51 / 82
7月 オールスターゲーム
特別な休日 その2
しおりを挟む
「いや~、美紗ちゃん悪いね!せっかくの夕飯時にお邪魔してご馳走になるなんて!」
中田宅のダイニングキッチンで榊の脳天気な声が響き渡る。
「いえいえ、大したお構いも出来ず申しわけありません!それに、こんなお高いお酒を持ってきて下さって…ありがとうございます」
手ぶらじゃなんだと思い 駅前の繁華街にある日本酒専門店で純米大吟醸酒の高いやつを購入してきた。
「手土産持ってきたのはいいけど、オレァ酒が飲めないんだぜぇ!」
中田は下戸でアルコールは一滴も受け付けない体質だ。
その反面 妻の美紗は無類の酒好きでかなりの酒豪でもある。
「あったりめーじゃん!中ちゃんよりも、美沙ちゃんにあげた方が良いと思って買ったんだよ」
テーブルには美沙が作った家庭的な手料理が所狭しと置かれている。
煮物や焼き魚に肉料理 漬け物まで全てが手の込んだ一品でしかも絶品。
「まぁ、嬉しい!とりあえず一杯どうぞ」
髪をアップにし 和風の顔立ちで着物が合う美沙が嬉しそうな表情で榊のグラスにビールを注いだ。
「いやぁ~、悪いね!しかし、中ちゃんが飲めないんじゃ、美沙ちゃん一人で飲んでもつまらないんじゃないの?」
「あら、そうなのよ!榊さんみたいに飲めればいいんだけど、こればっかりはねぇ?」
「悪かったな、下戸で!」
中田はふてくされた様な顔をしている。
「妬くな、妬くなw 飲み相手が欲しくなったら、いつでも呼んでちょうだいよ」
ワハハハと笑いながらビールをグイッと飲み干した。
「ところで、用があってウチに来たんだろ?」
「ん?いや、特に無いよ」
「えぇ、無いのかよ!」
ホントに用は無いみたいだ。
「あら、それじゃ私はちょっと部屋に引っ込んでましょうかしら」
「あぁ~、美沙ちゃんはココに居てくれなきゃ!ホラ、美沙ちゃんも飲んで飲んで!」
榊はビールを注いだ。
「あら、すいませんね…では、いただきます」
軽く会釈をすると 美味しそうにビールを飲んだ。
「イイねぇ、相変わらずの飲みっぷりだよ」
「はァ…美味しい!久しぶりに飲んだけど、やっぱりビールは美味しいわね」
「いやぁ、オレは美沙ちゃんが作った料理の方が美味いよ、ウン!」
これじゃどっちが夫婦か分からない。
「どうせ、今日は泊まるつもりで来たんだろ?メシ食ったらフロ入れよ」
「エッ、泊まってもいいの?」
「勿論ですよ、その方が落ち着いて飲めるでしょ?」
美沙も泊まるよう促す。
「そうか、悪いななんか…それじゃ、お言葉に甘えて泊まっちゃおうかな」
という事で榊の飲むペースが早い。
その間 榊と美沙は日本酒を飲みながら上機嫌になり
下戸の中田は酒の代わりにウーロン茶を飲みながら箸をつついた。
それから2時間後…
すっかり榊は出来上がり ヘベレケ状態になってしまった。
「んぁ~、中ちゃんっ!…オレはねぇ…★☆¥*&#$だよ、分かってんのか!」
「何言ってるか、全然分かんねぇよ!飲みすぎだっつーの!」
持参した一升瓶の中は殆ど残ってない。
「アラアラ、榊さんそろそろお布団に入った方がいいんじゃないですか?私お布団敷いてきますね」
飲んだ量は美沙の方が多い。
それでも全く崩れないというんだから 相当な酒豪だ。
「ん~、美沙ちゃん!オレはね、@&#*♀♂仝◆◇だっての!」
「おい、もうダメだコイツ!さっさと寝かした方がいいぞ」
というワケで 酔いつぶれた榊を無理矢理寝かしつけた。
「ったく…せっかくの休みだってのに、コイツのせいで大してゆっくり出来なかったじゃんかよ」
「まぁいいじゃないですか…それにしても、お酒弱いわね、榊さんは」
その後も美沙は一人で飲み続けた。
中田宅のダイニングキッチンで榊の脳天気な声が響き渡る。
「いえいえ、大したお構いも出来ず申しわけありません!それに、こんなお高いお酒を持ってきて下さって…ありがとうございます」
手ぶらじゃなんだと思い 駅前の繁華街にある日本酒専門店で純米大吟醸酒の高いやつを購入してきた。
「手土産持ってきたのはいいけど、オレァ酒が飲めないんだぜぇ!」
中田は下戸でアルコールは一滴も受け付けない体質だ。
その反面 妻の美紗は無類の酒好きでかなりの酒豪でもある。
「あったりめーじゃん!中ちゃんよりも、美沙ちゃんにあげた方が良いと思って買ったんだよ」
テーブルには美沙が作った家庭的な手料理が所狭しと置かれている。
煮物や焼き魚に肉料理 漬け物まで全てが手の込んだ一品でしかも絶品。
「まぁ、嬉しい!とりあえず一杯どうぞ」
髪をアップにし 和風の顔立ちで着物が合う美沙が嬉しそうな表情で榊のグラスにビールを注いだ。
「いやぁ~、悪いね!しかし、中ちゃんが飲めないんじゃ、美沙ちゃん一人で飲んでもつまらないんじゃないの?」
「あら、そうなのよ!榊さんみたいに飲めればいいんだけど、こればっかりはねぇ?」
「悪かったな、下戸で!」
中田はふてくされた様な顔をしている。
「妬くな、妬くなw 飲み相手が欲しくなったら、いつでも呼んでちょうだいよ」
ワハハハと笑いながらビールをグイッと飲み干した。
「ところで、用があってウチに来たんだろ?」
「ん?いや、特に無いよ」
「えぇ、無いのかよ!」
ホントに用は無いみたいだ。
「あら、それじゃ私はちょっと部屋に引っ込んでましょうかしら」
「あぁ~、美沙ちゃんはココに居てくれなきゃ!ホラ、美沙ちゃんも飲んで飲んで!」
榊はビールを注いだ。
「あら、すいませんね…では、いただきます」
軽く会釈をすると 美味しそうにビールを飲んだ。
「イイねぇ、相変わらずの飲みっぷりだよ」
「はァ…美味しい!久しぶりに飲んだけど、やっぱりビールは美味しいわね」
「いやぁ、オレは美沙ちゃんが作った料理の方が美味いよ、ウン!」
これじゃどっちが夫婦か分からない。
「どうせ、今日は泊まるつもりで来たんだろ?メシ食ったらフロ入れよ」
「エッ、泊まってもいいの?」
「勿論ですよ、その方が落ち着いて飲めるでしょ?」
美沙も泊まるよう促す。
「そうか、悪いななんか…それじゃ、お言葉に甘えて泊まっちゃおうかな」
という事で榊の飲むペースが早い。
その間 榊と美沙は日本酒を飲みながら上機嫌になり
下戸の中田は酒の代わりにウーロン茶を飲みながら箸をつついた。
それから2時間後…
すっかり榊は出来上がり ヘベレケ状態になってしまった。
「んぁ~、中ちゃんっ!…オレはねぇ…★☆¥*&#$だよ、分かってんのか!」
「何言ってるか、全然分かんねぇよ!飲みすぎだっつーの!」
持参した一升瓶の中は殆ど残ってない。
「アラアラ、榊さんそろそろお布団に入った方がいいんじゃないですか?私お布団敷いてきますね」
飲んだ量は美沙の方が多い。
それでも全く崩れないというんだから 相当な酒豪だ。
「ん~、美沙ちゃん!オレはね、@&#*♀♂仝◆◇だっての!」
「おい、もうダメだコイツ!さっさと寝かした方がいいぞ」
というワケで 酔いつぶれた榊を無理矢理寝かしつけた。
「ったく…せっかくの休みだってのに、コイツのせいで大してゆっくり出来なかったじゃんかよ」
「まぁいいじゃないですか…それにしても、お酒弱いわね、榊さんは」
その後も美沙は一人で飲み続けた。
0
お気に入りに追加
1
あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

