149 / 166
第3章
皆既日蝕
しおりを挟む
お茶を啜りながら話を聞く事にした。俺は優しく聞いた
聡太「ねえユリシーズ、急に綺麗な女性になったね。昨日は子供だったのに」
ユリシーズ「そう、そうなんです。その、聡太様の魔力があまりに多くて急激に大人になってしまいました。」
聡太「うん。確かにびっくりだけど、大変ってどうしたの?」
ユリシーズ「あっ!そうでした。明日の夕方前に蝕が訪れるのです。」
そう言って狼狽えていたが、急に俺は目覚め、ユリシーズとの会合が解かれた。
何と先日壁に掛けた絵が落ちて俺の頭を直撃したからだ。痛みでのたうち回り、何とかヒールで治療し痛みが引いた。その後はユリシーズは現れず、翌日大木になった世界樹ことユリシーズに皆で挨拶し、ダンジョンに繰り出した。嫌な予感がするのでペースを上げてその日の攻略階層である52階層を終えて、屋敷に戻る。着替えている最中に異変に気が付き、皆で外に出ると辺りが急激に暗くなってきた。
俺は思い出した。ユリシーズが蝕がどうのと言っていたのを。日食の事だったっぽい。
それはともかく金環でも部分でもなく、皆既日食だった。
神秘的な美しさに魂が震えた。そして涙した。初めて見る皆既日食に驚きと感動を覚え、ネットで皆既日食に取り憑かれた者の記事を見た時はバカにしたものだが、それが誤りだと理解してしまった。
プロミネンスだろうか?時折太陽があるであろう所から筋が見える。神秘的だ。
俺ははっとなり、世界樹へ駆け寄る。幹に触れると脈動しており、何かが起こると半ば確信した。
周りには俺の妻達とその予定者のみ集まっていた。何かに引き寄せられるようにして。
そして世界樹が咆哮を上げた気がする。
世界樹が震えていて俺が抱きつこうとしたその時、世界樹から何かが出てきた。咄嗟に受け止めるとそれは何か膜のようなものに包まれていて、神聖な何かと理解した。柔らかく暖かく、何より清らかだった。
俺は必死にその膜を破り、中にある物を確認し、取り出そうとした。
そうすると何か管のようなものが取れて脇に放り出す。するとゴホゴホという咳が聞こえたがそれきりだ。
はっきりとは見えないが、そこには紛れもなく裸の女性の体があった。子供の体ではない。温かいがピクピク震えて入る。但し、息をしていないが。
俺は慌てて俺の膝の上にうつ伏せで置いて、背中を数回平手で叩いた。そうするとゴボっと口から液体を吐き出し、むせ出した。そして呼吸を始める。俺は慌ててクリーンを掛け、仰向けにする。
そうするとその女性が話し始めた。声がかすれていて誰の声かはすぐにはわからなかった。
女性「ぞ、ぞうじゃじゃま。ごほごほ」
俺はグラスを取り出し、水を飲ませようとしたが彼女は飲めなかった。
俺は必死に口移しで飲ませるとようやくまともに言葉を発せれた。
女性「そ、聡太様の本物のお顔ですわ。一体私に何が起こったのでしょうか?」
俺は声の主がわかった。ユリシーズだ。まずは裸は良くないのでバスタオルを出し体を覆う。そして
聡太「ユリシーズだね?空をご覧!皆既日食だよ。神秘的なんだよ。君は皆既日食の影響で受肉したのかい!?」
俺の所感を伝えて、動揺しているユリシーズを抱きしめ背中を擦るのであった。
聡太「ねえユリシーズ、急に綺麗な女性になったね。昨日は子供だったのに」
ユリシーズ「そう、そうなんです。その、聡太様の魔力があまりに多くて急激に大人になってしまいました。」
聡太「うん。確かにびっくりだけど、大変ってどうしたの?」
ユリシーズ「あっ!そうでした。明日の夕方前に蝕が訪れるのです。」
そう言って狼狽えていたが、急に俺は目覚め、ユリシーズとの会合が解かれた。
何と先日壁に掛けた絵が落ちて俺の頭を直撃したからだ。痛みでのたうち回り、何とかヒールで治療し痛みが引いた。その後はユリシーズは現れず、翌日大木になった世界樹ことユリシーズに皆で挨拶し、ダンジョンに繰り出した。嫌な予感がするのでペースを上げてその日の攻略階層である52階層を終えて、屋敷に戻る。着替えている最中に異変に気が付き、皆で外に出ると辺りが急激に暗くなってきた。
俺は思い出した。ユリシーズが蝕がどうのと言っていたのを。日食の事だったっぽい。
それはともかく金環でも部分でもなく、皆既日食だった。
神秘的な美しさに魂が震えた。そして涙した。初めて見る皆既日食に驚きと感動を覚え、ネットで皆既日食に取り憑かれた者の記事を見た時はバカにしたものだが、それが誤りだと理解してしまった。
プロミネンスだろうか?時折太陽があるであろう所から筋が見える。神秘的だ。
俺ははっとなり、世界樹へ駆け寄る。幹に触れると脈動しており、何かが起こると半ば確信した。
周りには俺の妻達とその予定者のみ集まっていた。何かに引き寄せられるようにして。
そして世界樹が咆哮を上げた気がする。
世界樹が震えていて俺が抱きつこうとしたその時、世界樹から何かが出てきた。咄嗟に受け止めるとそれは何か膜のようなものに包まれていて、神聖な何かと理解した。柔らかく暖かく、何より清らかだった。
俺は必死にその膜を破り、中にある物を確認し、取り出そうとした。
そうすると何か管のようなものが取れて脇に放り出す。するとゴホゴホという咳が聞こえたがそれきりだ。
はっきりとは見えないが、そこには紛れもなく裸の女性の体があった。子供の体ではない。温かいがピクピク震えて入る。但し、息をしていないが。
俺は慌てて俺の膝の上にうつ伏せで置いて、背中を数回平手で叩いた。そうするとゴボっと口から液体を吐き出し、むせ出した。そして呼吸を始める。俺は慌ててクリーンを掛け、仰向けにする。
そうするとその女性が話し始めた。声がかすれていて誰の声かはすぐにはわからなかった。
女性「ぞ、ぞうじゃじゃま。ごほごほ」
俺はグラスを取り出し、水を飲ませようとしたが彼女は飲めなかった。
俺は必死に口移しで飲ませるとようやくまともに言葉を発せれた。
女性「そ、聡太様の本物のお顔ですわ。一体私に何が起こったのでしょうか?」
俺は声の主がわかった。ユリシーズだ。まずは裸は良くないのでバスタオルを出し体を覆う。そして
聡太「ユリシーズだね?空をご覧!皆既日食だよ。神秘的なんだよ。君は皆既日食の影響で受肉したのかい!?」
俺の所感を伝えて、動揺しているユリシーズを抱きしめ背中を擦るのであった。
1
お気に入りに追加
382
あなたにおすすめの小説
異世界でぺったんこさん!〜無限収納5段階活用で無双する〜
KeyBow
ファンタジー
間もなく50歳になる銀行マンのおっさんは、高校生達の異世界召喚に巻き込まれた。
何故か若返り、他の召喚者と同じ高校生位の年齢になっていた。
召喚したのは、魔王を討ち滅ぼす為だと伝えられる。自分で2つのスキルを選ぶ事が出来ると言われ、おっさんが選んだのは無限収納と飛翔!
しかし召喚した者達はスキルを制御する為の装飾品と偽り、隷属の首輪を装着しようとしていた・・・
いち早くその嘘に気が付いたおっさんが1人の少女を連れて逃亡を図る。
その後おっさんは無限収納の5段階活用で無双する!・・・はずだ。
上空に飛び、そこから大きな岩を落として押しつぶす。やがて救った少女は口癖のように言う。
またぺったんこですか?・・・
フリーター転生。公爵家に転生したけど継承権が低い件。精霊の加護(チート)を得たので、努力と知識と根性で公爵家当主へと成り上がる
SOU 5月17日10作同時連載開始❗❗
ファンタジー
400倍の魔力ってマジ!?魔力が多すぎて範囲攻撃魔法だけとか縛りでしょ
25歳子供部屋在住。彼女なし=年齢のフリーター・バンドマンはある日理不尽にも、バンドリーダでボーカルからクビを宣告され、反論を述べる間もなくガッチャ切りされそんな失意のか、理不尽に言い渡された残業中に急死してしまう。
目が覚めると俺は広大な領地を有するノーフォーク公爵家の長男の息子ユーサー・フォン・ハワードに転生していた。
ユーサーは一度目の人生の漠然とした目標であった『有名になりたい』他人から好かれ、知られる何者かになりたかった。と言う目標を再認識し、二度目の生を悔いの無いように、全力で生きる事を誓うのであった。
しかし、俺が公爵になるためには父の兄弟である次男、三男の息子。つまり従妹達と争う事になってしまい。
ユーサーは富国強兵を掲げ、先ずは小さな事から始めるのであった。
そんな主人公のゆったり成長期!!
レベルアップに魅せられすぎた男の異世界探求記(旧題カンスト厨の異世界探検記)
荻野
ファンタジー
ハーデス 「ワシとこの遺跡ダンジョンをそなたの魔法で成仏させてくれぬかのぅ?」
俺 「確かに俺の神聖魔法はレベルが高い。神様であるアンタとこのダンジョンを成仏させるというのも出来るかもしれないな」
ハーデス 「では……」
俺 「だが断る!」
ハーデス 「むっ、今何と?」
俺 「断ると言ったんだ」
ハーデス 「なぜだ?」
俺 「……俺のレベルだ」
ハーデス 「……は?」
俺 「あともう数千回くらいアンタを倒せば俺のレベルをカンストさせられそうなんだ。だからそれまでは聞き入れることが出来ない」
ハーデス 「レベルをカンスト? お、お主……正気か? 神であるワシですらレベルは9000なんじゃぞ? それをカンスト? 神をも上回る力をそなたは既に得ておるのじゃぞ?」
俺 「そんなことは知ったことじゃない。俺の目標はレベルをカンストさせること。それだけだ」
ハーデス 「……正気……なのか?」
俺 「もちろん」
異世界に放り込まれた俺は、昔ハマったゲームのように異世界をコンプリートすることにした。
たとえ周りの者たちがなんと言おうとも、俺は異世界を極め尽くしてみせる!
異世界に転生した俺は元の世界に帰りたい……て思ってたけど気が付いたら世界最強になってました
ゆーき@書籍発売中
ファンタジー
ゲームが好きな俺、荒木優斗はある日、元クラスメイトの桜井幸太によって殺されてしまう。しかし、神のおかげで世界最高の力を持って別世界に転生することになる。ただ、神の未来視でも逮捕されないとでている桜井を逮捕させてあげるために元の世界に戻ることを決意する。元の世界に戻るため、〈転移〉の魔法を求めて異世界を無双する。ただ案外異世界ライフが楽しくてちょくちょくそのことを忘れてしまうが……
なろう、カクヨムでも投稿しています。
特殊部隊の俺が転生すると、目の前で絶世の美人母娘が犯されそうで助けたら、とんでもないヤンデレ貴族だった
なるとし
ファンタジー
鷹取晴翔(たかとりはると)は陸上自衛隊のとある特殊部隊に所属している。だが、ある日、訓練の途中、不慮の事故に遭い、異世界に転生することとなる。
特殊部隊で使っていた武器や防具などを召喚できる特殊能力を謎の存在から授かり、目を開けたら、絶世の美女とも呼ばれる母娘が男たちによって犯されそうになっていた。
武装状態の鷹取晴翔は、持ち前の優秀な身体能力と武器を使い、その母娘と敷地にいる使用人たちを救う。
だけど、その母と娘二人は、
とおおおおんでもないヤンデレだった……
第3回次世代ファンタジーカップに出すために一部を修正して投稿したものです。
実力を隠し「例え長男でも無能に家は継がせん。他家に養子に出す」と親父殿に言われたところまでは計算通りだったが、まさかハーレム生活になるとは
竹井ゴールド
ライト文芸
日本国内トップ5に入る異能力者の名家、東条院。
その宗家本流の嫡子に生まれた東条院青夜は子供の頃に実母に「16歳までに東条院の家を出ないと命を落とす事になる」と予言され、無能を演じ続け、父親や後妻、異母弟や異母妹、親族や許嫁に馬鹿にされながらも、念願適って中学卒業の春休みに東条院家から田中家に養子に出された。
青夜は4月が誕生日なのでギリギリ16歳までに家を出た訳だが。
その後がよろしくない。
青夜を引き取った田中家の義父、一狼は53歳ながら若い妻を持ち、4人の娘の父親でもあったからだ。
妻、21歳、一狼の8人目の妻、愛。
長女、25歳、皇宮警察の異能力部隊所属、弥生。
次女、22歳、田中流空手道場の師範代、葉月。
三女、19歳、離婚したフランス系アメリカ人の3人目の妻が産んだハーフ、アンジェリカ。
四女、17歳、死別した4人目の妻が産んだ中国系ハーフ、シャンリー。
この5人とも青夜は家族となり、
・・・何これ? 少し想定外なんだけど。
【2023/3/23、24hポイント26万4600pt突破】
【2023/7/11、累計ポイント550万pt突破】
【2023/6/5、お気に入り数2130突破】
【アルファポリスのみの投稿です】
【第6回ライト文芸大賞、22万7046pt、2位】
【2023/6/30、メールが来て出版申請、8/1、慰めメール】
【未完】
俺だけレベルアップできる件~ゴミスキル【上昇】のせいで実家を追放されたが、レベルアップできる俺は世界最強に。今更土下座したところでもう遅い〜
平山和人
ファンタジー
賢者の一族に産まれたカイトは幼いころから神童と呼ばれ、周囲の期待を一心に集めていたが、15歳の成人の儀で【上昇】というスキルを授けられた。
『物質を少しだけ浮かせる』だけのゴミスキルだと、家族からも見放され、カイトは家を追放されることになった。
途方にくれるカイトは偶然、【上昇】の真の力に気づく。それは産まれた時から決まり、不変であるレベルを上げることができるスキルであったのだ。
この世界で唯一、レベルアップできるようになったカイトは、モンスターを倒し、ステータスを上げていく。
その結果、カイトは世界中に名を轟かす世界最強の冒険者となった。
一方、カイトの家族は彼の活躍を耳にしてカイトを追放したことを後悔するのであった。
俺は善人にはなれない
気衒い
ファンタジー
とある過去を持つ青年が異世界へ。しかし、神様が転生させてくれた訳でも誰かが王城に召喚した訳でもない。気が付いたら、森の中にいたという状況だった。その後、青年は優秀なステータスと珍しい固有スキルを武器に異世界を渡り歩いていく。そして、道中で沢山の者と出会い、様々な経験をした青年の周りにはいつしか多くの仲間達が集っていた。これはそんな青年が異世界で誰も成し得なかった偉業を達成する物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる