59 / 66
第二章
第58話 正式に
しおりを挟む
翌朝、僕が目覚めると隣にナリアナの顔があり驚いて起き上がったが、どうやら彼女は夜中に潜り込んできたらしい。彼女の幸せそうな寝顔を見て、改めてほっこりした。
「おはよう、ナリアナ。」
ナリアナは目を擦りながら起き上がり、軽く微笑んで「おはよう」とだけ言って、何事もなかったかのように部屋に戻っていった。
その後、着替えてから僕たちは全員揃って食堂に繰り出し朝食を取ることにした。6人で囲む食卓は和やかな雰囲気だった。
「主殿、実は話があるのだ・・・」
ラファエルが口を開いた。
「どうしたの?」
僕が尋ねると、アレクシアも続けて話し始めた。
「私たち、正式にパーティーに加入したいの。まだ早いかもだけど、もう決めたのよ!」
驚いた僕はナリアナに目を向けた。すると、ナリアナが微笑みながら言った。
「ミンディーと話して、ラファエルとアレクシアも正式に加入してもらったらどうかって提案したの。彼女たちもお願いしてきたから、どうかな?」
僕は少し考えてから、笑顔で答えた。
「もちろん歓迎するよ。これからもよろしくね。」
ラファエルとアレクシアは嬉しそうにうなずいた。
その後、部屋に集まるとミンディーがステータス操作についてバラしていたことが判明し、僕たちは彼女たちのポイントを振り分けることにした。
「バン様、その昨日さ、ついステータス操作のことばらしちった。てへっ!」
僕は握りこぶしをミンディーに向けて振りかぶったが、ミンディーが観念したのを見ると手を広げ頭を撫でた。
もちろん最初から叩くつもりはなく、口が軽いことに少し警告を発するつもりで叩くふりをしただけなんだ。
ちゃんと申告したし、あんな感じだけど、反省する姿は見て取れた。
「ミンディー、ステータス操作のこと話してたんだな。」
「ごめんね、でもこれでみんなが強くなれるから!って今後は気をつけるよ!本当だって!」
ラファエルとアレクシアも納得したようだし、2人は信頼できると短い間でも理解した。
そして僕は彼女たちのステータスを確認し、希望を聞きながら振り分けを始めた。
「ステータスを読み上げることもできるんだよ。ただ、記録はできないから読み上げたのを控えてね」
僕が伝えると、ラファエルとアレクシアは目を輝かせた。
ナリアナがレベル1であれだけの動きを見せていた秘密も明らかになり、2人は納得していた。
「さあ、これからダンジョンに行って、上がったステータスに慣れてもらおう。今日は1番人気の3階層を目指すことにしよう。」
全員が同意し、僕たちはダンジョンへと向かう準備を整えた。正式に仲間との冒険に胸を躍らせながら、僕たちは新たな一歩を踏み出した。
「おはよう、ナリアナ。」
ナリアナは目を擦りながら起き上がり、軽く微笑んで「おはよう」とだけ言って、何事もなかったかのように部屋に戻っていった。
その後、着替えてから僕たちは全員揃って食堂に繰り出し朝食を取ることにした。6人で囲む食卓は和やかな雰囲気だった。
「主殿、実は話があるのだ・・・」
ラファエルが口を開いた。
「どうしたの?」
僕が尋ねると、アレクシアも続けて話し始めた。
「私たち、正式にパーティーに加入したいの。まだ早いかもだけど、もう決めたのよ!」
驚いた僕はナリアナに目を向けた。すると、ナリアナが微笑みながら言った。
「ミンディーと話して、ラファエルとアレクシアも正式に加入してもらったらどうかって提案したの。彼女たちもお願いしてきたから、どうかな?」
僕は少し考えてから、笑顔で答えた。
「もちろん歓迎するよ。これからもよろしくね。」
ラファエルとアレクシアは嬉しそうにうなずいた。
その後、部屋に集まるとミンディーがステータス操作についてバラしていたことが判明し、僕たちは彼女たちのポイントを振り分けることにした。
「バン様、その昨日さ、ついステータス操作のことばらしちった。てへっ!」
僕は握りこぶしをミンディーに向けて振りかぶったが、ミンディーが観念したのを見ると手を広げ頭を撫でた。
もちろん最初から叩くつもりはなく、口が軽いことに少し警告を発するつもりで叩くふりをしただけなんだ。
ちゃんと申告したし、あんな感じだけど、反省する姿は見て取れた。
「ミンディー、ステータス操作のこと話してたんだな。」
「ごめんね、でもこれでみんなが強くなれるから!って今後は気をつけるよ!本当だって!」
ラファエルとアレクシアも納得したようだし、2人は信頼できると短い間でも理解した。
そして僕は彼女たちのステータスを確認し、希望を聞きながら振り分けを始めた。
「ステータスを読み上げることもできるんだよ。ただ、記録はできないから読み上げたのを控えてね」
僕が伝えると、ラファエルとアレクシアは目を輝かせた。
ナリアナがレベル1であれだけの動きを見せていた秘密も明らかになり、2人は納得していた。
「さあ、これからダンジョンに行って、上がったステータスに慣れてもらおう。今日は1番人気の3階層を目指すことにしよう。」
全員が同意し、僕たちはダンジョンへと向かう準備を整えた。正式に仲間との冒険に胸を躍らせながら、僕たちは新たな一歩を踏み出した。
53
お気に入りに追加
197
あなたにおすすめの小説
異世界でぺったんこさん!〜無限収納5段階活用で無双する〜
KeyBow
ファンタジー
間もなく50歳になる銀行マンのおっさんは、高校生達の異世界召喚に巻き込まれた。
何故か若返り、他の召喚者と同じ高校生位の年齢になっていた。
召喚したのは、魔王を討ち滅ぼす為だと伝えられる。自分で2つのスキルを選ぶ事が出来ると言われ、おっさんが選んだのは無限収納と飛翔!
しかし召喚した者達はスキルを制御する為の装飾品と偽り、隷属の首輪を装着しようとしていた・・・
いち早くその嘘に気が付いたおっさんが1人の少女を連れて逃亡を図る。
その後おっさんは無限収納の5段階活用で無双する!・・・はずだ。
上空に飛び、そこから大きな岩を落として押しつぶす。やがて救った少女は口癖のように言う。
またぺったんこですか?・・・
美人四天王の妹とシテいるけど、僕は学校を卒業するまでモブに徹する、はずだった
ぐうのすけ
恋愛
【カクヨムでラブコメ週間2位】ありがとうございます!
僕【山田集】は高校3年生のモブとして何事もなく高校を卒業するはずだった。でも、義理の妹である【山田芽以】とシテいる現場をお母さんに目撃され、家族会議が開かれた。家族会議の結果隠蔽し、何事も無く高校を卒業する事が決まる。ある時学校の美人四天王の一角である【夏空日葵】に僕と芽以がベッドでシテいる所を目撃されたところからドタバタが始まる。僕の完璧なモブメッキは剥がれ、ヒマリに観察され、他の美人四天王にもメッキを剥され、何かを嗅ぎつけられていく。僕は、平穏無事に学校を卒業できるのだろうか?
『この物語は、法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません』
見習い動物看護師最強ビーストテイマーになる
盛平
ファンタジー
新米動物看護師の飯野あかりは、車にひかれそうになった猫を助けて死んでしまう。異世界に転生したあかりは、動物とお話ができる力を授かった。動物とお話ができる力で霊獣やドラゴンを助けてお友達になり、冒険の旅に出た。ハンサムだけど弱虫な勇者アスランと、カッコいいけどうさん臭い魔法使いグリフも仲間に加わり旅を続ける。小説家になろうさまにもあげています。
【超速爆速レベルアップ】~俺だけ入れるダンジョンはゴールドメタルスライムの狩り場でした~
シオヤマ琴@『最強最速』発売中
ファンタジー
ダンジョンが出現し20年。
木崎賢吾、22歳は子どもの頃からダンジョンに憧れていた。
しかし、ダンジョンは最初に足を踏み入れた者の所有物となるため、もうこの世界にはどこを探しても未発見のダンジョンなどないと思われていた。
そんな矢先、バイト帰りに彼が目にしたものは――。
【自分だけのダンジョンを夢見ていた青年のレベリング冒険譚が今幕を開ける!】
モブ高校生と愉快なカード達〜主人公は無自覚脱モブ&チート持ちだった!カードから美少女を召喚します!強いカード程1癖2癖もあり一筋縄ではない〜
KeyBow
ファンタジー
1999年世界各地に隕石が落ち、その数年後に隕石が落ちた場所がラビリンス(迷宮)となり魔物が町に湧き出した。
各国の軍隊、日本も自衛隊によりラビリンスより外に出た魔物を駆逐した。
ラビリンスの中で魔物を倒すと稀にその個体の姿が写ったカードが落ちた。
その後、そのカードに血を掛けるとその魔物が召喚され使役できる事が判明した。
彼らは通称カーヴァント。
カーヴァントを使役する者は探索者と呼ばれた。
カーヴァントには1から10までのランクがあり、1は最弱、6で強者、7や8は最大戦力で鬼神とも呼ばれる強さだ。
しかし9と10は報告された事がない伝説級だ。
また、カードのランクはそのカードにいるカーヴァントを召喚するのに必要なコストに比例する。
探索者は各自そのラビリンスが持っているカーヴァントの召喚コスト内分しか召喚出来ない。
つまり沢山のカーヴァントを召喚したくてもコスト制限があり、強力なカーヴァントはコストが高い為に少数精鋭となる。
数を選ぶか質を選ぶかになるのだ。
月日が流れ、最初にラビリンスに入った者達の子供達が高校生〜大学生に。
彼らは二世と呼ばれ、例外なく特別な力を持っていた。
そんな中、ラビリンスに入った自衛隊員の息子である斗枡も高校生になり探索者となる。
勿論二世だ。
斗枡が持っている最大の能力はカード合成。
それは例えばゴブリンを10体合成すると10体分の力になるもカードのランクとコストは共に変わらない。
彼はその程度の認識だった。
実際は合成結果は最大でランク10の強さになるのだ。
単純な話ではないが、経験を積むとそのカーヴァントはより強力になるが、特筆すべきは合成元の生き残るカーヴァントのコストがそのままになる事だ。
つまりランク1(コスト1)の最弱扱いにも関わらず、実は伝説級であるランク10の強力な実力を持つカーヴァントを作れるチートだった。
また、探索者ギルドよりアドバイザーとして姉のような女性があてがわれる。
斗枡は平凡な容姿の為に己をモブだと思うも、周りはそうは見ず、クラスの底辺だと思っていたらトップとして周りを巻き込む事になる?