会社の上司の妻との禁断の関係に溺れた男の物語
六角
恋愛
日本の大都市で働くサラリーマンが、偶然出会った上司の妻に一目惚れしてしまう。彼女に強く引き寄せられるように、彼女との禁断の関係に溺れていく。しかし、会社に知られてしまい、別れを余儀なくされる。彼女との別れに苦しみ、彼女を忘れることができずにいる。彼女との関係は、運命的なものであり、彼女との愛は一生忘れることができない。


極悪家庭教師の溺愛レッスン~悪魔な彼はお隣さん~
恵喜 どうこ
恋愛
「高校合格のお礼をくれない?」
そう言っておねだりしてきたのはお隣の家庭教師のお兄ちゃん。
私よりも10歳上のお兄ちゃんはずっと憧れの人だったんだけど、好きだという告白もないままに男女の関係に発展してしまった私は苦しくて、どうしようもなくて、彼の一挙手一投足にただ振り回されてしまっていた。
葵は私のことを本当はどう思ってるの?
私は葵のことをどう思ってるの?
意地悪なカテキョに翻弄されっぱなし。
こうなったら確かめなくちゃ!
葵の気持ちも、自分の気持ちも!
だけど甘い誘惑が多すぎて――
ちょっぴりスパイスをきかせた大人の男と女子高生のラブストーリーです。

ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる