125 / 130
第2章
第125話 おっさんは
しおりを挟む
はっきり言って臭かった。酒臭いのだ。30代のドワーフだ。
「なあ、召喚しといて何だけどあんた誰?しかし酒くせーな!」
「何を言っとるか小僧。儂は儂じゃ。こんなの臭いのうちに入らんぞ」
ミザリアがまさかと震えていた。
「うーん。なんとなくゼツエイの爺さんに似ていなくはないが、あのおっさんはこんなに若くないぞ。あんた、親戚か?」
「ばかたれ。本人に決まっとるだろう」
ミザリアが泣きながら抱きついていた。
ミザリアの頭を優しく撫でていたが、暫くしてミザリアが落ち着いてから話をしだした。
前後の記憶が曖昧だったが、そこにいるのは間違いなくゼツエイだった。ゲートを閉めた後なんとか逃げ切り、山中にある誰かの別荘?でひっそりと暮らしていたが、ついに病に倒れ死んだと。
どんな世界だったかはあまり覚えていないというが、着ている服は向こうで別荘に有ったのを拝借した物だった。
服をよく見させてもらうと、
タグにはメイドインジャパンとあり、ジーンズは有名メーカーのだった。つまりあのゲートは日本に繋がっていたのだ。
はっとなり回収した武器を出すが武器からは分からなかったが、奴らが持っていた端末等はPONAMONACで、双眼鏡はNIKOSOとあった。
ゼツエイは最盛期の35歳頃の体だと言っていた。
俺が知っているゼツエイはあれでもかつての半分以下の力だと言っていた。衰えとは恐ろしいとぼやいていたな。
ミザリアが余りにもゼツエイにべったりだったので、俺は機嫌が悪かった。嫉妬したのだ。
そんな俺を見てミザリアが嬉しそうに言う。
「トト様にまた会わせてくれて感謝しますわ。それと、私の男性への愛は友安様のみよ。心配しないで。嫉妬している友安様は可愛らしいわね。うふふ」
こんな感じで、いつまで経っても俺はミザリアの手のひらの上だ。またミリアもやはり同じく泣きながら抱きついていた。ただ、この未来は予知できなかったらしい。
ミリアの俺に対する感謝が半端なかったが、驚いた事にゼツエイはこの美少女がミリアだとすぐに分かっていた。
俺はやはり嫉妬していたが、ミザリアがそっと教えてくれた。ドワーフはドワーフ以外の女性には欲情しないそうだ。体を触っても男を触るのも女を触るのも同じ感覚だそうだ。基本的に他種族とは交わらない。交わりハーフが生まれるのはドワーフの女性が他種族にレイプされる以外ないそうだ。または幻影や薬物の影響下からドワーフ相手と思わせて交わらせているか。
道中模擬戦を行い、ゼツエイの今の実力を確かめた。近接戦闘はあり得ない位強かった。カナロアとは大人と子供位実力差が違った。あくまで近接戦闘のみだが。あのカロアナがあっさりと組伏せられていた。ムネチカとは中々決着がつかず、互角だった。
近接戦闘のスペシャリストが現れたので俺は純粋に魔法担当になりそうだった。
順調に旅を進め、時折逃げてきた難民から話を聞いていたりしたが、ゲートの向こうからは、たまにしか現れず、どうやら様子見になっていたようだった。但し、時折誰かを攫っていたようだった。
「なあ、召喚しといて何だけどあんた誰?しかし酒くせーな!」
「何を言っとるか小僧。儂は儂じゃ。こんなの臭いのうちに入らんぞ」
ミザリアがまさかと震えていた。
「うーん。なんとなくゼツエイの爺さんに似ていなくはないが、あのおっさんはこんなに若くないぞ。あんた、親戚か?」
「ばかたれ。本人に決まっとるだろう」
ミザリアが泣きながら抱きついていた。
ミザリアの頭を優しく撫でていたが、暫くしてミザリアが落ち着いてから話をしだした。
前後の記憶が曖昧だったが、そこにいるのは間違いなくゼツエイだった。ゲートを閉めた後なんとか逃げ切り、山中にある誰かの別荘?でひっそりと暮らしていたが、ついに病に倒れ死んだと。
どんな世界だったかはあまり覚えていないというが、着ている服は向こうで別荘に有ったのを拝借した物だった。
服をよく見させてもらうと、
タグにはメイドインジャパンとあり、ジーンズは有名メーカーのだった。つまりあのゲートは日本に繋がっていたのだ。
はっとなり回収した武器を出すが武器からは分からなかったが、奴らが持っていた端末等はPONAMONACで、双眼鏡はNIKOSOとあった。
ゼツエイは最盛期の35歳頃の体だと言っていた。
俺が知っているゼツエイはあれでもかつての半分以下の力だと言っていた。衰えとは恐ろしいとぼやいていたな。
ミザリアが余りにもゼツエイにべったりだったので、俺は機嫌が悪かった。嫉妬したのだ。
そんな俺を見てミザリアが嬉しそうに言う。
