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三十六人目 KING OF CAT
九話
しおりを挟む王様が朝目覚めるとのう。
もう部屋に誰もいない事に気付く。
あのヤロウ……
慌てて仕度をし、奴らを追い掛けた。
やはり想像した通り、火山の入口辺りに奴らの馬車があったんじゃ。
王は怒りを押し殺し、山の頂上へ向かう。
だがそこはもう…
奴らの血で一杯じゃった…
あ~あ…ハアハア…
やっぱりばれると思ったんだよなあ……
ゴボゴボッ…
ハアハア…ごめんにゃ…
へへ…
俺…血がもう…ドクドク…
お…お前ら…
わりい…
コイツらの遺言だからよぉ…
王様は行かせられねえ…
離せ!
離せえええ!
ふぅ…ふぅ…
俺……もう無理だにゃ…
血が…血が止まらないんだにゃあ……へへ…
王様ああ!
後はよろしくにゃああ!
獣人族から伝わった、あの大樽爆弾。
それをさらに改良した…
大樽爆弾の最高峰。
人間には…
いや竜人族にも作るのは難しいじゃろう。
それを持ち上げ一匹の猫は、王様を嬉しそうにチラッと見て…
邪龍に突っ込み……
爆死した。
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