61 / 92
第三章 リブート編
第59話 森の中へ
しおりを挟む
昼を挟んでからはジークとアイシア、マリーシスの3人が森の中に入っていった。アーリアが一緒に行きたがったが、ジークは皆を守る要になるアーリアは連れてはいけないと言うと、アーリアは信頼されているのだと分かり、任せて欲しいと、気持ちよく送り出した。
森に入ると、ジークは2人に告げた。
「2人共気がついているか?やばいぞ」
「ミノタウロスの事か?」
「私も感じるわ」
「流石だね。さてどうすっかな。行けるか?」
「ダニーは失敗したが、ジークの指揮ならドラゴンにだって挑んでやるぜ!」
「私も同じよ」
お昼を食べている最中にミノタウロスの気配を感じた。皆を避難させるのはもう厳しく、倒す事を選んだ。向こうの方が脚が早いからだ。
正確な場所が分からず、森の外からは魔法を撃てず、森の中で一度視認する必要があったのだ。
「よし、アイシア、悪いが一頭を一人で引き付けていて欲しい。マリーシスは僕を守って欲しい。上級魔法を行くよ。今はまだ3発が限界だけど、多分いける。ミノタウロスに通用するか試したいんだ」
そうして会敵までの僅かな時間に各種補助魔法を掛け、アイシアにはオリハルコンのブロードソードを渡した。
「本当は先ずはミスリルの剣に慣れてからにしたかったけど、今使わないと意味がないからね」
「すげーなこれ。何かの効果があるようだが、確かめる暇はなさそうだな。で、どっちを相手にすれば良いんだ?」
「小さい方を頼むよ」
「簡単に言ってくれるな。この前のより大きいんだがな。まあいいや。後でキスをしろよ!」
そう言ってアイシアは駆け出した。
ジークは魔力を練りだし、マリーシスは2m級のゴーレムを3体召喚した。これらをミノタウロスに差し向け、その隙に魔法をぶつけるつもりだ。
ほどなくしてジークの耳元に、ガキンガキンと剣と剣のぶつかり合う音が聞こえてきた。つまりアイシアがミノタウロスと戦い始めた事を意味する。
ジークの魔法自体は無詠唱で行けるのだが、時間短縮になるのはあくまでも詠唱の文言を口にする時間がなくなるだけであって、詠唱が終わった後の魔力チャージの時間が変わる訳ではない。
魔法自体は既に発動させているので、魔力が溜まり次第魔法の発射準備が整う。
基本的にミノタウロス相手であれば、今回使う上級魔法でほぼ決着する筈だ。ただし上級魔法の欠点はチャージに時間が掛かる事だ。その為、勝敗はそのチャージの時間をいかに稼ぐかに拠る。予め接近を感知さえすれば時間を稼ぐ事は難しくはないが、孤高の剣ではマリーシスがその任を担っていた。マリーシスが詠唱を行う時間さえ稼せぐ事が出来れば、倒す事ができるのだとジークは重々分かっているが、それが出来るのが一人だけでは心もとないのだ。
自分にはその役ができる筈、そう思っているので、今回はマリーシスではなく自分がとなり、今迄とは逆に、マリーシスに守ってもらうようにしている。
よし発動の時間を稼ぐ事ができたから、後はチャージが終わり次第放つ事ができる!その段階になったので、ジークは近接での戦いに切り替えた。上級魔法を発動中は他の魔法が使えないからだ。あと1分程魔力チャージに時間が掛かるのだ。
「アイシアの方の加勢に行こう。こちらは足止めで十分だろう」
「流石ね。もう魔法を唱えたのね。と言うか、やっぱり上級も無詠唱で行けるんだ!」
ちなみに初級魔法は魔力チャージに時間はいらない 。詠唱さえればすぐ放つ事ができるので、ある意味ジークは最強である。例えばアイスアローでも、敵を穿てアイスアローと詠唱に0.5秒程必要だ。しかしジークの場合それが要らず、狙いを定めるだけだ。中級魔法では10秒程の貯め時間が要るが、上級になると概ね1分半も必要だ。勿論その分強力なのだ。
ダニーが失敗したのは、マリーシスの詠唱とチャージ時間を作る為の時間稼ぎをする事を考えなかった事だ。自分の技量を皆に見せびらかせ、アイシアとマリーシスにかっこよいところを見せ、モノにする為に戦い勝たそのものを見失ったのだ。
ジークは既にターゲットを定めており、チャージが完了次第ターゲットに向けて放たれる事になる。
アイシアの元に駆け付けると、恍惚に浸りながらミノタウロスと戦っていた。互角以上の戦いで、優勢だった。
「アイシアってこんなに強かったっけ?」
「うふ。ジークの愛のなせる技よ」
ジークはへっ?と唸った。
「もう、相変わらずね。この前と違って、ジークの補助魔法もりもりだから本領発揮なのよ。それにキスを約束したでしょう!だから張り切っているのよ」
「しかしけしからん格好だね」
「でもジークは好きでしょ?アイシアのは結構大きいでしょ?」
攻撃を食らったようで、片方の胸がポロリで、だぷんたぷんと胸を揺らしながら戦っていた。
「そりゃあ好きだけどさ、誰かに見せたくないな。よし、倒しちゃうか」
「アイシア、悪いけど他の男におっぱいを見せたくないから参戦するよ!」
アイシアは言われてはっとなった。ポロリになっている事に気が付いていなかったのだ。急にキャッと可愛らしく悲鳴を上げ、胸を隠していた。
勿論ミノタウロスがその隙を見逃さず、斬馬刀を繰り出した。
マリーシスがストーンショットで目を攻撃し、視界を奪うと、アイシアが一旦後退したのと入れ替わりに割って入ったジークが斬り掛かり、両腕を切断した。
「アイシア、脚を切れ!殺すな!」
そうして身なりを整えたアイシアが脚を切り、ダルマにしたのであった。
森に入ると、ジークは2人に告げた。
「2人共気がついているか?やばいぞ」
「ミノタウロスの事か?」
「私も感じるわ」
「流石だね。さてどうすっかな。行けるか?」
「ダニーは失敗したが、ジークの指揮ならドラゴンにだって挑んでやるぜ!」
「私も同じよ」
お昼を食べている最中にミノタウロスの気配を感じた。皆を避難させるのはもう厳しく、倒す事を選んだ。向こうの方が脚が早いからだ。
正確な場所が分からず、森の外からは魔法を撃てず、森の中で一度視認する必要があったのだ。
「よし、アイシア、悪いが一頭を一人で引き付けていて欲しい。マリーシスは僕を守って欲しい。上級魔法を行くよ。今はまだ3発が限界だけど、多分いける。ミノタウロスに通用するか試したいんだ」
そうして会敵までの僅かな時間に各種補助魔法を掛け、アイシアにはオリハルコンのブロードソードを渡した。
「本当は先ずはミスリルの剣に慣れてからにしたかったけど、今使わないと意味がないからね」
「すげーなこれ。何かの効果があるようだが、確かめる暇はなさそうだな。で、どっちを相手にすれば良いんだ?」
「小さい方を頼むよ」
「簡単に言ってくれるな。この前のより大きいんだがな。まあいいや。後でキスをしろよ!」
そう言ってアイシアは駆け出した。
ジークは魔力を練りだし、マリーシスは2m級のゴーレムを3体召喚した。これらをミノタウロスに差し向け、その隙に魔法をぶつけるつもりだ。
ほどなくしてジークの耳元に、ガキンガキンと剣と剣のぶつかり合う音が聞こえてきた。つまりアイシアがミノタウロスと戦い始めた事を意味する。
ジークの魔法自体は無詠唱で行けるのだが、時間短縮になるのはあくまでも詠唱の文言を口にする時間がなくなるだけであって、詠唱が終わった後の魔力チャージの時間が変わる訳ではない。
魔法自体は既に発動させているので、魔力が溜まり次第魔法の発射準備が整う。
基本的にミノタウロス相手であれば、今回使う上級魔法でほぼ決着する筈だ。ただし上級魔法の欠点はチャージに時間が掛かる事だ。その為、勝敗はそのチャージの時間をいかに稼ぐかに拠る。予め接近を感知さえすれば時間を稼ぐ事は難しくはないが、孤高の剣ではマリーシスがその任を担っていた。マリーシスが詠唱を行う時間さえ稼せぐ事が出来れば、倒す事ができるのだとジークは重々分かっているが、それが出来るのが一人だけでは心もとないのだ。
自分にはその役ができる筈、そう思っているので、今回はマリーシスではなく自分がとなり、今迄とは逆に、マリーシスに守ってもらうようにしている。
よし発動の時間を稼ぐ事ができたから、後はチャージが終わり次第放つ事ができる!その段階になったので、ジークは近接での戦いに切り替えた。上級魔法を発動中は他の魔法が使えないからだ。あと1分程魔力チャージに時間が掛かるのだ。
「アイシアの方の加勢に行こう。こちらは足止めで十分だろう」
「流石ね。もう魔法を唱えたのね。と言うか、やっぱり上級も無詠唱で行けるんだ!」
ちなみに初級魔法は魔力チャージに時間はいらない 。詠唱さえればすぐ放つ事ができるので、ある意味ジークは最強である。例えばアイスアローでも、敵を穿てアイスアローと詠唱に0.5秒程必要だ。しかしジークの場合それが要らず、狙いを定めるだけだ。中級魔法では10秒程の貯め時間が要るが、上級になると概ね1分半も必要だ。勿論その分強力なのだ。
ダニーが失敗したのは、マリーシスの詠唱とチャージ時間を作る為の時間稼ぎをする事を考えなかった事だ。自分の技量を皆に見せびらかせ、アイシアとマリーシスにかっこよいところを見せ、モノにする為に戦い勝たそのものを見失ったのだ。
ジークは既にターゲットを定めており、チャージが完了次第ターゲットに向けて放たれる事になる。
アイシアの元に駆け付けると、恍惚に浸りながらミノタウロスと戦っていた。互角以上の戦いで、優勢だった。
「アイシアってこんなに強かったっけ?」
「うふ。ジークの愛のなせる技よ」
ジークはへっ?と唸った。
「もう、相変わらずね。この前と違って、ジークの補助魔法もりもりだから本領発揮なのよ。それにキスを約束したでしょう!だから張り切っているのよ」
「しかしけしからん格好だね」
「でもジークは好きでしょ?アイシアのは結構大きいでしょ?」
攻撃を食らったようで、片方の胸がポロリで、だぷんたぷんと胸を揺らしながら戦っていた。
「そりゃあ好きだけどさ、誰かに見せたくないな。よし、倒しちゃうか」
「アイシア、悪いけど他の男におっぱいを見せたくないから参戦するよ!」
アイシアは言われてはっとなった。ポロリになっている事に気が付いていなかったのだ。急にキャッと可愛らしく悲鳴を上げ、胸を隠していた。
勿論ミノタウロスがその隙を見逃さず、斬馬刀を繰り出した。
マリーシスがストーンショットで目を攻撃し、視界を奪うと、アイシアが一旦後退したのと入れ替わりに割って入ったジークが斬り掛かり、両腕を切断した。
「アイシア、脚を切れ!殺すな!」
そうして身なりを整えたアイシアが脚を切り、ダルマにしたのであった。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
142
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる