上 下
74 / 119
第1章 王都編

第74話 パパ活

しおりを挟む
 館に帰るとタッ、タッ、タッ、タッタッ!と子供達が駆けて来ていた。

 ポスッ!ポスッ!ポスッ?ポスッ!
 ?4人に抱きつかれ・・・その場に倒れ込んでしまった。
 小さな子が増えとる・・・そうだ。違法奴隷の子らで、四肢を落とされていたんだった。

 3人の中で大きな子はリリアーナと並んで子供達を見ている。男の子かな?

 パパお帰りと出迎えられただけだが、もう走れるようになったのか?早いな!

 新たに来た2人を高い高いしキャッキャッと喜ぶさまを見ていた。
「すっかり元気になったんだな。よし、おやつを買ってきたからおやつを食べようか。おっと、その前におしっこをしてちゃんとても洗えよ」

「はーいパパ!」

 あの2人からもパパと呼ばれたか。
 ふむふむ。

「やっぱりパパは子供に優しいんですね」

 リリアーナがそっという。
 これまでランスタッドさんか、ランスタッド様としか言わなかったが、どういう心境の変化があったのだろうか?

 俺に憧れており、異性として見ていたフシがあるがソシアが俺にべったりで、ヤーナもくっついて来ているから諦めて子供として親の庇護下に入る道を選んだようだ。

 なるべくリリアーナの前では情けないダメ人間を装っていたのが功をなしたのか?
 鼻をほじったり、おしりをボリボリとかいたりしてみたんだよな。
 同年代の異性に興味を持ってくれ。

 一回りも違えば、彼女が結婚出来る歳になった時には俺も結婚して、子供もいる?

 俺は実子だろうが、養子だろうか差別するつもりはない。

 だが、今この子達に本当の親はいない。
 違法奴隷だった3人は親は亡くなっていると聞いた。
 誰かが上手く聞き出したようだ。

 パパはいつまでも君達のパパだぞ!うんうん。

 おやつだと聞いてトイレに駆け込み、ちゃんと手を洗っているな。

 俺が席に着こうとしたら子供達に怒られた。

「あっ!パパ手を洗っていない!」

 俺にはクリーンがあるから不要なんだよとも言えないよな。

「あっ!お前達に言っといてパパ忘れていたよ!」

 もうだらしないなぁとか、僕らがいなきゃパパは駄目だねとか言っているな。

 コホン。

 みんなが揃ったので頂きますをして食べたが、俺は子供達の頬に付いた食べかすを口の中に放り込んてやったり、落としたお菓子を拾ってクリーンを掛けたりと忙しかった。

 そんな俺を女性陣は生暖かな目で見ているが、頼むから見ていないで手伝ってくれ!

「手伝ってくれたら俺の分のおやつをあげるぞ!」

 と言ったのだが3人は聞いていなかった。

 3人はお風呂に行ってしまい子供達の相手をずっとしていた。
 で、3人が風呂を上がると俺は子供達に引っ張られ風呂に行く。
 クリーンで綺麗にしたから洗わずに湯船につかるが、幼い子供が大人しくする訳でもなく、風呂場を走り回り・・・滑って転けて大泣き。
 ヒールで痛みを取り・・・はあ。

 これなあに?私にはないよ?と如意棒さんをカタマリヤにツンツンされ答えに窮したりとした。

 女の子はお父さんの体を見て自分の体との違いを学ぶが、この子達には今までそれがなかった。
 リリアーナは分からないが、カタマリヤの生い立ちは謎だった。
 一部の記憶をなくしていたからだ。

 頼むからソシアだけでも風呂に来てくれ・・・・疲れた。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

異世界でぺったんこさん!〜無限収納5段階活用で無双する〜

KeyBow
ファンタジー
 間もなく50歳になる銀行マンのおっさんは、高校生達の異世界召喚に巻き込まれた。  何故か若返り、他の召喚者と同じ高校生位の年齢になっていた。  召喚したのは、魔王を討ち滅ぼす為だと伝えられる。自分で2つのスキルを選ぶ事が出来ると言われ、おっさんが選んだのは無限収納と飛翔!  しかし召喚した者達はスキルを制御する為の装飾品と偽り、隷属の首輪を装着しようとしていた・・・  いち早くその嘘に気が付いたおっさんが1人の少女を連れて逃亡を図る。  その後おっさんは無限収納の5段階活用で無双する!・・・はずだ。  上空に飛び、そこから大きな岩を落として押しつぶす。やがて救った少女は口癖のように言う。  またぺったんこですか?・・・

特殊部隊の俺が転生すると、目の前で絶世の美人母娘が犯されそうで助けたら、とんでもないヤンデレ貴族だった

なるとし
ファンタジー
 鷹取晴翔(たかとりはると)は陸上自衛隊のとある特殊部隊に所属している。だが、ある日、訓練の途中、不慮の事故に遭い、異世界に転生することとなる。  特殊部隊で使っていた武器や防具などを召喚できる特殊能力を謎の存在から授かり、目を開けたら、絶世の美女とも呼ばれる母娘が男たちによって犯されそうになっていた。  武装状態の鷹取晴翔は、持ち前の優秀な身体能力と武器を使い、その母娘と敷地にいる使用人たちを救う。  だけど、その母と娘二人は、    とおおおおんでもないヤンデレだった…… 第3回次世代ファンタジーカップに出すために一部を修正して投稿したものです。

異世界で穴掘ってます!

KeyBow
ファンタジー
修学旅行中のバスにいた筈が、異世界召喚にバスの全員が突如されてしまう。主人公の聡太が得たスキルは穴掘り。外れスキルとされ、屑の外れ者として抹殺されそうになるもしぶとく生き残り、救ってくれた少女と成り上がって行く。不遇といわれるギフトを駆使して日の目を見ようとする物語

転生貴族のハーレムチート生活 【400万ポイント突破】

ゼクト
ファンタジー
ファンタジー大賞に応募中です。 ぜひ投票お願いします ある日、神崎優斗は川でおぼれているおばあちゃんを助けようとして川の中にある岩にあたりおばあちゃんは助けられたが死んでしまったそれをたまたま地球を見ていた創造神が転生をさせてくれることになりいろいろな神の加護をもらい今貴族の子として転生するのであった 【不定期になると思います まだはじめたばかりなのでアドバイスなどどんどんコメントしてください。ノベルバ、小説家になろう、カクヨムにも同じ作品を投稿しているので、気が向いたら、そちらもお願いします。 累計400万ポイント突破しました。 応援ありがとうございます。】 ツイッター始めました→ゼクト  @VEUu26CiB0OpjtL

俺は善人にはなれない

気衒い
ファンタジー
とある過去を持つ青年が異世界へ。しかし、神様が転生させてくれた訳でも誰かが王城に召喚した訳でもない。気が付いたら、森の中にいたという状況だった。その後、青年は優秀なステータスと珍しい固有スキルを武器に異世界を渡り歩いていく。そして、道中で沢山の者と出会い、様々な経験をした青年の周りにはいつしか多くの仲間達が集っていた。これはそんな青年が異世界で誰も成し得なかった偉業を達成する物語。

最前線攻略に疲れた俺は、新作VRMMOを最弱職業で楽しむことにした

水の入ったペットボトル
SF
 これまであらゆるMMOを最前線攻略してきたが、もう俺(大川優磨)はこの遊び方に満足してしまった。いや、もう楽しいとすら思えない。 ゲームは楽しむためにするものだと思い出した俺は、新作VRMMOを最弱職業『テイマー』で始めることに。 βテストでは最弱職業だと言われていたテイマーだが、主人公の活躍によって評価が上がっていく?  そんな周りの評価など関係なしに、今日も主人公は楽しむことに全力を出す。  この作品は「カクヨム」様、「小説家になろう」様にも掲載しています。

スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活

昼寝部
ファンタジー
 この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。  しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。  そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。  しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。  そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。  これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。

元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~

おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。 どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。 そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。 その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。 その結果、様々な女性に迫られることになる。 元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。 「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」 今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。

処理中です...