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第46話 クンスカ未遂
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トレント・エンフォーサーとの戦いが終わり、俺はすぐに1年生の2人へ駆け寄ろうとしたが、友理奈が俺の目を隠し、スルメイラは友理奈に言われ小さい方、つまり女子の体を抱きしめて俺から隠している。
友理奈の手で隠されているとはいえ、ちらりと見えた彼女の上半身は裸同然だ。見えちゃいけないところも見えていたはずだが、戦闘中のことで俺の記憶には残っていない。
残念、コホン、助けられて良かった。
一方、もう一人の男子の方も上半身が裸で、少し華奢に見える背中がちらりと見えた。このままじゃ外に出られないだろう。
このペアはお互いの中では上半身が裸なのを隠さず、俺に背を向ける程度だけということは・・・そういう関係なんだろう。羨ましい・・
とはいえ俺は2人に背を向けるしか選択肢がない。
「わかったよ友理奈。反対を向くからとりあえず手を離そうか」
「いいよって言うまで振り向いたらだめだからね!」
俺が頷くと、友理奈は2人のもとに駆け寄る。
とりあえず周りを見ると、服の残骸が転がっている。破損したブラが落ちていたからやはり上半身裸だ。
カップはかなり小さいな・・・コホン
程なくして何とか1人の上着、多分大きさから男の子のだと思うのが見つかったが、女の子の服はどうにもならない。
回収した服と外套を渡そうと思い、スルメイラを呼ぶことにした。
「スルメイラ、ちょっと手を貸してくれ。上着が見つかったが片方はズタズタでどうにもならない。女子の方に俺の外套をかけてやってくれないか?」
スルメイラが頷いて2人のもとに駆け寄り、外套を渡してくれた。友理奈にも「ありがとうございます」と礼を言い、安心した顔で頷く。
2人がスルメイラと友理奈の手伝いで服を整えたあと、俺は少し落ち着きを取り戻してから何があったのかを尋ねた。
女の子の方は少し胸元が開く形になっているが、友理奈が指摘して上まで閉めるだろう。
とりあえず視線は外そう・・・見てしまうと友理奈に何を言われるか恐ろしくてできない。
どうやら運悪くトレント・エンフォーサーと遭遇してしまい、襲われて身動きが取れなくなってしまったらしい。正確にはまだリポップしないと思っていたが、目の前でリポップして逃げられなかったという。
「取り敢えず、服がこのままじゃダンジョンで戦うのは無理だし、人目が気になるよな。2人だけで外を出歩くのも難しいだろう。とりあえず一度ダンジョンを出ようか」
そう声をかけると、2人はホッとしたように頷いた。
スルメイラがファミリアだということを気がついたかわからないが、6階層の転移版のところで最後に残った俺がカードに戻し、4人でダンジョンを出た。
女の子の方はまだ震えており、友理奈にべったりで、男の子は飄々としているが、上着のボタンは一番上までしている。
女の子のように整っ顔で、モテるんだろうなと思う。
「先輩、本当に助かりました。あの子は落ち着いたらちゃんとお礼を言わせるので少し時間をください。普段は礼儀正しい子なんです」
「いや、あんなことがあったんだから今は気にしないよ。それより君はともかく、あの子はあのまま帰らすわけにいかないから、ショッピングセンターに寄って服を買おうか」
ショッピングセンターに寄ろうと提案する。さすがにこれ以上の恥ずかしい思いをさせるのも悪いし、2人には何か服を買ってやるべきだろうと思ったからだ。
「持ち合わせがあまりなくて・・・今日は特に稼ぎもないんです・・・」
しかし、彼は少し遠慮がちに申し訳なさそうに言った。
「大丈夫、出世払いでいいから。女の子をあんな格好で放り出すほど俺は冷たくないよ。同じ学校だったよね?先輩らしいことをさせてよ」
そんなふうに言って俺が服代を出すことにした。困った時はお互い様だし、先輩として助けてあげるのも悪くないだろう。
・
・
・
2人が新しい服に着替えて一段落ついたところで疑問に思ったことを聞いた。
「そういえば、俺のこと知っているの?」
2人は驚いた顔で頷いた。
「・・・ええ、有名ですから。先輩は不死身のゾンビって呼ばれているんですよ?」
そんな噂が立っているとは思わず、軽く苦笑いを浮かべると、横で友理奈が呆れたようなジト目で見てくる。知らないのは俺だけ?
