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第二章

第58話 正式に

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 翌朝、僕が目覚めると隣にナリアナの顔があり驚いて起き上がったが、どうやら彼女は夜中に潜り込んできたらしい。彼女の幸せそうな寝顔を見て、改めてほっこりした。

「おはよう、ナリアナ。」

 ナリアナは目を擦りながら起き上がり、軽く微笑んで「おはよう」とだけ言って、何事もなかったかのように部屋に戻っていった。

 その後、着替えてから僕たちは全員揃って食堂に繰り出し朝食を取ることにした。6人で囲む食卓は和やかな雰囲気だった。

「主殿、実は話があるのだ・・・」  

 ラファエルが口を開いた。

「どうしたの?」

 僕が尋ねると、アレクシアも続けて話し始めた。

「私たち、正式にパーティーに加入したいの。まだ早いかもだけど、もう決めたのよ!」

 驚いた僕はナリアナに目を向けた。すると、ナリアナが微笑みながら言った。

「ミンディーと話して、ラファエルとアレクシアも正式に加入してもらったらどうかって提案したの。彼女たちもお願いしてきたから、どうかな?」

 僕は少し考えてから、笑顔で答えた。

「もちろん歓迎するよ。これからもよろしくね。」

 ラファエルとアレクシアは嬉しそうにうなずいた。

 その後、部屋に集まるとミンディーがステータス操作についてバラしていたことが判明し、僕たちは彼女たちのポイントを振り分けることにした。

「バン様、その昨日さ、ついステータス操作のことばらしちった。てへっ!」

 僕は握りこぶしをミンディーに向けて振りかぶったが、ミンディーが観念したのを見ると手を広げ頭を撫でた。
 もちろん最初から叩くつもりはなく、口が軽いことに少し警告を発するつもりで叩くふりをしただけなんだ。
 ちゃんと申告したし、あんな感じだけど、反省する姿は見て取れた。

「ミンディー、ステータス操作のこと話してたんだな。」

「ごめんね、でもこれでみんなが強くなれるから!って今後は気をつけるよ!本当だって!」

 ラファエルとアレクシアも納得したようだし、2人は信頼できると短い間でも理解した。
 そして僕は彼女たちのステータスを確認し、希望を聞きながら振り分けを始めた。

「ステータスを読み上げることもできるんだよ。ただ、記録はできないから読み上げたのを控えてね」

 僕が伝えると、ラファエルとアレクシアは目を輝かせた。

 ナリアナがレベル1であれだけの動きを見せていた秘密も明らかになり、2人は納得していた。

「さあ、これからダンジョンに行って、上がったステータスに慣れてもらおう。今日は1番人気の3階層を目指すことにしよう。」

 全員が同意し、僕たちはダンジョンへと向かう準備を整えた。正式に仲間との冒険に胸を躍らせながら、僕たちは新たな一歩を踏み出した。
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