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03:『私は鳥になりたい』(約40分)
後半パート
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○地下劇場あるかでぃあ(夜)
歌望(かの):「わわわっ! お、降ろしてください~!」
万希(まき):「降ろしたらどうやって地下に降りるのよ」
歌望(かの):「だからって、な、なにも、お姫様抱っこじゃなくたって…!」
万希(まき):「これが一番持ちやすいんだよ」
歌望(かの):「~……」
少花(しょうか):「雑な王子様でごめんね。万希ちゃん、間違っても落とさないでよ?」
万希(まき):「へいへーい」
歌望(かの):「………」
少花(しょうか):「そこの客席に降ろしますよ。車椅子は隣に置いたほうが安心かな?」
歌望(かの):「あ…はい、そのほうが…」
万希(まき):「はーい到着。んじゃ、あとはそこでゆっくり観ていきなよ」
少花(しょうか):「心を込めて上演致します。あなたのためだけの朗読劇を」
歌望(かの):「………」
○歌望の心中
歌望(かの):身寄りのない子供だった私は、競売にかけられ、一番高値を言った人……今私を養ってくれている、だんなさまに購入された。
歌望(かの):だんなさまは、私に何でも与えてくれる。住むところも、着るものも、食べるものも、全て最上級のものを惜しみなく与えてくれるのだ。
欲しいと言ったものはすぐに購入してくれて、壊してしまった時にも、怒りもせずに笑って新しいものを買ってくれた。
私はだんなさまに心から感謝していた。『何もいらない、居てくれるだけでいい』と、あの人は言ってくれるけれど、それでも私は何か少しでも、与えられている何分の一でもいいから、恩返しがしたかった。
歌望(かの):何も持たなかった私が、唯一初めから持ち合わせていたものは、【歌】だった。
決して得意とは言えないけれど、私が歌うとだんなさまはとても喜んでくれる。あの人のためにできることが私にもあったんだと思ったら、とても嬉しくて…。それから毎日、だんなさまへの感謝の気持ちを歌に込めて、だんなさまのためだけに歌っていた。
歌望(かの):それなのに私は、こんなに大事な人を裏切ってしまった。
あの人の慈悲に甘えて、あやまちを犯してしまったのだ……。
歌望(かの):カーテンを開けた。天気がよかった。空の青色がとても綺麗だった。そんな時に、たまたまあの人が、私に訊いたから。もし少しでもタイミングがずれていたら、もしその日が少しでも曇っていたら、こんなことにはならなかったのかもしれない。
『誕生日プレゼントは何が欲しい?』
そう訊かれて私は、……あまりに綺麗な空をたまたま見ていた私は、無意識にこう言ってしまった。
歌望(かの):『外へ出てみたいです』
歌望(かの):私の望みを何でも叶えてくれる優しいだんなさまだから、そんな言葉が口をついて出てしまったのだろう。
………けれど。
その言葉が飛び出した瞬間、私の知っている優しいだんなさまの顔は、目の前から消えていた。
そして更に次の瞬間には、………………私の両脚の上に、大理石で出来た重い家具が倒された。
歌望(かの):車椅子生活になった私に、だんなさまは一人での外出を許してくれるようになった。
それは、どうせそんなに遠くまで行くことは出来ないだろうというのと、………もしまた何か愚かなことをすれば、次はどうなるのか、私にもわかるだろうということだった。
歌望(かの):今日もカーテンを開けた。天気がよかった。空の青色がとても綺麗だった。
青色の中に、真っ白な鳥が一羽、飛び込んできた。
広い空を悠々と飛び回る、とても美しい、自由な鳥。
……きみは、いいね。私もきみのようになりたい。ここにはまだ、大事なものがあるけれど………
歌望(かの):私も……私は……鳥になりたい。
少花(しょうか):『それは全て幻です』
歌望(かの):「………え?」
少花(しょうか):『あなたは、人間として生まれてきてなどいない。本当のあなたは………この絵本の主人公。いまあなたがなりたいと望んでいる、一羽の小鳥なのです』
歌望(かの):「…………私が、……鳥……?」
○朗読劇『傷付いた小鳥のおはなし』
少花(しょうか):小鳥は歌が好き。そんなイメージを持っている人も多いでしょう。
これは、美しい歌声を持つ……しかし、自由を得ることができなかった、傷付いた小鳥のお話。
