奴隷勇者の転生物語

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第一章 リスタート編

第23話 パーティーへの誘い

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 シリウスさんが一旦着替えに下がったけど、僕らは講義室に戻ったんだ。席に着くと改めてリースティアが僕に質問をしてきた。

「あのう、ジークさん。もう入るパーティーは決まっているのですか?」

 カレンが僕の方を見て頷いた。何やら訴える目だった。入ってあげて!と言う事なのかな?でも答えないといけないので、正直に話した。

「パーティーかぁ。ソロになったばかりでない考えていなかったな」

 リースティアがパッと明るくなり、他の4人と誘おうよと言っているのが聞こえた。どうやら僕を誘ってくれるらしい。うん。悪くないところだよね。勿論答えは考えるまでもない。

 リースティアが僕に声を掛ける直前に、シリウスさんが僕の所に来たんだ。

「さっきは見事にやられたよ。所でまだソロだったら、俺達の所に来ないかい?君なら歡迎だよ」

 周りからすげーなとか、羨ましいと言った声がしたが、リースティアは泣きそうな顔をしていた。僕がシリウスさんの誘いを受けると思ったからだろう。彼女達からすると2秒遅かったんだ。

「お誘いありがとうございます。大変有り難い話なのですが、彼女達の所に入るって約束してるんです。兄貴って慕われちゃって」

「そうか。それでこの娘は泣きそうな顔をしているのか。悪かったね。ジーク君を引き抜いたりはしないから。うん。彼と一緒なら強くなれるよ。でも困った時は声を掛けてくれ。俺は君には期待をしているし、パーティーが無理なら友達になれたら嬉しいよ。それじゃあ」  

 シリウスさんが去っていったが、リースティアが僕の手を取った。

「いいんですか?私達ジークさん程強くないですよ。シリウスさんは有名なSランクパーティーじゃないですか!」

「うん。僕の方からリースティア達と一緒にいさせて欲しいと言うつもりだったんだ。強さはこれからなんとでもなるけど、雰囲気がね、その、孤高の剣と違い温かいし、リースティア達は仲が良いよね。あそこは常にリーダーが癇癪を起こしていて、皆バラバラだったんだ」

「リースティア!良かったわね!じゃあこれからは6人パーティーね!」

「兄貴!宜しくっす!ってローシェル、他人事みたいに言っているが、お前が一番誘う事に乗り気だったろ!」

「じゃあパーティー名を決めないとよ。流石に仮登録の赤いお尻は無いわよ。一体誰がそんな名前で登録したのよ?まったくもうってどうせあんたでしょう!」

「まあまあ。誰かパーティー名の候補をもう決めていたりするの?」

 アーリアが反応した

「そのう、絆はどうだろうか?」

「短いわね。でも絆っていいよね!」

「確かに短いね。じゃあ絆を入れた名前を考えよう」 

 ギャレッジが呟いた

「大地の絆」

 僕は彼のその太い声を初めて聞いた。

 ローシュルがパンと手を叩いた。

「良いじゃない!気に入ったわ!大地の絆で良いわよね?ギャレッジが口を開いたのは一ヶ月ぶりかしら?」

「じゃあ講習が終わったら登録してくるわね。副リーダーはリースティアさんで良かったかしら?」

「問題ないわ。カレンさん宜しくね!」

「ちょっと待て、リースティアがリーダーじゃないの?」

 皆が何故かジト目で僕を見る

「はぁ、ジークさん、何を言っているの?そんなの私達がジークさんを慕ってジークさんの所に行くのだから、ジークさんがリーダーに決まっているじゃない。ジークさんってそう言うところが鈍いわよね」

 どうやら僕はリーダーになったっぽい。諦めるしかないのかなと、はぁとため息をつくのであった。
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