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第2章
シェリーの失敗
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day9
ふと違和感を感じ目が覚めた。感覚的に4時頃だろうか
取り敢えず装備を身につけ背嚢を背負う。
気配を探るとかなりの数に囲まれている。
「まずいな。シェリーはどうしたんだろうか?」
と戦闘準備をし外に出ると何かが近づく気配がする。
シェリーの居る所を見ると薪が消えており、シェリーはコクコクと居眠りをしていた。
「しまった。不慣れなシェリーには辛い状況だったな。考えれば分かる事だった。」
俺は心の中で叫び、そっとシェリーを起こした。慌てて何か喋ろうとするので口を塞ぎ小声で
「すまん俺のミスだ。囲まれている。テントを捨てて今すぐ逃げるぞ。少なくともここじゃ囲まれて危険だ。背嚢を背負ったらダッシュだ」
シェリーは頷いた。
武器を手に俺達は森の一点へ向けて駆けだした。
相手も気がついて一斉に追ってくる。シェリーはウインドストームとウインドカッターを前方へ飛ばす。俺は左右にアイスアローを10発づつ放った。取り敢えず前方の包囲網が崩れたので剣で切り結びながら突破する。
俺達は必死に走っている。
そう、現在絶賛逃亡中。
どうやらゴブリンのようだが如何せん数が多い。
50匹位だ。
5分程走ると結構引き離しており、いつの間にか獣道を進んでいた。取り敢えず息を整え迎え撃つ準備をする。
シェリーはおろおろしながら
「申し訳ありません。居眠りをしてしまったようです。ランスロット様私の「今はそれどころじゃ無い。先ずはあいつらをどうにかしよう!」俺はシェリーに最後まで言わせなかった。
先頭の集団の足元にアースホールを強めに出す。
突然穴が開いたのだ、躱せるわけが無い。先頭の数匹が落下していく。先のオークの時より魔力を込めたので直径2mと道幅一杯で深さは分からない。5m位有るだろうか。殆どが棍棒を持っている戦士系が先に辿り着いたようだ。全体の半分程が止まりきれず落下する。それを見てか茂みの左右から数匹が出てくる。背後にシェリーを庇い俺は前方注意を向ける。シェリーに頷くと茂みを突破してきた奴に対してウインドカッターと剣で対応している。剣技も中々鋭くなってきた。
前方から何から飛んでくる。ファイアーボールと目に見えない何かが複数来る。アイスウォールを展開して防ぐ。飛んできた方面にアイスアローを30発以上次々に打ち込んだ。
「火魔法を取得しました、風魔法を取得しました、風魔法を取得しました、火魔法を取得しました、聖魔法を取得しました」
等アナウンスが聞こえた。見えない何かはウインドカッターのようだ。腕に少し切り傷が出来たのはこの所為だろう。
聖魔法って回復かな?と言うことはゴブリンヒーラーが居たのか。
シェリーが10匹程倒してくれた。おかげで周辺で生きているのは、穴の中の奴だけだ。穴の中の奴も魔法でやっつけようと思ったら所、穴から一回り大きな奴が出てきた。
ゴブリンキング
強さ2220
中々強い。
シェリーに下がるように言いキングと対峙する。
何か口を動かしたと思ったら相変わらずエラーな
「レジスット成功」
と何かをレジストしたようだ。
「キュシャー」
とキングが唸り幅広の剣を上段に構えて突っ込んできた。
俺も剣で対応して10合位打ち合うと蹴りを入れてやった。先のジェネラルにやられた事と同じだ。
木に打ち付けられて蹌踉めいた隙を突き、袈裟懸けに切りつけるが肩を抉っただけだった。鎧で止められたのか俺の切りつけが弱かったのか。
俺も剣を脚に突き刺されてしまった。
アイスアローを頭目掛けて10発ほどお見舞いしたら当たったのがある。脳震盪を起こしかけてるのか、グロッキーになった。