あるところに、歌うことが大好きな、一羽の美しい小鳥がおりました。
万希(まき):『今日も聴いてくれてありがとう。ねえ、私の歌、どうだった? 上手だった? それとも下手くそだった? どちらにしても、これからもたくさん練習して、もっともっと上手になるから、そこで聴いていてね。明日も、明後日も、ずっとよ!』
少花(しょうか):彼女には、歌と同じぐらい大好きな人がいました。それは、傷を負って飛べなくなっていた彼女を助けてくれた、今の飼い主の少女です。
小鳥は毎日、少女への感謝を歌に乗せて、少女の耳を楽しませては、元気になってゆく姿を見せて安心させようと頑張りました。
万希(まき):『今日も私は、あなたのためだけに歌うから。この感謝の気持ち、あなたのことが大好きっていう気持ち。ちゃんと伝わるといいな』
少花(しょうか):やがて小鳥の傷は完治して、またかつてのように自由に羽根を動かせるようになりました。
万希(まき):『見て! 見て! もうこんなに羽根を動かせるようになったのよ! あんなに酷い怪我を負っていたのに、ここまで元通りに元気になれたの! あなたのおかげよ! 本当に、感謝してもしきれないわ……私の大好きなご主人様!』
少花(しょうか):そして、元気に飛び立ってゆく姿を見て少女が喜んでくれるだろうと嬉しくなるのと同時に、小鳥は悟ったのでした。
万希(まき):『あ……そうか。私はもう、一人で飛べるようになったのだから、この人とは、これでお別れなんだ』
少花(しょうか):それでも彼女は飛び立たなければなりません。だって、鳥は自由に羽ばたくものなのですから。
万希(まき):『さようなら……寂しいけれど、もう行かなきゃ…。どうかいつまでもお元気で。またどこかで会えたら、私の歌を聴いてね…!』
少花(しょうか):……さて。小鳥はどんな思いで、大空へ飛び立ってゆくのでしょう。そして、……その先には、何が待っているのでしょう?
歌望(かの):「……! それは……」
歌望(かの):(………そこで、終わる……? 私の物語が、続きを描かれないまま………?)
歌望(かの):「そんな……そんなこと……」
少花(しょうか):『……?』
歌望(かの):「なぜですか」
○地下劇場ゆうとぴあ(夜)
少花(しょうか):「…え………」
万希(まき):「……?」
歌望(かの):「なぜ、そこで物語が終わってしまうの? 小鳥はこれから、自由を手に入れて、幸せになるんでしょう? 別れは悲しいけれど、乗り越えることでまたひとつ成長していくんでしょう?」
少花(しょうか):「……!?」
万希(まき):「ね、ねえ……?」
歌望(かの):「なぜ勝手に終わらせたりするの? 私達の物語は、みんな、その先の結末がちゃんとあるはずなのに。なぜ?」
少花(しょうか):「ちょ、ちょっと待ってください……私は…」
万希(まき):「………」
歌望(かの):「あなたが勝手に終わらせているの?」
少花(しょうか):「……違う…」
万希(まき):「少花さん……?」
歌望(かの):「じゃあ、誰が? 一体誰が、こんなことをしているの?」
少花(しょうか):「それは………」
歌望(かの):「それは?」
少花(しょうか):「(だんだん朦朧としながら)それ、は………………」
歌望(かの):「………………」
少花(しょうか):「ぁ………」
万希(まき):「少花さん!?」
歌望(かの):「………」
万希(まき):「…っ、中止よ! 劇は中止!!」
歌望(かの):「!? そんな! まだ続きが…」
万希(まき):「こんな状態でできるか! あんた何したんだよ!?」
歌望(かの):「え……私は別に何も……、」
万希(まき):「嘘つけ! 何もしてなかったらこんな…」
少花(しょうか):「……だめよ、最後までやらなきゃ」
万希(まき):「! ちょっと、大丈夫なの…?」
少花(しょうか):「彼女は本当に何もしていない。……これは、私のほうの問題よ」
万希(まき):「でも……」
少花(しょうか):「中断してしまってすみません。どうぞ、お席へお戻りください。ほら、あなたも仕切り直して」
万希(まき):「……わかったよ」
歌望(かの):「………」
○朗読劇『傷付いた小鳥のおはなし』再開
少花(しょうか):小鳥は、大好きな少女にさよならを言って、大空へと飛び立って行きました。それが、鳥である彼女のあるべき姿なのですから。別れはいつだって悲しいものです。しかし、それを乗り越えたからこそ得られるものがある。…そう信じて、彼女はめいっぱい羽根をはためかせました。
