I Love Baseball 主砲の一振り 6

7月 オールスターゲーム

不可解な采配

両軍1対1の同点のまま 終盤に入った。

そして8回の表 ネプチューンリーグはワンアウトから途中出場の風間がアポロリーグ6番手ピッチャーKINGDOMの前田からライト線を破るツーベースヒットを放つ。


ここでアポロリーグは前田からニックス左の中継ぎ井口にチェンジ。

次のバッターはSuper Phoenix左の姫野だが左対左でしかも 前の打席は空振りの三振に倒れている。

ネプチューンリーグベンチは殆どの選手が出て 残るは白石1人のみ。

当然ここは代打白石なのだが 上野監督は姫野をそのまま送った。

これには守山監督 吉川プレイングマネージャーの2人が上野に詰め寄る。


「オイ、ここは白石だろうが！何で出さないんだよ！」


「上野監督、白石くんをここで出さないと、もう出す場面は無いですよ」


しかし上野監督は平然と聞き流す。


そんな采配にスタンドからは大ブーイングの嵐が起こった。


罵声と怒号が飛び交う中 姫野はショートゴロに倒れツーアウトとなり 次のバッターヤンキースの上田もライトフライに倒れ 最後のチャンスをフイにした。


スリーアウトになった瞬間 エキサイトした観客がグラウンドに入ろうとして警備員と揉み合いになった。


ススキノドームは暴動の一歩手前までの騒ぎとなり 試合が約30分程中断された。


白石は8回の裏に守備固めとして出場したが 肝心の打席に立つことは出来ず 反対にアポロリーグはロドリゲスのセンター前から棚橋がSuper Phoenixの守護神大島から勝ち越しのツーランホームランを決め
9回の表はKINGDOMの新守護神でもあるプレイングマネージャーの翔田が3人で抑えてアポロリーグが勝利した。

MVPは勿論 決勝アーチを放った棚橋が受賞。


この敗戦にファンは怒りが収まらず マーリンズ事務所に抗議の電話が殺到した。


試合後上野監督は白石を代打に送らなかった理由を聞かれ
「あの場面は白石よりも、姫野の方が打ちそうな雰囲気だったからそのまま送った」と悪びれる様子もなく淡々と答えた。


翌日のスポーツ紙では 不可解な上野監督の采配が一面に取り上げられていた。



オールスターが終わり 2日後から後半戦がスタートする。


Glanzは本拠地でヤンキースとの3連戦がスタートする。


そして榊は白石獲得の為 マーリンズサイドに話を持ち込んだ。