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第1章
第48話 魔力チャージ
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俺は膝を付いてミザリアを抱き抱えていた。
額を触ると物凄く熱かった。上級魔法を2度放った影響だ。最初の魔法は避けられ、魔力消費の大きい魔法を切り札として使ったとゼツエイが言っていた。つまり魔力切れを起こしてしまった為のダウンだ。それと大魔法を連続して放った影響から高熱を出したのだ。無茶をし過ぎたのだ。何故か?それは俺がポンコツ過ぎて、俺のポカをミザリアが無理をしてリカバリーしてくれた、いや、させてしまったからだ。
汗も凄い。短時間で回復させるには魔力を誰かからチャージする必要がある。
夫婦等既に肉体関係にある者は魔力パスが構築されていて、体を触れるだけでチャージが可能だ。しかし、俺達の様に体の関係が無い者の場合は、口付けで魔力を譲渡するしか手がない。魔力がある程度回復しさえすれば熱も下がる。
このままでは体へのダメージが無視できない。下手をすると脳に障害が残る。なので口付けをする事にした。
「ミザリア、魔力チャージを行うよ。そうすれば楽になる筈だ。良いね?」
ミザリアは頷き、目を閉じた。
こんな時に不謹慎だが、熱で火照った頬は赤く、汗ばんだ顔や上下する胸元は色っぽかったのでドキドキする。しかし、早くしなければとはっとなり、ゴクリとつばを飲み込むと、俺はそっとミザリアの唇に俺の唇を重ねた。ミザリアの唇の感触は汗ばんでいるが柔らかく心地良かった。
本当はミザリアへの初のキスは別の形にしたかった。いやこれはキスじゃない!ノーカウントだ!と己に言い聞かせた。
そしてグイグイと魔力が流れていくのが感じ取れる。
1分位経過しただろうか、急に魔力の流れが止まり、ミザリアが落ち着いたので唇を離す。
息も落ち着き、立とうとするので抱き上げてから、そっと立たせてあげた。
「私の中に、と、友安様を感じます。物凄く暖かく、心地良い魔力ですわ。本当に楽になりましたわ。あ、ありがとうございましゅ。わ、わたしのゴニョゴニョ」
少し噛んだようで照れくさそうにしていて可愛かった。クネクネしているミザリアさんはまじ天使です!眼幅!眼幅!
「ミザリア大丈夫かい?魔力が切れたっぽいからチャージしたけど、本当に大丈夫か?」
「友安様!心配をお掛けしました。魔力を頂きミザリアは元気になりましてよ!薄々感じてはいましたが、恐ろしい程の魔力量ですわね。私の魔力は宮廷魔道士の倍以上ある筈なのですが、魔力を完全に回復するだけ頂いたにも関わらず、友安様は平然としていて、ほんの僅か分け与えた程度の消費に思えましてよ。うふふふ。口付けされちゃいました♪」
真っ赤になったミザリアは可愛くて、ついつい抱き締めた。
「無理をさせて済まなかった。君が今にも死にそうで俺は俺は!・・・」
その先を言えなかった。ミザリアが俺の口をその魅惑的な口で塞いできたからだ。今度のはキスだ。
「うふふ。お返しですわ。愛おしいお方!私のファーストキスは友安様ですのよ!嬉しいですわ!」
俺はポカーンとなっていた。
「おっほん。そろそろ良いか?初日だし皆も疲弊しておるようだし、今日はぼちぼち引き上げるか?宿に帰ってから反省会じゃぞ!」
「そうですね。その前に魔石と卵がないか確認しませんか?」
「魔石ならもう取っていますわ!友安様が姉様とチューをしている間に、もう済ませましたよ!!」
珍しくミリアが怒った口調で話していた。
「いいなあ姉様は!友安様とチューができて。私もして欲しいな。って何言わせるのよ!卵は無かったわよ!」
そしてぷりぷりしている2人の頬に軽くキスをすると、くねくねしていたが、やり残しが無い事を確認し、引き上げ始めるのであった。
額を触ると物凄く熱かった。上級魔法を2度放った影響だ。最初の魔法は避けられ、魔力消費の大きい魔法を切り札として使ったとゼツエイが言っていた。つまり魔力切れを起こしてしまった為のダウンだ。それと大魔法を連続して放った影響から高熱を出したのだ。無茶をし過ぎたのだ。何故か?それは俺がポンコツ過ぎて、俺のポカをミザリアが無理をしてリカバリーしてくれた、いや、させてしまったからだ。
汗も凄い。短時間で回復させるには魔力を誰かからチャージする必要がある。
夫婦等既に肉体関係にある者は魔力パスが構築されていて、体を触れるだけでチャージが可能だ。しかし、俺達の様に体の関係が無い者の場合は、口付けで魔力を譲渡するしか手がない。魔力がある程度回復しさえすれば熱も下がる。
このままでは体へのダメージが無視できない。下手をすると脳に障害が残る。なので口付けをする事にした。
「ミザリア、魔力チャージを行うよ。そうすれば楽になる筈だ。良いね?」
ミザリアは頷き、目を閉じた。
こんな時に不謹慎だが、熱で火照った頬は赤く、汗ばんだ顔や上下する胸元は色っぽかったのでドキドキする。しかし、早くしなければとはっとなり、ゴクリとつばを飲み込むと、俺はそっとミザリアの唇に俺の唇を重ねた。ミザリアの唇の感触は汗ばんでいるが柔らかく心地良かった。
本当はミザリアへの初のキスは別の形にしたかった。いやこれはキスじゃない!ノーカウントだ!と己に言い聞かせた。
そしてグイグイと魔力が流れていくのが感じ取れる。
1分位経過しただろうか、急に魔力の流れが止まり、ミザリアが落ち着いたので唇を離す。
息も落ち着き、立とうとするので抱き上げてから、そっと立たせてあげた。
「私の中に、と、友安様を感じます。物凄く暖かく、心地良い魔力ですわ。本当に楽になりましたわ。あ、ありがとうございましゅ。わ、わたしのゴニョゴニョ」
少し噛んだようで照れくさそうにしていて可愛かった。クネクネしているミザリアさんはまじ天使です!眼幅!眼幅!
「ミザリア大丈夫かい?魔力が切れたっぽいからチャージしたけど、本当に大丈夫か?」
「友安様!心配をお掛けしました。魔力を頂きミザリアは元気になりましてよ!薄々感じてはいましたが、恐ろしい程の魔力量ですわね。私の魔力は宮廷魔道士の倍以上ある筈なのですが、魔力を完全に回復するだけ頂いたにも関わらず、友安様は平然としていて、ほんの僅か分け与えた程度の消費に思えましてよ。うふふふ。口付けされちゃいました♪」
真っ赤になったミザリアは可愛くて、ついつい抱き締めた。
「無理をさせて済まなかった。君が今にも死にそうで俺は俺は!・・・」
その先を言えなかった。ミザリアが俺の口をその魅惑的な口で塞いできたからだ。今度のはキスだ。
「うふふ。お返しですわ。愛おしいお方!私のファーストキスは友安様ですのよ!嬉しいですわ!」
俺はポカーンとなっていた。
「おっほん。そろそろ良いか?初日だし皆も疲弊しておるようだし、今日はぼちぼち引き上げるか?宿に帰ってから反省会じゃぞ!」
「そうですね。その前に魔石と卵がないか確認しませんか?」
「魔石ならもう取っていますわ!友安様が姉様とチューをしている間に、もう済ませましたよ!!」
珍しくミリアが怒った口調で話していた。
「いいなあ姉様は!友安様とチューができて。私もして欲しいな。って何言わせるのよ!卵は無かったわよ!」
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