「あっ!ゾンビ先輩、外套洗って返しますね」
「いや、今もらおうかな」
「えっ?肌の上に直接着たから汚れちゃいましたよ・・・」
3人から変な目で見られ、その視線から何を言わんとするのかわかった。
「いや、それボスドロップの装備品なんだ」
「えっ!?ボスドロップですか?ご、ごめんなさい」
「うん。汗とか気にしているよね。帰りに友理奈に拭いてもらうから心配しないで」
彼女は恐る恐る俺に渡してきた。
女の子の着た服をクンスカする変態に思われただろうか?でも、友理奈に拭いてもらうと勝手に言ったけど、俺は変態じゃないとアピールできたよね?この子確かに可愛いけど、そうだなぁ・・・中学生の妹ポジションかな。妹いないけど。
そして最後に、2人と連絡先を交換した。今後が気になるが、無茶をしなければ良いなと思う。
そういえば俺以外みんなスマホ持っているんだな・・・
「本当に助かりました、ありがとうございます!」
別れ際に深々とお辞儀をされ、何度もお礼を言われ、少し照れくさくなりながらも友理奈と2人して見送った。
友理奈の手で隠されているとはいえ、ちらりと見えた彼女の上半身は裸同然だ。見えちゃいけないところも見えていたはずだが、戦闘中のことで俺の記憶には残っていない。
残念、コホン、助けられて良かった。
一方、もう一人の男子の方も上半身が裸で、少し華奢に見える背中がちらりと見えた。このままじゃ外に出られないだろう。
このペアはお互いの中では上半身が裸なのを隠さず、俺に背を向ける程度だけということは・・・そういう関係なんだろう。羨ましい・・
とはいえ俺は2人に背を向けるしか選択肢がない。
「わかったよ友理奈。反対を向くからとりあえず手を離そうか」
「いいよって言うまで振り向いたらだめだからね!」
俺が頷くと、友理奈は2人のもとに駆け寄る。
とりあえず周りを見ると、服の残骸が転がっている。破損したブラが落ちていたからやはり上半身裸だ。
カップはかなり小さいな・・・コホン
程なくして何とか1人の上着、多分大きさから男の子のだと思うのが見つかったが、女の子の服はどうにもならない。
回収した服と外套を渡そうと思い、スルメイラを呼ぶことにした。
「スルメイラ、ちょっと手を貸してくれ。上着が見つかったが片方はズタズタでどうにもならない。女子の方に俺の外套をかけてやってくれないか?」
スルメイラが頷いて2人のもとに駆け寄り、外套を渡してくれた。友理奈にも「ありがとうございます」と礼を言い、安心した顔で頷く。
2人がスルメイラと友理奈の手伝いで服を整えたあと、俺は少し落ち着きを取り戻してから何があったのかを尋ねた。
女の子の方は少し胸元が開く形になっているが、友理奈が指摘して上まで閉めるだろう。
とりあえず視線は外そう・・・見てしまうと友理奈に何を言われるか恐ろしくてできない。
どうやら運悪くトレント・エンフォーサーと遭遇してしまい、襲われて身動きが取れなくなってしまったらしい。正確にはまだリポップしないと思っていたが、目の前でリポップして逃げられなかったという。
「取り敢えず、服がこのままじゃダンジョンで戦うのは無理だし、人目が気になるよな。2人だけで外を出歩くのも難しいだろう。とりあえず一度ダンジョンを出ようか」
そう声をかけると、2人はホッとしたように頷いた。
スルメイラがファミリアだということを気がついたかわからないが、6階層の転移版のところで最後に残った俺がカードに戻し、4人でダンジョンを出た。
女の子の方はまだ震えており、友理奈にべったりで、男の子は飄々としているが、上着のボタンは一番上までしている。
女の子のように整っ顔で、モテるんだろうなと思う。
「先輩、本当に助かりました。あの子は落ち着いたらちゃんとお礼を言わせるので少し時間をください。普段は礼儀正しい子なんです」
「いや、あんなことがあったんだから今は気にしないよ。それより君はともかく、あの子はあのまま帰らすわけにいかないから、ショッピングセンターに寄って服を買おうか」
ショッピングセンターに寄ろうと提案する。さすがにこれ以上の恥ずかしい思いをさせるのも悪いし、2人には何か服を買ってやるべきだろうと思ったからだ。
「持ち合わせがあまりなくて・・・今日は特に稼ぎもないんです・・・」
しかし、彼は少し遠慮がちに申し訳なさそうに言った。
「大丈夫、出世払いでいいから。女の子をあんな格好で放り出すほど俺は冷たくないよ。同じ学校だったよね?先輩らしいことをさせてよ」
そんなふうに言って俺が服代を出すことにした。困った時はお互い様だし、先輩として助けてあげるのも悪くないだろう。
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2人が新しい服に着替えて一段落ついたところで疑問に思ったことを聞いた。
「そういえば、俺のこと知っているの?」
2人は驚いた顔で頷いた。
「・・・ええ、有名ですから。先輩は不死身のゾンビって呼ばれているんですよ?」
そんな噂が立っているとは思わず、軽く苦笑いを浮かべると、横で友理奈が呆れたようなジト目で見てくる。知らないのは俺だけ?
「あっ!ゾンビ先輩、外套洗って返しますね」
「いや、今もらおうかな」
「えっ?肌の上に直接着たから汚れちゃいましたよ・・・」
3人から変な目で見られ、その視線から何を言わんとするのかわかった。
「いや、それボスドロップの装備品なんだ」
「えっ!?ボスドロップですか?ご、ごめんなさい」
「うん。汗とか気にしているよね。帰りに友理奈に拭いてもらうから心配しないで」
彼女は恐る恐る俺に渡してきた。
女の子の着た服をクンスカする変態に思われただろうか?でも、友理奈に拭いてもらうと勝手に言ったけど、俺は変態じゃないとアピールできたよね?この子確かに可愛いけど、そうだなぁ・・・中学生の妹ポジションかな。妹いないけど。
そして最後に、2人と連絡先を交換した。今後が気になるが、無茶をしなければ良いなと思う。
そういえば俺以外みんなスマホ持っているんだな・・・
「本当に助かりました、ありがとうございます!」
別れ際に深々とお辞儀をされ、何度もお礼を言われ、少し照れくさくなりながらも友理奈と2人して見送った。
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勿論二世だ。
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