エラーから始まる異世界生活

KeyBow

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第4章

歓談

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 次に食堂に行き、残りの男性組を治します。
 面倒なので男性陣には執事のセバスチャン以外は元の名前名乗らせた。俺の扱いは男性と女性では心は違う。そう、そう、執事と言えばセバスチャンですよね!だからここだけは外せません!

 一人がこっそり俺に言いました。宮廷魔道師です。

「あの、そのですな、無理な頼みと分かっているのですが、その、あれを再建できないでしょうか?」

 意味が分からないので

「あれって?なんでしょうか」

「失礼しました。私は宦官にされてしまったんです」

 なるほどそういう事かそれは一大事だよな!

 俺は黙って欠損部位修復を唱えると腕が戻った。

「トイレに行ってこい」

 とだけ言い他の男衆も全て治した。
 トイレから戻った魔術師の男が土下座をしてきた

「ああなんてことでしょうか、一回り大きく長くまでして頂き、腕の修復よりも有難い修復です。何でもお申し付け下さい。私の忠誠はランスロット様の物です。」

 と言い感謝されると周りの修復奴隷も全て土下座して一斉に感謝と忠誠を誓い始めた。俺のよりちょっと小さめにしたんだが。

 しかし困った状況だ。

 完全に神にされてしまったようだ。
 周りの仲間達は皆うっとりとその様子に恍惚を感じているようで、ナンシーも頷いているばかりだ。
 ここは日本の常識人と思いセリカを見るが既に俺の信奉者だった。

 つまり誰に聞いてもどうにもならない。
 俺は皆に顔を上げて立つように言うも誰も立ってくれない。仕方が無いので俺も土下座して、

「皆が立つまで俺はこうしている」

 と言うと皆慌てて立ち上がり、いち早くミザリィとサラが俺を起こしてくれた。

「夕食の準備をしようね。新入りは部屋の準備だ。先ず男性陣の部屋に行き、次は女性陣だ」

 と言い男性陣を引き連れ男性用の部屋に行きシングルベットを4つ出して適当に置いた。
 部屋長はセバスチャンにした。
 セバスチャンには明日以降でメイドを含めた屋敷の運営の中心的な立ち位置になって欲しいと伝え、残りの男3人には冒険者パーティーを組んで活躍するのと、稼ぎの半分は自分のお金にするように指示した。
 これはナンシーとシェリーに相談して半分を献上する位でも大判振る舞いだそうだ。
 4人とも驚いていた。セバスチャンには給金を出すと言っている。

 ナンシーの部屋はベットを置いておき、次に元の5人には個室を与えた。取りあえずベットを置いて回り、配置は各々お互いに手伝って考えるように話を付けた。
 クレアは母親と暫くは同室にして欲しいと言うので了承した。と言うか提案するつもりで準備させてたりする。

 新入りの女性奴隷は8人。アイギスは娘と同室と伝え、7人が同室になる旨伝えた。いずれ部屋割を変えていき、人数を少なくしたり個室にすると思うと伝えた。。
 先日買ったのと、注文分を引き取ったのを含めた為、何とかベッドを人数分用意できた。ベッドを出して布団をベットの上に置いて周り、布団を整えるよう指示を出した。机と椅子をを二つ置いておく。
 皆にちゃんと布団で寝るように指示を出した。

 シェリーがくじを持っていて、クジを引かせる。
 部屋の位置決めかな?あっ違ったんだけどね。

 俺はナンシーにちょっと相談があると執務室に連れて行き後を任せた。

 残りのメンバーで夕食を作って貰っている。

 ナンシーに相談した。
 俺はしたいというのを気が重い風を装った。ナンシーは嘘を見抜くが嘘じゃ無ければ分からないんだよね。だから

「やっぱりあいつらに刻印の儀をしなきゃならないんだよな?
 ナンシーは俺が君以外とそういう事をするのは嫌じゃ無いのか?」

 と聞くと

「ううん。私の事を大事にしてくれるんなら問題ないよ。これは貴方の義務なんだからね。お勤め頑張ってね。ただね、今回の儀式が終わったら、また私の事も愛してね!」

 と言うのでキスをして、もう一つの問題を話した。

「獣人の子、アンバーだけど、やっぱり彼女もかな?」

「勿論そうよ。成人してて貴方は男、彼女は女の奴隷。生理的に無理とか無ければ義務なんだから、義務をちゃんと果たしてね。無理なら奴隷商人の所に売りに行くのよ。それが決まりなの」

「分かった。ただな、俺の国じゃ14って子供なんだよ。結婚も親の同意で16才で女子はできるけど、文化が違うんだ。もう一つの問題は、クレアの母親のアイギスだ。彼女とも儀式が必要なんだよな?」

