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序章 私刑人誕生編
第28話 王都への道筋を
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宿に着くと魔物に襲われた子供を保護しているからと説明し、追加のお金を払って大部屋に移る。
子供達は俺から降りようとしないので、ずっと抱っこしたままだ。
リリアーナは10歳と分別のある歳なので自分で歩いてくれるが、それでも俺のマントの端を掴んで離さない。
部屋に着くと子供達は俺から降りてベッドにダイブし、枕に顔を埋めていた。
「よし、乗り掛かった船だ。王都までお前達を連れて行ってあげるからな。ただし条件がある。俺の事はランスタッドかお兄さんとかお兄ちゃんと呼ぶ事。間違ってもオジさんとか言うなよ!」
「あっ!気にしていたんだ!」
「じゃぁ・・・パパ!」
「お兄さんじゃ駄目?」
「あたちもパパがいい!」
おこちゃま2人がパパとしか呼ばなくなってしまった。
リリアーナはランスタッドさんだが、うーん、おじさんよりはまし?だけど、この子達なりに俺に縋ろうとしているのか・・・
1日抱っこしていたのもあり、俺も情が移ってしまったのか受け入れた。
「そっか、パパか・・・」
マリニアが俺の事を生暖かい目で見る。
俺は出掛ける事にした。
「よし、3人共部屋で大人しく舞っているんだぞ。俺は少し出掛ける。悪いがマリニアは留守を頼むよ」
おこちゃま2人が慌てて俺の脚にしがみつく。
「心配すんなって。王都に行くって言ったろ?それの準備をしに行くだけだ。マリニアやリリアーナの言う事をちゃんと聞いて良い子にしているんだぞ」
マリニアが一緒にいるからか、渋々俺が出掛けるのを受け入れたようだ。
ホッとしつつ俺は乗り合い馬車の状況を確認したが、隣町への定期馬車しかなく、どうするか思案していた。
取り敢えず情報屋に向かおうと歩き出したのだが、先程の商人が近くのね店から出てきた所だった。
「先程はありがとうございました」
「ああ!君はさっきの。あの子達は大丈夫なのかい?」
「ええ。この町にいる結界師に頼んで首輪は外してもらって、今は相棒に任せて宿にいますよ」
「ほう、結界師ですか。それは良かった。あの子達はやはり孤児院に預けるので?」
「関わったのもあるのですが、私自身孤児院出身なので、出来ればあそこに入れるのは避けたいんです。聞けば王都で攫われたようなので、王都に連れて行く事にしたんですよ。幸い俺の連れは1度王都に行きたいと、おのぼりさんをしたいと以前言っていたので、これを機にと思いましてね。で、今は乗り合い馬車が無いか探しに来たんですよ」
「ランスタッドさん、急ぐ旅になりますか?」
「いや、特に急がないですね。小さな子がいるのでゆっくりと観光しながら色々な物を見せてやろうかなと思いまして」
「それでしたら3日後に私達は王都に戻るのに出発するのですが、同行されませんか?勿論条件はありますが、貴方達と他に王都に行きたいという客がいるので、私も空荷で帰るのではないのですが、貴方達5人と仕入れた材料を乗せてもまだ余裕がありますから」
「有り難い話ですが、そちらが損をしませんか?」
「勿論タダではありませんよ。何もなければ馬車にはタダ乗りのままでも構いませんが、有事に貴方達には商隊を守る為に戦って頂きます。つまり護衛を兼ねてです。それが条件ですね」
「勿論構いませんが、私に都合が良過ぎませんか?」
「私も商人ですから、ちゃんと損得は考えに入れますよ。宿や食事は手配はしますが流石にその費用まで面倒は見れません。ランスタッドさんはB級との事ですから、私はランスタッドさん達を同行者にする事で高い護衛を雇うお金を節約出来るので、こちらからお願いしたい位ですよ」
「問題ない。それとこちらは2人共魔法を使えるから各自の水筒の水以外はいらないぞ」
そうして王都行きの段取りをし、情報屋に向かうのであった。
子供達は俺から降りようとしないので、ずっと抱っこしたままだ。
リリアーナは10歳と分別のある歳なので自分で歩いてくれるが、それでも俺のマントの端を掴んで離さない。
部屋に着くと子供達は俺から降りてベッドにダイブし、枕に顔を埋めていた。
「よし、乗り掛かった船だ。王都までお前達を連れて行ってあげるからな。ただし条件がある。俺の事はランスタッドかお兄さんとかお兄ちゃんと呼ぶ事。間違ってもオジさんとか言うなよ!」
「あっ!気にしていたんだ!」
「じゃぁ・・・パパ!」
「お兄さんじゃ駄目?」
「あたちもパパがいい!」
おこちゃま2人がパパとしか呼ばなくなってしまった。
リリアーナはランスタッドさんだが、うーん、おじさんよりはまし?だけど、この子達なりに俺に縋ろうとしているのか・・・
1日抱っこしていたのもあり、俺も情が移ってしまったのか受け入れた。
「そっか、パパか・・・」
マリニアが俺の事を生暖かい目で見る。
俺は出掛ける事にした。
「よし、3人共部屋で大人しく舞っているんだぞ。俺は少し出掛ける。悪いがマリニアは留守を頼むよ」
おこちゃま2人が慌てて俺の脚にしがみつく。
「心配すんなって。王都に行くって言ったろ?それの準備をしに行くだけだ。マリニアやリリアーナの言う事をちゃんと聞いて良い子にしているんだぞ」
マリニアが一緒にいるからか、渋々俺が出掛けるのを受け入れたようだ。
ホッとしつつ俺は乗り合い馬車の状況を確認したが、隣町への定期馬車しかなく、どうするか思案していた。
取り敢えず情報屋に向かおうと歩き出したのだが、先程の商人が近くのね店から出てきた所だった。
「先程はありがとうございました」
「ああ!君はさっきの。あの子達は大丈夫なのかい?」
「ええ。この町にいる結界師に頼んで首輪は外してもらって、今は相棒に任せて宿にいますよ」
「ほう、結界師ですか。それは良かった。あの子達はやはり孤児院に預けるので?」
「関わったのもあるのですが、私自身孤児院出身なので、出来ればあそこに入れるのは避けたいんです。聞けば王都で攫われたようなので、王都に連れて行く事にしたんですよ。幸い俺の連れは1度王都に行きたいと、おのぼりさんをしたいと以前言っていたので、これを機にと思いましてね。で、今は乗り合い馬車が無いか探しに来たんですよ」
「ランスタッドさん、急ぐ旅になりますか?」
「いや、特に急がないですね。小さな子がいるのでゆっくりと観光しながら色々な物を見せてやろうかなと思いまして」
「それでしたら3日後に私達は王都に戻るのに出発するのですが、同行されませんか?勿論条件はありますが、貴方達と他に王都に行きたいという客がいるので、私も空荷で帰るのではないのですが、貴方達5人と仕入れた材料を乗せてもまだ余裕がありますから」
「有り難い話ですが、そちらが損をしませんか?」
「勿論タダではありませんよ。何もなければ馬車にはタダ乗りのままでも構いませんが、有事に貴方達には商隊を守る為に戦って頂きます。つまり護衛を兼ねてです。それが条件ですね」
「勿論構いませんが、私に都合が良過ぎませんか?」
「私も商人ですから、ちゃんと損得は考えに入れますよ。宿や食事は手配はしますが流石にその費用まで面倒は見れません。ランスタッドさんはB級との事ですから、私はランスタッドさん達を同行者にする事で高い護衛を雇うお金を節約出来るので、こちらからお願いしたい位ですよ」
「問題ない。それとこちらは2人共魔法を使えるから各自の水筒の水以外はいらないぞ」
そうして王都行きの段取りをし、情報屋に向かうのであった。
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