。今持っている愛刀の一つはバルバロッサのダンジョンで同じような状況でこのキングから貰ったのだった。
俺はキングに
「ようおっさん元気だったか?」
「お主もちと複雑そうだが健在で何よりだ」
「こいつらおさんの仲間か?」
「いや偶々一緒に転移してきただけだ」
と言っているとオーク共が襲ってきたので
「じゃあ邪魔だから蹴散らすが良いんだな?」
「問題ない儂もも手伝おう」
そういうので俺は魔法を大量に放ちつつ3分程でキングと一緒に全滅させた。
「ほう!この短期間でかなり腕を上げたな」
「まあ色々有ったからな。おっさんはどこに行けば会える?」
「ほう儂にまた会いたいのか?」
「そうだな。今の異変に対処するには共闘して行かないとダメな気がするんだ。ちなみにおっさん名前は?おっさんじゃ言いずらいし。俺はランスロットだ」
「うむ儂はヴォルガンじゃ。そしてボレロ王国の北側のシューマン山の中腹にあるダンジョンに来ればいつでも会えるぞ。そして儂も魔王として召喚された他の世界からの転移者じゃ。本来転移できないはずなのだがな。そして魔王は他にいるのだ。それと今回の戒も残り時間はあまりないぞ」
「分かったいずれ向かうから、力を貸してくれ。敵対行為がなければこちらからは手を出さないと約束する。あとこの剣は助かっている。お礼にヴォルガンの剣を強化させてくれ」
頷くと剣を差し出してきたので、29階層のボスの魔石で強化を行い
+13補正と強制的に付与されている援護や強化魔法を無効化するディスペルが付与されていた
「なんともお主のはチートな力だな。有り難く使わせてもらうとするよ。
本来の召喚条件を満たさず無理に召喚した為バルバロッサが招いたのは勇者だけではなく、異界の悪しき者達も呼んでしまっているのだ。それも召喚の数だけな。
お主もそうじゃが儂の方もその影響を少なからず受けておる。お主は無理そうだが、少なくともその根源を絶てば儂は元の世界に戻れるはずじゃ。すまんな。儂は元の世界に帰りたいんじゃ。真の勇者認定者が話の分かる奴で助かるよ。それと最後に忠告じゃ。召喚した奴は直ぐには殺さぬ事じゃ。ではまた会おうぞ!」
と言うと消えていった。
魔石を拾い開いた出口から出ていき、30階層に向かった。
入り口にて野営を行い、皆に俺が思い出したバルバロッサにて会ったおっさんとの遭遇の事を話し、本日はお開きになっていったのだ。
がばっと勢い良く起きあがると膝枕をしてくれていたユリアと頭がガチンコしたのだ。
「キャー」
「ぐがあ」
俺とユリアは二人して呻いたのだ。
記憶が混乱していてイマイチ状況が理解できていなかった。
「すまん誰か今の状況を教えてくれ。気絶する前の事がよく思い出せない」
ふと周りを見ると正座しているホーネットが、アリゾナに説教されている所だった。
段々思い出してきた。確かホーネットがキメラにより体をバラバラに裂かれて死んでしまい、俺が蘇生を試みたんだったと思い出し、蘇生が成功した事が分かった。
しかも説教をされている所を見るに元気そうだ。
オリヴィアが状況を教えてくれた。
大体1時間位気絶していたようで、ホーネットは俺が気絶した直後にむくっと起きてアリゾナに
「アリ兄腹減った。何か食べるのない?」と言い何事もなかったかのように起きてアリゾナに殴られたらしい。そして10m位吹き飛ばされて首根っこを掴まれ正座させられて今に至ると。
俺も叱りつけようと思ったが、既に説教されている状態で別の者が更に追い打ちをかけるのは良くない。
一時的には効果があるが、人を育てるやり方とは逆なのだ。
叱るのは必要な事になるが、過度に行うのはマイナスでしかない。
人は誉めれば育つが下手に追い込むと潰れるというのを理解するのは管理職の基本だ。
アリゾナの説教はまあ切りがなさそうなのでそろそろレスキューしてやる必要がある。
「ホーネット体は大丈夫か?それとアリゾナ、まあその辺にしておいてやってくれ。その様子じゃホーネットも反省しているようだからね」
「分かりましたわが主よお優しいのですな。ホーネットよお前の勝手で全員の命に関わる事態にもなり兼ねなかったんだ。蘇生して頂いたランスロット様に感謝をするんだぞ。いいな」
ホーネットは項垂れてはいと返事をするのがやっとのようだった。
まだ昼前だったので昼食までに1階層くらいは行けそうなので野営を撤収して、といっても収納に入れるだけなので1分もかからないのだが、出発前にふと思い出しアリゾナの大剣にキメラの魔石で強化を行ってみた。
+13の補正と剣が3重に見えると言う躱しにくくなる地味に相手からしたら嫌なスペックが付与された。
スペックを説明するとアリゾナはにやりとした。ただし、発動中は魔力が消費されるのでここぞと言う時以外はストップになりそうだ。
元々のスペックには剣が触れた物の重量が100%アップと言う結構相手が唖然としてしまうのだった。
剣の重さが倍になったら簡単には剣は振れないので武器や盾を使う相手にとってはとんでもないスペックだ。
人のステータスはなぜか見れなくなっていたが、アイテムの鑑定系は無事でサクサク鑑定できてるのだった。
今日は27か28階層までにしようと伝え出発していった。
26階層は俺の戦闘勘がかなり鈍っているのが痛いほど分かり、俺が戦う事とした。
このフロアからは石造りの壁のある如何にも迷宮と言う感じの作りだった。
出没する魔物は小さめのミノタウロスかオーガだった。
マクギーに教えられた剣でスキルも使わずにどこまで行けるか確認しているとフロアボスもあっさり行けてしまい、アリゾナが驚いていた。純粋な剣技だと勝てないという。ただ、種族の違いによる身体能力の差が有るから10回やれば2,3回くらいは勝てるかもと言う査定をしていた。
27階層はオリンズ、28はシカゴ、29はホーネットが主軸で戦っていた。サクサク進んでしまうので
ボス部屋手前まで行く事にしようと変更して今は29階層だった。
風の流れを感じるので周辺を調べると、どうやら隠し部屋への扉があった。
一旦止まり、皆の意見を聞くと罠の可能性もあるが、万全の準備をして行ってみようとなった。意味もなく隠し扉があるわけがないと。
隠し扉を開けて皆で中に入ると中にはぽつんと宝箱が置かれていた。
ホーネットが近づいて触ろうとするので止めさせて、部屋を確認する。
小学校の体育館位の空間で元の入り口を確認するも消えていた。
どうやらこの宝箱を開けてイベントを発生させないと先に進めないようだ。
俺が宝箱を確認して罠等を確認するも箱を開けるとアラームが鳴る以外はなさそうだ。
皆に戦闘準備をさせて宝箱を開けると中にはいつものあれが入っていて、仕方がないので取り出すとアラームが鳴り響いた。
部屋の中央が光り出して、何かが出てくる気配があった。
急ぎ俺とホーネット、アリゾナ以外をコーナーに向かわせて、強めの魔力を込めたアイスウォールを展開して直接狙えないようにし、オリンズ、シカゴに守りを固めさせた。
中央の光が消えるとそこには50匹を超えるオーク達がいた。
オークとオークナイト数匹とオークジェネラル、オークメイジが居るのだ。
そして見覚えのある一際大きなオークみたいなのがいた。そう、キングだ。
そいつを見ると思い出した。今持っている愛刀の一つはバルバロッサのダンジョンで同じような状況でこのキングから貰ったのだった。
俺はキングに
「ようおっさん元気だったか?」
「お主もちと複雑そうだが健在で何よりだ」
「こいつらおさんの仲間か?」
「いや偶々一緒に転移してきただけだ」
と言っているとオーク共が襲ってきたので
「じゃあ邪魔だから蹴散らすが良いんだな?」
「問題ない儂もも手伝おう」
そういうので俺は魔法を大量に放ちつつ3分程でキングと一緒に全滅させた。
「ほう!この短期間でかなり腕を上げたな」
「まあ色々有ったからな。おっさんはどこに行けば会える?」
「ほう儂にまた会いたいのか?」
「そうだな。今の異変に対処するには共闘して行かないとダメな気がするんだ。ちなみにおっさん名前は?おっさんじゃ言いずらいし。俺はランスロットだ」
「うむ儂はヴォルガンじゃ。そしてボレロ王国の北側のシューマン山の中腹にあるダンジョンに来ればいつでも会えるぞ。そして儂も魔王として召喚された他の世界からの転移者じゃ。本来転移できないはずなのだがな。そして魔王は他にいるのだ。それと今回の戒も残り時間はあまりないぞ」
「分かったいずれ向かうから、力を貸してくれ。敵対行為がなければこちらからは手を出さないと約束する。あとこの剣は助かっている。お礼にヴォルガンの剣を強化させてくれ」
頷くと剣を差し出してきたので、29階層のボスの魔石で強化を行い
+13補正と強制的に付与されている援護や強化魔法を無効化するディスペルが付与されていた
「なんともお主のはチートな力だな。有り難く使わせてもらうとするよ。
本来の召喚条件を満たさず無理に召喚した為バルバロッサが招いたのは勇者だけではなく、異界の悪しき者達も呼んでしまっているのだ。それも召喚の数だけな。
お主もそうじゃが儂の方もその影響を少なからず受けておる。お主は無理そうだが、少なくともその根源を絶てば儂は元の世界に戻れるはずじゃ。すまんな。儂は元の世界に帰りたいんじゃ。真の勇者認定者が話の分かる奴で助かるよ。それと最後に忠告じゃ。召喚した奴は直ぐには殺さぬ事じゃ。ではまた会おうぞ!」
と言うと消えていった。
魔石を拾い開いた出口から出ていき、30階層に向かった。
入り口にて野営を行い、皆に俺が思い出したバルバロッサにて会ったおっさんとの遭遇の事を話し、本日はお開きになっていったのだ。
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