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第1章 王都編
第73話 漆黒の私刑人の噂
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現在の冒険者ランクはこうだ。
ランスタッド A級
マリニア D級
スニシス E級
ソシア E級
スニシスは仮ランクで、ギフトを得られた後正式にランクが与えられる。
俺は3人のランクが、特にマリニアのランクが上がった事が嬉しかった。
明日からは館の事を少ししつつ、戦闘訓練をするつもりだ。
今日実際に魔物の討伐をしに行ったのは、ソシアに現実の戦いを見せたり問題点を洗い出す為だ。
その結果体力があまりにもなさ過ぎる事が判明した。
逆に今までの訓練や指導もあり、マリニアがリーダーシップを取れるようになった。
これなら副リーダーを任せても良いかな。
やはり4人は厳しいな。うーん仲間が欲しい所だ。
また、ギルドには毎日ヤーナを送ったついでに、収納にある魔物の討伐依頼を受け、夕方迎えに行く時に依頼の達成報告をする。
当面はこんな感じだ。
ギルド内も少し雰囲気が変だったのでヤーナに何かあったのかと聞いた。
「町の出入りも厳しかったんだが、何かあったのか?」
「知らないの?今朝奴隷商の1人が殺されていたの。奴隷が忽然といなくなっていて、町の出入りを確認しているの。とうやったか、自らの奴隷に殺されたようなの。それとね、その奴隷商は赤文字だったのだけれども、そのカードが、どこにあったと思う?」
「掲示板にでも張り出されていたのか?」
「ここだけの話、謁見の間の玉座に置かれていたようなの。騎士団も面目丸潰れだそうよ。王宮と取引のあった奴隷商なので、奴隷商が赤文字だった事に対する怒りは相当なもののようよ」
「それとこの状況にどう繋がるんだ?」
「その首謀者について報奨金が出たのよ。本人を連れてきたら金貨1000枚なのと、有力な情報にもお金が出るの。それで皆情報を得ようとしているのよ」
「その奴隷商の奴隷は1人も見つかっていないのか?」
「似たような人はいるけど、首輪をしていないから今だに発見されていないの。それとね、手口からガラタークの町に出たという漆黒の私刑人と噂されているの。確かランスタッドさんはガラタークから来たのよね!?聞いた事はないかしら?」
「ボクも聞いた事があるよ。なんでも全身黒尽くめの大男が賊を吊るしたとか聞いたよ」
「大男かどうか分からないのだけれども、城で黒尽くめの人影を見たと言う話なの」
「それだけで誰がその黒い奴か調べられんだろ?」
「それで皆さん噂話に興じているのよ」
「そうか。そいつは悪事を働いているのか?」
「今のところ聞かないのよ。ガラタークでは賞金首らしいのだけど、手掛かりが無いのよ」
「悪事を働いていたらまあ、出くわしたら倒してやるが、悪事を働いていないなら探すまではしないかな。もっとも敵対してきたら全力で対処するがな。ソロソロ引き上げるが、1人で大丈夫か?」
「あっ!宿舎の荷物を引き上げたいから出来たら迎えに来て欲しいのだけれども駄目かしら?」
「分かった。少し待つかもだぞ?」
「私もお着替えとかあるから逆に待たせてしまうかも」
俺は頷き、子供達がまっているからと帰る事にしたが、つい子供達におやつを買っていく甘い俺がそこにいた。
そんな感じで甘味を買っていく俺を3人は生暖かい目で見ていたが、きっと周りの者達は無愛想な冒険者が似合わない買い物をしていると笑っている事だろうな・・・
ランスタッド A級
マリニア D級
スニシス E級
ソシア E級
スニシスは仮ランクで、ギフトを得られた後正式にランクが与えられる。
俺は3人のランクが、特にマリニアのランクが上がった事が嬉しかった。
明日からは館の事を少ししつつ、戦闘訓練をするつもりだ。
今日実際に魔物の討伐をしに行ったのは、ソシアに現実の戦いを見せたり問題点を洗い出す為だ。
その結果体力があまりにもなさ過ぎる事が判明した。
逆に今までの訓練や指導もあり、マリニアがリーダーシップを取れるようになった。
これなら副リーダーを任せても良いかな。
やはり4人は厳しいな。うーん仲間が欲しい所だ。
また、ギルドには毎日ヤーナを送ったついでに、収納にある魔物の討伐依頼を受け、夕方迎えに行く時に依頼の達成報告をする。
当面はこんな感じだ。
ギルド内も少し雰囲気が変だったのでヤーナに何かあったのかと聞いた。
「町の出入りも厳しかったんだが、何かあったのか?」
「知らないの?今朝奴隷商の1人が殺されていたの。奴隷が忽然といなくなっていて、町の出入りを確認しているの。とうやったか、自らの奴隷に殺されたようなの。それとね、その奴隷商は赤文字だったのだけれども、そのカードが、どこにあったと思う?」
「掲示板にでも張り出されていたのか?」
「ここだけの話、謁見の間の玉座に置かれていたようなの。騎士団も面目丸潰れだそうよ。王宮と取引のあった奴隷商なので、奴隷商が赤文字だった事に対する怒りは相当なもののようよ」
「それとこの状況にどう繋がるんだ?」
「その首謀者について報奨金が出たのよ。本人を連れてきたら金貨1000枚なのと、有力な情報にもお金が出るの。それで皆情報を得ようとしているのよ」
「その奴隷商の奴隷は1人も見つかっていないのか?」
「似たような人はいるけど、首輪をしていないから今だに発見されていないの。それとね、手口からガラタークの町に出たという漆黒の私刑人と噂されているの。確かランスタッドさんはガラタークから来たのよね!?聞いた事はないかしら?」
「ボクも聞いた事があるよ。なんでも全身黒尽くめの大男が賊を吊るしたとか聞いたよ」
「大男かどうか分からないのだけれども、城で黒尽くめの人影を見たと言う話なの」
「それだけで誰がその黒い奴か調べられんだろ?」
「それで皆さん噂話に興じているのよ」
「そうか。そいつは悪事を働いているのか?」
「今のところ聞かないのよ。ガラタークでは賞金首らしいのだけど、手掛かりが無いのよ」
「悪事を働いていたらまあ、出くわしたら倒してやるが、悪事を働いていないなら探すまではしないかな。もっとも敵対してきたら全力で対処するがな。ソロソロ引き上げるが、1人で大丈夫か?」
「あっ!宿舎の荷物を引き上げたいから出来たら迎えに来て欲しいのだけれども駄目かしら?」
「分かった。少し待つかもだぞ?」
「私もお着替えとかあるから逆に待たせてしまうかも」
俺は頷き、子供達がまっているからと帰る事にしたが、つい子供達におやつを買っていく甘い俺がそこにいた。
そんな感じで甘味を買っていく俺を3人は生暖かい目で見ていたが、きっと周りの者達は無愛想な冒険者が似合わない買い物をしていると笑っている事だろうな・・・
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