82 / 97
第2章
魔力を増やしたい
しおりを挟む
宿で夕食を食べたが、食事の用意のできる一番早い時間に準備をして貰い、早々に休んだ。そして今朝はかなり早く出発していた。由美子にも御者をして貰う事になり、御者を教えつつ進んで行く。御者席に座るのは最初がシャロンと由美子、その後由美子とノエル、そして次が太一とノエルの順番で、一休憩毎に一人が玉突きで変わっていく感じだ。御者席に2人座り、警戒の次に御者、休憩、これを一人ずつ入れ替わってローテーションをしていく感じになった
由美子は不満だった。御者を太一と一緒に座る番がないのだ。太一は自分自身が御者をするのが精一杯で、人に教えられるレベルになっていないからと御者をまともにできる2人から教わった方がいいという事になったのだ。
今日は美夏達もそれなりに元気になっていた。リスクが高かったが、宿に泊まり、柔らかい布団でしっかり寝れた事が大きかった。
稲垣は利き腕側の手を失っている為食事が大変だったが、美夏の場合は利き腕が残っている。片腕の為食器を押さえるのに少し苦労はしていたが、一人でなんとか食べれるレベルであった。
由美子は太一と一緒に座っている時間がない事に対する不満を少しぼやいていたが、御者を覚える為だといい、今日は我慢して貰う。その代わり昼食の時等は太一の横で一緒に食べる感じになった。
美夏はと言うと馬車の中で稲生に弓の使い方を一生懸命伝えていた。先の戦闘の時も美夏がずっと弓の使い方をレクチャーしつつ、稲生が矢を放つと次の矢を稲生に渡していた。
稲生は義足のお陰で昨日はかろうじて歩けるようにはなっていたが、美夏の弓の方はまだまだだった。短時間の戦闘であれば弓を放つ事ができるだろう。
予備の弓や大量の矢も収納に有った為、特に矢の不足については困らない。その為に馬車の中から戦闘時は2人でやを放つ事となったようだ。
美夏も一晩考えたようだ。このままではいけないとずっと塞ぎ込んでいても仕方がないと思ってはいたようだが、昨夜稲生と美夏が言い争いをしている声を太一は聞いていた。腕がない事を言い訳にするなと言っていたのだ。できる事をやれと。その為寝る前に義手を生成し、由美子が美夏に義手の装着を手伝っていた。
その後に稲生と由美子は弓の練習をしていたがやはり現段階では不慣れな為、命中精度が著しく落ちていると言っていた。太一も練習に付き合っていたが、魔力が切れ掛かっているのが分かり、美夏に魔力の供給を止めさせ、義手が消える直前に太一が魔力を流すを繰り返していた。魔力が完全に枯渇するとかなり面倒な事になるからだ。魔力を増やす方法はいくつかあると聞いた事がある。
一つはレベルアップだ。これにより魔力が増える。もう一つは限界近くまで魔力を使い、魔力枯渇若しくは枯渇寸前まで使ってから回復すると魔力の上限値が増えるという。
その事を聞いてはいたのだが、太一は有り余る魔力の為、特に魔力を増やす事を行う必要がなかったが、美夏達は義足や義手の維持の為に多くの魔力を必要としていた。そう、今現在魔力が足らないのだ。その為魔力回復のポーションを大量に購入したりもした。
魔力回復ポーションはかなりまずい味の物だと言う。魔力を枯渇寸前まで使い、魔力を回復する。それを繰り返していたが、ポーションの使用量にも限界というものも有り、稲生は既にその限界量まで昨夜は使っており、これ以上魔力をチャージするのは宜しくないという状況にまでなっていた。
日中は基本的には義足や義手は作らない。理由はいざ戦闘の時に役に立たなくなるからだった。ただ寝る前にしっかり魔力を使い、枯渇寸前にまでしており、徐々にではあるが魔力量を増やすようにして行き、魔力の総量を増やそうとしていったのであった。
由美子は不満だった。御者を太一と一緒に座る番がないのだ。太一は自分自身が御者をするのが精一杯で、人に教えられるレベルになっていないからと御者をまともにできる2人から教わった方がいいという事になったのだ。
今日は美夏達もそれなりに元気になっていた。リスクが高かったが、宿に泊まり、柔らかい布団でしっかり寝れた事が大きかった。
稲垣は利き腕側の手を失っている為食事が大変だったが、美夏の場合は利き腕が残っている。片腕の為食器を押さえるのに少し苦労はしていたが、一人でなんとか食べれるレベルであった。
由美子は太一と一緒に座っている時間がない事に対する不満を少しぼやいていたが、御者を覚える為だといい、今日は我慢して貰う。その代わり昼食の時等は太一の横で一緒に食べる感じになった。
美夏はと言うと馬車の中で稲生に弓の使い方を一生懸命伝えていた。先の戦闘の時も美夏がずっと弓の使い方をレクチャーしつつ、稲生が矢を放つと次の矢を稲生に渡していた。
稲生は義足のお陰で昨日はかろうじて歩けるようにはなっていたが、美夏の弓の方はまだまだだった。短時間の戦闘であれば弓を放つ事ができるだろう。
予備の弓や大量の矢も収納に有った為、特に矢の不足については困らない。その為に馬車の中から戦闘時は2人でやを放つ事となったようだ。
