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第1章 王都編

第71話 鍛えて欲しいぞ!

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 3人に討伐証明部位の切り出しを指示した。

 先程のことを抗議していたが、本当に俺と分断された時の事を考えなければならないから、その時に備えての訓練だと告げた。血の臭いに魔物が引き寄せられるからと、討伐証明部位と魔石の抜き取りを師事したのだ。

 ソシアは初めての事に気絶し掛かったが、後ろから手を握り一緒に行ってからは落ち着いたのか1人でできていた。

 いきなり、それも強引に行ったが、なるべく早く1人前とはいかなくとも、自衛や補助をする位にはなってもらう必要がある。

 今の彼女はヒールも切り傷までで、今回俺が負ったような深手には対処できない。

 そのくせ大聖女の固有ギフトの死者蘇生と欠損修復が行ける。
 魔力がまだ少ないから1人が限界だが、ソシアの命が最優先だ。

 俺は相手と刺し違えてもよい。
 彼女にはもしも自分1人しか生き残れなかった場合の蘇生順番を伝えた。
 俺は悪いが最初だ。
 魔力タンクとして機能するからだ。

 また、いきなり魔物の討伐にしたのは、危機意識を持って貰う為だ。

 口でいくら言っても意味を成さない。
 経験のみ響くからだ。
 マリニアは解体は先日オークで散々やらせたからか、スニシスに教えながらやっていた。
 歳は1つしか違わないからか妙に馬が合うようだ。

 性格の違いだろうか?
 ただ、マリニアはソシアと殆ど話をしない。
 スニシスは生い立ちを話さないが、奴隷にされていた共通点からかソシアを何かと気に掛けていた。

 取り敢えず当面は魔物は小出しで依頼をこなした事にし、冒険者ランクを上げて行こう。

 但し、ソシアの体力の無さは閉口レベルだったから、明日からは体力作りを行おう。

 多少鍛えたとはいえ、マリニアはモデル体型だ。その胸も・・・
 ランニングをしてもタプンタプンしないんだ。スニシスがタプンタプンしていて羨ましそうに見ているのを俺は知っている。

 2人の中間がソシアだ。
 大中小・・・

 帰りはソシアには限界まで歩かせる。
 これも体力作りの一環だ。

 魔物の死体を収納してから撤収したが、やたらとオークに襲われたな。
 しかもおっ立てていたからアイツラは俺の背中に隠れる始末。

 先が思いやられる。
 男に対して免疫が少な過ぎるんだよな。
 これは風呂を一緒に入り、背中を流させよう。
 勿論俺は目隠しをするが、冒険者たるもの異性の裸を見ても平然としていなければならない。
 だからだ。

 街道に出るまではソシアに無理をさせて歩くようにさせた。
 ゴールが分かればなんとか奮い立たせられるものなんだよな。

 その後おんぶして町の近くまで歩く事にした。

「私重くないですか?」

「軽過ぎるぞ。沢山食って体力を付けるんだ。今は病的に細い。もう少し健康的な膨らみがあると、魅力が増すぞ。おいマリニアにスニシス、お前らもだぞ。間違ってもダイエットなんてするなよ。もっと肉を食べて鍛えろ。今の細さを目指していた訳じゃないんだろ?」

「ランスタッドってソシアさん位細い女性が好みじゃなかったの?」

「ふくよかなのは苦手だ。だから俺はお前らがそうなったら悲しいが、適度に引き締まった体は素晴らしいぞ!動きにキレが出るし、タフにもなる。痩せ過ぎも苦手だな。壊れそうで見ていられないのさ。恋人にする好みじゃなく、眺めるだけの対象なら今の細さかな」

「分かったよ。ランスタッドの好みの体格になるように頑張るよ!」

「マリニア?方向性を間違えるなよ?俺の好みはどうでも良いが、まあ、俺の好みはきたえ過ぎず適度に腹筋がある感じだな。女性らしい柔らかさとのバランスが・・・つまりだ、痩せて細いのと、鍛えてすらっとしているのは別物だ。俺は適度にしまった体に魅力を感じる!冒険者はそういうものだと以前言っていたろ?今更隠しても仕方がないからな」

「そうだったね・・・」

 ソシアがマリニアに何の話か聞きたがっていた。俺がマリニアを男だと思って女の好みを洗いざらい話していたから今更だ。

 背中に感じるソシアの感触は良かったが、やはり骨ばっているなと感じた。
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