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第2章
第130話 エピローグ
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2回目のゲートを閉じて暫く経っていたが、俺は城の謁見の間にいた。
謁見をしているというか、されているのだ。そう壇上にいる立場になってしまった。
謁見の相手はこの大陸の元王達だ。
結局勇者は皇帝になるべきだとの民意に逆らえず、大陸を統合し、一つの国家を形成するから争いがなくなると説得され、一般市民の為に引き受けた。
ミザリアから特に民の為に皇帝になるように強く進言され、引き受けてしまったのだ。
ただ、政治の表舞台には立つつもりはない。元の各国の王に総督として地方を治めてもらう。
俺は召喚された城のある国のみを直轄領とし、摂政を配置し、基本的な統治を託した。
摂政には大まかなプランを伝え、各総督と話し合って、独自の制度を作る事にした。
俺は守り神や軍神として、他の大陸から攻められたりしたら守る為に戦いに参加する。
皇帝の居はイリアとミリアの屋敷を移築して住む事にした。
新築では無い事に周りが難色を示したが、手狭になったら別邸を建てる事で決着していた。
月に一度は謁見を開いたりはするが、基本的に各種研究開発に多くの時間を費やした。
また、無償の幼年学校を開くべく準備をしたりもだ。
軍隊をかなり減らす事になり軍縮で余力が出た資金の投入だ。自己資金を投入したりしてだ。
街道整備もそうだ。人と物の動きを活発化し、経済を回すためだ。
また、盗賊の駆逐に尽力し、時に自らが参加した。
街道整備は鉄道整備でもあった。拡幅する時に線路も引けるようにしたのだ。
化石燃料の代わりに魔石を使い、ボイラーで湯を沸かし車輪を回す。魔石版のSLだ。
列車での移動は高速化を意味し、魔物や盗賊から襲われ難くなる。
10年以内の普及を目指し、先ずは旧王都間を優先し整備していく。
俺の日本での知識を可能な限り伝えたかった。
何年経っただろうか、ようやく最初の鉄道の試運転が始まり、来月には開通予定にまでなっていた。
後の歴史書に鉄道皇だとか発明皇とか書かれるのかな?
そんなつぶやきを聞いていたイリアからはすけこまし皇でしょ?とか言われていたりする。
そんなイリアとミリア達は双子を身籠っていた。
彼女達は美少女から絶世の美女に成長していた。国の至宝の双子の女神としてコクミンに絶対的な人気があった。
ミザリアは一度生まれ故郷を見に行った以外は常に変わらず俺の傍らに慎ましくいてくれる。
フランカは同族の保護に務め、サキュパスが性的に支配され不幸になるのを防ごうとしていた。一人目の子を生んでくれたのはフランカだ。
ムネチカとエルザは女性の地位向上に務めていた。
また、女性に社会参加を促す為の学校等を作るのにも力を入れていた。
今までは魔物や盗賊、隣国との戦いで男の死亡率が高くなっていたが、平和になり、魔物との戦いで死ぬ者は変わらないが、死亡者は減る。成人の男女比が1:3から1:1.5位に成りそうだった。
一夫多妻制度を廃止しようとしたが、猛反発に会い、上限の設定でまずは落ち着いた。
妥協点として妻の人数を3人までとした。
勿論今娶っている人数が4人を超えている場合は新たに娶れない。
金持ちが金に物をいわせ、性奴隷として囲っている現状から手を加える事だ。
法律を制定し、取締をする事にした。
娶った妻達以外の妾や愛人の禁止だ。
一夫多妻の目的はあくまでも魔物との戦いで男の人数が少なくなっている為、一夫一妻制度では結婚出来ない女性が増え、人口が減ってしまうからで、それを防ぐ為に一夫多妻制度が推奨されていた。
単に己の性的な欲望の為に10人以上を囲っている金持ちの為に、子を作らない、作れない女性が多かったから廃止したかったのだ。
妻として敬意を払い、それでも子ができないのは良い。妻として娶りながら夜伽要員としか見ない金持ちが多く、大抵違法な行為に手を染めていたから、調査し捕らえ処断し、大抵は財産没収だ。奴隷と化していた女性を開放し、ムネチカ達が代表を務める施設で世話をしていた。
