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第三章 リブート編
第50話 治療の準備
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ジークは アイシアが熱を出していたのは、風邪をひいた為熱を出したのもあるが、それ以外にも原因が有るのではないかと感じた。
そう先程まだだるいと言っていたのは、風邪は治した筈なのだが、胸の辺りを押さえているのも気になった。
「アイシア、嫌かもだけど服を脱いで裸になってくれ。君の熱は怪我が悪化してるからなんじゃないのか?顔以外にも傷があるんだろ?さっきから胸の辺りをしきりに押さえているから、胸の辺りにも傷を負っているんだろ?」
アイシアは頷いた。
「分かっている。今の僕は厭らしい目で見ないし、女である君が男である僕に胸に負った傷を見られたくないというのは分かるけれども、アイシアの場合胸の傷が治っていないどころの問題ではなく、悪化して熱が出ているんじゃないのか?おそらく破傷風に羅かっていると思う。さすがに傷口を直接見ないと僕の魔法でも治せないと思うんだ」
「ジークはアイシアの傷を治す事が出来るの?」
「分からないけども、僕の知る限りこのまま放っておいたらアイシアは確実に命を落とすと思うよ。回復ポーションとかでは治らなかったんだろ?取り敢えず服を脱がせ、横にさせてタオルでも掛けておいて。恥ずかしがっている場合じゃないんだ。死にたくなければ脱ぐんだ」
ジークはいつになく真剣な顔をしていた。生まれてこの方ずっと表情がなく、声も抑揚が殆どなかった。だからアイシアはずっとジークを守ってやらないとと感じていた。感情の起伏も乏しいが、根は優しく、真面目だった。そう、転生が不十分だったからだ。
また、人の意見に左右され易く、流されてしまあう。顔は中々可愛いかった。アイシアと将来を誓ったのは10歳の頃だろうか、ジークに強引に誓わせたのだ。
「あたいはジークのお嫁さんになるの。勿論ジークはあたいをお嫁さんにするよね?」
「うん。僕は大人になったらアイシアをお嫁さんにすると誓うよ!」
「約束は絶対だからね!」
と行った感じだ。
ところが孤高の剣を追放されてから、これまでなかった感情の起伏が出てきた。これは転生前のそのやんちゃな大輝の性格が現れてきたのだ。能天気で少しエッチな中学生だった頃の性格だ。見栄っ張りで一度決めたらなかなかあとに引けなく、面倒見が良い。お節介焼きだ。そして部活は柔道をしており、キャプテンをしていた。その為にリーダーシップがあり、のりが軽かったが、それでも後輩の面倒見が良いお兄さんだった。
ジークはとりあえず後ろを向く位の事はしてあげていた。
先程アーリアがアイシスの着替えをさせている時に見せた反応から、なんとなく体の状態についての予測はついていたのだ。
アイシアの体は細く鍛えられている体ではあった。だが左胸は無事だが、右胸からお腹にかけて斜めに酷い傷が走っており、胸の下辺りの傷がグジュグジュになっていた。皆その傷を見て口に手を当てていた。
マリーシスがアイシアに抗議をした。
「アイシア、いつからこんな風になっていたのよ。どつひも」
「まあ、アイシア見捨てられるのが怖かったんだろうし、熱からまともな判断力無くなっていただろうさ。よし、とりあえず治療をするから皆押さえていて。暴れるかもだから」
ハンカチを出し、アンシアの口に突っ込んだ。
「痛ければ泣いて叫ぶといい。恥ずかしくはないから。舌を噛んでしまうのはまずいから、ハンカチを噛み締めるんだ」
アイシアが頷いた。
「この中で彼女の事を見ていられない者はいるか?皆大丈夫なんだな。それじゃあ悪いけどカレン、ドアの外で応対をして欲しい。宿の女将さん等が来たら治療の為に叫び声がするが気にするなと。それと違っても男は入れるな」
ジークは必死だったのもあり、カレンに命令をしてしまった。カレンはうん分かったわと言って部屋の外に出て行った。いつもと違い毅然としており、キュンとなりさえした。
しかし、ローシェルが反応した。
「どうしてカレンを外に出したのよ?」
「彼女の顔を見なかったか?今にも泣きそうだったぞ。あの状態でいられたら迷惑なんだ。それに本当にドアの外で誰かに応対をしてもらわなきゃいけないから、一番耐えられそうにないカレンを外に出したんだ」
ローシェルは、頷いたのであった。
そう先程まだだるいと言っていたのは、風邪は治した筈なのだが、胸の辺りを押さえているのも気になった。
「アイシア、嫌かもだけど服を脱いで裸になってくれ。君の熱は怪我が悪化してるからなんじゃないのか?顔以外にも傷があるんだろ?さっきから胸の辺りをしきりに押さえているから、胸の辺りにも傷を負っているんだろ?」
アイシアは頷いた。
「分かっている。今の僕は厭らしい目で見ないし、女である君が男である僕に胸に負った傷を見られたくないというのは分かるけれども、アイシアの場合胸の傷が治っていないどころの問題ではなく、悪化して熱が出ているんじゃないのか?おそらく破傷風に羅かっていると思う。さすがに傷口を直接見ないと僕の魔法でも治せないと思うんだ」
「ジークはアイシアの傷を治す事が出来るの?」
「分からないけども、僕の知る限りこのまま放っておいたらアイシアは確実に命を落とすと思うよ。回復ポーションとかでは治らなかったんだろ?取り敢えず服を脱がせ、横にさせてタオルでも掛けておいて。恥ずかしがっている場合じゃないんだ。死にたくなければ脱ぐんだ」
ジークはいつになく真剣な顔をしていた。生まれてこの方ずっと表情がなく、声も抑揚が殆どなかった。だからアイシアはずっとジークを守ってやらないとと感じていた。感情の起伏も乏しいが、根は優しく、真面目だった。そう、転生が不十分だったからだ。
また、人の意見に左右され易く、流されてしまあう。顔は中々可愛いかった。アイシアと将来を誓ったのは10歳の頃だろうか、ジークに強引に誓わせたのだ。
「あたいはジークのお嫁さんになるの。勿論ジークはあたいをお嫁さんにするよね?」
「うん。僕は大人になったらアイシアをお嫁さんにすると誓うよ!」
「約束は絶対だからね!」
と行った感じだ。
ところが孤高の剣を追放されてから、これまでなかった感情の起伏が出てきた。これは転生前のそのやんちゃな大輝の性格が現れてきたのだ。能天気で少しエッチな中学生だった頃の性格だ。見栄っ張りで一度決めたらなかなかあとに引けなく、面倒見が良い。お節介焼きだ。そして部活は柔道をしており、キャプテンをしていた。その為にリーダーシップがあり、のりが軽かったが、それでも後輩の面倒見が良いお兄さんだった。
ジークはとりあえず後ろを向く位の事はしてあげていた。
先程アーリアがアイシスの着替えをさせている時に見せた反応から、なんとなく体の状態についての予測はついていたのだ。
アイシアの体は細く鍛えられている体ではあった。だが左胸は無事だが、右胸からお腹にかけて斜めに酷い傷が走っており、胸の下辺りの傷がグジュグジュになっていた。皆その傷を見て口に手を当てていた。
マリーシスがアイシアに抗議をした。
「アイシア、いつからこんな風になっていたのよ。どつひも」
「まあ、アイシア見捨てられるのが怖かったんだろうし、熱からまともな判断力無くなっていただろうさ。よし、とりあえず治療をするから皆押さえていて。暴れるかもだから」
ハンカチを出し、アンシアの口に突っ込んだ。
「痛ければ泣いて叫ぶといい。恥ずかしくはないから。舌を噛んでしまうのはまずいから、ハンカチを噛み締めるんだ」
アイシアが頷いた。
「この中で彼女の事を見ていられない者はいるか?皆大丈夫なんだな。それじゃあ悪いけどカレン、ドアの外で応対をして欲しい。宿の女将さん等が来たら治療の為に叫び声がするが気にするなと。それと違っても男は入れるな」
ジークは必死だったのもあり、カレンに命令をしてしまった。カレンはうん分かったわと言って部屋の外に出て行った。いつもと違い毅然としており、キュンとなりさえした。
しかし、ローシェルが反応した。
「どうしてカレンを外に出したのよ?」
「彼女の顔を見なかったか?今にも泣きそうだったぞ。あの状態でいられたら迷惑なんだ。それに本当にドアの外で誰かに応対をしてもらわなきゃいけないから、一番耐えられそうにないカレンを外に出したんだ」
ローシェルは、頷いたのであった。
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