異世界でハズレスキル【安全地帯】を得た俺が最強になるまで〜俺だけにしか出来ない体重操作でモテ期が来た件〜

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第37話 ギルドでの報酬と取引

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 オークを討伐した後、俺たちはギルドに戻った。朝早くから動いていたからまだ日は高く、ギルドの入り口には冒険者たちが出入りしている。中に入るとカウンターには忙しそうにしている受付嬢たちの姿があった。

「やまっち、オークの魔石と討伐証明部位を出す準備はできてる?」

 ミカが横で尋ねた。

「ああ、もちろんだ。今日はしっかり稼いだし、ちゃんと報酬をもらわないとな。」

 俺は笑顔で答えながら、昨日と同じ受付嬢のいるカウンターに近づいていった。

 受付嬢が俺たちに気づき、微笑みを浮かべる。

「お疲れ様です。今日は何を持ち込みましたか?」

 俺はカバンから魔石と討伐証明部位を取り出し、カウンターに置いた。

「オークの魔石が12個、それと同じ数の討伐証明部位です。」

 彼女は手慣れた様子でそれらを確認し始めた。

「なるほど、オークの魔石と討伐証明部位ですね。素材については裏手の解体場での直接やり取りになります。素材は冒険者ランクに影響しないので、商会などで買い取ってもらうことも可能ですよ。もちろんギルドでも買い取りをしていますが、商会のほうが高く売れることが多いです。ただし、ギルドも独自のルートでさばいていますので、お手軽に処理したい場合はこちらで引き取ることもできます。」

 俺は少し考えた。
 素材の取引は面倒くさいが、利益が大きい場合は商会に持ち込む方がいいだろう。

「じゃあ、素材は解体場に持ち込むとして、今日はゴブリンとオークの討伐分も報酬をもらいたいです。昨日の分も含めて。」

「了解しました。昨日の分はまだ処理が終わっていなかったので、少々お待ちくださいね。」

 受付嬢はカウンターの向こう側で何か書類を取り出しながら話し続けた。

「ゴブリンは1体につき銅貨8枚、ゴブリンジェネラルは金貨50枚の報酬になります。そして、常時依頼の分として、銀貨4枚が支給されます。これは、6体以上の討伐時にもらえるものです。」

 俺はゴブリンジェネラルの報酬に驚いた。

「金貨50枚ももらえるのか?ゴブリンジェネラルなんて大したことないと思ってたが、意外と高いんだな。」

 ミカが俺の隣でニヤリと笑った。

「ゴブリンジェネラルは普通のゴブリンよりもずっと強いし、指揮官クラスだからね。討伐するのはかなりの危険を伴うし、その分報酬も高くなるわけ。」

 カナエも頷いて同意した。

「そうね、普通の冒険者なら手こずる相手だもの。やまっちが簡単に倒したから忘れがちだけど、あれは本来かなりの大仕事なのよ。」

 受付嬢が報酬をまとめて俺たちに手渡した。

「それでは、ゴブリンの分の報酬と常時依頼の報酬で、合計金貨50枚と銀貨4枚、そして銅貨数枚になります。そして、オークの討伐報酬として、1体につき銀貨3枚、常時依頼の6体以上で金貨1枚が追加されます。」

「なるほど、オークの報酬も結構いいんだな。」

 俺は報酬の重さを感じながら、うなずいた。

「また、解体場での素材の取引もお忘れなく。オーク1体につき金貨2枚で、食肉としての需要があります。ただし運搬の手間が、かなりかかりますので、ご注意ください。」

 受付嬢はにこやかに説明を続けた。

 俺たちは報酬を受け取り、ギルドの裏手にある解体場へと向かった。解体場には、すでに何人かの冒険者たちが素材の取引をしていた。

 俺たちは誰も見ていない隙を狙い、安全地帯からオークの素材を取り出した。

「よし、これでオークの素材を出したから、あとは運ぶだけだな。」

 俺は2人に声をかけた。

「えっこらせ、えっこらせ・・」

 ミカとカナエが一緒にオークの素材を持ち上げ、棒にくくりつけて運び始めた。

 2人の顔には疲れがにじんでいたが、その目には達成感があった。

「結構重いけど、やればできるもんだね。」

 ミカが笑いながら言った。

「うん、これだけの量を運ぶのは大変だけど、これも経験のうちね。」

 カナエが頷きながら答えたが、実際はステータス補正の関係で大した重みを感じていないが、悪目立ちするか、重い振りをしたに過ぎない。

 解体場のスタッフに素材を手渡し、取引を終えると、俺たちは再びギルドに戻り、追加の報酬を受け取った。金貨2枚ずつを手に入れた俺たちは、その日の労働と言うか狩りの成果に満足しながら、帰路についた。と言っても戻る先は宿・・・

「今日はかなり稼いだな。」

 俺は金貨を手に取りながら言った。

「うん、これでしばらくは生活に困らないわね。」

 ミカが微笑んで同意する。

「でも、次はもっと大きな獲物を狙ってみる?」

 カナエが少し興奮気味に提案した。

「そうだな。俺たちの力なら、もっと強い魔物とも戦えるかもしれない。」

 俺は新たな挑戦への意欲を胸に秘めながら、2人に微笑みかけた。
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