「トト様にまた会わせてくれて感謝しますわ。それと、私の男性への愛は友安様のみよ。心配しないで。嫉妬している友安様は可愛らしいわね。うふふ」
こんな感じで、いつまで経っても俺はミザリアの手のひらの上だ。またミリアもやはり同じく泣きながら抱きついていた。ただ、この未来は予知できなかったらしい。
ミリアの俺に対する感謝が半端なかったが、驚いた事にゼツエイはこの美少女がミリアだとすぐに分かっていた。
俺はやはり嫉妬していたが、ミザリアがそっと教えてくれた。ドワーフはドワーフ以外の女性には欲情しないそうだ。体を触っても男を触るのも女を触るのも同じ感覚だそうだ。基本的に他種族とは交わらない。交わりハーフが生まれるのはドワーフの女性が他種族にレイプされる以外ないそうだ。または幻影や薬物の影響下からドワーフ相手と思わせて交わらせているか。
道中模擬戦を行い、ゼツエイの今の実力を確かめた。近接戦闘はあり得ない位強かった。カナロアとは大人と子供位実力差が違った。あくまで近接戦闘のみだが。あのカロアナがあっさりと組伏せられていた。ムネチカとは中々決着がつかず、互角だった。
近接戦闘のスペシャリストが現れたので俺は純粋に魔法担当になりそうだった。
順調に旅を進め、時折逃げてきた難民から話を聞いていたりしたが、ゲートの向こうからは、たまにしか現れず、どうやら様子見になっていたようだった。但し、時折誰かを攫っていたようだった。
2
あなたにおすすめの小説
友人(勇者)に恋人も幼馴染も取られたけど悔しくない。 だって俺は転生者だから。
石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていた魔法戦士のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもない状態だった。
だが、此の状態は彼にとっては『本当の幸せ』を掴む事に必要だった
何故なら、彼は『転生者』だから…
今度は違う切り口からのアプローチ。
追放の話しの一話は、前作とかなり似ていますが2話からは、かなり変わります。
こうご期待。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
最難関ダンジョンをクリアした成功報酬は勇者パーティーの裏切りでした
新緑あらた
ファンタジー
最難関であるS級ダンジョン最深部の隠し部屋。金銀財宝を前に告げられた言葉は労いでも喜びでもなく、解雇通告だった。
「もうオマエはいらん」
勇者アレクサンダー、癒し手エリーゼ、赤魔道士フェルノに、自身の黒髪黒目を忌避しないことから期待していた俺は大きなショックを受ける。
ヤツらは俺の外見を受け入れていたわけじゃない。ただ仲間と思っていなかっただけ、眼中になかっただけなのだ。
転生者は曾祖父だけどチートは隔世遺伝した「俺」にも受け継がれています。
勇者達は大富豪スタートで貧民窟の住人がゴールです(笑)
戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件
さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。
数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、
今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、
わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。
彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。
それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。
今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。
「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」
「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」
「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」
「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」
命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!?
順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場――
ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。
これは――
【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と
【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、
“甘くて逃げ場のない生活”の物語。
――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。
※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。
美人四天王の妹とシテいるけど、僕は学校を卒業するまでモブに徹する、はずだった
ぐうのすけ
恋愛
【カクヨムでラブコメ週間2位】ありがとうございます!
僕【山田集】は高校3年生のモブとして何事もなく高校を卒業するはずだった。でも、義理の妹である【山田芽以】とシテいる現場をお母さんに目撃され、家族会議が開かれた。家族会議の結果隠蔽し、何事も無く高校を卒業する事が決まる。ある時学校の美人四天王の一角である【夏空日葵】に僕と芽以がベッドでシテいる所を目撃されたところからドタバタが始まる。僕の完璧なモブメッキは剥がれ、ヒマリに観察され、他の美人四天王にもメッキを剥され、何かを嗅ぎつけられていく。僕は、平穏無事に学校を卒業できるのだろうか?
『この物語は、法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません』
【コミカライズ決定】勇者学園の西園寺オスカー~実力を隠して勇者学園を満喫する俺、美人生徒会長に目をつけられたので最強ムーブをかましたい~
エース皇命
ファンタジー
【HOTランキング2位獲得作品】
【第5回一二三書房Web小説大賞コミカライズ賞】
~ポルカコミックスでの漫画化(コミカライズ)決定!~
ゼルトル勇者学園に通う少年、西園寺オスカーはかなり変わっている。
学園で、教師をも上回るほどの実力を持っておきながらも、その実力を隠し、他の生徒と同様の、平均的な目立たない存在として振る舞うのだ。
何か実力を隠す特別な理由があるのか。
いや、彼はただ、「かっこよさそう」だから実力を隠す。
そんな中、隣の席の美少女セレナや、生徒会長のアリア、剣術教師であるレイヴンなどは、「西園寺オスカーは何かを隠している」というような疑念を抱き始めるのだった。
貴族出身の傲慢なクラスメイトに、彼と対峙することを選ぶ生徒会〈ガーディアンズ・オブ・ゼルトル〉、さらには魔王まで、西園寺オスカーの前に立ちはだかる。
オスカーはどうやって最強の力を手にしたのか。授業や試験ではどんなムーブをかますのか。彼の実力を知る者は現れるのか。
世界を揺るがす、最強中二病主人公の爆誕を見逃すな!
※小説家になろう、カクヨム、pixivにも投稿中。
勇者の隣に住んでいただけの村人の話。
カモミール
ファンタジー
とある村に住んでいた英雄にあこがれて勇者を目指すレオという少年がいた。
だが、勇者に選ばれたのはレオの幼馴染である少女ソフィだった。
その事実にレオは打ちのめされ、自堕落な生活を送ることになる。
だがそんなある日、勇者となったソフィが死んだという知らせが届き…?
才能のない村びとである少年が、幼馴染で、好きな人でもあった勇者の少女を救うために勇気を出す物語。
戦場の英雄、上官の陰謀により死亡扱いにされ、故郷に帰ると許嫁は結婚していた。絶望の中、偶然助けた許嫁の娘に何故か求婚されることに
千石
ファンタジー
「絶対生きて帰ってくる。その時は結婚しよう」
「はい。あなたの帰りをいつまでも待ってます」
許嫁と涙ながらに約束をした20年後、英雄と呼ばれるまでになったルークだったが生還してみると死亡扱いにされていた。
許嫁は既に結婚しており、ルークは絶望の只中に。
上官の陰謀だと知ったルークは激怒し、殴ってしまう。
言い訳をする気もなかったため、全ての功績を抹消され、貰えるはずだった年金もパー。
絶望の中、偶然助けた子が許嫁の娘で、
「ルーク、あなたに惚れたわ。今すぐあたしと結婚しなさい!」
何故か求婚されることに。
困りながらも巻き込まれる騒動を通じて
ルークは失っていた日常を段々と取り戻していく。
こちらは他のウェブ小説にも投稿しております。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる