異世界で穴掘ってます！

第３章

変異の正体

　俺達は国王捕らえ、話を聞く事にした。
　どうやら変異がどうやって発生するか知らなかったようで、実際は変異は自然発生ではなく人為的に行われた異常事態だったのだ。

　これはユリシーズが教えてくれた。
　そもそも勇者召喚など必要がなかったのだ！
　前回の変異から１０００年で、そろそろ発生の周期とされていた。
　勇者召喚の人数を誤ったり、魔法陣の作成に失敗し、どこかの世界と繋がりっぱなしになってしまい、そこの者が攻めてくるのが変異というのが事実で、自らの首を絞めたのだ。

　この国の王は国王の資格を剥奪し、何故か俺が王にさせられそうになる。慣例で変異を沈めた勇者が国王となるそうだ。


　そしてバラムが提案してきた。２国を合併し俺が王になれと。
　ただ俺は実際の統治を断り、そのままバラムが宰相として統治して欲しいと。
　元々一つの国だったが、昔分裂した経緯があるというので統一の運びとなり、俺は、勇者として名目上の王を受け入れる事となった。

　生き残っていた高校生は２１人だった。

　そして彼らの洗脳を解き、正気に戻していった。

　それから一週間荒れた国の復興に尽力する事となり皆頑張っていた。ギルドの通信網を経由して、その後変異の収束が伝えられると他の２国も合併を申し入れ、大陸を統一する事となった。三国を三地方とし、国王が大公として統治する事とした。
　それとこの２国が勇者による統治を求めてきた。
　俺はフレディとビグザに各々統治を、勿論元の国王達が補佐をする形で名目上の統治になる。王女を娶り、勇者の血を入れたいというので二人とその妻達に受け入れをお願いした。

　俺達は皆で一度訪問する事にした。テレポートを取得すれば一度訪問した場所は距離に関係なく訪問する事ができるからだ。
　ユリシーズは街が復興相していく間ずっと召喚陣の対処に悪戦苦闘していたが、意外な事を提案してきた。

　地球に一度、数分間ゲートを繋ぐことがあと１日以内ならば可能という。ただ、こちらから向こうに移動できるのは２５人までという。もう一度繋げばもう二度と繋ぐ事が出来ず、ある意味変異への対処だったりする。

　つまり日本人全員は帰れない。
　なのでクラスメイトを返す事にした。
　それと俺達の親や親戚への手紙を託す事に。

　もう一度繋ぐと電波は繋げっぱなしになると言う。つまりスマホの電波が届くと言うのだ。

　先の奴の置いていった荷物に携帯の充電に使える少し大きなソーラーパネルを持っていた。つまりそれらを使えばスマホを充電し、通話が可能となるようだった。