女子が自然と彼の取り巻きに!
彼はモブとしてモブではない高校生として生活を始める所から物語はスタートする。
神眼の鑑定師~女勇者に追放されてからの成り上がり~大地の精霊に気に入られてアイテム作りで無双します
すもも太郎
ファンタジー
伝説級勇者パーティーを首になったニースは、ギルドからも放逐されて傷心の旅に出る。
その途中で大地の精霊と運命の邂逅を果たし、精霊に認められて加護を得る。
出会った友人たちと共に成り上がり、いつの日にか国家の運命を変えるほどの傑物となって行く。
そんなニースの大活躍を知った元のパーティーが追いかけてくるが、彼らはみじめに落ちぶれて行きあっという間に立場が逆転してしまう。
大精霊の力を得た鑑定師の神眼で、透視してモンスター軍団や敵国を翻弄したり、創り出した究極のアイテムで一般兵が超人化したりします。
今にも踏み潰されそうな弱小国が超大国に打ち勝っていくサクセスストーリーです。
※ハッピーエンドです
Sランク昇進を記念して追放された俺は、追放サイドの令嬢を助けたことがきっかけで、彼女が押しかけ女房のようになって困る!
仁徳
ファンタジー
シロウ・オルダーは、Sランク昇進をきっかけに赤いバラという冒険者チームから『スキル非所持の無能』とを侮蔑され、パーティーから追放される。
しかし彼は、異世界の知識を利用して新な魔法を生み出すスキル【魔学者】を使用できるが、彼はそのスキルを隠し、無能を演じていただけだった。
そうとは知らずに、彼を追放した赤いバラは、今までシロウのサポートのお陰で強くなっていたことを知らずに、ダンジョンに挑む。だが、初めての敗北を経験したり、その後借金を背負ったり地位と名声を失っていく。
一方自由になったシロウは、新な町での冒険者活動で活躍し、一目置かれる存在となりながら、追放したマリーを助けたことで惚れられてしまう。手料理を振る舞ったり、背中を流したり、それはまるで押しかけ女房だった!
これは、チート能力を手に入れてしまったことで、無能を演じたシロウがパーティーを追放され、その後ソロとして活躍して無双すると、他のパーティーから追放されたエルフや魔族といった様々な追放少女が集まり、いつの間にかハーレムパーティーを結成している物語!
クラス転移で無能判定されて追放されたけど、努力してSSランクのチートスキルに進化しました~【生命付与】スキルで異世界を自由に楽しみます~
いちまる
ファンタジー
ある日、クラスごと異世界に召喚されてしまった少年、天羽イオリ。
他のクラスメートが強力なスキルを発現させてゆく中、イオリだけが最低ランクのEランクスキル【生命付与】の持ち主だと鑑定される。
「無能は不要だ」と判断した他の生徒や、召喚した張本人である神官によって、イオリは追放され、川に突き落とされた。
しかしそこで、川底に沈んでいた謎の男の力でスキルを強化するチャンスを得た――。
1千年の努力とともに、イオリのスキルはSSランクへと進化!
自分を拾ってくれた田舎町のアイテムショップで、チートスキルをフル稼働!
「転移者が世界を良くする?」
「知らねえよ、俺は異世界を自由気ままに楽しむんだ!」
追放された少年の第2の人生が、始まる――!
※本作品は他サイト様でも掲載中です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる