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龍神の愛
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おとめと結婚して数回季節が巡った。
女人禁制だった山は完全に開かれ、湖までの道が敷かれて湖畔には社が建てられた。
どうやら、俺とおとめの社らしい。
そんなものがあろうとなかろうと変わらないのだが、その社の中にこっそりとおとめの母であるトヨからの手紙が入るようになっている。
社……というより、郵便受けに近い。
逆におとめの手紙があれば、郵便として送ってくれる手筈になっている。
その役割を担ってくれているのは、おとめの友人である、ゆきとこうだ。
最初こそ郵便受け――もとい社でのやり取りだけだったが、こうに子が産まれたと知らされ、湖畔で抱かせてもらって以来、時折二人に会っている。おとめから 緋雨さんも と誘われたが、大切な友人同士の貴重な時間だ。邪魔はしない。
おとめが人間と関われる時間はあと数十年しかない。その後はゆきやこうのような親密な人間の友人を持つことはできなくなるだろう。おとめは神の伴侶として永久にも近い時間を過ごすことになる。
その長い長い時間の中で間で、たった数十年の人間としての思い出はおとめの力となるはずだ。
与えられないものもあるが、可能な限りおとめはおとめらしく過ごして欲しい。それが願いだ。
トヨは英国に旅立ってから、無事に到着したらしい。日本の城とは全く違う……城……のような広大な屋敷に住んでいるというが、……全く想像がつかない。
「お母さん、幸せそう」
先日トヨから届いた手紙を、おとめはまた開いて眺めている。その中に一枚の写真が同封されていた。
机を挟んで向かい合っていたが、おとめの横に移動して座り覗き込む。
モノクロの紙に写っている男女……。上半身がピッタリと密着し、下半身は広がり過ぎた大量の布で覆われた謎の着物……それを纏って満面の笑みのトヨと、箱のような帽子を被った長身の男の写真だ。
もちろん、男はおとめの父親であり、顔立ちが本当におとめに似ている。中性的でありつつ、肉体がしっかりとしているので少しチグハグな気もするが、その笑顔は太陽を人間にしたような表情だ。
「そうだな。それにしてもその服は何度見ても……凄いな」
「ドレスね! 英国の人はこんな服を沢山持ってるって! すごいなー!」
「………………着たいか??」
「え? んぅー、英国に行くんですか??」
いや、と首を振り腰を引き寄せる。
「帝都なら売ってる店もあるだろう。それに、こちらも写真を撮って送ってやるのはどうだ?」
「いいですね!! でも、それならお母さんの着物を着た方が良くないですか?」
優しいおとめの心遣いに、どちらも撮ればいいと言って頭に口付けを落とす。
……そろそろ帝都に出向かないと、白龍が他の龍も引き連れて突撃してくる気がする。その前に顔を出さねば――というのもあるのだけれど、それはおとめに話さなくても良いだろう。帝都に行くには変わりがない。
他の龍神と顔を合わせるのはあくまでついでだ。おとめが楽しむことが、喜ぶことが第一である。
そのまま、額に頬に、唇に口付けをすると、おとめはうっとりと目を細めた。
「良いか?」
実はここ数日はおとめに触れられていない。なぜなら次郎達三匹が泊まり込んでいたからだ。
最近、あいつらは何かと言い訳をしておとめと布団を並べているのだ。
その光景はまるで親子。
おとめ、ヤエ、次郎、三国、緋雨の順で布団が並んでいる光景は最初こそ微笑ましかったが、良く考えると疑問しか浮かばない。
……嫌ではない。三匹も大切な存在だ。
だが、これとそれは別問題。
そんな三匹が今日はようやく山で寝るらしい。
となれば、おとめに精を……というのは言い訳で、自身がおとめ不足である。補充しなければ。
「ん、あ……緋雨さん、でも」
「でも?」
「もうすぐヤエちゃん達が帰ってきます」
??
????
……………………???
