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8月灼熱の後半戦
バックフットスライダー
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白石が三振に倒れワンアウト。
続く3番唐澤はフルカウントまで粘ったが
最後はスプリットに手を出し ボテボテのセカンドゴロでツーアウト。
4番森高はセンターフライに倒れてスリーアウトチェンジ。
1回の表 Glanzはルイスの先頭打者本塁打の1点で攻撃を終了した。
その裏99ersの攻撃。
Glanzの先発降谷はここまで11勝3敗 防御率はリーグトップの2.19
しかもここ5試合の登板成績は3勝1敗 防御率は0.68と優秀な成績を挙げている。
今年のGlanzは右の降谷 左の片山が競うように勝ち星を挙げている。
【1回の裏 名古屋99ersの攻撃は。1番センター城戸。背番号7】
99ersのリードオフマン城戸が左打席に入り
丹念に足元を固めている。
今年30才になる城戸はプロ入り9年目でFA権を取得する。
残留か それとも移籍か。
城戸がFA権を行使したとすれば 複数の球団からオファーがあるだろう。
トレードマークの赤のリストバンドに肘当てとすね当てを装備して バットを寝かせ気味に構える。
俊足好打の典型的な1番バッタータイプだが
1発あるパワーを秘めている。
今年の成績は 打率.293 本塁打17 打点46 盗塁18
出塁率.376 長打率.503 OPS.879
中田が今一番欲しい選手でもあり 理想のトップバッターとして高い評価をしている。
「さっさとFA宣言して、ウチに来てくんねぇかなぁ」
城戸を見る度 うわ言の様に繰り返す。
「ムリじゃね?だって、ウチより99ersの方が優勝する確率高いし、吉川が監督やってるうちはチームを出ないだろ」
プレイングマネージャーの吉川は城戸の能力を高く評価している。
「でも、他球団の話ぐらいは聞いておくんじゃないのか?その時に上手くスキをついていけば」
「早い話がコレ次第だろ」
勅使川原は右手でお金のポーズをとった。
「FAすりゃ、今よりいい金額を手にするんだろ?」
「それだけじゃねぇよ、待遇面とかその他諸々で、相当な金額が必要になってくるんだぞ」
「ウチ、そういう面はどうなんだろ」
「白石獲れただけでもかなりの収穫だろ」
「そうなんだけどなぁ」
とにかく獲得したいらしい。
その城戸に対し 降谷は初球144km/hのストレートを投げたが高く外れた。
「ボールワンっ!」
「あちゃー、高過ぎたかぁ…」
しかし 調子は悪くない。
2球目を何処に投げるか。
降谷がサインを出した。
今日マスクを被っているのは毒島ではなく滝沢だ。
その滝沢がそ~っと内側へ寄った。
降谷が2球目を投げた。
インコース膝元へ曲がるスライダー 城戸はバットを出すがボールは後ろ足付近に構えたミットへ。
「ストライクワンっ!」
降谷は縦のスライダーと共に 左打者のインコース低めを狙う「バックフットスライダー」を有効に使っている。
打者はストライクと思い打ちに行く。
しかし そこから急激に曲がって行くように見え打者の泣き所とされる膝元へのボール球。
空振りをとるのに有効なボールで バットに当たっても内野ゴロかファール。
見逃されてボールと判定されても 次の球にとても生きてくるのでピッチャーとしては最高の球とされている。
右打者に対して縦のスライダー 左打者に対してバックフットスライダーを使って打ち取るスタイルが功を奏し ここ最近の好成績に繋がっている。
降谷はスライダーの他にも カーブ カットボール フォークといった変化球を投げるが 今年はフォークを使う割合が減少した。
降谷はバックフットスライダーがインコース低めにワンバンすればする程 球のキレが良く空振りを奪えると言う。
結局城戸は4球目のストレートに詰まり ショートフライでワンアウト。
2番飛鳥は縦のスライダーに空振り三振。
3番吉川はファーストゴロに倒れ 1回の裏は無得点で終了した。
続く3番唐澤はフルカウントまで粘ったが
最後はスプリットに手を出し ボテボテのセカンドゴロでツーアウト。
4番森高はセンターフライに倒れてスリーアウトチェンジ。
1回の表 Glanzはルイスの先頭打者本塁打の1点で攻撃を終了した。
その裏99ersの攻撃。
Glanzの先発降谷はここまで11勝3敗 防御率はリーグトップの2.19
しかもここ5試合の登板成績は3勝1敗 防御率は0.68と優秀な成績を挙げている。
今年のGlanzは右の降谷 左の片山が競うように勝ち星を挙げている。
【1回の裏 名古屋99ersの攻撃は。1番センター城戸。背番号7】
99ersのリードオフマン城戸が左打席に入り
丹念に足元を固めている。
今年30才になる城戸はプロ入り9年目でFA権を取得する。
残留か それとも移籍か。
城戸がFA権を行使したとすれば 複数の球団からオファーがあるだろう。
トレードマークの赤のリストバンドに肘当てとすね当てを装備して バットを寝かせ気味に構える。
俊足好打の典型的な1番バッタータイプだが
1発あるパワーを秘めている。
今年の成績は 打率.293 本塁打17 打点46 盗塁18
出塁率.376 長打率.503 OPS.879
中田が今一番欲しい選手でもあり 理想のトップバッターとして高い評価をしている。
「さっさとFA宣言して、ウチに来てくんねぇかなぁ」
城戸を見る度 うわ言の様に繰り返す。
「ムリじゃね?だって、ウチより99ersの方が優勝する確率高いし、吉川が監督やってるうちはチームを出ないだろ」
プレイングマネージャーの吉川は城戸の能力を高く評価している。
「でも、他球団の話ぐらいは聞いておくんじゃないのか?その時に上手くスキをついていけば」
「早い話がコレ次第だろ」
勅使川原は右手でお金のポーズをとった。
「FAすりゃ、今よりいい金額を手にするんだろ?」
「それだけじゃねぇよ、待遇面とかその他諸々で、相当な金額が必要になってくるんだぞ」
「ウチ、そういう面はどうなんだろ」
「白石獲れただけでもかなりの収穫だろ」
「そうなんだけどなぁ」
とにかく獲得したいらしい。
その城戸に対し 降谷は初球144km/hのストレートを投げたが高く外れた。
「ボールワンっ!」
「あちゃー、高過ぎたかぁ…」
しかし 調子は悪くない。
2球目を何処に投げるか。
降谷がサインを出した。
今日マスクを被っているのは毒島ではなく滝沢だ。
その滝沢がそ~っと内側へ寄った。
降谷が2球目を投げた。
インコース膝元へ曲がるスライダー 城戸はバットを出すがボールは後ろ足付近に構えたミットへ。
「ストライクワンっ!」
降谷は縦のスライダーと共に 左打者のインコース低めを狙う「バックフットスライダー」を有効に使っている。
打者はストライクと思い打ちに行く。
しかし そこから急激に曲がって行くように見え打者の泣き所とされる膝元へのボール球。
空振りをとるのに有効なボールで バットに当たっても内野ゴロかファール。
見逃されてボールと判定されても 次の球にとても生きてくるのでピッチャーとしては最高の球とされている。
右打者に対して縦のスライダー 左打者に対してバックフットスライダーを使って打ち取るスタイルが功を奏し ここ最近の好成績に繋がっている。
降谷はスライダーの他にも カーブ カットボール フォークといった変化球を投げるが 今年はフォークを使う割合が減少した。
降谷はバックフットスライダーがインコース低めにワンバンすればする程 球のキレが良く空振りを奪えると言う。
結局城戸は4球目のストレートに詰まり ショートフライでワンアウト。
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