上 下
49 / 130
第1章

第49話 反省会

しおりを挟む
 帰路にミノタウロスが5体現れたが、苦戦する事もなくささっと片付けた。ミザリアがダウンしていても何とかなった。それとミノタウロスはB級の魔物と伝えられた。

 宿に到着したのは丁度お昼だったので、昼食を食べてからミザリアを寝かせてきた。
 魔力をチャージをしたとはいえ、1度魔力が枯渇したのだからと大人しくするように言い聞かせて寝かせたが、ミリアが一緒にいてくれる。やっぱりミリアは優しいな。

 残りのメンバーはギルドへ向かう。魔石及びグリフォンの卵の換金に向かう。
 グリフォンの卵は取って来る事が出来る者が極端に少なく、グルメの間では幻の食材として高値で取引される。

 魔石は合計で100万Gになり、卵は200万Gになった。
 そしてミザリアの状態を踏まえ、今まで補充し忘れていたり、そもそも購入していなかったポーション類を買う事にした。
 ポーション類があるという事を知らず、その関係で俺は用意していなかったし、今日までは必要性を感じていなかった。買い忘れはミザリアだった。俺は知らなかったが、間抜けな話だよな。小説やアニメ、ゲーム等では定番なのに、目まぐるしい展開に思い至らなかったんだよな。

 特に傷を治すのと、魔力を補充するポーションが必要だ。ミザリアが持っていたのは、グリフォン戦にて使い切ったという。

 宿で教えて貰った道具屋で各種ポーションを購入する事にした。ポーションの入った瓶にはラベルが貼ってあるが、勿論俺には読めない。分かっているからか、瓶を手に取るとイリアが読んでくれた。

 毒消し、異常回復、傷回復大と中、魔力回復薬大を各々数個買い、お店を引き上げた。大人買いをしたがったが、他の冒険者に迷惑が掛かるから自重した。自重するなんて偉いよね!?当たり前だって?・・・

 買い出しを終えて宿へ引き上げると、ゼツエイは食堂で飲むというので1人だけ置いてきた。
 部屋に戻るとミザリアは寝息を立てており、椅子に座ったミリアはウトウトしていた。
 俺はミリアをお姫様抱っし、ベッドへ運んでいき寝かせた。2人共既に風呂に入った後で、風呂上がりの良い香りがするのと、部屋着を着ていた。

 ミザリアの様子を見て額に触れたが、熱はなかったのでそっと額にキスをしてから部屋を出た。
 俺達も風呂に入るが、イリアがどうしても一緒に入りたがるので、バスタオルを巻き、体をちゃんと隠す事を条件に了承受した。そうでもしなければ、裸で乱入してくると確信しているので、それならば条件を付けた方が良いと判断した。流石に裸で入られたらアウトだろう!?何?お前はロリコンではないのかって?失礼な。ボン・キュッ・ボンが大好きだぞ!

 しかし相変わらずフランカは1人でお風呂に入るし、脱衣場にも施錠する等の徹底振りだ。何がそこまでフランカをさせるのだろうか?やはり息子さんに何かあるのか?

 コッホん。イリア相手だと裸でもどうという事はない。父親が幼い子と一緒にお風呂に入る程度の感覚だよ。彼女達の言う成長期が終わり、大人の体になればそうはいかないだろうが、今はそんな感じだ。

 風呂を上がると、俺はイリアの髪の手入れしていた。何気に髪を梳くのは俺も好きだったりする。
 風呂上がりに髪を梳いた後、イリアを後ろからそっと抱きしめる。
 すると短く、あっ!?と呻いた。

「今日はすまなかった。俺がもっとしっかりしていればあれ程苦戦しなかっただろうし、イリアを危険な目に合わせてしまう事も無かった筈だ。俺は駄目だな。もっとしっかりし、踏み止まる位の事をしなきゃだったのにな」

「そんな事ないもん!友安はよく戦ったよ!ちゃんと2体を誘き寄せていたし、私達の態勢が整う時間を稼いでくれたから、お姉様の魔法が間に合ったのよ!友安はちゃんと頑張っていたよ!格好良かったもん」

 そうするとイリアが俺の方に顔を向けて来たので、見つめ合う形になり、どちらからともなく唇を重ねた。イリアとミリアになら自然に対応できる。なんで日本でこうやって自然に出来なかったのかな。

 しかし俺は・・・モフった!そうモフりまくった。イリアの苦悶の唸りは俺には届かない。キスしながらモフった!モフモフは正義!猫耳を見たら普通モフるよね?やめられない止まらない!ああ、モフモフ!ビバモフモフ!
 そうしているとドアがノックされたので、慌てて離れたが、遠慮気味にフランカが入って来た。また、ミリアも起きたので、先の戦闘の反省会を4人で始るのであった。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