歌望(かの):「……そうよ……そうでなきゃ……小鳥の物語は……私の物語は……!」
万希(まき):『待ちなさい!』
歌望(かの):「………え?」
少花(しょうか):すると、その姿を見た飼い主の少女は、血相を変えて叫び出しました。
万希(まき):『え? 何? どうしたの? 待ちなさいって、どういうこと?』
少花(しょうか):小鳥が飛びながら振り返ると、……少女は部屋にあったものを、手当り次第、小鳥に投げつけました。
歌望(かの):「え………」
万希(まき):『なぜ!? なぜ!? どうしてこんなことをするの!? なぜ怒っているの…?!』
少花(しょうか):慌てふためく小鳥が、少しバランスを崩した、その瞬間…………少女の投げたハサミが、治ったばかりの小鳥の羽根を、鋭く切りつけたのでした。
歌望(かの):「………(呆然)」
万希(まき):『…行かせないわ。今日までこんなに可愛がってきたのよ。今更この子を手放すなんて、できるはずがない。この子はずっと私のもの。その羽根が治って私から離れていくのなら、治る前に戻してやる』
歌望(かの):「………!!?」
少花(しょうか):別れという代償によって自由を手に入れたと思っていた小鳥は、戻された鳥かごの中で、自分には自由など存在していなかったことを知るのでした。
○『傷付いた小鳥のおはなし』終演
少花(しょうか):「………これが、この物語の真の結末でした」
歌望(かの):「………………」
少花(しょうか):「残酷なようですが、これが真実なのです」
歌望(かの):「…………」
少花(しょうか):「……あなたは、この結末をわかっていたのでしょう?」
万希(まき):「………」
歌望(かの):「…! ち、違う! こんなの……こんなんじゃ……」
少花(しょうか):「……そうでしたね。あなたたちは、そう思うように出来ている」
歌望(かの):「え……?」
万希(まき):「……?」
少花(しょうか):「………。あなたは鳥になりたいと言った。でも、鳥がみんな自由だとは限らない。せっかく羽根を持っていても、飛ぶことを許されない鳥もいる」
歌望(かの):「………」
少花(しょうか):「どこに生まれてくるのかを選ぶことは、誰にもできない。【何に生まれるのか】だって、選べないんですよ」
歌望(かの):「………」
万希(まき):「………少花さん……?」
少花(しょうか):「…自分が何者として、どこへ生まれ落ちるのかは、最初から決められてしまっている。けれど、『物語の結末』は、全ての終わりではないのです。……生命は、循環する。続きを始めるためには、絶望を知ることも、必要なのですよ」
歌望(かの):「……続きを………これから………?」
少花(しょうか):「真実を受け止めることは、できませんか?」
歌望(かの):「私は………」
少花(しょうか):「………」
万希(まき):「………」
歌望(かの):「……もしも、私のだんなさまに会うことがあったら、伝えてください」
少花(しょうか):「…」
歌望(かの):「…『たくさん愛してくれてありがとう。私はあなたと一緒に過ごせて、幸せでした』って」
万希(まき):「あんた……」
少花(しょうか):「……わかりました。お会いできることがあれば、必ず伝えましょう」
歌望(かの):「それから、あなたにも」
少花(しょうか):「ん?」
歌望(かの):「またいつか、どこかで会えたら。また歌を聴いてください」
少花(しょうか):「……(少し驚いて)、…えぇ。楽しみにしていますよ」
歌望(かの):「(照れたように小さく笑う)」
○カフェUtopia・店内(夜)
万希(まき):「ありがとうございました~! よぉーし全員帰ったな! えらいえらい!」
少花(しょうか):「なんてことを言うの」
万希(まき):「誰も聞いてないよ」
少花(しょうか):「本当に?」
万希(まき):「え、まさかまたドアの向こうに誰かいんの?」
少花(しょうか):「いないと思うわよ」
万希(まき):「びっくりさせないでよね…」
少花(しょうか):「あなたはまず日頃の接客態度を改めましょうね」
万希(まき):「………」
少花(しょうか):「ん? そんなに落ち込むほど酷いことを言った?」
万希(まき):「いや、落ち込んでるんじゃなくてさ…」
少花(しょうか):「?」
万希(まき):「アイツに言ってたこと」
少花(しょうか):『どこに生まれてくるのかを選ぶことは、誰にもできない。【何に生まれるのか】だって、選べないんですよ』
