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第1章
第70話 打ち上げと求婚
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その日の狩りは順調だった。あまりにも順調過ぎて笑える位だったのだ。修行を終えて夕方には宿に着き、今日はいつも食べている店とは違う店で打ち上げをする事になり、着替えてから向かう。
そこはミザリアが選んだ店だと言うが、ゼツエイの為に選んだ店っぽい。
というのは名前が酒の肴亭と言うお酒がメインであり、お酒が美味しいと評判なのだと言う。料理も定評のあるお店らしいが、最終的に俺も酔ってしまっていたのと、ミザリアに夢中で、正直何を食べたかよく覚えていない。しかし、楽しくて美味い料理を食べた事だけは覚えている。
料理を食べた後、ゼツエイの為に酒を冷やす事にした。ジョッキを10個程俺の収納に入れてから宿の裏手へ向かい、そこで桶を出して水を張る。魔法で出した大量の氷をその桶に入れ水を冷やす。そしてその冷えた水に、エールの入ったジョッキを入れて冷やすのだが、俺の収納は時間が停止する為に、桶ごと収納に入れて食べている間に冷やすという事ができない。その為、冷やしている間は桶に入れたジョッキの番をする必要があった。なので今俺は1人で裏にあるベンチに腰を掛け、夜空を眺めていた。
そうしていると、俺の隣にそっとミザリアが腰を掛けた。 ミザリアも少し飲んでいるようで、その白い頬がほんのり赤く染まっており、いつにも増して色っぽかった。
そして月明かりに照らされた彼女の顔は、美の女神と言わんばかりに神々しささえ感じる美しさがあった。しばらく肩を抱き寄せて月を見ていたが、どちらからともなく口づけを交わす。その後ミザリアは俺の肩にもたれかかっていて、いい雰囲気だった。
イリア辺りの邪魔も入らず、ビールが冷えるまで2人でまったりしていた。実に珍しい。
後から思えば俺はミザリアに、かなりくさい事を言っていた気がする。酔っていて断片的にしか覚えていなかった。
「ミザリア、君はどうしてそんなに美しいんだい? 満月に照らされた君は正に女神としか言いようがないぞ! 実はミザリアが女神だったと言われても俺は驚かないよ。ミザリアの事で俺の頭は一杯だ。ミザリアの事を愛している。この世界に来た当初は混乱していたけど、ミザリアのお陰で生き延びる事ができたんだ。 俺は感謝しているんだよ!俺の大事な女神様!君が欲しい!君の全てが欲しい !俺の妻になってくれ」
あかん!寄った勢いでやってしまった。変異が終わったその時に皆の前で気障ったらしくプロポーズする予定だったのに、雰囲気もへったくりもない。こんな所でプロポーズしてもうた。やらかした。うんと言ってくれる・・・筈だと思うけど、俺ってやっぱり馬鹿だよな。
「はい、私も友安様の事を愛しております。あなたと共に人生を歩み、 添い遂げたいと思っております。こんな私でよければどうか妻にしてくださいませ」
俺は酒の勢いもあってか、予定外にプロポーズをしてしまったが 、ミザリアはそんな俺のプロポーズを受け止めてくれた。思わず結婚を申し込んだのだが、あっさり受け入れてくれた。
そうなるとは分かってはいたが、今まで生きてきた中で1番嬉しかった。
そうしてもう1度熱いキスを交わす。そしてふと、先日老婆の露天で別れ際に渡された指輪の事を思い出した。
老婆にこう言われて渡された。
「これを愛する者に渡しなさい」
ただそう言われたのだ。
実はその指輪を5つ渡されていた。数が合わない。これから出会うのか?おそらくミザリア、イリア、ミリア、ムネチカだろう。あと1つは誰のだ?因みに同じデザインの男用は1つ渡された。
俺は指輪を取り出すと、そっとミザリアの左手の薬指にはめていく。
老婆に言われたのだ。この指輪が装着できる者は俺からの愛を本当に受け入れてくれているので、相思相愛の証拠であると。指輪の効果は良く分からないが、付与効果がなくても構わない。結婚指輪にするからだ。
実は指輪を渡されてから、その指輪を磨いたり、ゼツエイに教えて貰って指輪の内側に文字を刻んでいた。
練習用に安い指輪を大量に買ったりして、俺が部屋で指輪に細工しているのを皆知っているが、一体何をしているのかはよく分かっていなかった筈だ。
と言うのも、この世界に結婚指輪を身に着ける風習がないのだ。 なのでミザリアは俺が着けさせた指輪について理解出来ない為か、きょとんとしていた。
通常指に装着する指輪は、魔導師等が魔法の補助道具として使ったりする為だ。そういう事しか知らないのだ。
「俺の居た世界ではね、左手の薬指に指輪をはめるというのは、結婚している事の証で、結婚していますというアピールなんだ 。ミザリア、俺の指にその指輪をはめてくれないか?」
そうして同じく俺用にと渡された、同じデザインの指輪をミザリアが不思議そうに指にはめてくれた。
「ミザリア、ありがとう !これで俺達は婚約者、いや、夫婦だよ。正式な結婚は変異の後かな。この命果てるまで、俺はミザリアを愛する事を誓う」
そうして何時からか泣いていたミザリアを抱きしめ、泣き止むまでそうしていた。その後店内に戻り、テーブルにゼツエイにキンキンに冷えたお酒やエールを出して行く。
そうして大いに盛り上がり、閉店時間が近付いてきた為お開きとなり宿に戻るのだが、珍しい事にゼツエイは酔っており、千鳥足だった・・・
そこはミザリアが選んだ店だと言うが、ゼツエイの為に選んだ店っぽい。
というのは名前が酒の肴亭と言うお酒がメインであり、お酒が美味しいと評判なのだと言う。料理も定評のあるお店らしいが、最終的に俺も酔ってしまっていたのと、ミザリアに夢中で、正直何を食べたかよく覚えていない。しかし、楽しくて美味い料理を食べた事だけは覚えている。
料理を食べた後、ゼツエイの為に酒を冷やす事にした。ジョッキを10個程俺の収納に入れてから宿の裏手へ向かい、そこで桶を出して水を張る。魔法で出した大量の氷をその桶に入れ水を冷やす。そしてその冷えた水に、エールの入ったジョッキを入れて冷やすのだが、俺の収納は時間が停止する為に、桶ごと収納に入れて食べている間に冷やすという事ができない。その為、冷やしている間は桶に入れたジョッキの番をする必要があった。なので今俺は1人で裏にあるベンチに腰を掛け、夜空を眺めていた。
そうしていると、俺の隣にそっとミザリアが腰を掛けた。 ミザリアも少し飲んでいるようで、その白い頬がほんのり赤く染まっており、いつにも増して色っぽかった。
そして月明かりに照らされた彼女の顔は、美の女神と言わんばかりに神々しささえ感じる美しさがあった。しばらく肩を抱き寄せて月を見ていたが、どちらからともなく口づけを交わす。その後ミザリアは俺の肩にもたれかかっていて、いい雰囲気だった。
イリア辺りの邪魔も入らず、ビールが冷えるまで2人でまったりしていた。実に珍しい。
後から思えば俺はミザリアに、かなりくさい事を言っていた気がする。酔っていて断片的にしか覚えていなかった。
「ミザリア、君はどうしてそんなに美しいんだい? 満月に照らされた君は正に女神としか言いようがないぞ! 実はミザリアが女神だったと言われても俺は驚かないよ。ミザリアの事で俺の頭は一杯だ。ミザリアの事を愛している。この世界に来た当初は混乱していたけど、ミザリアのお陰で生き延びる事ができたんだ。 俺は感謝しているんだよ!俺の大事な女神様!君が欲しい!君の全てが欲しい !俺の妻になってくれ」
あかん!寄った勢いでやってしまった。変異が終わったその時に皆の前で気障ったらしくプロポーズする予定だったのに、雰囲気もへったくりもない。こんな所でプロポーズしてもうた。やらかした。うんと言ってくれる・・・筈だと思うけど、俺ってやっぱり馬鹿だよな。
「はい、私も友安様の事を愛しております。あなたと共に人生を歩み、 添い遂げたいと思っております。こんな私でよければどうか妻にしてくださいませ」
俺は酒の勢いもあってか、予定外にプロポーズをしてしまったが 、ミザリアはそんな俺のプロポーズを受け止めてくれた。思わず結婚を申し込んだのだが、あっさり受け入れてくれた。
そうなるとは分かってはいたが、今まで生きてきた中で1番嬉しかった。
そうしてもう1度熱いキスを交わす。そしてふと、先日老婆の露天で別れ際に渡された指輪の事を思い出した。
老婆にこう言われて渡された。
「これを愛する者に渡しなさい」
ただそう言われたのだ。
実はその指輪を5つ渡されていた。数が合わない。これから出会うのか?おそらくミザリア、イリア、ミリア、ムネチカだろう。あと1つは誰のだ?因みに同じデザインの男用は1つ渡された。
俺は指輪を取り出すと、そっとミザリアの左手の薬指にはめていく。
老婆に言われたのだ。この指輪が装着できる者は俺からの愛を本当に受け入れてくれているので、相思相愛の証拠であると。指輪の効果は良く分からないが、付与効果がなくても構わない。結婚指輪にするからだ。
実は指輪を渡されてから、その指輪を磨いたり、ゼツエイに教えて貰って指輪の内側に文字を刻んでいた。
練習用に安い指輪を大量に買ったりして、俺が部屋で指輪に細工しているのを皆知っているが、一体何をしているのかはよく分かっていなかった筈だ。
と言うのも、この世界に結婚指輪を身に着ける風習がないのだ。 なのでミザリアは俺が着けさせた指輪について理解出来ない為か、きょとんとしていた。
通常指に装着する指輪は、魔導師等が魔法の補助道具として使ったりする為だ。そういう事しか知らないのだ。
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「ミザリア、ありがとう !これで俺達は婚約者、いや、夫婦だよ。正式な結婚は変異の後かな。この命果てるまで、俺はミザリアを愛する事を誓う」
そうして何時からか泣いていたミザリアを抱きしめ、泣き止むまでそうしていた。その後店内に戻り、テーブルにゼツエイにキンキンに冷えたお酒やエールを出して行く。
そうして大いに盛り上がり、閉店時間が近付いてきた為お開きとなり宿に戻るのだが、珍しい事にゼツエイは酔っており、千鳥足だった・・・
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