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第2章

第128話 2日間

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 俺達は慌ただしくスケジュールをこなしていた。妻達はネットでたちまち大人気となっており、写真集を頼まれたりしていた。妻達と話し合った結果、裸を晒すのは論外だし、ギリギリも駄目だ。しかし普通の、つまり清楚でかわいい水着なら良いよとなり、記念に写真集を撮影する事になった。技術が進み、立体写真で背景を合成しても全く合成写真だと分らない。俺も見たかった。ただ、彼女達にはとてもでは無いが言えないが、購入した男共が写真集を見て興奮するだなんて・・・
 それに既婚者という事は伏せられる。リナに対して正式にミザリア達の事を妻とは言っていないし、結婚しているとも言っていないから、聞かれてもはぐらかし、彼女達が未婚の、しかも男を知らぬ乙女だと夢を見させようと思う。ぐひひひ。

 リナには手紙をいくつか渡したのだが、妻達の事を書いた手紙については写真集のインタビューをされなくなり、写真集の売上が落ちるまで絶対に開けないでと書いていた。暴露ネタが書いてある。

 最終的に写真集の版権はリナに渡す事にした。これは俺達からのせめてもの贈り物だ。そう、写真集の販売印税が入ってくるからだ。俺が持っていた物の中で希少金属類、特にミスリルが高値で売れたのだが、そのお金を渡す事を避けていた。

 そう、あまりの大金は身を滅ぼすからだ。リナの収納の中身は全て出していた。ゲートが閉じると収納が使えなくなる可能性があり、その時入っていた物がどうなるか分からないからだ。念の為にどうでもいいような物や、お金で買える物を収納に入れて置き、収穫が使えなくなる場合に備えるようにしたのだ。

 時間の関係で何をするか決めていた。最優先として俺の家族、親族の墓参りをする事になった。これは妻達全員がついていきたいと言い、皆で訪問した。その後スタジオに入り、妻達の写真や動画の撮影となった。

 尤も俺の知っている写真や動画とはまた違う種類の立体映像なる物であったが、その映像は俺が買った端末にも送って貰う。ちゃんとした写真集の形としては間に合わず、カメラマンチョイスの仮写真集となりそれを持って帰る。その写真の中からしか写真集には使わないのだ。

 1人1人撮影してい行くのだが、時間が勿体ないのでドレス等をオーダーできる店の者達を急遽呼んでおり、撮影の合間に採寸をして貰う。生地のサンプル、服のサンプル等も持って来て貰っており、オーダー服を超特急で作って貰う。当然かなりの高額を払い、他の予定を全てキャンセルというかねじ込んで貰い、納期を伸ばすか休日返上をして貰うのだ。

 政府の圧力もあり、俺達についての事柄は色々な予定を無視してねじ込んで貰ったのだが、なにせ2日しかない。条件として異世界の美女が選んだ店の触れ込みで宣伝をする事の許可を求められて、了承していた。

 また、俺達の世界の方はというと、土壌サンプル等を取りたがっていた。

 それには加熱処理をし、微生物等を全て滅菌処分してからの移送になる。また、天文学者がこぞってやって来て、驚いた事にゲートに入れる小型ロケットを持ち込み、衛星を打ち上げていた。そう、宇宙望遠鏡の類である。よくそんなものを急遽調達できたものだなとは思うのだが、科学の進歩というのは凄かった。2日しかないのだが、俺達の星がどういう位置関係にあるのか、また新たな星、彼方の星の新たなパターン、知られている事の整合性を観測できるチャンスとして計測機器を持ち込み、計測や観測をしていたりする。中継機を置き、データは可能な限り送るようだ。

 そんなかんなで妻達は買い物三昧だ。また、町並みが大きく違う事に感激し、技術力の違いに打ちひしがれている節もあった。だが、それでも見た事のないデザインや、見た事の無い生地に夢中になっていた。

 本当は皆をリナに任せて、俺は別行動を取りたかったのだが、俺がいないと妻達が路頭に迷ってしまい、不安がるので一緒に行動をしていた。言葉は俺も含め、通じなかったのだ。念話は通じるから、地球での2日間は念話での会話となった。
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