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第9話 逃亡計画と未知の冒険
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夕方、宿の部屋で俺は思案に耽っていた。2日後に委員長と共に安全地帯に隠れて追跡をやり過ごしたりしての逃亡計画を立てていたのだ。地理に不案内だから、ざっくりとしたプランしか練れなかった。そう言えば聞こえは良いが、つまるところ行き当たりばったりになる。だから、それに備えた準備をしなければならない。
計画を立てた後、逃亡に備えて準備を決意した。ただ、野営の準備などは、キャンプの経験がほとんどなく、何をどう準備すればいいのか見当がつかなかった。
また、道中の資金源として魔物を狩って換金することになるだろうから、ギルドでどんな依頼があるのかや、必要な装備についても尋ねることにした。
・
・
・
ギルドの案内に従い、冒険者の必需品を扱う店へと足を運んだ。店内は、武器や防具を除き、生存に必要な様々な装備品で溢れていた。壁には獲物の剥製が並び、棚には薬草やポーションが所狭しと並べられている。
店主が俺に気づき、にこやかに声をかけてきた。
「いらっしゃい。今日はどんな冒険に出るんだい?」
「実は、仲間と別の街に行くので道中野営をすることになると思うんですが、経験がなくて何を準備すればいいか分からないんです。」
俺は少し緊張しながら答えたが、普通何がいるのかい?だろと突っ込む余裕はなかった。
店主は頷き、考え込むように顎を撫でた。
「確かに野営の準備はいるだろうな。そういうことなら、まずは基本的な装備から揃えないとな。」
店主は店内を案内しながら、必要な装備を一つずつ説明してくれた。
「まずは防具。これは必須だが、ここにはない。次にテント。これがあると野営が随分楽になる。特に仲間に女性がいるなら、プライバシーの確保も大事だろう。」
「はい、そうなんです。着替えやトイレの問題もあって・・・」
店主は笑顔で頷き、話を続けた。
「分かるよ。だから、簡易トイレとして使うのに桶も用意しておくと良いぞ。恥ずかしいかもしれないが、野営では重要なアイテムだ。ベテランになると、叢で男も女も尻を出して用を足すが、初心者だとそれも苦労するだろうな。あとは、薬草やポーションも忘れずにな。魔物に襲われた時のために、回復アイテムは欠かせないが、ところでお前さんは冒険者か?」
俺はメモを取りながら、店主のアドバイスに耳を傾けた。
「あっはい。成りたてですが、魔物は何体か倒したことはあります。他に何かありますか?」
店主はさらに続けた。
「最低限の調理道具として小さな鍋と、お玉、予備の服も必要だろう。天候が変わることもあるから、防寒具や雨具も用意しておくといい。まあローブ1枚あればこと足ると思うぞ。これで基本的な装備は揃うはずだ。」
「ありがとうございます。本当に助かります。」
店主は微笑みながら頷いた。
「いいってことよ。初めての野営は不安かもしれないけど、しっかり準備しておけば大丈夫さ。頑張ってな。」
俺は店主に感謝しながらアドバイスに従って必要な装備を購入し、店を後にした。
・
・
・
なぜ俺にテントが必要か?女子と一緒に行動を共にするなら、色々な配慮が必要だ。寝るだけなら安全地帯で横になるだけで良いけど、着替えとかトイレの問題もある。テントは着替えスペース兼トイレスペースとするんだ。
もちろん桶を買ったよ。恥ずかしいけど、桶に出して外に捨てる。委員長が水を出す魔法を使えたら良いけど。そうそう、蓋も買ったよ。ギルドのオネェさんに教えられた店はまあまあな品揃えだったかな。予備の服も買ったよ。下着は自分のは買えたけど、女性物は買えなかった。代わりに寝巻や予備の服を数着買った。そして誰もいない場所で安全地帯に文字通り放り込む。
翌朝、夜明けと共に俺は王都を出て右手側へ進み、近くにある森へと向かった。森は静寂に包まれていたが、その静けさは魔物が潜む不気味な予感を高めるだけだった。歩を進めるにつれ、森の奥深くへと入っていく。そして、突如として魔物が現れた。その魔物は、人を超える大きさで、鋭い牙と爪を持つ獰猛な熊のような獣だった。
戦いは激しかった。俺は剣を振り、何度も魔物に斬りかかるが、魔物もまた強敵で、その巨体を使った攻撃は非常に危険だった。しかし、ギルドで入手した薬草とポーションがあったおかげで、なんとか持ちこたえることができた。長い戦いの末、ついに俺は魔物の弱点をつき、勝利を手にすることができた。
と普通はなるだろうけど、俺は違った。最初の一振りはへっぴり腰で空を切ったけど動きは見え、躱しざまに剣を振り抜いたら首が落ち、血がドピューと出たんだ。血を避けて飛び退いたけど、なんとも思わなかったな。
一応盾も持っていたけど、邪魔なだけだった。バランスも悪いから、木の盾の方が扱いやすいかな?
