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忌まわしき過去
裏社会の弁護士
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二日後、興信所から連絡があった。
達也は千尋の会社で経理や営業等の事でレクチャーを受けていた最中だった。
「社長、申し訳ないのですが、急用が出来てすぐにでも行かなければならないのですが…?」
会社では千尋の事を社長と呼んでいる。
親子とは言え、会社では千尋は社長だ。キッチリも線引きをしなければならない。
千尋はそこまでしなくていいと言ったが、公私混同は良くないという事で、社長と呼ぶことにしている。
寧ろ、千尋の方が公私混同している。
「あら、そう。何か用事が出来たの?」
「はい、私用で申し訳ないのですが、すぐにでも出掛けなければならないので」
千尋は耳元で囁いた。
「もしかして、彼女からの連絡?」
「いや、そんなんじゃなくて…」
黒のタイトなスカートタイプのツーピースに25デニールのストッキングという、肉感的なスタイルで達也に身体を擦り寄せた。
「彼女だったら、お母さん嫉妬しちゃうわ…」
「いや、相手は大学の同級生で男です」
千尋は達也の目をジーッと見つめた。
「あの、無理ならいいです、別に…」
達也はしどろもどろになっている。
「ふーん…まぁ、いいわ。急ぎなら仕方ないわね」
「ありがとうございます!」
そう言うと、達也は急いで会社を出た。
途中でタクシーに乗り、不穏な雰囲気の界隈へと向かった。
エレベーターの無い、老朽化した雑居ビルの前で降りた。
日が当たらないせいか、昼間でも中は薄暗い。
踊り場には各階のテナントが放置した空き瓶のケースが散乱している。
足元に気をつけながら三階まで上り、建付けの悪いドアを開けた。
「お待ちしてました」
室内では前回と同じ、強面のスキンヘッドが対応した。
「随分早く見つかったんじゃないか?」
事務所の奥にある、応接室に通され、達也は年季の入ったソファーに腰掛けた。
「ええ、そうなんですよ。ただね、この弁護士少々厄介な人物でして…」
「厄介とは?」
(大丈夫なんだろうか?)
一抹の不安を感じるが、最後まで話を聞いてみよう、と達也は思った。
「ええ、まぁ…かなりブラックな弁護士で、しかも法外な成功報酬を要求してくるんですよ。
ですから、依頼してくる客のほとんどが裏社会の人間です」
ヤクザ相手の弁護士か…
法外な金額って、いくらなんだろうか。
「それで、弁護士としての仕事は?」
「はい。そりゃもう、弁護士としては超一流です。その点は間違いありません」
成る程、だから法外な報酬を要求するとい事か…会ってみよう。
「で、その弁護士の連絡先は?」
「いえ、それがね、連絡先が無いんですよ…」
「…連絡先が無い?じゃあどうやって会えば…?」
男はスキンヘッドの頭をポリポリ掻きながら、メモを達也に渡した。
「ここから車で20分ぐらい行った所に事務所があるんですが、ヤクザ相手だから看板なんて無い。おまけに相談料だけでも、かなりの金額を取られますよ」
それでも行くしか方法は無い。
「調べてくれてありがとう。これは約束の調査費用だ」
達也は懐から少し厚めの茶封筒を渡した。
スキンヘッドはその中身を確認した。
興信所が提示した額よりも、更に上乗せした金額だった。
「えっ、こんなに?」
「いや、こっちも無理を言ったワケだから。とにかく助かったよ、ありがとう」
達也が事務所を出る際、スキンヘッドは合言葉を教えた。
「ここに行ったら、【掃除して欲しい】と言ってください。それが合言葉らしいです」
掃除して欲しい…消して欲しいという意味なのだろうか。
「わかった、ありがとう」
達也は事務所を出た。
先程渡されたメモを頼りに達也は再びタクシーに乗って目的地へと着いた。
(確かこの辺りだと思うんだが…)
周囲を探し回るが、それらしき建物は見当たらない。
この辺りは新築の戸建ては一軒も無く、寂れて異臭が漂う。
住宅街だが、昔の長屋のような一階建てのトタン張りの建物が並んでいる。
一体何処からこの異臭が漂っているんだろうか。
すると前方に二股に別れた道路の角に、三階建ての変形したビルらしき建物を発見した。
そのビルの階段口には住所が記されていた。
(ここだ!)
外壁には無数のクラック(ひび割れ)がある。
勿論エレベーターなどない。
達也は恐る恐る階段を上った。
狭く、踊り場には無数のゴミらしき物が山積みになっている。
二階まで上ると、青の塗装が剥げて錆び付いた扉があった。
この中に例の弁護士がいるのか。
チャイムが無い為、達也はコンコンとノックした。
返事が無い。
おかしいな、と思い、再度ノックをした。
すると中から、「あいよ~、勝手に入ってくれ~」という男の声が聞こえた。
達也はドアノブを回し、中に入った。
薄暗い部屋で窓が無い。
事務所というよりは住居のような間取りだ。
奥の部屋は書斎になっているのか、本棚にはギッシリと分厚い本が並んでおり、その横では、机に座って新聞を読んでいた痩せ型で初老の男性がジロリと見た。
達也はゾクッと背筋に寒さを感じた。
白髪のオールバックに彫りの深い顔立ち。
仕立ての良いブラウンのスリーピーススーツに身を包み、腕には高級ブランドの腕時計が。
禍々しいオーラを見に纏い、鋭い眼光を放つ。
とても弁護士には見えず、裏社会の人間と見間違う程だ。
「おい、そんなとこに突っ立ってねえで入ったらどうだ」
しゃがれた声で玄関で立ち尽くしている達也に声を掛けた。
靴を脱ぎ、男が座っている机の前で達也は今まで経験したことの無い、不気味さを感じた。
「おぅ、なんだ若いの。用があんだろ?」
男は達也に目もくれず、新聞に目を通していた。
「え、はい。あの弁護士さんは…」
眼の前にいる男が弁護士だとは分かっていたが、念のため聞いてみた。
「他に誰がいるんだ。ここにはオレしかいねぇんだよ」
ぶっきらぼうな口調で愛想も無い。
仕立ての良いスリーピースの黒いスーツを着こなしているが、弁護士のバッチは付けていない。
怯みながらも、スキンヘッドの男から聞かされた例の合言葉を言った。
「あ、あの、掃除をお願いしたいのですが…」
新聞を読んでいた弁護士が達也の顔を訝しげに見た。まるで突き刺すかのような視線だった。
「ほう、誰から聞いてきた?そこら辺のヤクザにでも聞いたのか」
この鋭い眼光の前でウソは付けられない。
裏社会での危険な案件を数多く経験した弁護士に対して、達也のような未成年が太刀打ち出来る相手ではない。
異様なオーラを放っている。
「あ、あの、興信所の人から聞きました。で、ここを訪ねるといいと言われて…」
「…あー、この2、3日の間、ここら辺をウロウロしていた坊主頭のヤツか。あの男は探偵だったのか」
興信所とは言ったが、どんな格好の人物までは言ってない。
それなのに、この男はズバリ当てた…
「で、何の用だ?」
弁護士は立ち上がり、達也にパイプ椅子を差し出した。
「突っ立ってちゃ話しになんねーだろ、座れや」
ホントに弁護士なのか?もしかしたらヤクザなのでは?
達也は座り、話を始めた。
「実は、知り合いの女性がヤミ金から金を借りて…その利息が膨れ上がり、返せなくなったので、ソープに売り飛ばされました。
その女性を助けたいのですが、一体いくら借りて利息もどのくらいあるのか分からなくて…」
「なんだ、お前さんカタギか?」
「は、はぁ」
「オレはてっきり、ヤクザの事務所に出入りしている使いっ走りかと思ったじゃねえか!」
弁護士は達也の目をじっと見た。
目を逸らしたいが、逸らせたらマズイような気がした。
達也は怯えながらも目を逸らさずに弁護士の目を見つめた。
「で、お前さん金はあるのか?」
「あ、はい。とりあえずいくら渡せばいいのか分かりませんが、1000万用意してあります。この金で店側とすんなり和解して女性を救って欲しいのです」
「ほう…随分金持ちじゃねぇか、そんなに金があるならオレんとこに来ないでその金ポンと渡しゃ済む話だろ」
「そうしたいのはヤマヤマですが、何せ相手はヤミ金とも繋がってる関係で…オレなんかじゃ上手く丸め込まれて救える自信がないんです。ですからお力を貸してもらえないでしょうか?」
達也は訴えるように弁護士に頼んだ。
「で、向こうに1000万、オレにはいくら出してくれんだ?」
「…500万あります。これでも足りないでしょうか?」
弁護士は机の引き出しから葉巻を取り出し、火を点け煙を燻らせた。
「気に入らねえな」
「えっ、足りませんか?ではいくらだったら…」
「逆だ、逆!オレが1000万で向こうには500万だ。どうせ借りた額なんて大したもんじゃないだろ。むしろ500万でも多い程だ」
弁護士は成功報酬として、店側に用意した1000万を要求し、500万で店の人間と話をしてやるという事らしい。
「わ、分かりました。では金は用意します」
「おい、お前いくつだ?」
「え、はい。つい最近19になったばかりです」
「随分若いのに金あるな。で、その女自由にして何がしてぇんだ?」
達也は弁護士の言葉を理解出来なかった。
「何と言いますと?」
「おめぇ、その女にゃ惚れてねえだろ。なのにそんな金まで出して抜け出そうとしてるってのは何か企んでんだろ?その目は野心に満ちた目だ」
達也は弁護士に全て見透かされていた。
やっぱりこの人物の前ではウソはつけない、そう思い、達也の野望を弁護士に話した。
達也は千尋の会社で経理や営業等の事でレクチャーを受けていた最中だった。
「社長、申し訳ないのですが、急用が出来てすぐにでも行かなければならないのですが…?」
会社では千尋の事を社長と呼んでいる。
親子とは言え、会社では千尋は社長だ。キッチリも線引きをしなければならない。
千尋はそこまでしなくていいと言ったが、公私混同は良くないという事で、社長と呼ぶことにしている。
寧ろ、千尋の方が公私混同している。
「あら、そう。何か用事が出来たの?」
「はい、私用で申し訳ないのですが、すぐにでも出掛けなければならないので」
千尋は耳元で囁いた。
「もしかして、彼女からの連絡?」
「いや、そんなんじゃなくて…」
黒のタイトなスカートタイプのツーピースに25デニールのストッキングという、肉感的なスタイルで達也に身体を擦り寄せた。
「彼女だったら、お母さん嫉妬しちゃうわ…」
「いや、相手は大学の同級生で男です」
千尋は達也の目をジーッと見つめた。
「あの、無理ならいいです、別に…」
達也はしどろもどろになっている。
「ふーん…まぁ、いいわ。急ぎなら仕方ないわね」
「ありがとうございます!」
そう言うと、達也は急いで会社を出た。
途中でタクシーに乗り、不穏な雰囲気の界隈へと向かった。
エレベーターの無い、老朽化した雑居ビルの前で降りた。
日が当たらないせいか、昼間でも中は薄暗い。
踊り場には各階のテナントが放置した空き瓶のケースが散乱している。
足元に気をつけながら三階まで上り、建付けの悪いドアを開けた。
「お待ちしてました」
室内では前回と同じ、強面のスキンヘッドが対応した。
「随分早く見つかったんじゃないか?」
事務所の奥にある、応接室に通され、達也は年季の入ったソファーに腰掛けた。
「ええ、そうなんですよ。ただね、この弁護士少々厄介な人物でして…」
「厄介とは?」
(大丈夫なんだろうか?)
一抹の不安を感じるが、最後まで話を聞いてみよう、と達也は思った。
「ええ、まぁ…かなりブラックな弁護士で、しかも法外な成功報酬を要求してくるんですよ。
ですから、依頼してくる客のほとんどが裏社会の人間です」
ヤクザ相手の弁護士か…
法外な金額って、いくらなんだろうか。
「それで、弁護士としての仕事は?」
「はい。そりゃもう、弁護士としては超一流です。その点は間違いありません」
成る程、だから法外な報酬を要求するとい事か…会ってみよう。
「で、その弁護士の連絡先は?」
「いえ、それがね、連絡先が無いんですよ…」
「…連絡先が無い?じゃあどうやって会えば…?」
男はスキンヘッドの頭をポリポリ掻きながら、メモを達也に渡した。
「ここから車で20分ぐらい行った所に事務所があるんですが、ヤクザ相手だから看板なんて無い。おまけに相談料だけでも、かなりの金額を取られますよ」
それでも行くしか方法は無い。
「調べてくれてありがとう。これは約束の調査費用だ」
達也は懐から少し厚めの茶封筒を渡した。
スキンヘッドはその中身を確認した。
興信所が提示した額よりも、更に上乗せした金額だった。
「えっ、こんなに?」
「いや、こっちも無理を言ったワケだから。とにかく助かったよ、ありがとう」
達也が事務所を出る際、スキンヘッドは合言葉を教えた。
「ここに行ったら、【掃除して欲しい】と言ってください。それが合言葉らしいです」
掃除して欲しい…消して欲しいという意味なのだろうか。
「わかった、ありがとう」
達也は事務所を出た。
先程渡されたメモを頼りに達也は再びタクシーに乗って目的地へと着いた。
(確かこの辺りだと思うんだが…)
周囲を探し回るが、それらしき建物は見当たらない。
この辺りは新築の戸建ては一軒も無く、寂れて異臭が漂う。
住宅街だが、昔の長屋のような一階建てのトタン張りの建物が並んでいる。
一体何処からこの異臭が漂っているんだろうか。
すると前方に二股に別れた道路の角に、三階建ての変形したビルらしき建物を発見した。
そのビルの階段口には住所が記されていた。
(ここだ!)
外壁には無数のクラック(ひび割れ)がある。
勿論エレベーターなどない。
達也は恐る恐る階段を上った。
狭く、踊り場には無数のゴミらしき物が山積みになっている。
二階まで上ると、青の塗装が剥げて錆び付いた扉があった。
この中に例の弁護士がいるのか。
チャイムが無い為、達也はコンコンとノックした。
返事が無い。
おかしいな、と思い、再度ノックをした。
すると中から、「あいよ~、勝手に入ってくれ~」という男の声が聞こえた。
達也はドアノブを回し、中に入った。
薄暗い部屋で窓が無い。
事務所というよりは住居のような間取りだ。
奥の部屋は書斎になっているのか、本棚にはギッシリと分厚い本が並んでおり、その横では、机に座って新聞を読んでいた痩せ型で初老の男性がジロリと見た。
達也はゾクッと背筋に寒さを感じた。
白髪のオールバックに彫りの深い顔立ち。
仕立ての良いブラウンのスリーピーススーツに身を包み、腕には高級ブランドの腕時計が。
禍々しいオーラを見に纏い、鋭い眼光を放つ。
とても弁護士には見えず、裏社会の人間と見間違う程だ。
「おい、そんなとこに突っ立ってねえで入ったらどうだ」
しゃがれた声で玄関で立ち尽くしている達也に声を掛けた。
靴を脱ぎ、男が座っている机の前で達也は今まで経験したことの無い、不気味さを感じた。
「おぅ、なんだ若いの。用があんだろ?」
男は達也に目もくれず、新聞に目を通していた。
「え、はい。あの弁護士さんは…」
眼の前にいる男が弁護士だとは分かっていたが、念のため聞いてみた。
「他に誰がいるんだ。ここにはオレしかいねぇんだよ」
ぶっきらぼうな口調で愛想も無い。
仕立ての良いスリーピースの黒いスーツを着こなしているが、弁護士のバッチは付けていない。
怯みながらも、スキンヘッドの男から聞かされた例の合言葉を言った。
「あ、あの、掃除をお願いしたいのですが…」
新聞を読んでいた弁護士が達也の顔を訝しげに見た。まるで突き刺すかのような視線だった。
「ほう、誰から聞いてきた?そこら辺のヤクザにでも聞いたのか」
この鋭い眼光の前でウソは付けられない。
裏社会での危険な案件を数多く経験した弁護士に対して、達也のような未成年が太刀打ち出来る相手ではない。
異様なオーラを放っている。
「あ、あの、興信所の人から聞きました。で、ここを訪ねるといいと言われて…」
「…あー、この2、3日の間、ここら辺をウロウロしていた坊主頭のヤツか。あの男は探偵だったのか」
興信所とは言ったが、どんな格好の人物までは言ってない。
それなのに、この男はズバリ当てた…
「で、何の用だ?」
弁護士は立ち上がり、達也にパイプ椅子を差し出した。
「突っ立ってちゃ話しになんねーだろ、座れや」
ホントに弁護士なのか?もしかしたらヤクザなのでは?
達也は座り、話を始めた。
「実は、知り合いの女性がヤミ金から金を借りて…その利息が膨れ上がり、返せなくなったので、ソープに売り飛ばされました。
その女性を助けたいのですが、一体いくら借りて利息もどのくらいあるのか分からなくて…」
「なんだ、お前さんカタギか?」
「は、はぁ」
「オレはてっきり、ヤクザの事務所に出入りしている使いっ走りかと思ったじゃねえか!」
弁護士は達也の目をじっと見た。
目を逸らしたいが、逸らせたらマズイような気がした。
達也は怯えながらも目を逸らさずに弁護士の目を見つめた。
「で、お前さん金はあるのか?」
「あ、はい。とりあえずいくら渡せばいいのか分かりませんが、1000万用意してあります。この金で店側とすんなり和解して女性を救って欲しいのです」
「ほう…随分金持ちじゃねぇか、そんなに金があるならオレんとこに来ないでその金ポンと渡しゃ済む話だろ」
「そうしたいのはヤマヤマですが、何せ相手はヤミ金とも繋がってる関係で…オレなんかじゃ上手く丸め込まれて救える自信がないんです。ですからお力を貸してもらえないでしょうか?」
達也は訴えるように弁護士に頼んだ。
「で、向こうに1000万、オレにはいくら出してくれんだ?」
「…500万あります。これでも足りないでしょうか?」
弁護士は机の引き出しから葉巻を取り出し、火を点け煙を燻らせた。
「気に入らねえな」
「えっ、足りませんか?ではいくらだったら…」
「逆だ、逆!オレが1000万で向こうには500万だ。どうせ借りた額なんて大したもんじゃないだろ。むしろ500万でも多い程だ」
弁護士は成功報酬として、店側に用意した1000万を要求し、500万で店の人間と話をしてやるという事らしい。
「わ、分かりました。では金は用意します」
「おい、お前いくつだ?」
「え、はい。つい最近19になったばかりです」
「随分若いのに金あるな。で、その女自由にして何がしてぇんだ?」
達也は弁護士の言葉を理解出来なかった。
「何と言いますと?」
「おめぇ、その女にゃ惚れてねえだろ。なのにそんな金まで出して抜け出そうとしてるってのは何か企んでんだろ?その目は野心に満ちた目だ」
達也は弁護士に全て見透かされていた。
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