仲村慶彦の憂鬱な日々 社会人編

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どうやったら卒業できるか

パイセン社員 高橋沙織

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奈央とのデートは、お互いベロンベロンに酔っ払って終了。


翌朝二日酔い…

まさか、サイトで幼馴染みとデートなんて思いもよらなかった。



それにしても…なんて、狭い範囲でしか行動出来ないのかオレは…

と、今さらながら後悔した。



とは言うものの、またサイトで相手を探すのもめんどい。

オレ、彼女出来ないまま一生を終えるのかな…
てことは、童貞で死ぬのか?



いや、それだけは何としも避けたい!

せめて1発!いや、1発と言わず何発でも!

…中学生か、オレは?

性に目覚めて10数年、毎日こんなことばかり考えてる。

全く成長してない証拠だ。
社会人だが、頭の中は、学生の頃と変わらない。

これじゃ、準社会人だ。

でも、これってケッコー重要だと思うんだがな。

どうやったら彼女が出来るんだろうか?

まともに会話が出来ない、声は上ずってしどろもどろになる。

まともに会話出来るのは奈央ぐらいのもんだ。

今の会社に勤めて3年以上経つが、女子社員とまともに会話した記憶がない。

ハァ~…何故、普通に会話出来ないのだろうか?

挨拶すらまともに出来ないし。



挨拶っ、…そうか、挨拶から始めればいいんだな!

よし、挨拶から訓練しよう!

それにしても頭痛い。
飲み過ぎだ、反省しなきゃ。




会社に着いた。

挨拶だ挨拶!
元気よく挨拶だ。

「お、おはようございます…」

何、小せぇ声出してんだ?
もっと元気よくだろ、ヨシヒコ!


今の女子社員誰だ?

まともに名前すら知らない。

こんなんじゃダメだ!


次はもっと大きな声で挨拶しよう!


前を歩く女子社員に挨拶だ。

「ぉ、おはようございます!」


「わぁ、ビックリしたぁ!
仲村君、おはよう。
ん?酒臭ぃ…ゆうべかなり飲んだでしょ?」

後ろを振り向いた女子社員は声の大きさに驚いた。


オレが挨拶した相手は3年パイセンの高橋 沙織(たかはし さおり)
同じ部署の社員だ。


「は、はぁ…すいません、ちょっと旧友と久しぶりに会ったもので…」

「えっ、何?聞こえない。何て言ったの?」



響く!声が響く!うゎ~、頭痛ぇ!

彼女の声はやや高めでよく通る。

それ故に、二日酔いにはキツい。

思わず頭を押さえた。
グワングワンする。

「あ、友達と久しぶりに会ったもんでつい…」

もう一度言い直した。

「二日酔いなんでしょ?社会人なんだから翌日の事考えて飲みなさい、もう学生じゃないんだから」

この人、美人でスタイル良いんだが、一言多いというか、ウゼェ…

野村でさえ、

「あんな女とは付き合うもんじゃねぇぞ。ありゃ気が強すぎて、彼氏なんて出来ねえだろうな」

なんて言うぐらいだから、相当な人物なのは間違いない。

細かい事をあれこれ言うタイプで、一緒にいると疲れる。


美人顔だが、圧が強そうだし、一言言ったら何倍にも返ってきそうな感じだ。

「仲村君、聞いてる?」

「は、はい、すみません」

頭痛ぇ!

アンタの声、かなり響くぞ!


すると、沙織はバッグを開け、錠剤を渡してくれた。

「はい、これ頭痛薬。これ飲んで二日酔い治しなさい!」

だから頭に響くんだよ、アンタの声!

「あ…ありがとうございます」

オレは一礼し、自販機のコーナーでミネラルウォーターを買って薬を飲んだ。

午前中は仕事にならないな… 

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