「あっ!昨夜のより大きいな。」
息を切らしながら、俺は魔物が倒れている地面を見下ろした。この勝利が、これからの冒険への大きな一歩となることを感じながら、魔物を安全地帯に入れ再び森を後にした。
・
・
・
ギルドに行き、解体場で魔物を出したら驚かれた。Fランクの俺が出したのがランクCのバトルウルフだったからだ。もう一体の方はワーウルフでランクEだった。どうやって持ってきたかは聞かれなかったけど、受付のオネェさんに獣の大きさを伝えたら、解体場に出しておいてと言われたんだ。
俺が解体場に到着すると、丁度中級冒険者の乗る馬車が来て、魔物の死体を降ろしていた。スタッフから預り証を受け取ると去っていき、解体場の人もリアカーに乗せて奥に行ったんだ。俺はスタッフの人にここに出しといて!と言われた場所に出しておいたんだけどね。
その後の人も馬車で乗り付けていたけど、収納魔法やその手のアイテムはないのかな?
ワーウルフの上位個体でどこで狩った?と聞かれ、街を出て右に行った森と言ったら呆れられた。初心者が行くのは左手の森だとか。確か初心者が行くのは右手の森と聞いていたけど、どうやら正門を外から見て右手、つまり基準が逆だったんだ。
魔石
ワーウルフ:銀貨2枚
バトルウルフ:金貨1枚
素材
ワーウルフ:銀貨4枚
バトルウルフ:金貨4枚
素材はバトルウルフは首を綺麗に落としただけで傷がないので、毛皮の金だとか。
本日のリザルト:金貨5枚、銀貨6枚。
日本円だと6から10万円相当?
計画を立てた後、逃亡に備えて準備を決意した。ただ、野営の準備などは、キャンプの経験がほとんどなく、何をどう準備すればいいのか見当がつかなかった。
また、道中の資金源として魔物を狩って換金することになるだろうから、ギルドでどんな依頼があるのかや、必要な装備についても尋ねることにした。
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ギルドの案内に従い、冒険者の必需品を扱う店へと足を運んだ。店内は、武器や防具を除き、生存に必要な様々な装備品で溢れていた。壁には獲物の剥製が並び、棚には薬草やポーションが所狭しと並べられている。
店主が俺に気づき、にこやかに声をかけてきた。
「いらっしゃい。今日はどんな冒険に出るんだい?」
「実は、仲間と別の街に行くので道中野営をすることになると思うんですが、経験がなくて何を準備すればいいか分からないんです。」
俺は少し緊張しながら答えたが、普通何がいるのかい?だろと突っ込む余裕はなかった。
店主は頷き、考え込むように顎を撫でた。
「確かに野営の準備はいるだろうな。そういうことなら、まずは基本的な装備から揃えないとな。」
店主は店内を案内しながら、必要な装備を一つずつ説明してくれた。
「まずは防具。これは必須だが、ここにはない。次にテント。これがあると野営が随分楽になる。特に仲間に女性がいるなら、プライバシーの確保も大事だろう。」
「はい、そうなんです。着替えやトイレの問題もあって・・・」
店主は笑顔で頷き、話を続けた。
「分かるよ。だから、簡易トイレとして使うのに桶も用意しておくと良いぞ。恥ずかしいかもしれないが、野営では重要なアイテムだ。ベテランになると、叢で男も女も尻を出して用を足すが、初心者だとそれも苦労するだろうな。あとは、薬草やポーションも忘れずにな。魔物に襲われた時のために、回復アイテムは欠かせないが、ところでお前さんは冒険者か?」
俺はメモを取りながら、店主のアドバイスに耳を傾けた。
「あっはい。成りたてですが、魔物は何体か倒したことはあります。他に何かありますか?」
店主はさらに続けた。
「最低限の調理道具として小さな鍋と、お玉、予備の服も必要だろう。天候が変わることもあるから、防寒具や雨具も用意しておくといい。まあローブ1枚あればこと足ると思うぞ。これで基本的な装備は揃うはずだ。」