すかさずアースホールを真下に発生させてお腹の辺りまで埋めてやった。後は脚を引きずりながら何とか背後に周り首チョンパした。
「転移を強奪しました」
と凄そうなのを覚えた。
レベルも上がったようだ。
脚の痛みに呻いているとシェリーが近づいて来た。
「ああランスロット様。私のせいで、あの、そのもう「後だ、穴の中の奴らへトドメを頼む。出来たらストームで切り刻んで欲しい」
と捲したてた。
シェリーは頷き穴に向かってウインドストームとカッターを連続で使いミンチにしていた。
俺は焦っていた。中々再生が進まないのだ。
聖魔法のリストを見るとヒールがあったので、魔力をしっかり込めて使うとすうっと傷が塞がった。
あれ?と思うが何とかなった。
ふと思う
「他の勇者のようにアイテムボックスがあればな。ゴブリンキング持って帰れるのに。さって、どうやってキングが出た事を証明しようかな。尤もあいつらのも無限収納じゃなくて制限有るんだけどな」
と呟いた。そうすると
「無限収納の封印が解除されました」
と急に無限収納が使える様になった。
「なんだ俺も収納持ちだったか」
と呟き、試しにゴブリンキングを収納し、出してまた収納した。
そんな様子を見ていたシェリーが
「あの、ランスロット様?一体これはどうなされたのでしょうか?」
と言うので、俺はついはしゃぎ
「シェリーやったよ!俺は出来る子だったよ。」
と脇を抱き上げて2回転してキャッチし抱きしめた。シェリーは小さく
「きゃっ」
と悲鳴を上げたが嬉しそうだった。
「あっごめんね。俺さ、無限収納持ちだったよ」
「えっええええ~!」
驚くシェリー。ゴブリンキングの武器とシェリーの荷物も収納し、道中そこら中に倒れているゴブリンの魔石と、討伐証明を回収し、夜営場所まで戻った。途中新たな魔物には出くわさなかった。
幸いテントはそのままだったので、シェリーを中に入れて休ませ、俺は朝食の準備を始めた。
湯を沸かし、お茶と乾パンと干し肉だけだが。
一時間位休ませて朝食を採った。
魔物の異常出没とゴブリンキングの発現でもう十分だろう。
俺はシェリーに
「俺の判断ミスだ。そもそも2人で来る内容じゃ無かった。今回はここまでだ。調査結果も大丈夫だろう。帰ろう。但し森の奥まで来てるから帰路は油断禁物ね!」
シェリーは了承すると撤収準備をし、テントはそのまま収納した。便利すぎる。
道中は散発的に若いオークが出てきた。こちらは肉要員で収納した。
昨日のオークの集落に来たが、ある程度のオークが何かに食い荒らされていたが、ジェネラルは俺達が離れた時のままだった。死体を回収し、ついでに武器も収納へ放り込んだ。
引き上げようとしたまさにその時、ついにオーガのお出ましだった。
しかも3体。
シェリーに魔法で牽制して貰いつつ、先程ゲットした転移魔法を使用して剣を振り回しつつ、真ん中の奴の背後に転移して首を切り落とし、左の奴にアースホールを使った。そいつもすっぽりお腹まで嵌まり、転移して首ちょんぱ。
最後の一匹が剣で切りつけてくるので20合程打ち合った。
やはりアースホールで胸元まで埋めて首ちょんぱである。最強のコンボかも。
肉体再生を二つと絶倫をゲットした。
あっう。絶倫ってこれはいかんやつだ。と思いつつにやにやしてしまった。
シェリーがジト目で見つめてくるので、
「肉体再生をゲットしたよ!これでナンシーにも俺達と同じスキルあげられるね!」
と言うと更にジト目
「生き残るのにこれほど有利なスキルは少ないよ」
と真面目に言うと
「失礼しました。またいやらしい事をご想像しているのかと思いました」
ねえシェリーさん俺の事何だと思ってるのかな。でもナンシーの喘ぐ声を聴きたいなあ。と顔が緩んでると、またジト目をされた。
気を取り直しオーガの武器と死体を収納して帰路についた。
森を抜けるまでゴブリンとオークが数匹づつ現れてシェリーに狩らせた。
結局街には予定より早く昼を少し過ぎた14時頃に着いたのであった。
ふと違和感を感じ目が覚めた。感覚的に4時頃だろうか
取り敢えず装備を身につけ背嚢を背負う。
気配を探るとかなりの数に囲まれている。
「まずいな。シェリーはどうしたんだろうか?」
と戦闘準備をし外に出ると何かが近づく気配がする。
シェリーの居る所を見ると薪が消えており、シェリーはコクコクと居眠りをしていた。
「しまった。不慣れなシェリーには辛い状況だったな。考えれば分かる事だった。」
俺は心の中で叫び、そっとシェリーを起こした。慌てて何か喋ろうとするので口を塞ぎ小声で
「すまん俺のミスだ。囲まれている。テントを捨てて今すぐ逃げるぞ。少なくともここじゃ囲まれて危険だ。背嚢を背負ったらダッシュだ」
シェリーは頷いた。
武器を手に俺達は森の一点へ向けて駆けだした。
相手も気がついて一斉に追ってくる。シェリーはウインドストームとウインドカッターを前方へ飛ばす。俺は左右にアイスアローを10発づつ放った。取り敢えず前方の包囲網が崩れたので剣で切り結びながら突破する。
俺達は必死に走っている。
そう、現在絶賛逃亡中。
どうやらゴブリンのようだが如何せん数が多い。
50匹位だ。
5分程走ると結構引き離しており、いつの間にか獣道を進んでいた。取り敢えず息を整え迎え撃つ準備をする。
シェリーはおろおろしながら
「申し訳ありません。居眠りをしてしまったようです。ランスロット様私の「今はそれどころじゃ無い。先ずはあいつらをどうにかしよう!」俺はシェリーに最後まで言わせなかった。
先頭の集団の足元にアースホールを強めに出す。
突然穴が開いたのだ、躱せるわけが無い。先頭の数匹が落下していく。先のオークの時より魔力を込めたので直径2mと道幅一杯で深さは分からない。5m位有るだろうか。殆どが棍棒を持っている戦士系が先に辿り着いたようだ。全体の半分程が止まりきれず落下する。それを見てか茂みの左右から数匹が出てくる。背後にシェリーを庇い俺は前方注意を向ける。シェリーに頷くと茂みを突破してきた奴に対してウインドカッターと剣で対応している。剣技も中々鋭くなってきた。
前方から何から飛んでくる。ファイアーボールと目に見えない何かが複数来る。アイスウォールを展開して防ぐ。飛んできた方面にアイスアローを30発以上次々に打ち込んだ。
「火魔法を取得しました、風魔法を取得しました、風魔法を取得しました、火魔法を取得しました、聖魔法を取得しました」
等アナウンスが聞こえた。見えない何かはウインドカッターのようだ。腕に少し切り傷が出来たのはこの所為だろう。
聖魔法って回復かな?と言うことはゴブリンヒーラーが居たのか。
シェリーが10匹程倒してくれた。おかげで周辺で生きているのは、穴の中の奴だけだ。穴の中の奴も魔法でやっつけようと思ったら所、穴から一回り大きな奴が出てきた。
ゴブリンキング
強さ2220
中々強い。
シェリーに下がるように言いキングと対峙する。
何か口を動かしたと思ったら相変わらずエラーな
「レジスット成功」
と何かをレジストしたようだ。
「キュシャー」
とキングが唸り幅広の剣を上段に構えて突っ込んできた。
俺も剣で対応して10合位打ち合うと蹴りを入れてやった。先のジェネラルにやられた事と同じだ。
木に打ち付けられて蹌踉めいた隙を突き、袈裟懸けに切りつけるが肩を抉っただけだった。鎧で止められたのか俺の切りつけが弱かったのか。
俺も剣を脚に突き刺されてしまった。
アイスアローを頭目掛けて10発ほどお見舞いしたら当たったのがある。脳震盪を起こしかけてるのか、グロッキーになった。
すかさずアースホールを真下に発生させてお腹の辺りまで埋めてやった。後は脚を引きずりながら何とか背後に周り首チョンパした。
「転移を強奪しました」
と凄そうなのを覚えた。
レベルも上がったようだ。
脚の痛みに呻いているとシェリーが近づいて来た。
「ああランスロット様。私のせいで、あの、そのもう「後だ、穴の中の奴らへトドメを頼む。出来たらストームで切り刻んで欲しい」
と捲したてた。
シェリーは頷き穴に向かってウインドストームとカッターを連続で使いミンチにしていた。
俺は焦っていた。中々再生が進まないのだ。
聖魔法のリストを見るとヒールがあったので、魔力をしっかり込めて使うとすうっと傷が塞がった。
あれ?と思うが何とかなった。
ふと思う
「他の勇者のようにアイテムボックスがあればな。ゴブリンキング持って帰れるのに。さって、どうやってキングが出た事を証明しようかな。尤もあいつらのも無限収納じゃなくて制限有るんだけどな」
と呟いた。そうすると
「無限収納の封印が解除されました」
と急に無限収納が使える様になった。
「なんだ俺も収納持ちだったか」
と呟き、試しにゴブリンキングを収納し、出してまた収納した。
そんな様子を見ていたシェリーが
「あの、ランスロット様?一体これはどうなされたのでしょうか?」
と言うので、俺はついはしゃぎ
「シェリーやったよ!俺は出来る子だったよ。」
と脇を抱き上げて2回転してキャッチし抱きしめた。シェリーは小さく
「きゃっ」
と悲鳴を上げたが嬉しそうだった。
「あっごめんね。俺さ、無限収納持ちだったよ」
「えっええええ~!」
驚くシェリー。ゴブリンキングの武器とシェリーの荷物も収納し、道中そこら中に倒れているゴブリンの魔石と、討伐証明を回収し、夜営場所まで戻った。途中新たな魔物には出くわさなかった。
幸いテントはそのままだったので、シェリーを中に入れて休ませ、俺は朝食の準備を始めた。
湯を沸かし、お茶と乾パンと干し肉だけだが。
一時間位休ませて朝食を採った。
魔物の異常出没とゴブリンキングの発現でもう十分だろう。
俺はシェリーに
「俺の判断ミスだ。そもそも2人で来る内容じゃ無かった。今回はここまでだ。調査結果も大丈夫だろう。帰ろう。但し森の奥まで来てるから帰路は油断禁物ね!」
シェリーは了承すると撤収準備をし、テントはそのまま収納した。便利すぎる。
道中は散発的に若いオークが出てきた。こちらは肉要員で収納した。
昨日のオークの集落に来たが、ある程度のオークが何かに食い荒らされていたが、ジェネラルは俺達が離れた時のままだった。死体を回収し、ついでに武器も収納へ放り込んだ。
引き上げようとしたまさにその時、ついにオーガのお出ましだった。
しかも3体。
シェリーに魔法で牽制して貰いつつ、先程ゲットした転移魔法を使用して剣を振り回しつつ、真ん中の奴の背後に転移して首を切り落とし、左の奴にアースホールを使った。そいつもすっぽりお腹まで嵌まり、転移して首ちょんぱ。
最後の一匹が剣で切りつけてくるので20合程打ち合った。
やはりアースホールで胸元まで埋めて首ちょんぱである。最強のコンボかも。
肉体再生を二つと絶倫をゲットした。
あっう。絶倫ってこれはいかんやつだ。と思いつつにやにやしてしまった。
シェリーがジト目で見つめてくるので、
「肉体再生をゲットしたよ!これでナンシーにも俺達と同じスキルあげられるね!」
と言うと更にジト目
「生き残るのにこれほど有利なスキルは少ないよ」
と真面目に言うと
「失礼しました。またいやらしい事をご想像しているのかと思いました」
ねえシェリーさん俺の事何だと思ってるのかな。でもナンシーの喘ぐ声を聴きたいなあ。と顔が緩んでると、またジト目をされた。
気を取り直しオーガの武器と死体を収納して帰路についた。
森を抜けるまでゴブリンとオークが数匹づつ現れてシェリーに狩らせた。
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