「は??????」
素っ頓狂な声を出したのと同時に、次郎の間の抜けた声で ただいまー と聞こえた。
「おかえり、どうだった?」
「豊作よぉ!! 凄いの!! 見てみて!!」
するりと身体をすり抜けさせ、おとめは縁側で跳ねる三匹が抱えた大きな籠を覗く。
「わぁ!! 美味しそうなぶどう!! それに梨もある!! え? こっちはお魚??」
「三国が頑張ったんやでぇー」
「まぁ、これくらい余裕だし?」
「凄いじゃない、三国くん!! よーし!! 私達の分は焼くけど、みんなはどうする?」
「焼いたのも食べれるようになりたいわ!!」
いそいそと美しい妻と三匹が庭に七輪を出す。慣れた手つきで火を移し、準備をしている光景を口を開けて眺めていた。
そんな俺に気付いたおとめは駆け寄って目の前で手を振る。
「……龍神様?」
「あ、あぁ」
また龍神様に戻ってしまった。二人きりの時しか呼ばれないその名前。久しぶりに聞いたのに……。
「今日はお魚にしようって話、聞いてなかったですか?」
「……聞いた気がする……」
聞いた気がするが、山に行くという言葉を山に帰ると思い込んでいたのだろう。我ながら……おとめを求めて必死で早とちりをして……恥ずかしい。
「沢山採ってきてくれたので、食べ切れないのは干物にしましょうね!」
楽しい、嬉しい、そんなおとめの感情が流れ込み、思わず微笑んで抱き締める。
「!? どうしました??」
「いや、愛してると思って」
「……私も、愛してます。そのさっきの続きは、お風呂で、ね? 緋雨さん」
ほんの小さな声で囁かれ、それだけで心が弾み満たされていく。
「ふはッ――、あぁ、そうだな」
「あ! 先日、社にお酒がお供えしてあったの。一緒に飲みましょう!」
酒に弱いおとめは舐める程度だけれど、最近は良く付き合ってくれるようになった。
微笑んで唇をサッと奪うと、おとめは嬉しそうに笑ってくれた。
「イチャイチャしとる」
「あれをイチャイチャっていうのね?」
「多分な。この前、ゆきが教えてくれた」
「あ。こちらは気にせず! もっとどうぞ」
「せやで! 気にせんでな?」
三匹は縁側に顎を乗せ、見学よろしく眺めている。そして実況。悪趣味だ。……おとめが恥ずかしくて顔を肩に埋めてしまったではないか。
「龍神様……」
「なんだ?」
「これってイチャイチャっていうんですね……。私は嫌いじゃないです」
「………………俺も嫌いじゃ……いや、むしろ好きだ」
というより、おとめなら何でも好きだ。
おとめが肩に額をグリグリと押し付ける。顔は見えないけれど、もっとイチャイチャとやらがしたいという気持ちが流れてきた。
そして、きっと俺も同じ気持ちだと伝わっているのだろう。
「次郎、ヤエ、三国」
「「「はーい」」」
「食ったら帰れ」
三匹は声を揃えて えぇー? と言うけれど、すぐにわかったと頷いた。
「一週間は来なくていい。というか来るな」
その言葉におとめは顔をあげた。
「い、一週間!?」
「足りないか?」
「ちがっ! み、三日にしましょう!?」
「……五日」
「四日!! 四日、ね??」
渋々頷くと、ヤエが料理は 沢山作っとくね と言ったが、その言葉におとめは顔を上げて駆け出した。
「わ、私が作るよ!! っていうかなんかいつもごめんね!! 寝てる間に作ったり洗濯したり……本当にありがとう!!」
おとめの後ろをヤエが 気にしないで と言って追いかける。きっと台所に行くのだろう。
それを見守る俺を生温い視線で見る二匹。
「なんだ?」
「龍神さま、おとめちゃん大好きやね」
「は? なに当たり前のこといっているんだ?」
「いえー? なんかこっちまで幸せになるんで、そのままでいて下さいね?」
「当たり前だ。おとめもだが、お前達がいてくれるから俺は俺でいられるんだからな」
「――龍神さまって、人たらしやな」
その言葉に三国も頷く。
「人たらし、獣たらし、神たらし」
「なんだそれは」
「いいのいいの! 龍神さま、大好きやでぇー」
意味は分からないが、並んだ二匹が嬉しそうなので深くは聞かないことにしよう。
それよりも、今夜はどうやっておとめを愛してやろうか。
少しだけ淫らなおとめを想像すると、その気持ちが流れてしまったらしく、おとめから恥ずかしい気持ちと怒る気持ちと……期待するソワソワした感情が流れてきた。
「ニヤついとる」
「おとめちゃんのこと考えてんだろ? あ、魚焦げる!! 次郎、急げ!!」
なんだかとても気分が良い。
平和とはこういう日常のことをいうのだろう。
「俺も何か手伝おう」
