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第一章

第34話 2人の初戦闘

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 2人が僕に対してどう接してくるかの不安より、メリッサとミンディーの相性がどうなるのか心配が大きかった。

 しかし、まるで姉妹のようにワキャワキャしているから杞憂に終わったようだ。
 うん。そこは問題ない。

 ただね、自由に買って良いよと言ってお金を渡したけど、ちょっと目のやり場に困っています。はい。
 2人とも少しやつれている感はあるけど、スタイル抜群で、特に胸の主張が・・・

 ミンディーは闊達でボーイッシュ。健康的な美脚を惜しげもなく晒す形になるショートパンツ。
 体にぴったりな服で、最初はその、ポッチがはっきり見えていたので、胸用の下着を買いに戻したくらい。指摘して初めて気が付いたようだった。

「どこ見てんだよ!このムッツリ!」

 そう言って買い物を済ませ、店から戻った時は安心したけど、それでもボディーラインがくっきり。
 気にしないようにしよう。
 でも、無駄な肉のないすらりとした脚は、敏捷性に優れた機敏な動きが期待できそうかな。

 一方のメリッサは多分確信犯的に、ゴクリと唾を飲み込むような見えそうで見えない谷間を披露。

「やはり胸が気になるのですわね」

「うん。周りの人がじろじろ見るよなって」

 その一言に店に戻り、もう少し主張の少ない服を追加で買っていたな。

 ごほんごほん。目の保養にはなったけど、宿に戻ってからが大変だった。

 ミンディーの皮鎧は1人では装着できないし、メリッサには扱えなかった。

 なので本当に目のやり場に困るが、肌着姿のミンディーに僕が着せていったんだ。
 あれ?僕も軽装鎧は1人で着られるんだけど、ミンディーは着たことが無かったのかな?そうだよね。
 着られないんじゃなくて、着方が分からないよな。

 買い物をする度に荷物を宿に置きに行っていたのもあり、部屋はすごいことになっていたんだ。

 ・
 ・
 ・

 食事の最中に絡まれて喧嘩になったけど、まあそれも2人との仲を深めるイベントになったかな。

 この日の夜も2人は僕を離さなかった。


 翌朝、僕たちは背嚢に食料や予備のローブ等必要なものを詰め、ダンジョンに向かう。

 真新しい装備に身を包んだ2人の姿は絵になっている。
 やはり美少女は冒険者の格好をしてもカッコ良い!

 ミンディーは脚に投げナイフを装備し、2本のダガーを手にし、機動力を重視した戦闘スタイルで準備万端。
 僕はショートソードを携えていたが、ブロードソードへの変更を考えている。
 少し気になるのは、僕も機動力重視で、得物は違うけど、戦闘スタイルが被るかな。

 メリッサは、身の丈ほどの杖を持ち、後衛としての役割を確固たるものにしていた。

「さあ、行こうか。」

「任せて!」
「私たちの力、見せて差し上げますわ」

 僕が声をかけるとミンディーは元気いっぱいに応じ、メリッサも落ち着いた表情でうなずいた。

 ダンジョン入口門の周りには多くの冒険者が集まり、パーティーメンバーや荷物持ちを募集する札を抱えた者たちが声を張り上げており、独特の雰囲気を醸し出していた。
 僕たちはその中をすり抜け、門をくぐる。いよいよ3人で初のダンジョンだ。

 そうやって最初の階層である1階層へと足を踏み入れた。
 暗く湿った空気が待ち受けてる中、僕たちは慎重に進んでいった。

 最初に出会ったゴブリンは、予想に反して中々手こずった。ミンディーは素早くダガーを構え、メリッサは支援魔法を唱える。
 僕はショートソードを構え2人のサポートを行った。正確には牽制のみし、2人がピンチになった時に介入するべく身構えながら、2人の様子を見ていた。

ミンディーはダガーを構えながら素早い動きで攻撃を仕掛けたが、ゴブリンはうまく回避して反撃し、ミンディーは唸り声をあげた。

「何で当たんないんだよ!こんなにアタイは鈍かったか?」

ミンディーが怒りをこめて叫ぶのを、俺はただ見守っていた。その間、メリッサは支援魔法を唱え、ミンディーの防御力を高めていた。そして、彼女は初級の攻撃魔法であるマジックアローを繰り出し、ゴブリンに対して牽制と攻撃を行った。

戦闘は激しさを増し、ゴブリンは2人の攻撃に対して必死に抵抗していた。しかし、メリッサの支援と攻撃魔法によって、俺たちは戦況を有利に進めることができた。ミンディーも慣れてきたのか、ダガーを振るう動きがスムーズになり、次第にゴブリンの動きを読み切って攻撃を繰り出すようになっていった。

 結果的に戦いは短かく、2人は息を切らしながらも勝利したが、初戦闘となるゴブリン相手に散々だった。
 彼女たちは奴隸になった時にレベルリセットされているため、元の強さと今の強さの差が影響したようだ。
 頭がついてこられず、攻撃が中々当たらなかったのだ。
 また、連携も慣れていないからチグハグだ。

 本来の動きと今の動きに開きがあり、最初は突きの速さとか、力加減に齟齬から全てが空を切っており、慣れるのに時間を必要としそうだった。

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