奴隷勇者の転生物語

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第三章 リブート編

第74話 朝のひとコマ

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 ジークは大変な事になってしまった!ど、どうしよう?と考え事をしていたが、やがて寝ていった。

 そして翌朝朝食の後、ジーク本来必要ないのだが、女子達に着替えを手伝われていた。

 ストレージに入っていた貴族が着るような服を、女子達に手直しされながら着ていた。

 ジークはよく知らなかったが、聖女様にお会いするのだから見っともない格好は出来ないと言われ、着れそうな服をストレージから出し、一番近いサイズの服をローシェルとトライミーが直していた。この2人は特に手先が起用で、20分位で仕上げていた。

 まだ少し時間が有るので、ジークは外を少し走る朝練をするとした。やはり婚約者を始め、宿を移ったメンバー全員が一緒に走っていた。

 15分位軽目に走り、そこから軽く護衛術を一つ教えていた。焦らずひとつづつ教えるのだ。

 ジークは皆から特にトライミーの事を気に掛けてやって欲しいと言われ、肩にゴミがついているよと言って軽く触れたりしていた。さり気なくスキンシップを重ね、関係性を深める為に。

 朝の運動を終え、女子部屋の一つに呼ばれ、ジークは皆とスキンシップを深める為に、カレンの提案で婚約者の髪にブラシングをする事にした。
 トップバッターは遠慮したが、トライミーだ。その後は夜だ。
 皆が部屋から出て行こうとしたが、トライミーは強張った。ジーク自体は安心できるのだが、まだ男の人と部屋の中でふたりきりになるのは抵抗が有ると言うのでステージアが残る事になった。人選は…じゃんけんらしい。トライミーの男性恐怖症を治すのにジークとどんどん接触させる目的だ。

 トライミーは黙って髪にブラシを掛けてもらっていたが、中々心地よかった。いつの間にか肩を揉まれていて少し驚いたが、頭もマッサージされていた。

 次にステージアの髪に取り掛かるが、ステージアはありがとうと言ってジークの首に手を回すとトライミーの目の前でキスをした。

 トライミーは真っ赤である。
 ステージアはトライミーに、試しにキスをしてみたらと聞くが、恥ずかしくて出来ないと言われ、今回は諦めた。あまり急ぐと逆効果で、トライミーの前でジークにイチャイチャとするとカレンに言われており、本来のステージアの性格では中々しない事を、トライミーの為にと行っていた。

 取り敢えずギルドに向かうジークにステージアとトライミーが同行し、その後防具を見に行く事になった。

 ステージアは腕を組んだが、やはりトライミーは出来なかったので、ジークはそっと手を握った。

 最初はあっ!となったが、ジークの手は大きく温かく、安心感を感じられ、ギュッと握り返していた。一歩一歩が大事だ。段々とジークとの距離を縮める事になるが、トライミーもあれ?っとおもったりした。意外と平気だなと。
 ステージアのやっている事に少し羨ましく思うところもあり、思い切って腕を組んでみた。

 手を握るのも良かったが、ジークの存在がより近くなり、居心地が良かった。なんかいいなと。

 ギルドに到着したので別行動になるが、頑張ったねとトライミーはジークに頭を撫でられたのだが、嬉しかった。頭を撫でられるのは子供の頃に父親にされたのが最後だった。

 ジークはギルドの建物に入り、カレンと落ち合うとギルドマスターの部屋に向かった。
 そして合流した後聖女に会うために、城の近くにある神殿に向ったのであった。

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