万希(まき):「あの言葉って、なんか……あなた自信に言ってるように聞こえたんだけど……」
少花(しょうか):「………」
万希(まき):「けど、あれは……わたしにも響いたんだよ」
少花(しょうか):「…万希ちゃん……?」
万希(まき):「あなたはわたしに、人の心に寄り添う…人以外にも寄り添う力があると言ってくれるけど……」
少花(しょうか):「………」
万希(まき):「……わたしは、一番寄り添わなきゃいけない人には、近付くこともできないんだ。それこそ、生まれてからこれまで、ずっと……」
少花(しょうか):「………」
万希(まき):「………なんて! ごめん、自分の話しちゃって。今はあなたのほうが、よっぽど大変なのに」
少花(しょうか):「…え、大変?」
万希(まき):「そうだよ。…ねえ、あの時一体どうしたのよ? 今まで劇場続けてきて、一度だってあんな風になったことなかったじゃん」
少花(しょうか):「…あぁ………」
万希(まき):「ちゃんと話してくれないと……また何かあったらって思ったら……もうこんな朗読劇なんてできないよ…」
少花(しょうか):「万希ちゃん……」
万希(まき):「………」
少花(しょうか):「………」
万希(まき):「(じっと待つ)」
少花(しょうか):「………彼らの嘆きを、その原因を……私は全部知っているから」
万希(まき):「……え?」
少花(しょうか):「彼らは、ある人の憎しみによって生み出されたものたち。その憎しみが誰に向けられたものなのかも、私は知っているの。だから……それが自分に重なって、……何だか、強く責められているような気持ちになってしまって」
万希(まき):「………なんだよ、それ……わたしは何も知らないんだけど……」
少花(しょうか):「……ごめん」
万希(まき):「……なんでアンタは、いつもわたしに何も話してくれないのよ」
少花(しょうか):「ごめん」
万希(まき):「ごめんじゃなくてさ! いい加減話してくれって言ってんの!!」
少花(しょうか):「今はまだ、話せない」
万希(まき):「……っ!」
少花(しょうか):「……でも、もうじき……きっとそんなに遠くないうちに、あなたも全部知ることになると思うわ」
万希(まき):「………」
少花(しょうか):「だから…」
万希(まき):「『だからそれまで、私と一緒にいてくれない?』でしょ?」
少花(しょうか):「あ……やだなぁ、先に言われちゃった」
万希(まき):「これぐらい覚えてんのよ」
少花(しょうか):「………」
万希(まき):「……まぁ、今回のことは何となくはわかったけど、余計心配になっただけっつーか。このまま劇場続けてて、本当にあなたは大丈夫なの? また何かあったら、今度こそぶっ倒れたりするんじゃ…」
少花(しょうか):「…そうね……あなただったら、きっと大丈夫なんでしょうけれど」
万希(まき):「……?」
少花(しょうか):「……あなたと違って、私は弱い人間だからね」
万希(まき):「………」
少花(しょうか):「まあ、大丈夫。せいぜい死なないように気をつけて続けるから」
万希(まき):「あのねぇ……」
少花(しょうか):「今日もハードだったわねぇ。お疲れ様」
万希(まき):「………」
少花(しょうか):「ん?」
万希(まき):「フフフフフフ…。驚くものを用意してやったわ」
少花(しょうか):「へ?」
万希(まき):「ジャジャーン! これを見よ!」
少花(しょうか):「え? ……ハッ! それは…!」
万希(まき):「レシピ覚えたんだから! 囚われのトマトゼリーだ!」
少花(しょうか):「すごい、何これ……透明な寒天の中で、金魚が泳いで…いや、どちらかというと固められてるみたいだけど」
万希(まき):「だから囚われの、なの! …泳がせる予定だったんだけど、動きのある形って難しいんだよ」
少花(しょうか):「ついに万希ちゃんがトマトゼリーを……あぁ、これでもう思い残すことはないわ」
万希(まき):「おいさっき死なないようにって言ったばっかでしょうが!」
少花(しょうか):「じゃあお疲れ様」
万希(まき):「食べないのかよ!?」
少花(しょうか):「…トマトゼリーってさ」
万希(まき):「あ!?」
少花(しょうか):「あんまり美味しくないわよね」
万希(まき):「うわぁコイツ…!」
少花(しょうか):「(くすくす笑う)」
少花(しょうか):『……蝶子さん。……できるなら、私はまだ……もう少しだけ、あの子と一緒に居たい。あなたの探し物が見つかって、…あるいは見つからなくて、全てが明白になった時……あの子は私を憎むでしょうか…?』
03・END
歌望(かの):「わわわっ! お、降ろしてください~!」
万希(まき):「降ろしたらどうやって地下に降りるのよ」
歌望(かの):「だからって、な、なにも、お姫様抱っこじゃなくたって…!」
万希(まき):「これが一番持ちやすいんだよ」
歌望(かの):「~……」
少花(しょうか):「雑な王子様でごめんね。万希ちゃん、間違っても落とさないでよ?」
万希(まき):「へいへーい」
歌望(かの):「………」
少花(しょうか):「そこの客席に降ろしますよ。車椅子は隣に置いたほうが安心かな?」
歌望(かの):「あ…はい、そのほうが…」
万希(まき):「はーい到着。んじゃ、あとはそこでゆっくり観ていきなよ」
少花(しょうか):「心を込めて上演致します。あなたのためだけの朗読劇を」
歌望(かの):「………」
○歌望の心中
歌望(かの):身寄りのない子供だった私は、競売にかけられ、一番高値を言った人……今私を養ってくれている、だんなさまに購入された。
歌望(かの):だんなさまは、私に何でも与えてくれる。住むところも、着るものも、食べるものも、全て最上級のものを惜しみなく与えてくれるのだ。
欲しいと言ったものはすぐに購入してくれて、壊してしまった時にも、怒りもせずに笑って新しいものを買ってくれた。
私はだんなさまに心から感謝していた。『何もいらない、居てくれるだけでいい』と、あの人は言ってくれるけれど、それでも私は何か少しでも、与えられている何分の一でもいいから、恩返しがしたかった。
歌望(かの):何も持たなかった私が、唯一初めから持ち合わせていたものは、【歌】だった。
決して得意とは言えないけれど、私が歌うとだんなさまはとても喜んでくれる。あの人のためにできることが私にもあったんだと思ったら、とても嬉しくて…。それから毎日、だんなさまへの感謝の気持ちを歌に込めて、だんなさまのためだけに歌っていた。
歌望(かの):それなのに私は、こんなに大事な人を裏切ってしまった。
あの人の慈悲に甘えて、あやまちを犯してしまったのだ……。
歌望(かの):カーテンを開けた。天気がよかった。空の青色がとても綺麗だった。そんな時に、たまたまあの人が、私に訊いたから。もし少しでもタイミングがずれていたら、もしその日が少しでも曇っていたら、こんなことにはならなかったのかもしれない。
『誕生日プレゼントは何が欲しい?』
そう訊かれて私は、……あまりに綺麗な空をたまたま見ていた私は、無意識にこう言ってしまった。
歌望(かの):『外へ出てみたいです』
歌望(かの):私の望みを何でも叶えてくれる優しいだんなさまだから、そんな言葉が口をついて出てしまったのだろう。
………けれど。
その言葉が飛び出した瞬間、私の知っている優しいだんなさまの顔は、目の前から消えていた。
そして更に次の瞬間には、………………私の両脚の上に、大理石で出来た重い家具が倒された。
歌望(かの):車椅子生活になった私に、だんなさまは一人での外出を許してくれるようになった。
それは、どうせそんなに遠くまで行くことは出来ないだろうというのと、………もしまた何か愚かなことをすれば、次はどうなるのか、私にもわかるだろうということだった。
歌望(かの):今日もカーテンを開けた。天気がよかった。空の青色がとても綺麗だった。
青色の中に、真っ白な鳥が一羽、飛び込んできた。
広い空を悠々と飛び回る、とても美しい、自由な鳥。
……きみは、いいね。私もきみのようになりたい。ここにはまだ、大事なものがあるけれど………
歌望(かの):私も……私は……鳥になりたい。
少花(しょうか):『それは全て幻です』
歌望(かの):「………え?」
少花(しょうか):『あなたは、人間として生まれてきてなどいない。本当のあなたは………この絵本の主人公。いまあなたがなりたいと望んでいる、一羽の小鳥なのです』
歌望(かの):「…………私が、……鳥……?」
○朗読劇『傷付いた小鳥のおはなし』
少花(しょうか):小鳥は歌が好き。そんなイメージを持っている人も多いでしょう。
これは、美しい歌声を持つ……しかし、自由を得ることができなかった、傷付いた小鳥のお話。
あるところに、歌うことが大好きな、一羽の美しい小鳥がおりました。
万希(まき):『今日も聴いてくれてありがとう。ねえ、私の歌、どうだった? 上手だった? それとも下手くそだった? どちらにしても、これからもたくさん練習して、もっともっと上手になるから、そこで聴いていてね。明日も、明後日も、ずっとよ!』
少花(しょうか):彼女には、歌と同じぐらい大好きな人がいました。それは、傷を負って飛べなくなっていた彼女を助けてくれた、今の飼い主の少女です。
小鳥は毎日、少女への感謝を歌に乗せて、少女の耳を楽しませては、元気になってゆく姿を見せて安心させようと頑張りました。
万希(まき):『今日も私は、あなたのためだけに歌うから。この感謝の気持ち、あなたのことが大好きっていう気持ち。ちゃんと伝わるといいな』
少花(しょうか):やがて小鳥の傷は完治して、またかつてのように自由に羽根を動かせるようになりました。
万希(まき):『見て! 見て! もうこんなに羽根を動かせるようになったのよ! あんなに酷い怪我を負っていたのに、ここまで元通りに元気になれたの! あなたのおかげよ! 本当に、感謝してもしきれないわ……私の大好きなご主人様!』
少花(しょうか):そして、元気に飛び立ってゆく姿を見て少女が喜んでくれるだろうと嬉しくなるのと同時に、小鳥は悟ったのでした。
万希(まき):『あ……そうか。私はもう、一人で飛べるようになったのだから、この人とは、これでお別れなんだ』
少花(しょうか):それでも彼女は飛び立たなければなりません。だって、鳥は自由に羽ばたくものなのですから。
万希(まき):『さようなら……寂しいけれど、もう行かなきゃ…。どうかいつまでもお元気で。またどこかで会えたら、私の歌を聴いてね…!』
少花(しょうか):……さて。小鳥はどんな思いで、大空へ飛び立ってゆくのでしょう。そして、……その先には、何が待っているのでしょう?
歌望(かの):「……! それは……」
歌望(かの):(………そこで、終わる……? 私の物語が、続きを描かれないまま………?)
歌望(かの):「そんな……そんなこと……」
少花(しょうか):『……?』
歌望(かの):「なぜですか」
○地下劇場ゆうとぴあ(夜)
少花(しょうか):「…え………」
万希(まき):「……?」
歌望(かの):「なぜ、そこで物語が終わってしまうの? 小鳥はこれから、自由を手に入れて、幸せになるんでしょう? 別れは悲しいけれど、乗り越えることでまたひとつ成長していくんでしょう?」
少花(しょうか):「……!?」
万希(まき):「ね、ねえ……?」
歌望(かの):「なぜ勝手に終わらせたりするの? 私達の物語は、みんな、その先の結末がちゃんとあるはずなのに。なぜ?」
少花(しょうか):「ちょ、ちょっと待ってください……私は…」
万希(まき):「………」
歌望(かの):「あなたが勝手に終わらせているの?」
少花(しょうか):「……違う…」
万希(まき):「少花さん……?」
歌望(かの):「じゃあ、誰が? 一体誰が、こんなことをしているの?」
少花(しょうか):「それは………」
歌望(かの):「それは?」
少花(しょうか):「(だんだん朦朧としながら)それ、は………………」
歌望(かの):「………………」
少花(しょうか):「ぁ………」
万希(まき):「少花さん!?」
歌望(かの):「………」
万希(まき):「…っ、中止よ! 劇は中止!!」
歌望(かの):「!? そんな! まだ続きが…」
万希(まき):「こんな状態でできるか! あんた何したんだよ!?」
歌望(かの):「え……私は別に何も……、」
万希(まき):「嘘つけ! 何もしてなかったらこんな…」
少花(しょうか):「……だめよ、最後までやらなきゃ」
万希(まき):「! ちょっと、大丈夫なの…?」
少花(しょうか):「彼女は本当に何もしていない。……これは、私のほうの問題よ」
万希(まき):「でも……」
少花(しょうか):「中断してしまってすみません。どうぞ、お席へお戻りください。ほら、あなたも仕切り直して」
万希(まき):「……わかったよ」
歌望(かの):「………」
○朗読劇『傷付いた小鳥のおはなし』再開
少花(しょうか):小鳥は、大好きな少女にさよならを言って、大空へと飛び立って行きました。それが、鳥である彼女のあるべき姿なのですから。別れはいつだって悲しいものです。しかし、それを乗り越えたからこそ得られるものがある。…そう信じて、彼女はめいっぱい羽根をはためかせました。
歌望(かの):「……そうよ……そうでなきゃ……小鳥の物語は……私の物語は……!」
万希(まき):『待ちなさい!』
歌望(かの):「………え?」
少花(しょうか):すると、その姿を見た飼い主の少女は、血相を変えて叫び出しました。
万希(まき):『え? 何? どうしたの? 待ちなさいって、どういうこと?』
少花(しょうか):小鳥が飛びながら振り返ると、……少女は部屋にあったものを、手当り次第、小鳥に投げつけました。
歌望(かの):「え………」
万希(まき):『なぜ!? なぜ!? どうしてこんなことをするの!? なぜ怒っているの…?!』
少花(しょうか):慌てふためく小鳥が、少しバランスを崩した、その瞬間…………少女の投げたハサミが、治ったばかりの小鳥の羽根を、鋭く切りつけたのでした。
歌望(かの):「………(呆然)」
万希(まき):『…行かせないわ。今日までこんなに可愛がってきたのよ。今更この子を手放すなんて、できるはずがない。この子はずっと私のもの。その羽根が治って私から離れていくのなら、治る前に戻してやる』
歌望(かの):「………!!?」
少花(しょうか):別れという代償によって自由を手に入れたと思っていた小鳥は、戻された鳥かごの中で、自分には自由など存在していなかったことを知るのでした。
○『傷付いた小鳥のおはなし』終演
少花(しょうか):「………これが、この物語の真の結末でした」
歌望(かの):「………………」
少花(しょうか):「残酷なようですが、これが真実なのです」
歌望(かの):「…………」
少花(しょうか):「……あなたは、この結末をわかっていたのでしょう?」
万希(まき):「………」
歌望(かの):「…! ち、違う! こんなの……こんなんじゃ……」
少花(しょうか):「……そうでしたね。あなたたちは、そう思うように出来ている」
歌望(かの):「え……?」
万希(まき):「……?」
少花(しょうか):「………。あなたは鳥になりたいと言った。でも、鳥がみんな自由だとは限らない。せっかく羽根を持っていても、飛ぶことを許されない鳥もいる」
歌望(かの):「………」
少花(しょうか):「どこに生まれてくるのかを選ぶことは、誰にもできない。【何に生まれるのか】だって、選べないんですよ」
歌望(かの):「………」
万希(まき):「………少花さん……?」
少花(しょうか):「…自分が何者として、どこへ生まれ落ちるのかは、最初から決められてしまっている。けれど、『物語の結末』は、全ての終わりではないのです。……生命は、循環する。続きを始めるためには、絶望を知ることも、必要なのですよ」
歌望(かの):「……続きを………これから………?」
少花(しょうか):「真実を受け止めることは、できませんか?」
歌望(かの):「私は………」
少花(しょうか):「………」
万希(まき):「………」
歌望(かの):「……もしも、私のだんなさまに会うことがあったら、伝えてください」
少花(しょうか):「…」
歌望(かの):「…『たくさん愛してくれてありがとう。私はあなたと一緒に過ごせて、幸せでした』って」
万希(まき):「あんた……」
少花(しょうか):「……わかりました。お会いできることがあれば、必ず伝えましょう」
歌望(かの):「それから、あなたにも」
少花(しょうか):「ん?」
歌望(かの):「またいつか、どこかで会えたら。また歌を聴いてください」
少花(しょうか):「……(少し驚いて)、…えぇ。楽しみにしていますよ」
歌望(かの):「(照れたように小さく笑う)」
○カフェUtopia・店内(夜)
万希(まき):「ありがとうございました~! よぉーし全員帰ったな! えらいえらい!」
少花(しょうか):「なんてことを言うの」
万希(まき):「誰も聞いてないよ」
少花(しょうか):「本当に?」
万希(まき):「え、まさかまたドアの向こうに誰かいんの?」
少花(しょうか):「いないと思うわよ」
万希(まき):「びっくりさせないでよね…」
少花(しょうか):「あなたはまず日頃の接客態度を改めましょうね」
万希(まき):「………」
少花(しょうか):「ん? そんなに落ち込むほど酷いことを言った?」
万希(まき):「いや、落ち込んでるんじゃなくてさ…」
少花(しょうか):「?」
万希(まき):「アイツに言ってたこと」
少花(しょうか):『どこに生まれてくるのかを選ぶことは、誰にもできない。【何に生まれるのか】だって、選べないんですよ』
万希(まき):「あの言葉って、なんか……あなた自信に言ってるように聞こえたんだけど……」
少花(しょうか):「………」
万希(まき):「けど、あれは……わたしにも響いたんだよ」
少花(しょうか):「…万希ちゃん……?」
万希(まき):「あなたはわたしに、人の心に寄り添う…人以外にも寄り添う力があると言ってくれるけど……」
少花(しょうか):「………」
万希(まき):「……わたしは、一番寄り添わなきゃいけない人には、近付くこともできないんだ。それこそ、生まれてからこれまで、ずっと……」
少花(しょうか):「………」
万希(まき):「………なんて! ごめん、自分の話しちゃって。今はあなたのほうが、よっぽど大変なのに」
少花(しょうか):「…え、大変?」
万希(まき):「そうだよ。…ねえ、あの時一体どうしたのよ? 今まで劇場続けてきて、一度だってあんな風になったことなかったじゃん」
少花(しょうか):「…あぁ………」
万希(まき):「ちゃんと話してくれないと……また何かあったらって思ったら……もうこんな朗読劇なんてできないよ…」
少花(しょうか):「万希ちゃん……」
万希(まき):「………」
少花(しょうか):「………」
万希(まき):「(じっと待つ)」
少花(しょうか):「………彼らの嘆きを、その原因を……私は全部知っているから」
万希(まき):「……え?」
少花(しょうか):「彼らは、ある人の憎しみによって生み出されたものたち。その憎しみが誰に向けられたものなのかも、私は知っているの。だから……それが自分に重なって、……何だか、強く責められているような気持ちになってしまって」
万希(まき):「………なんだよ、それ……わたしは何も知らないんだけど……」
少花(しょうか):「……ごめん」
万希(まき):「……なんでアンタは、いつもわたしに何も話してくれないのよ」
少花(しょうか):「ごめん」
万希(まき):「ごめんじゃなくてさ! いい加減話してくれって言ってんの!!」
少花(しょうか):「今はまだ、話せない」
万希(まき):「……っ!」
少花(しょうか):「……でも、もうじき……きっとそんなに遠くないうちに、あなたも全部知ることになると思うわ」
万希(まき):「………」
少花(しょうか):「だから…」
万希(まき):「『だからそれまで、私と一緒にいてくれない?』でしょ?」
少花(しょうか):「あ……やだなぁ、先に言われちゃった」
万希(まき):「これぐらい覚えてんのよ」
少花(しょうか):「………」
万希(まき):「……まぁ、今回のことは何となくはわかったけど、余計心配になっただけっつーか。このまま劇場続けてて、本当にあなたは大丈夫なの? また何かあったら、今度こそぶっ倒れたりするんじゃ…」
少花(しょうか):「…そうね……あなただったら、きっと大丈夫なんでしょうけれど」
万希(まき):「……?」
少花(しょうか):「……あなたと違って、私は弱い人間だからね」
万希(まき):「………」
少花(しょうか):「まあ、大丈夫。せいぜい死なないように気をつけて続けるから」
万希(まき):「あのねぇ……」
少花(しょうか):「今日もハードだったわねぇ。お疲れ様」
万希(まき):「………」
少花(しょうか):「ん?」
万希(まき):「フフフフフフ…。驚くものを用意してやったわ」
少花(しょうか):「へ?」
万希(まき):「ジャジャーン! これを見よ!」
少花(しょうか):「え? ……ハッ! それは…!」
万希(まき):「レシピ覚えたんだから! 囚われのトマトゼリーだ!」
少花(しょうか):「すごい、何これ……透明な寒天の中で、金魚が泳いで…いや、どちらかというと固められてるみたいだけど」
万希(まき):「だから囚われの、なの! …泳がせる予定だったんだけど、動きのある形って難しいんだよ」
少花(しょうか):「ついに万希ちゃんがトマトゼリーを……あぁ、これでもう思い残すことはないわ」
万希(まき):「おいさっき死なないようにって言ったばっかでしょうが!」
少花(しょうか):「じゃあお疲れ様」
万希(まき):「食べないのかよ!?」
少花(しょうか):「…トマトゼリーってさ」
万希(まき):「あ!?」
少花(しょうか):「あんまり美味しくないわよね」
万希(まき):「うわぁコイツ…!」
少花(しょうか):「(くすくす笑う)」
少花(しょうか):『……蝶子さん。……できるなら、私はまだ……もう少しだけ、あの子と一緒に居たい。あなたの探し物が見つかって、…あるいは見つからなくて、全てが明白になった時……あの子は私を憎むでしょうか…?』
03・END
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