「ありがとうございます。本当に助かります。」
店主は微笑みながら頷いた。
「いいってことよ。初めての野営は不安かもしれないけど、しっかり準備しておけば大丈夫さ。頑張ってな。」
俺は店主に感謝しながらアドバイスに従って必要な装備を購入し、店を後にした。
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なぜ俺にテントが必要か?女子と一緒に行動を共にするなら、色々な配慮が必要だ。寝るだけなら安全地帯で横になるだけで良いけど、着替えとかトイレの問題もある。テントは着替えスペース兼トイレスペースとするんだ。
もちろん桶を買ったよ。恥ずかしいけど、桶に出して外に捨てる。委員長が水を出す魔法を使えたら良いけど。そうそう、蓋も買ったよ。ギルドのオネェさんに教えられた店はまあまあな品揃えだったかな。予備の服も買ったよ。下着は自分のは買えたけど、女性物は買えなかった。代わりに寝巻や予備の服を数着買った。そして誰もいない場所で安全地帯に文字通り放り込む。
翌朝、夜明けと共に俺は王都を出て右手側へ進み、近くにある森へと向かった。森は静寂に包まれていたが、その静けさは魔物が潜む不気味な予感を高めるだけだった。歩を進めるにつれ、森の奥深くへと入っていく。そして、突如として魔物が現れた。その魔物は、人を超える大きさで、鋭い牙と爪を持つ獰猛な熊のような獣だった。
戦いは激しかった。俺は剣を振り、何度も魔物に斬りかかるが、魔物もまた強敵で、その巨体を使った攻撃は非常に危険だった。しかし、ギルドで入手した薬草とポーションがあったおかげで、なんとか持ちこたえることができた。長い戦いの末、ついに俺は魔物の弱点をつき、勝利を手にすることができた。
と普通はなるだろうけど、俺は違った。最初の一振りはへっぴり腰で空を切ったけど動きは見え、躱しざまに剣を振り抜いたら首が落ち、血がドピューと出たんだ。血を避けて飛び退いたけど、なんとも思わなかったな。
一応盾も持っていたけど、邪魔なだけだった。バランスも悪いから、木の盾の方が扱いやすいかな?
「あっ!昨夜のより大きいな。」
息を切らしながら、俺は魔物が倒れている地面を見下ろした。この勝利が、これからの冒険への大きな一歩となることを感じながら、魔物を安全地帯に入れ再び森を後にした。
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ギルドに行き、解体場で魔物を出したら驚かれた。Fランクの俺が出したのがランクCのバトルウルフだったからだ。もう一体の方はワーウルフでランクEだった。どうやって持ってきたかは聞かれなかったけど、受付のオネェさんに獣の大きさを伝えたら、解体場に出しておいてと言われたんだ。
俺が解体場に到着すると、丁度中級冒険者の乗る馬車が来て、魔物の死体を降ろしていた。スタッフから預り証を受け取ると去っていき、解体場の人もリアカーに乗せて奥に行ったんだ。俺はスタッフの人にここに出しといて!と言われた場所に出しておいたんだけどね。
その後の人も馬車で乗り付けていたけど、収納魔法やその手のアイテムはないのかな?
ワーウルフの上位個体でどこで狩った?と聞かれ、街を出て右に行った森と言ったら呆れられた。初心者が行くのは左手の森だとか。確か初心者が行くのは右手の森と聞いていたけど、どうやら正門を外から見て右手、つまり基準が逆だったんだ。
魔石
ワーウルフ:銀貨2枚
バトルウルフ:金貨1枚
素材
ワーウルフ:銀貨4枚
バトルウルフ:金貨4枚
素材はバトルウルフは首を綺麗に落としただけで傷がないので、毛皮の金だとか。
本日のリザルト:金貨5枚、銀貨6枚。
日本円だと6から10万円相当?
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