美夏も一晩考えたようだ。このままではいけないとずっと塞ぎ込んでいても仕方がないと思ってはいたようだが、昨夜稲生と美夏が言い争いをしている声を太一は聞いていた。腕がない事を言い訳にするなと言っていたのだ。できる事をやれと。その為寝る前に義手を生成し、由美子が美夏に義手の装着を手伝っていた。
その後に稲生と由美子は弓の練習をしていたがやはり現段階では不慣れな為、命中精度が著しく落ちていると言っていた。太一も練習に付き合っていたが、魔力が切れ掛かっているのが分かり、美夏に魔力の供給を止めさせ、義手が消える直前に太一が魔力を流すを繰り返していた。魔力が完全に枯渇するとかなり面倒な事になるからだ。魔力を増やす方法はいくつかあると聞いた事がある。
一つはレベルアップだ。これにより魔力が増える。もう一つは限界近くまで魔力を使い、魔力枯渇若しくは枯渇寸前まで使ってから回復すると魔力の上限値が増えるという。
その事を聞いてはいたのだが、太一は有り余る魔力の為、特に魔力を増やす事を行う必要がなかったが、美夏達は義足や義手の維持の為に多くの魔力を必要としていた。そう、今現在魔力が足らないのだ。その為魔力回復のポーションを大量に購入したりもした。
魔力回復ポーションはかなりまずい味の物だと言う。魔力を枯渇寸前まで使い、魔力を回復する。それを繰り返していたが、ポーションの使用量にも限界というものも有り、稲生は既にその限界量まで昨夜は使っており、これ以上魔力をチャージするのは宜しくないという状況にまでなっていた。
日中は基本的には義足や義手は作らない。理由はいざ戦闘の時に役に立たなくなるからだった。ただ寝る前にしっかり魔力を使い、枯渇寸前にまでしており、徐々にではあるが魔力量を増やすようにして行き、魔力の総量を増やそうとしていったのであった。
1
お気に入りに追加
198
あなたにおすすめの小説
異世界でぺったんこさん!〜無限収納5段階活用で無双する〜
KeyBow
ファンタジー
間もなく50歳になる銀行マンのおっさんは、高校生達の異世界召喚に巻き込まれた。
何故か若返り、他の召喚者と同じ高校生位の年齢になっていた。
召喚したのは、魔王を討ち滅ぼす為だと伝えられる。自分で2つのスキルを選ぶ事が出来ると言われ、おっさんが選んだのは無限収納と飛翔!
しかし召喚した者達はスキルを制御する為の装飾品と偽り、隷属の首輪を装着しようとしていた・・・
いち早くその嘘に気が付いたおっさんが1人の少女を連れて逃亡を図る。
その後おっさんは無限収納の5段階活用で無双する!・・・はずだ。
上空に飛び、そこから大きな岩を落として押しつぶす。やがて救った少女は口癖のように言う。
またぺったんこですか?・・・
異世界で穴掘ってます!
KeyBow
ファンタジー
修学旅行中のバスにいた筈が、異世界召喚にバスの全員が突如されてしまう。主人公の聡太が得たスキルは穴掘り。外れスキルとされ、屑の外れ者として抹殺されそうになるもしぶとく生き残り、救ってくれた少女と成り上がって行く。不遇といわれるギフトを駆使して日の目を見ようとする物語
外れギフト魔石抜き取りの奇跡!〜スライムからの黄金ルート!婚約破棄されましたのでもうお貴族様は嫌です〜
KeyBow
ファンタジー
この世界では、数千年前に突如現れた魔物が人々の生活に脅威をもたらしている。中世を舞台にした典型的なファンタジー世界で、冒険者たちは剣と魔法を駆使してこれらの魔物と戦い、生計を立てている。
人々は15歳の誕生日に神々から加護を授かり、特別なギフトを受け取る。しかし、主人公ロイは【魔石操作】という、死んだ魔物から魔石を抜き取るという外れギフトを授かる。このギフトのために、彼は婚約者に見放され、父親に家を追放される。
運命に翻弄されながらも、ロイは冒険者ギルドの解体所部門で働き始める。そこで彼は、生きている魔物から魔石を抜き取る能力を発見し、これまでの外れギフトが実は隠された力を秘めていたことを知る。
ロイはこの新たな力を使い、自分の運命を切り開くことができるのか?外れギフトを当りギフトに変え、チートスキルを手に入れた彼の物語が始まる。
異世界に転生した俺は元の世界に帰りたい……て思ってたけど気が付いたら世界最強になってました
ゆーき@書籍発売中
ファンタジー
ゲームが好きな俺、荒木優斗はある日、元クラスメイトの桜井幸太によって殺されてしまう。しかし、神のおかげで世界最高の力を持って別世界に転生することになる。ただ、神の未来視でも逮捕されないとでている桜井を逮捕させてあげるために元の世界に戻ることを決意する。元の世界に戻るため、〈転移〉の魔法を求めて異世界を無双する。ただ案外異世界ライフが楽しくてちょくちょくそのことを忘れてしまうが……
なろう、カクヨムでも投稿しています。
老衰で死んだ僕は異世界に転生して仲間を探す旅に出ます。最初の武器は木の棒ですか!? 絶対にあきらめない心で剣と魔法を使いこなします!
菊池 快晴
ファンタジー
10代という若さで老衰により病気で死んでしまった主人公アイレは
「まだ、死にたくない」という願いの通り異世界転生に成功する。
同じ病気で亡くなった親友のヴェルネルとレムリもこの世界いるはずだと
アイレは二人を探す旅に出るが、すぐに魔物に襲われてしまう
最初の武器は木の棒!?
そして謎の人物によって明かされるヴェネルとレムリの転生の真実。
何度も心が折れそうになりながらも、アイレは剣と魔法を使いこなしながら
困難に立ち向かっていく。
チート、ハーレムなしの王道ファンタジー物語!
異世界転生は2話目です! キャラクタ―の魅力を味わってもらえると嬉しいです。
話の終わりのヒキを重要視しているので、そこを注目して下さい!
****** 完結まで必ず続けます *****
****** 毎日更新もします *****
他サイトへ重複投稿しています!
『収納』は異世界最強です 正直すまんかったと思ってる
農民ヤズ―
ファンタジー
「ようこそおいでくださいました。勇者さま」
そんな言葉から始まった異世界召喚。
呼び出された他の勇者は複数の<スキル>を持っているはずなのに俺は収納スキル一つだけ!?
そんなふざけた事になったうえ俺たちを呼び出した国はなんだか色々とヤバそう!
このままじゃ俺は殺されてしまう。そうなる前にこの国から逃げ出さないといけない。
勇者なら全員が使える収納スキルのみしか使うことのできない勇者の出来損ないと呼ばれた男が収納スキルで無双して世界を旅する物語(予定
私のメンタルは金魚掬いのポイと同じ脆さなので感想を送っていただける際は語調が強くないと嬉しく思います。
ただそれでも初心者故、度々間違えることがあるとは思いますので感想にて教えていただけるとありがたいです。
他にも今後の進展や投稿済みの箇所でこうしたほうがいいと思われた方がいらっしゃったら感想にて待ってます。
なお、書籍化に伴い内容の齟齬がありますがご了承ください。
最強の職業は解体屋です! ゴミだと思っていたエクストラスキル『解体』が実は超有能でした
服田 晃和
ファンタジー
旧題:最強の職業は『解体屋』です!〜ゴミスキルだと思ってたエクストラスキル『解体』が実は最強のスキルでした〜
大学を卒業後建築会社に就職した普通の男。しかし待っていたのは設計や現場監督なんてカッコいい職業ではなく「解体作業」だった。来る日も来る日も使わなくなった廃ビルや、人が居なくなった廃屋を解体する日々。そんなある日いつものように廃屋を解体していた男は、大量のゴミに押しつぶされてしまい突然の死を迎える。
目が覚めるとそこには自称神様の金髪美少女が立っていた。その神様からは自分の世界に戻り輪廻転生を繰り返すか、できれば剣と魔法の世界に転生して欲しいとお願いされた俺。だったら、せめてサービスしてくれないとな。それと『魔法』は絶対に使えるようにしてくれよ!なんたってファンタジーの世界なんだから!
そうして俺が転生した世界は『職業』が全ての世界。それなのに俺の職業はよく分からない『解体屋』だって?貴族の子に生まれたのに、『魔導士』じゃなきゃ追放らしい。優秀な兄は勿論『魔導士』だってさ。
まぁでもそんな俺にだって、魔法が使えるんだ!えっ?神様の不手際で魔法が使えない?嘘だろ?家族に見放され悲しい人生が待っていると思った矢先。まさかの魔法も剣も極められる最強のチート職業でした!!
魔法を使えると思って転生したのに魔法を使う為にはモンスター討伐が必須!まずはスライムから行ってみよう!そんな男の楽しい冒険ファンタジー!
おっさんの異世界建国記
なつめ猫
ファンタジー
中年冒険者エイジは、10年間異世界で暮らしていたが、仲間に裏切られ怪我をしてしまい膝の故障により、パーティを追放されてしまう。さらに冒険者ギルドから任された辺境開拓も依頼内容とは違っていたのであった。現地で、何気なく保護した獣人の美少女と幼女から頼られたエイジは、村を作り発展させていく。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる