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第2章

第109話 復興へ

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 フランカの家に着いたが、既に朝食の準備がされていた。俺がその、ムネチカと仲良しさんの間、フランカはミザリアから女性としての所作や言葉遣いを学んでいた。それまでずっと男として過ごしてきた為か、がさつなところがあったりして、ここぞとばかりにミザリアの指導が入ったようだ。

 俺はそのままでいいと言ってはいるのだが、フランカ自身が本当は女、女したかったらしく、男の格好でいるのが嫌だったと言う。男の振りを強いられていた反動か?

 俺も朝食の後、食器を片付けようとしたが、フランカに止められた。
 この家にいる時は俺達がゲストだと言う。フランカはエプロンをし、頭に三角巾を巻いていてスカート姿だ。勿論母親の服を借りているのだが、今まで見た事のない、フランカの屈託のない笑顔が眩しく、キュンとなって見惚れていた。ムネチカが何か言いたげだったので、親子が並んで家事をしている姿って良いよね!と誤魔化してしまった。ジト目が痛かった。

 食後のお茶タイムが終わると、俺達は村の見回りを行う。一通り見て回った結果、やはり問題点が多い事が分かった。イリア達が回復するであろう1週間位の間に、ある程度の問題を片付け、この村の住人のみで何とかやっていける算段をつけようとしていた。ただし現状、男手が少ない事はどうしようもない。

 盗賊達を労働奴隷として使うのは良いが、あくまでも奴隷である。それも犯罪奴隷の類であるから、問題が多い。複雑な問題点として、村の女性達の多くが盗賊達との間に子をなしていた事である。

 勿論多くの者は盗賊を本当の家族だと思った事は1度もない。父親面する者もいたが、あくまで犯され、辱められた結果として身籠っていたのである。勿論腹を痛めた子供であるし、子供に罪はない。盗賊の中には子供に対して愛着があったり、一部では子供に優しく、愛情を持って接していた者もいて問題が根深い。その・・・一部の子供達から、父親を殺さないでと懇願されたのだ。

 やはり近隣から男手が流入するなりして、可能ならば再婚する方がこの先、生きていくのに良い結果になるのかな?と思っていたりもする。
 このまま何もせずにいるとこの村には奴隷を除き、年老いた女しかいない、そういうようになってしまう恐れがある。

 今日1日俺達は、全員が出来る事をする。ただ明日から俺とエルザの2人で近隣の村や町を回り、村の窮状を伝えるつもりだ。他のメンバーは村の護衛や各種改善を実施してもらう事に。

 俺が今日やる事は、主に奴隷にした者達に対して仕事を与える事と、スキルを奪う、いや、もう奪ったから一部のスキルを与える事である。
 勿論戦闘系のものは全て奪い取ったままにする。裁縫、料理、掃除、修繕などといった、非戦闘系のスキルを与える。

 盗賊達の頭領へ尋問する事になった。そう、最優先でやらなければならない事の1つでもある。俺は、椅子を前後逆にし、背もたれにしがみつく形で悪ぶって座ったりした。

「お前が率いた者達はこれで全てか?全員いるのか?」

「俺が率いていった者は、お前に全て捕まったよ。ついてなかった。くそっ!」

 俺はこの回答に満足したのであった。
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