異世界で穴掘ってます!

KeyBow

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第2章

穴掘り屋さん

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 リリアは旅の準備と遺品の整理だ。
 布団や服等は殆どを置いていく。

 きのう金貨20枚を報酬として貰ったと話すとやはり報酬はかなり低いが村の金銭事情からすると妥当だそうだ。

聡太「なあリリア、旅立ちに必要な物は俺が出すよ。というか、金銭事情が全く分からないから必要な物の買い出しは君に任せるよ。俺は幸恵さんが用意してくれた服で大丈夫だけど、リリアはあまり無さそうだね」

リリア「うん。この服と予備が有れば大丈夫ですよ。たまにここに帰るから服が確かに不足ね」

聡太「じゃあ街に着いたら買う感じでいいかな?」

リリア「でも私、宿と食事代位しか無いので買えないですよ」

 取り敢えず金貨5枚を投げて

聡太「なあ、俺からの気持ちとしてそれで買おうね。特に普段着」

リリア「そんな、何もしていないのに頂けません!」

 困った感じで断るが

聡太「多分今世話になっている事を言うとお墓の話を出すだろう?俺の為に着飾って欲しいんだ。美少女の着飾った姿は俺の心を癒すんだよ」

 照れながら頷いていてかわいいなとどきりとする。

 今日も村長さんに呼ばれていて、朝食の後訪ねていった。
 依頼内容は井戸堀だ。
 村の中に井戸が少なく、困っているが街に依頼するお金がないと。
 場所を聞くもよく分からなかったので案内をつけてくれる事になった。

 それと地元の青年団が昨夜絡まれたが返り討ちにあった奴を連れてきて謝罪していたが、奴だけ態度が悪く気分が悪くつい文句を言った。

聡太「喧嘩は相手を見てするんだな。俺が本気を出したらお前なんか数秒で殺せるんだからな」

 俺が凄みを効かせて睨むとヒイーという情けない声を出して逃げていった。  
 青年団によると、リリアに想いを寄せていて、俺が仲が良いので腹が立ったらしい。

 案内人は50位の小太りなひょうきんな奴だった。井戸を掘る場所に案内をされて

案内人「さあここですぞ!バシッとやってくだされ!」

 深さは20m、直径は1m位を思い描き発動する事にしたが、途中岩盤がありそれを加工して地上部分の囲いもついでに作った。加工といってもイメージするだけだった。掘り起こした土は一旦収納に入れ、いずれ何処かに捨てようと思う。それを数か所実行していったが、地上部分の囲いまで作ったものだから最初は度肝を抜かれていたようだ。まあサービスね。俺はサービス精神旺盛なのさ!

 そして村の中で少し小高い所に掘ろうとすると違和感を感じ、少し考えた。どうやら地下に何かがあるようで、ここだけ違う事をする。魔力を流すと感じたのだ。
 深さ50m,直径1m位を掘ると一瞬熱湯が吹き出した。段々とお湯の水位が上がってくるのがなんとなくわかる。
 驚いた案内人を俺は放っておき、穴から村への通路を掘った。そしてその先に穴を開け、そこに流れ込むようにしていき、あとは村にいる者次第だと運用を考えて貰おうと報告をする事にする。

 暫くするとそこにお湯が流れ込んできた。お湯を地下に戻す穴だった。
 そう、温泉が湧いたのだ。
 村長を呼んできてもらい説明すると驚き、流れてくるお湯を触り更に驚いていた。
 そして大いに喜んでいた。村の発展が約束されたようなものだ。温泉を売りにした宿場町として発展できる筈なのだ。
 穴は最終のお湯捨て穴だ。それより上で引き込みの通路を作り、近いうちに温泉を作るというので、その場所に男女の湯船を掘っておいた。

 聡太は感謝をされまくり、金貨5枚を受け取る。受け取りを辞退したのだが、そういう訳にはいかないと無理やり渡されていた。

 家に戻るとちょっと遅めの昼食を二人でいただきました!
 美少女との食事は別格です!
 温泉の話をし、一緒に入ろうかと言うとエッチと言われてキョトンとした。初日は風呂に入ってきたり裸を見せていたが、今は急激にそういった事が恥ずかしいと認識したようで、安心する一面と残念な一面がある。温泉を掘り当てたと言うと呆れられるも感謝され抱きつかれた。彼女の匂いが心地良いが、思春期の俺には刺激が強過ぎる。

 昼からは特にやる事が無く鍛錬をする事となり、一緒に村を走ろうと誘うと頷き、食後少し休憩してから着替え等の準備をするのであった。
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