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第1章

第2話 説明

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 周りの者は俺が回復して立つのを待っているようだ。王座にいる者が俺が立ち上がると話し掛けてきた。

 王座は15段程登った所にある。

「召喚に応じて頂き感謝する。儂がこの国の国王じゃ。勇者殿のお名前を教えて頂けまいか?」

「私は友安です。何がどうなっているのか分からないので、ズバリ聞きますが、私に求められているのは何なのですか?とてもではありませんが、私に皆さんが求められているような力量が備わっているとは思えません」

 皆が国王に注視している。

「うむ。友安殿は勇者として召喚しておる。勇者殿にこの世界を救って頂きたく、召喚の儀式を執り行っておる。詳しい能力の検査等はこの後、部下にやらせるでな。最近魔物の動きが活発でな、魔物の活動期に入ると変異が起こる可能性が強い。そう、ゲートが開くでな。ゲートが開いたら閉じられるのが異世界より召喚した勇者しかおらぬのだよ。つまりゲートが開いたら閉じて欲しいのだ。出来なくば大量の魔物にこの世界は蹂躙される筈じゃ。友安殿以外に、他国でも2人の召喚をしておる筈じゃ。つまり友安殿を含めた3人が我々の希望なのだ。詳細は後程説明させる」 

「俺には多分無理です。拒否ではなく、所詮私は一般市民でしかありませんから。戦闘経験もありませんし」

「勇者殿は特別な力を授かっておる筈じゃ!そのカをお貸しくださらんか?どうか我らをお救いくだされ!」

「動物さえ殺した事の無い平和な国から来たのです。技術以前に殺しが出来ないでしょう。殺せと言われても躊躇しますから」

「大丈夫じゃ。不安だろうが、国を上げてフォローをするし、褒美もある。女もよりどりみどりじゃぞ!」

「えっ!女っすか!いいっすねえ!分かりました。因みに私は元の世界に帰る事は可能ですか?嘘偽り無く御願いします。帰る事が出来るのならこの世界で恋人は作りませんが、帰る事が適わぬのなら、この世界に骨を埋める事になります。恨まないので教えて下さい」

 国王が神官を呼んだ。

「友安殿は結果だけを知りたいし、恨まぬそうだ。で、どちらだ?」

 神官はおどおどしている。

「はっ!帰る方法はなくはないのですが、古文書にある過去の記録ですと、全て失敗し、死亡か重症を負ったとされております。成功したとの記録はございません。勿論過去の結果を理解した上で勇者様がご希望されましたならば、返送の儀式を致しますが」

「分かりました。不可能と判断します。包み隠さずありがとうございます。少し時間を頂けませんか?帰る事が出来ないんだ。気持ちの整理をしたいので。そ、それと、お、女いいっすね!女はいつ斡旋してくれるのですか??」

「うむ部下に手配させよう。そうじゃな。これより奴隷を手配しよう。その〃モノ〃については好きにしても良いぞ」

 俺はわざとらしくガッツポーズを見せ、小者感を出した。

 俺は王様に性病が怖いので、初物をとぼそっと言っておいた。小者感たっぷりである。

 俺は神官に小部屋に連れられていった。
 ちなみに別に日本に未練は無い。
 こっちが楽しければ問題ない。
 そして今から検査だという。

 何やら赤ん坊の頭位の大きさの透明な玉を持ってきて、手をかざすように言われ、何度も確認し顔が引きつっているのが気になる。

 今日は城下街にある宿を充てがわれる。城じゃないんかい!

明日落ち着いた頃を見計らい基本的な戦闘訓練等を付けてくれるという。
 先ずは力を付け、魔物を倒して行き経験を積む。そんな感じだ。支度金として金貨100枚を渡された。
    宿に着替えも準備しておくという。基本的な装備として背嚢と革の服、冒険者用の服と靴、ナイフとブロードソードを渡され、今の格好だと目立つと言われたので用意された服に着替えた。

 教えられた事の1つに、アイテムボックスという召喚者に備わっている収納の能力がある。これは100kg位の(成人女性二人分程の重さと言われた)収納能力があるというので、早速試した所、説明通りに使えた。お金はアイテムボックスに入れておくのを強く勧められた。持ち物はデイバック、350mmの水筒、手のひらサイズのメモ帳、シャーペン、ボールペン、スマホとサイフ、ハンカチ位で、元の服やデイバック、靴はアイテムボックスに入れておく。

 そして今日泊まる宿へは馬車で送られた。
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