色々な事を直ぐに革変するのは無理だったが、一つづつ着実に世の中を良くして行こうと奔走していたのであった。
妻達の存在は俺の支えであり、俺の宝であった。お互い尊敬し支え合っていて、幸せに暮らしていた。
後の国史にはこうあった。
皇帝は何故かエルフ並みの老化スピードで、皇帝になってから60年経っても青年のままだったが、孫の一人に皇帝の座を譲り、エルフの妻以外の妻達が老衰で亡くなり、葬った後エルフとその子と共に国を去っていったと。妻を見送るのには耐えたが、子に先立たれるのを見たくないと、そう説明し年老いた子らに今生の別れを告げ去っていったと一説にはある。
何故老化のスピードが遅かったのかは諸説ある。異世界から来た時にそうなったとか、後にそういう能力を得たとか。だが本人が語らなかった為謎だった。本人も何故か分か知らなかったのではないかと記録されていた。
隣の大陸で冒険者をやっているとの目撃情報があったり、魔王を倒した、エルフの里でハーレムを作っているのを見た等不確定な情報以外なく、ちゃんとした目撃情報は、失踪直後に隣の大陸に向かう船に乗るのを複数の者が見たのが最後だった。乗客名簿にぎめいだが、皇帝と妻の筆跡が認められたから確定情報となっていたり
また、更に後の記録によれば、歴史調査時に確認した中に、亡くなった皇帝の妻達の遺骨の調査をした調査記録があった。それによると喉仏だけが全員無かったと。その国史には調査官の所感として、最後の妻が亡くなったら遺骨を持って出奔し、落ち着いた先で葬るのに墓を建てる為だろうと。最初の妻が亡くなった時点で既に出奔を考えていた筈だと。何故なら、墓は埋葬後一度も暴かれておらず、埋葬時に既に喉仏が抜き取られていた事を意味すると。墓を開けたのは今回が初めてで、そして最後の調査だとして皇帝友安の調査記録の最新ページに記録した。
その後の記録に皇帝の足取りについて記載される事は無かったのであった。
end of the story
最後までお読み頂きありがとうございます。
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謁見をしているというか、されているのだ。そう壇上にいる立場になってしまった。
謁見の相手はこの大陸の元王達だ。
結局勇者は皇帝になるべきだとの民意に逆らえず、大陸を統合し、一つの国家を形成するから争いがなくなると説得され、一般市民の為に引き受けた。
ミザリアから特に民の為に皇帝になるように強く進言され、引き受けてしまったのだ。
ただ、政治の表舞台には立つつもりはない。元の各国の王に総督として地方を治めてもらう。
俺は召喚された城のある国のみを直轄領とし、摂政を配置し、基本的な統治を託した。
摂政には大まかなプランを伝え、各総督と話し合って、独自の制度を作る事にした。
俺は守り神や軍神として、他の大陸から攻められたりしたら守る為に戦いに参加する。
皇帝の居はイリアとミリアの屋敷を移築して住む事にした。
新築では無い事に周りが難色を示したが、手狭になったら別邸を建てる事で決着していた。
月に一度は謁見を開いたりはするが、基本的に各種研究開発に多くの時間を費やした。
また、無償の幼年学校を開くべく準備をしたりもだ。
軍隊をかなり減らす事になり軍縮で余力が出た資金の投入だ。自己資金を投入したりしてだ。
街道整備もそうだ。人と物の動きを活発化し、経済を回すためだ。
また、盗賊の駆逐に尽力し、時に自らが参加した。
街道整備は鉄道整備でもあった。拡幅する時に線路も引けるようにしたのだ。
化石燃料の代わりに魔石を使い、ボイラーで湯を沸かし車輪を回す。魔石版のSLだ。
列車での移動は高速化を意味し、魔物や盗賊から襲われ難くなる。
10年以内の普及を目指し、先ずは旧王都間を優先し整備していく。
俺の日本での知識を可能な限り伝えたかった。
何年経っただろうか、ようやく最初の鉄道の試運転が始まり、来月には開通予定にまでなっていた。
後の歴史書に鉄道皇だとか発明皇とか書かれるのかな?
そんなつぶやきを聞いていたイリアからはすけこまし皇でしょ?とか言われていたりする。
そんなイリアとミリア達は双子を身籠っていた。
彼女達は美少女から絶世の美女に成長していた。国の至宝の双子の女神としてコクミンに絶対的な人気があった。
ミザリアは一度生まれ故郷を見に行った以外は常に変わらず俺の傍らに慎ましくいてくれる。
フランカは同族の保護に務め、サキュパスが性的に支配され不幸になるのを防ごうとしていた。一人目の子を生んでくれたのはフランカだ。
ムネチカとエルザは女性の地位向上に務めていた。
また、女性に社会参加を促す為の学校等を作るのにも力を入れていた。
今までは魔物や盗賊、隣国との戦いで男の死亡率が高くなっていたが、平和になり、魔物との戦いで死ぬ者は変わらないが、死亡者は減る。成人の男女比が1:3から1:1.5位に成りそうだった。
一夫多妻制度を廃止しようとしたが、猛反発に会い、上限の設定でまずは落ち着いた。
妥協点として妻の人数を3人までとした。
勿論今娶っている人数が4人を超えている場合は新たに娶れない。
金持ちが金に物をいわせ、性奴隷として囲っている現状から手を加える事だ。
法律を制定し、取締をする事にした。
娶った妻達以外の妾や愛人の禁止だ。
一夫多妻の目的はあくまでも魔物との戦いで男の人数が少なくなっている為、一夫一妻制度では結婚出来ない女性が増え、人口が減ってしまうからで、それを防ぐ為に一夫多妻制度が推奨されていた。
単に己の性的な欲望の為に10人以上を囲っている金持ちの為に、子を作らない、作れない女性が多かったから廃止したかったのだ。
妻として敬意を払い、それでも子ができないのは良い。妻として娶りながら夜伽要員としか見ない金持ちが多く、大抵違法な行為に手を染めていたから、調査し捕らえ処断し、大抵は財産没収だ。奴隷と化していた女性を開放し、ムネチカ達が代表を務める施設で世話をしていた。
色々な事を直ぐに革変するのは無理だったが、一つづつ着実に世の中を良くして行こうと奔走していたのであった。
妻達の存在は俺の支えであり、俺の宝であった。お互い尊敬し支え合っていて、幸せに暮らしていた。
後の国史にはこうあった。
皇帝は何故かエルフ並みの老化スピードで、皇帝になってから60年経っても青年のままだったが、孫の一人に皇帝の座を譲り、エルフの妻以外の妻達が老衰で亡くなり、葬った後エルフとその子と共に国を去っていったと。妻を見送るのには耐えたが、子に先立たれるのを見たくないと、そう説明し年老いた子らに今生の別れを告げ去っていったと一説にはある。
何故老化のスピードが遅かったのかは諸説ある。異世界から来た時にそうなったとか、後にそういう能力を得たとか。だが本人が語らなかった為謎だった。本人も何故か分か知らなかったのではないかと記録されていた。
隣の大陸で冒険者をやっているとの目撃情報があったり、魔王を倒した、エルフの里でハーレムを作っているのを見た等不確定な情報以外なく、ちゃんとした目撃情報は、失踪直後に隣の大陸に向かう船に乗るのを複数の者が見たのが最後だった。乗客名簿にぎめいだが、皇帝と妻の筆跡が認められたから確定情報となっていたり
また、更に後の記録によれば、歴史調査時に確認した中に、亡くなった皇帝の妻達の遺骨の調査をした調査記録があった。それによると喉仏だけが全員無かったと。その国史には調査官の所感として、最後の妻が亡くなったら遺骨を持って出奔し、落ち着いた先で葬るのに墓を建てる為だろうと。最初の妻が亡くなった時点で既に出奔を考えていた筈だと。何故なら、墓は埋葬後一度も暴かれておらず、埋葬時に既に喉仏が抜き取られていた事を意味すると。墓を開けたのは今回が初めてで、そして最後の調査だとして皇帝友安の調査記録の最新ページに記録した。
その後の記録に皇帝の足取りについて記載される事は無かったのであった。
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