手伝って、さっさと終わらせて、おとめを愛したい。
四日とは言ったが、四日で済むとは思えない。おとめへの愛はそんな数日では伝えきれないのだから。
何年、何十年、何百年……。
さぁ、存分に愛してやろう。
ただ一人の愛しい妻を。
女人禁制だった山は完全に開かれ、湖までの道が敷かれて湖畔には社が建てられた。
どうやら、俺とおとめの社らしい。
そんなものがあろうとなかろうと変わらないのだが、その社の中にこっそりとおとめの母であるトヨからの手紙が入るようになっている。
社……というより、郵便受けに近い。
逆におとめの手紙があれば、郵便として送ってくれる手筈になっている。
その役割を担ってくれているのは、おとめの友人である、ゆきとこうだ。
最初こそ郵便受け――もとい社でのやり取りだけだったが、こうに子が産まれたと知らされ、湖畔で抱かせてもらって以来、時折二人に会っている。おとめから 緋雨さんも と誘われたが、大切な友人同士の貴重な時間だ。邪魔はしない。
おとめが人間と関われる時間はあと数十年しかない。その後はゆきやこうのような親密な人間の友人を持つことはできなくなるだろう。おとめは神の伴侶として永久にも近い時間を過ごすことになる。
その長い長い時間の中で間で、たった数十年の人間としての思い出はおとめの力となるはずだ。
与えられないものもあるが、可能な限りおとめはおとめらしく過ごして欲しい。それが願いだ。
トヨは英国に旅立ってから、無事に到着したらしい。日本の城とは全く違う……城……のような広大な屋敷に住んでいるというが、……全く想像がつかない。
「お母さん、幸せそう」
先日トヨから届いた手紙を、おとめはまた開いて眺めている。その中に一枚の写真が同封されていた。
机を挟んで向かい合っていたが、おとめの横に移動して座り覗き込む。
モノクロの紙に写っている男女……。上半身がピッタリと密着し、下半身は広がり過ぎた大量の布で覆われた謎の着物……それを纏って満面の笑みのトヨと、箱のような帽子を被った長身の男の写真だ。
もちろん、男はおとめの父親であり、顔立ちが本当におとめに似ている。中性的でありつつ、肉体がしっかりとしているので少しチグハグな気もするが、その笑顔は太陽を人間にしたような表情だ。
「そうだな。それにしてもその服は何度見ても……凄いな」
「ドレスね! 英国の人はこんな服を沢山持ってるって! すごいなー!」
「………………着たいか??」
「え? んぅー、英国に行くんですか??」
いや、と首を振り腰を引き寄せる。
「帝都なら売ってる店もあるだろう。それに、こちらも写真を撮って送ってやるのはどうだ?」
「いいですね!! でも、それならお母さんの着物を着た方が良くないですか?」
優しいおとめの心遣いに、どちらも撮ればいいと言って頭に口付けを落とす。
……そろそろ帝都に出向かないと、白龍が他の龍も引き連れて突撃してくる気がする。その前に顔を出さねば――というのもあるのだけれど、それはおとめに話さなくても良いだろう。帝都に行くには変わりがない。
他の龍神と顔を合わせるのはあくまでついでだ。おとめが楽しむことが、喜ぶことが第一である。
そのまま、額に頬に、唇に口付けをすると、おとめはうっとりと目を細めた。
「良いか?」
実はここ数日はおとめに触れられていない。なぜなら次郎達三匹が泊まり込んでいたからだ。
最近、あいつらは何かと言い訳をしておとめと布団を並べているのだ。
その光景はまるで親子。
おとめ、ヤエ、次郎、三国、緋雨の順で布団が並んでいる光景は最初こそ微笑ましかったが、良く考えると疑問しか浮かばない。
……嫌ではない。三匹も大切な存在だ。
だが、これとそれは別問題。
そんな三匹が今日はようやく山で寝るらしい。
となれば、おとめに精を……というのは言い訳で、自身がおとめ不足である。補充しなければ。
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「でも?」
「もうすぐヤエちゃん達が帰ってきます」
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素っ頓狂な声を出したのと同時に、次郎の間の抜けた声で ただいまー と聞こえた。
「おかえり、どうだった?」
「豊作よぉ!! 凄いの!! 見てみて!!」
するりと身体をすり抜けさせ、おとめは縁側で跳ねる三匹が抱えた大きな籠を覗く。
「わぁ!! 美味しそうなぶどう!! それに梨もある!! え? こっちはお魚??」