「獣人の初期成長は早いのよ。14と言ってもヒューマンで言う17,18位なのよ。それとねアイギスもちゃんとしてあげてね。クレアもそれを望んでいるから」

 驚いた。習慣が違うとは言え悩んだのが俺だけだったとは。

 了解して食堂へ向かった。準備が手際よく既に皆椅子に座っていた。買ってきた椅子で足りたようでほっとした。

 俺が主人なので皆が俺の言葉を待っている。ここは一丁格好良く決めますかと気合を入れて言う

「改めて俺が皆の主人になったランスロットだ。明日から忙しくなるが、今日は食事の後はゆっくり休んで、体の調子などを整えて欲しい。
 今後一旦全員レベルリセットを行い、レベル上げをする。俺の能力で経験値取得が5倍、成長補正も5倍とかなり強くなれる。クリア済みの者は行けないが初心者ダンジョンに入ってレベルを上げて貰い、ちんけな盗賊程度は軽くあしらえるだけの身を守る自衛力を確保する。
 なので、メイド要員にも剣を渡す。悪いがアイギスもだ。」

 一旦皆を見ると全員頷いた。
 そして続ける

「この後奴隷契約をやり直し、邪魔な首輪を外す。クレア達を見てくれ。彼女達の首輪は俺が外した。
 俺には出来るんだ。
 まあ今日はこんな形の出会いだけど、皆には俺と出会ったことを感謝できる様に俺自身が頑張るから、この家では家族同然に過ごして欲しい。
 俺は基本的に皆を縛り付けるつもりは殆ど無い。恐らく普通の奴隷主人とは違う。
 今日この出会いと新たな家族に感謝する。酒も出して置いたから飲める者は遠慮無く飲んでくれ。
 それと命令はいやなんだが、今は命令する。今この場に出された食事を皆と一緒に食べる事。それでは頂きます」

 と一口俺が食べると皆が食べ出した。俺は手早く食べてハンカチを手にし一人一人を回って声を掛け涙を拭った。あっ男は話聞くだけだからね!

 女性陣は間にフレデリカ達を入れて新たな奴隷達のみ固まらないようにしておいた。

 皆が話を弾ませてくれている。
 特にダルマにされていた面々は涙の量が多かった。俺が近づくと更に謝辞を言うので、食べ物を口に入れてあげて食べさせたりした。正に餌付けである。何処かで聞いたような気がする。人を従わせるには胃袋を摑むのが一番だと。

 ミザリィの所に行くと逆に俺の口に食べ物を突っ込んできて、更にちょっと説教をされてしまったんですこれが

「これだけの力があるんだから、もっと自分を大きく見せておらおらで行っても良いと思うよ。ランスロット様優しすぎます。もっと手荒に扱った方が良いのですよ。あ、その、トップは私が行くので!」

 ちょっと優しすぎるのを怒られた。心当たりが有り過ぎて返す言葉が無かった。
 行くってなんだろう?

 俺も負けじと酒を飲ませてやったら中々行けたようで驚いた。
 食事を終えて一旦ごちそうさまをして、新入りをそのまま座らせた。ナンシーとシェリー、フレデリカを立会人に残して、片付をお願いした。

 そして一人一人新たな奴隷紋を刻み首輪を外して回った。
 男衆が居るので、女性陣の肌を晒したくないので服の下から手を突っ込み胸元へ行っていく。

 皆が首を確認して首輪が外れた事を感謝し、泣く者も居た。明日は全員ギルドに冒険者登録をして、初心者講習の受講手続き、靴、防具、服の買い出し等生活に必要な買い物日とした。 
 今の服はそのまま貰うようにとし、提供してくれた皆にも服を買う事にした。

 皆を部屋に戻し、ナンシーとシェリー、フレデリカ、リンダを執務室へ呼んでこれからの事を相談した。
 各自の刻印の儀式を終わらせるのが先で、初心者ダンジョンをニーベリングに率いらせて挑む。冒険者もいるし、ニーベリングはまだ初心者ダンジョン行っていないので丁度良い。幸いここの街のダンジョンは皆行ったことが無かった。

 屋敷の運営はシータに責任者となって貰い、実運用はアイギスに任せる。セバスチャンにメイドを任せ、調理人のリムルに食事を一手に任せる。
 メイド長はメイド経験が長いレジアナ

 人を管理したり接客をする者としてエリシスを家に置く。
 つまり屋敷の日常の運用の事をシータ、人の配置や来客などの対応時はエリシスに、対ギルドはナンシーに任せようと思う。
 まあこの二人ならB級冒険者が束になっても負ける事は無いだろう。

 それとナンシーは俺の正妻として俺のアドバイザー、シェリーは常に行動を供にする副官での位置づけ、フレデリカはムーンストーンのリーダーとして別働隊を任せるのだが、新たな奴隷の中からチームをもう一つ作る。その一方をクレアに任せる。と言う案だ。
 ブラックスワンはバランス的にも成り立ちからも特に弄らない。

 細かい所は色々有ったが、男衆は3人にパーティーを組ませる事で落ち着いた。
 一通り話が終わり、俺は風呂に入り寝室で休んだ。
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