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第1章 王都編
第60話 奴隷商へ
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クルシュの屋敷に着いたが、マリニアとスニシスは困ったように俺を出迎えた。
「ただいま。アイツラはどうした?」
「寝ちゃっててさ」
「こんな時間にか?」
「長旅の疲れだと思いますわ」
「あまり迷惑も掛けられないから3人で抱っこして家に行こうか」
そんな話をしているとクルシュが出て来た。
「もう行くのかぇ?」
「あまり長いすると迷惑だろうしな」
「うむ。別に迷惑ではないのじゃがな。所でその娘は?というか、お主の所には見目麗しい娘が現れやすいのう。その子が聖女でも驚かんがのぅ」
「あのう、どうしてそれを?鑑定もなくギフトが分かるのでしょうか?」
「娘っ子よ。今なんと申した?まさか聖女なのか?しかし聖女はそこのゲロビーがいたパーティーにいるはずじゃが?」
「大聖女と言うのなんだそうです」
「ま、まさか・・・?」
「俺が鑑定したから間違いないぞ。彼女はソシア。グリーンマイル4人目のパーティーメンバーだ」
「あれっ?パーティー名なんてあったんですか?」
「スニシスには伝えていなかったか。スニシス、マリニア、彼女と仲良くしてくれ」
それから経緯を話した。
「メイドをどうするのじゃ?お主らが活動している間ベイクルドとカタマリヤをリリアーナ1人に面倒を見させる訳にも行くまい」
「クルシュさん。どうやってメイドを確保すれば良いんだ?奴隷を買うのが一般的と聞いたんだが」
「そうじゃのう。坊主よ、我と奴隷商に行くのじゃ。娘っ子達は先に家で待っておれ。これツマイラ!」
1人のメイドが現れた。
「3日間このツマイラを貸す故、その間に生活に慣れるのじゃ」
俺は有り難いと思う反面、奴隷を購入するのに抵抗がある。
ソシアを見れば尚更だ。
「ソシアは性奴隷だったんだ。例の男爵が買って王都に戻るのに合わせて納品され、俺が寝室に入ったタイミングで現れたんだ。物心付いた時には奴隷で、奴隷としての生き方しか知らないんだ。今も俺の事を御主人様と思っているんだ。だから皆優しくしたり、色々な事を多目に見てやってくれ。それとメイドは奴隷しかいないのか?」
「いなくはないがのう、来る迄に月単位の時間が必要じゃて。条件を決め、買い戻しをさせればよいのじゃ。ソシアさんのような奴隷は稀じゃがのう」
結局俺、マリニア、クルシュさんの3人で奴隷商に行く事になった。
いくつかある奴隷商の中でクルシュが選ぶ奴隷商だから、真っ当なところのはずだ。
ただ、クルシュさんは半ば強引に奴隷商に引っ張っており、なぜ強引に奴隷を買わすのか理解できなかった。不自然にメイドの話に切り替わったが、確かにメイドは必要だが。
目当ての奴隷商に着くと、応対した店員は直ぐに主を連れて来た。
「これはクルシュ様。いらっしゃいませ」
「約束通り主人となった者を連れて来たぞえ」
「この方がそうでございますか。確かA級冒険者のランスタッド様でしたな?今朝着いたばかりで、今は会議室にて休ませております」
「うむ。コヤツは事情を知らぬ故メイドを買いに来た事になっておるが、メイドはいるのかぇ?」
「はい。執事2人、メイド4人。性奴隷兼用のメイドが2人、性奴隷5人、男の性奴隷2人、戦闘奴隷4人、違法奴隷が3人でございます」
「うむ。高々男爵の割に多いのう」
「はい。驚きました。これから新たな主人を探す事にならずに助かります。ランスタッド様、失礼ですがステータスカードを拝見したい」
俺は意味が分からなかったが、言われるがままにカードを出して渡した。
「はい。間違いなくあの者達の主人ですね。いやぁ助かります」
「違法奴隷がいるのかぇ?」
「10歳から13歳の少女でして。かなり酷いですぞ」
「その歳で性的な暴行を受ければ、奴隷から開放されるはずじゃが?」
「性的な暴行ではなく・・・違法奴隷ではありますが、首輪が外れない範囲の事になりますが、まあ見れば分かります。心を強く持って見てください」
俺は案内されるままほ会議室の扉を開け、中にいた者達を見て愕然となったのであった。
「ただいま。アイツラはどうした?」
「寝ちゃっててさ」
「こんな時間にか?」
「長旅の疲れだと思いますわ」
「あまり迷惑も掛けられないから3人で抱っこして家に行こうか」
そんな話をしているとクルシュが出て来た。
「もう行くのかぇ?」
「あまり長いすると迷惑だろうしな」
「うむ。別に迷惑ではないのじゃがな。所でその娘は?というか、お主の所には見目麗しい娘が現れやすいのう。その子が聖女でも驚かんがのぅ」
「あのう、どうしてそれを?鑑定もなくギフトが分かるのでしょうか?」
「娘っ子よ。今なんと申した?まさか聖女なのか?しかし聖女はそこのゲロビーがいたパーティーにいるはずじゃが?」
「大聖女と言うのなんだそうです」
「ま、まさか・・・?」
「俺が鑑定したから間違いないぞ。彼女はソシア。グリーンマイル4人目のパーティーメンバーだ」
「あれっ?パーティー名なんてあったんですか?」
「スニシスには伝えていなかったか。スニシス、マリニア、彼女と仲良くしてくれ」
それから経緯を話した。
「メイドをどうするのじゃ?お主らが活動している間ベイクルドとカタマリヤをリリアーナ1人に面倒を見させる訳にも行くまい」
「クルシュさん。どうやってメイドを確保すれば良いんだ?奴隷を買うのが一般的と聞いたんだが」
「そうじゃのう。坊主よ、我と奴隷商に行くのじゃ。娘っ子達は先に家で待っておれ。これツマイラ!」
1人のメイドが現れた。
「3日間このツマイラを貸す故、その間に生活に慣れるのじゃ」
俺は有り難いと思う反面、奴隷を購入するのに抵抗がある。
ソシアを見れば尚更だ。
「ソシアは性奴隷だったんだ。例の男爵が買って王都に戻るのに合わせて納品され、俺が寝室に入ったタイミングで現れたんだ。物心付いた時には奴隷で、奴隷としての生き方しか知らないんだ。今も俺の事を御主人様と思っているんだ。だから皆優しくしたり、色々な事を多目に見てやってくれ。それとメイドは奴隷しかいないのか?」
「いなくはないがのう、来る迄に月単位の時間が必要じゃて。条件を決め、買い戻しをさせればよいのじゃ。ソシアさんのような奴隷は稀じゃがのう」
結局俺、マリニア、クルシュさんの3人で奴隷商に行く事になった。
いくつかある奴隷商の中でクルシュが選ぶ奴隷商だから、真っ当なところのはずだ。
ただ、クルシュさんは半ば強引に奴隷商に引っ張っており、なぜ強引に奴隷を買わすのか理解できなかった。不自然にメイドの話に切り替わったが、確かにメイドは必要だが。
目当ての奴隷商に着くと、応対した店員は直ぐに主を連れて来た。
「これはクルシュ様。いらっしゃいませ」
「約束通り主人となった者を連れて来たぞえ」
「この方がそうでございますか。確かA級冒険者のランスタッド様でしたな?今朝着いたばかりで、今は会議室にて休ませております」
「うむ。コヤツは事情を知らぬ故メイドを買いに来た事になっておるが、メイドはいるのかぇ?」
「はい。執事2人、メイド4人。性奴隷兼用のメイドが2人、性奴隷5人、男の性奴隷2人、戦闘奴隷4人、違法奴隷が3人でございます」
「うむ。高々男爵の割に多いのう」
「はい。驚きました。これから新たな主人を探す事にならずに助かります。ランスタッド様、失礼ですがステータスカードを拝見したい」
俺は意味が分からなかったが、言われるがままにカードを出して渡した。
「はい。間違いなくあの者達の主人ですね。いやぁ助かります」
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「その歳で性的な暴行を受ければ、奴隷から開放されるはずじゃが?」
「性的な暴行ではなく・・・違法奴隷ではありますが、首輪が外れない範囲の事になりますが、まあ見れば分かります。心を強く持って見てください」
俺は案内されるままほ会議室の扉を開け、中にいた者達を見て愕然となったのであった。
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