「三国が頑張ったんやでぇー」
「まぁ、これくらい余裕だし?」
「凄いじゃない、三国くん!! よーし!! 私達の分は焼くけど、みんなはどうする?」
「焼いたのも食べれるようになりたいわ!!」
いそいそと美しい妻と三匹が庭に七輪を出す。慣れた手つきで火を移し、準備をしている光景を口を開けて眺めていた。
そんな俺に気付いたおとめは駆け寄って目の前で手を振る。
「……龍神様?」
「あ、あぁ」
また龍神様に戻ってしまった。二人きりの時しか呼ばれないその名前。久しぶりに聞いたのに……。
「今日はお魚にしようって話、聞いてなかったですか?」
「……聞いた気がする……」
聞いた気がするが、山に行くという言葉を山に帰ると思い込んでいたのだろう。我ながら……おとめを求めて必死で早とちりをして……恥ずかしい。
「沢山採ってきてくれたので、食べ切れないのは干物にしましょうね!」
楽しい、嬉しい、そんなおとめの感情が流れ込み、思わず微笑んで抱き締める。
「!? どうしました??」
「いや、愛してると思って」
「……私も、愛してます。そのさっきの続きは、お風呂で、ね? 緋雨さん」
ほんの小さな声で囁かれ、それだけで心が弾み満たされていく。
「ふはッ――、あぁ、そうだな」
「あ! 先日、社にお酒がお供えしてあったの。一緒に飲みましょう!」
酒に弱いおとめは舐める程度だけれど、最近は良く付き合ってくれるようになった。
微笑んで唇をサッと奪うと、おとめは嬉しそうに笑ってくれた。
「イチャイチャしとる」
「あれをイチャイチャっていうのね?」
「多分な。この前、ゆきが教えてくれた」
「あ。こちらは気にせず! もっとどうぞ」
「せやで! 気にせんでな?」
三匹は縁側に顎を乗せ、見学よろしく眺めている。そして実況。悪趣味だ。……おとめが恥ずかしくて顔を肩に埋めてしまったではないか。
「龍神様……」
「なんだ?」
「これってイチャイチャっていうんですね……。私は嫌いじゃないです」
「………………俺も嫌いじゃ……いや、むしろ好きだ」
というより、おとめなら何でも好きだ。
おとめが肩に額をグリグリと押し付ける。顔は見えないけれど、もっとイチャイチャとやらがしたいという気持ちが流れてきた。
そして、きっと俺も同じ気持ちだと伝わっているのだろう。
「次郎、ヤエ、三国」
「「「はーい」」」
「食ったら帰れ」
三匹は声を揃えて えぇー? と言うけれど、すぐにわかったと頷いた。
「一週間は来なくていい。というか来るな」
その言葉におとめは顔をあげた。
「い、一週間!?」
「足りないか?」
「ちがっ! み、三日にしましょう!?」
「……五日」
「四日!! 四日、ね??」
渋々頷くと、ヤエが料理は 沢山作っとくね と言ったが、その言葉におとめは顔を上げて駆け出した。
「わ、私が作るよ!! っていうかなんかいつもごめんね!! 寝てる間に作ったり洗濯したり……本当にありがとう!!」
おとめの後ろをヤエが 気にしないで と言って追いかける。きっと台所に行くのだろう。
それを見守る俺を生温い視線で見る二匹。
「なんだ?」
「龍神さま、おとめちゃん大好きやね」
「は? なに当たり前のこといっているんだ?」
「いえー? なんかこっちまで幸せになるんで、そのままでいて下さいね?」
「当たり前だ。おとめもだが、お前達がいてくれるから俺は俺でいられるんだからな」
「――龍神さまって、人たらしやな」
その言葉に三国も頷く。
「人たらし、獣たらし、神たらし」
「なんだそれは」
「いいのいいの! 龍神さま、大好きやでぇー」
意味は分からないが、並んだ二匹が嬉しそうなので深くは聞かないことにしよう。
それよりも、今夜はどうやっておとめを愛してやろうか。
少しだけ淫らなおとめを想像すると、その気持ちが流れてしまったらしく、おとめから恥ずかしい気持ちと怒る気持ちと……期待するソワソワした感情が流れてきた。
「ニヤついとる」
「おとめちゃんのこと考えてんだろ? あ、魚焦げる!! 次郎、急げ!!」
なんだかとても気分が良い。
平和とはこういう日常のことをいうのだろう。
「俺も何か手伝おう」
手伝って、さっさと終わらせて、おとめを愛したい。
四日とは言ったが、四日で済むとは思えない。おとめへの愛はそんな数日では伝えきれないのだから。
何年、何十年、何百年……。
さぁ、存分に愛してやろう。
ただ一人の愛しい妻を。
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