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第2章
第117話 出立
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「俺って偉いよね?だって美少女2人が添い寝してくれたけど、手を出さなかったんだよ!」
目覚めと共に俺が1人でブツブツ言っていると、イリアとミリアに責められた。
「友安様!何故昨晩抱いてくれなかったのですか?もうミザリアやフランカも正式な妻にしているのに。折角友安様の好みのバディーを手に入れたのに、何が不満なのですか!?」
「そうよ!ずっと待っていたんだからね!私達の気持ちも考えなさいよ!」
俺はため息をつく。
「今は駄目だ。確かに2人は成長したが、まだ幼女だった時の姿が頭に残っているんだ。以前の姿とのギャップが有り過ぎるんだ。今の姿の君達を受け入れる時間が欲しいんだ。だから今は、婚約という事で頼むよ!」
「分かったわ。今は婚約ね!」
2人はハイタッチをしていた。
どうやら婚約をすると言わされたようだ。言質取ったどー!とか聞こえていたな。
奴隷の命令権は今いる村の者達に与えた。
自殺をさせない、奴隷同士で殺し合いをさせない等の条件を変更する時は俺の許可を得るようにと。
村の者に殺されそうになっても反撃は許さず、その場から離脱し、村長を始めトップ5に助けを求める事、自らの意思で村を出る事を許さず、毎日指定された所に当日の活動報告をする事をまず義務付ける。
それと、奴隷は村の防衛を指示された場合、その指示に従うようにと。それ以外に誰かを傷つける許可は出さないとした。
村のトップ5が全て死んだ場合、奴隷商人に売り渡すとした。
また、矛盾した命令は指摘し、ナンバーの小さい者による命令が優先されるとし、村の復興にとお金もある程度置いてきたりした。傷付ける事を禁止しているのに、村の防衛以外で誰かを刺せとかの話だ。
俺達の見送りは村の総出になり、フランカが泣きながら母親と抱き合っていたが、別れの挨拶が済んだようで、やがて馬車に乗り込んできた。最後までフランカは手を振っていて、見えなくなると頬をパチンと叩いた。
「今生の別れを済ませていました。再び相見まえる事など、最早無いと思っていました。ほんとうにううう」
俺は優しく抱きしめ、背中を擦った。
「また会いに来ような。場合によっては、俺達の住む町に移り住んで貰おうな」
フランカはミリアにチーンされながら頷いていた。
帰りは順調だった。行きのように死人に襲われたり、盗賊に襲われるイベントもなかった。
急ぐ必要もなくゆっくりと、馬に負担が掛らないペースで進む。
2頭の幼体は時折空高く舞っていたかと思うと急降下したりしており、遊んでいるのか、練習しているのかよく分からないが、2頭仲良く飛んでいた。
主要街道に出るまで2日掛かったが、その分景色を楽しめた。
渓谷を通り、その自然の有様に地球じゃないんだなぁと改めて認識し、ため息をつく。
目聡いミザリアが察したようだ。
「どうなされました?ため息の数だけ幸せが飛んでいってしまうと言いますよ」
「ああ、景色がね。やっぱり違う星なんだなあとね。夜空もそうだけどさ」
「遠くなりけるかな君の世は」
カナロアが珍しく話した後、少し考えていたようで、暫く沈黙してから物語を語りだしたのだ。我々には今までしなかった話だった。
他愛もないよくある昔話だった。
昔あるお姫様が・・・
目覚めと共に俺が1人でブツブツ言っていると、イリアとミリアに責められた。
「友安様!何故昨晩抱いてくれなかったのですか?もうミザリアやフランカも正式な妻にしているのに。折角友安様の好みのバディーを手に入れたのに、何が不満なのですか!?」
「そうよ!ずっと待っていたんだからね!私達の気持ちも考えなさいよ!」
俺はため息をつく。
「今は駄目だ。確かに2人は成長したが、まだ幼女だった時の姿が頭に残っているんだ。以前の姿とのギャップが有り過ぎるんだ。今の姿の君達を受け入れる時間が欲しいんだ。だから今は、婚約という事で頼むよ!」
「分かったわ。今は婚約ね!」
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どうやら婚約をすると言わされたようだ。言質取ったどー!とか聞こえていたな。
奴隷の命令権は今いる村の者達に与えた。
自殺をさせない、奴隷同士で殺し合いをさせない等の条件を変更する時は俺の許可を得るようにと。
村の者に殺されそうになっても反撃は許さず、その場から離脱し、村長を始めトップ5に助けを求める事、自らの意思で村を出る事を許さず、毎日指定された所に当日の活動報告をする事をまず義務付ける。
それと、奴隷は村の防衛を指示された場合、その指示に従うようにと。それ以外に誰かを傷つける許可は出さないとした。
村のトップ5が全て死んだ場合、奴隷商人に売り渡すとした。
また、矛盾した命令は指摘し、ナンバーの小さい者による命令が優先されるとし、村の復興にとお金もある程度置いてきたりした。傷付ける事を禁止しているのに、村の防衛以外で誰かを刺せとかの話だ。
俺達の見送りは村の総出になり、フランカが泣きながら母親と抱き合っていたが、別れの挨拶が済んだようで、やがて馬車に乗り込んできた。最後までフランカは手を振っていて、見えなくなると頬をパチンと叩いた。
「今生の別れを済ませていました。再び相見まえる事など、最早無いと思っていました。ほんとうにううう」
俺は優しく抱きしめ、背中を擦った。
「また会いに来ような。場合によっては、俺達の住む町に移り住んで貰おうな」
フランカはミリアにチーンされながら頷いていた。
帰りは順調だった。行きのように死人に襲われたり、盗賊に襲われるイベントもなかった。
急ぐ必要もなくゆっくりと、馬に負担が掛らないペースで進む。
2頭の幼体は時折空高く舞っていたかと思うと急降下したりしており、遊んでいるのか、練習しているのかよく分からないが、2頭仲良く飛んでいた。
主要街道に出るまで2日掛かったが、その分景色を楽しめた。
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目聡いミザリアが察したようだ。
「どうなされました?ため息の数だけ幸せが飛んでいってしまうと言いますよ」
「ああ、景色がね。やっぱり違う星なんだなあとね。夜空もそうだけどさ」
「遠くなりけるかな君の世は」
カナロアが珍しく話した後、少し考えていたようで、暫く沈黙してから物語を語りだしたのだ。我々には今までしなかった話だった。
他愛もないよくある昔話だった。
昔あるお姫様が・・・
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