異世界でぺったんこさん!〜無限収納5段階活用で無双する〜

KeyBow
ファンタジー
 間もなく50歳になる銀行マンのおっさんは、高校生達の異世界召喚に巻き込まれた。  何故か若返り、他の召喚者と同じ高校生位の年齢になっていた。  召喚したのは、魔王を討ち滅ぼす為だと伝えられる。自分で2つのスキルを選ぶ事が出来ると言われ、おっさんが選んだのは無限収納と飛翔!  しかし召喚した者達はスキルを制御する為の装飾品と偽り、隷属の首輪を装着しようとしていた・・・  いち早くその嘘に気が付いたおっさんが1人の少女を連れて逃亡を図る。  その後おっさんは無限収納の5段階活用で無双する!・・・はずだ。  上空に飛び、そこから大きな岩を落として押しつぶす。やがて救った少女は口癖のように言う。  またぺったんこですか?・・・

無限に進化を続けて最強に至る

お寿司食べたい
ファンタジー
突然、居眠り運転をしているトラックに轢かれて異世界に転生した春風 宝。そこで女神からもらった特典は「倒したモンスターの力を奪って無限に強くなる」だった。 ※よくある転生ものです。良ければ読んでください。 不定期更新 初作 小説家になろうでも投稿してます。 文章力がないので悪しからず。優しくアドバイスしてください。 改稿したので、しばらくしたら消します

勇者召喚に巻き込まれ、異世界転移・貰えたスキルも鑑定だけ・・・・だけど、何かあるはず!

よっしぃ
ファンタジー
9月11日、12日、ファンタジー部門2位達成中です! 僕はもうすぐ25歳になる常山 順平 24歳。 つねやま  じゅんぺいと読む。 何処にでもいる普通のサラリーマン。 仕事帰りの電車で、吊革に捕まりうつらうつらしていると・・・・ 突然気分が悪くなり、倒れそうになる。 周りを見ると、周りの人々もどんどん倒れている。明らかな異常事態。 何が起こったか分からないまま、気を失う。 気が付けば電車ではなく、どこかの建物。 周りにも人が倒れている。 僕と同じようなリーマンから、数人の女子高生や男子学生、仕事帰りの若い女性や、定年近いおっさんとか。 気が付けば誰かがしゃべってる。 どうやらよくある勇者召喚とやらが行われ、たまたま僕は異世界転移に巻き込まれたようだ。 そして・・・・帰るには、魔王を倒してもらう必要がある・・・・と。 想定外の人数がやって来たらしく、渡すギフト・・・・スキルらしいけど、それも数が限られていて、勇者として召喚した人以外、つまり巻き込まれて転移したその他大勢は、1人1つのギフト?スキルを。あとは支度金と装備一式を渡されるらしい。 どうしても無理な人は、戻ってきたら面倒を見ると。 一方的だが、日本に戻るには、勇者が魔王を倒すしかなく、それを待つのもよし、自ら勇者に協力するもよし・・・・ ですが、ここで問題が。 スキルやギフトにはそれぞれランク、格、強さがバラバラで・・・・ より良いスキルは早い者勝ち。 我も我もと群がる人々。 そんな中突き飛ばされて倒れる1人の女性が。 僕はその女性を助け・・・同じように突き飛ばされ、またもや気を失う。 気が付けば2人だけになっていて・・・・ スキルも2つしか残っていない。 一つは鑑定。 もう一つは家事全般。 両方とも微妙だ・・・・ 彼女の名は才村 友郁 さいむら ゆか。 23歳。 今年社会人になりたて。 取り残された2人が、すったもんだで生き残り、最終的には成り上がるお話。

スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活

昼寝部
ファンタジー
 この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。  しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。  そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。  しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。  そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。  これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。

モブ高校生と愉快なカード達〜主人公は無自覚脱モブ&チート持ちだった!カードから美少女を召喚します!強いカード程1癖2癖もあり一筋縄ではない〜

KeyBow
ファンタジー
 1999年世界各地に隕石が落ち、その数年後に隕石が落ちた場所がラビリンス(迷宮)となり魔物が町に湧き出した。  各国の軍隊、日本も自衛隊によりラビリンスより外に出た魔物を駆逐した。  ラビリンスの中で魔物を倒すと稀にその個体の姿が写ったカードが落ちた。  その後、そのカードに血を掛けるとその魔物が召喚され使役できる事が判明した。  彼らは通称カーヴァント。  カーヴァントを使役する者は探索者と呼ばれた。  カーヴァントには1から10までのランクがあり、1は最弱、6で強者、7や8は最大戦力で鬼神とも呼ばれる強さだ。  しかし9と10は報告された事がない伝説級だ。  また、カードのランクはそのカードにいるカーヴァントを召喚するのに必要なコストに比例する。  探索者は各自そのラビリンスが持っているカーヴァントの召喚コスト内分しか召喚出来ない。  つまり沢山のカーヴァントを召喚したくてもコスト制限があり、強力なカーヴァントはコストが高い為に少数精鋭となる。  数を選ぶか質を選ぶかになるのだ。  月日が流れ、最初にラビリンスに入った者達の子供達が高校生〜大学生に。  彼らは二世と呼ばれ、例外なく特別な力を持っていた。  そんな中、ラビリンスに入った自衛隊員の息子である斗枡も高校生になり探索者となる。  勿論二世だ。  斗枡が持っている最大の能力はカード合成。  それは例えばゴブリンを10体合成すると10体分の力になるもカードのランクとコストは共に変わらない。  彼はその程度の認識だった。  実際は合成結果は最大でランク10の強さになるのだ。  単純な話ではないが、経験を積むとそのカーヴァントはより強力になるが、特筆すべきは合成元の生き残るカーヴァントのコストがそのままになる事だ。  つまりランク1(コスト1)の最弱扱いにも関わらず、実は伝説級であるランク10の強力な実力を持つカーヴァントを作れるチートだった。  また、探索者ギルドよりアドバイザーとして姉のような女性があてがわれる。  斗枡は平凡な容姿の為に己をモブだと思うも、周りはそうは見ず、クラスの底辺だと思っていたらトップとして周りを巻き込む事になる?  女子が自然と彼の取り巻きに!  彼はモブとしてモブではない高校生として生活を始める所から物語はスタートする。

チートスキル【レベル投げ】でレアアイテム大量獲得&スローライフ!?

桜井正宗
ファンタジー
「アウルム・キルクルスお前は勇者ではない、追放だ!!」  その後、第二勇者・セクンドスが召喚され、彼が魔王を倒した。俺はその日に聖女フルクと出会い、レベル0ながらも【レベル投げ】を習得した。レベル0だから投げても魔力(MP)が減らないし、無限なのだ。  影響するステータスは『運』。  聖女フルクさえいれば運が向上され、俺は幸運に恵まれ、スキルの威力も倍増した。  第二勇者が魔王を倒すとエンディングと共に『EXダンジョン』が出現する。その隙を狙い、フルクと共にダンジョンの所有権をゲット、独占する。ダンジョンのレアアイテムを入手しまくり売却、やがて莫大な富を手に入れ、最強にもなる。  すると、第二勇者がEXダンジョンを返せとやって来る。しかし、先に侵入した者が所有権を持つため譲渡は不可能。第二勇者を拒絶する。  より強くなった俺は元ギルドメンバーや世界の国中から戻ってこいとせがまれるが、もう遅い!!  真の仲間と共にダンジョン攻略スローライフを送る。 【簡単な流れ】 勇者がボコボコにされます→元勇者として活動→聖女と出会います→レベル投げを習得→EXダンジョンゲット→レア装備ゲットしまくり→元パーティざまぁ 【原題】 『お前は勇者ではないとギルドを追放され、第二勇者が魔王を倒しエンディングの最中レベル0の俺は出現したEXダンジョンを独占~【レベル投げ】でレアアイテム大量獲得~戻って来いと言われても、もう遅いんだが』

神速の成長チート! ~無能だと追い出されましたが、逆転レベルアップで最強異世界ライフ始めました~

雪華慧太
ファンタジー
高校生の裕樹はある日、意地の悪いクラスメートたちと異世界に勇者として召喚された。勇者に相応しい力を与えられたクラスメートとは違い、裕樹が持っていたのは自分のレベルを一つ下げるという使えないにも程があるスキル。皆に嘲笑われ、さらには国王の命令で命を狙われる。絶体絶命の状況の中、唯一のスキルを使った裕樹はなんとレベル1からレベル0に。絶望する裕樹だったが、実はそれがあり得ない程の神速成長チートの始まりだった! その力を使って裕樹は様々な職業を極め、異世界最強に上り詰めると共に、極めた生産職で快適な異世界ライフを目指していく。

【書籍化】パーティー追放から始まる収納無双!~姪っ子パーティといく最強ハーレム成り上がり~

くーねるでぶる(戒め)
ファンタジー
【24年11月5日発売】 その攻撃、収納する――――ッ!  【収納】のギフトを賜り、冒険者として活躍していたアベルは、ある日、一方的にパーティから追放されてしまう。  理由は、マジックバッグを手に入れたから。  マジックバッグの性能は、全てにおいてアベルの【収納】のギフトを上回っていたのだ。  これは、3度にも及ぶパーティ追放で、すっかり自信を見失った男の再生譚である。

処理中です...