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交流戦真っ只中
破壊なくして創造無し!
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一軍半のメンバーにフルボッコにされたウォーリアーズ。
当然ながら、その醜態にスタンドのファンは罵声を浴びせる。
『テメーら、今すぐ二軍に行け!』
『控えの連中に敗けてんじゃねぇよ!』
『プロ失格だ!』
罵声と同時にメガフォンやペットボトル等がグラウンドに投げ込まれる。
しまいには警備員までが動員して騒ぎを沈静化させるという不祥事にまで発展。
それでも丹生監督は記者団に対し沈黙を貫く。
ナインはナインで、自分以外は信用出来ないと頑なに心を閉ざす。
ウォーリアーズを批判するOBや評論家も、今回ばかりは呆れてコメントを発しない。
そして3戦目、Glanzは2戦同様控えのメンバーをスタメンに起用。
先発は、Glanzがセットアッパーのゴールドバーグ、ウォーリアーズは右の内田。
ススキノドームの客入りは、愛想をつかしたファンがSNSで入場するのを止めようと拡散したせいで、観客は1000人にも満たない。
「こんなに少ない観客の前で試合すんのは、現役の頃でも無かったぞ」
「よぉ、中ちゃん。これなら、今日の采配はコイツに任せて先に帰ろうぜ」
榊はひろしに丸投げして帰ろうとしている。
「本来ならば、こんな事しちゃいけないんだろが…まぁ、いいっか!」
と中田も便乗してベンチから姿を消した。
「私わかります(^-^)」
この試合、ひろしが独断で采配をする事となった。
とは言え、ひろしだけじゃ心許ないので、バッテリーマネージャーの勅使川原がサポートする。
「アイツら、サッサと帰りやがって…
オレも5回が終わったら帰ろっと。
おい、茶坊主!後はオマエがやれよ!敗けたら形変えてやるからな!」
ドスの効いた声でひろしを脅す。
「大丈夫ですち!」
そんな中、試合はスタート。
ウォーリアーズの内田はスピードこそ無いものの、コーナーに集める制球力でGlanz打線を0に抑える。
Glanzのゴールドバーグは威力のある直球と大きく曲がるスライダー、所謂スイーパーを組み合わせたピッチングでウォーリアーズをノーヒットに抑える。
そして5回の表、Glanzはこの日5番に入った小津が内田のストレートを狙い打ちし、レフトスタンドへ先制の第2号ソロを放つ。
Glanzはゴールドバーグを2回で降板させ、2番手冴島、3番手篁、4番手桐生、最終回は東山に代わって皐月が緩急自在のピッチングで抑え、0対1で1点を守り切り勝利。
控えのメンバー相手に連敗したウォーリアーズナイン。
この時ばかりはさすがに意気消沈となる。
試合後、丹生監督は緊急ミーティングを開く。
その内容は、主力選手の無期限二軍降格という厳しいペナルティだった。
そろそろ改革の時だ、と丹生監督はようやく重い腰を上げた。
「破壊なくして創造無し!オマエらがチームプレーというのを理解しない限り、一軍に上がる事は無いと思え!」
とナインを一喝した。
丹生監督は悪い芽を全て摘み取り、新たに種を蒔いて新生ウォーリアーズを作り上げるつもりだ。
そしてGlanzは札幌を後にし、第2本拠地の横浜へ戻って、球界の盟主KINGDOMとの3連戦をスタートさせる。
当然ながら、その醜態にスタンドのファンは罵声を浴びせる。
『テメーら、今すぐ二軍に行け!』
『控えの連中に敗けてんじゃねぇよ!』
『プロ失格だ!』
罵声と同時にメガフォンやペットボトル等がグラウンドに投げ込まれる。
しまいには警備員までが動員して騒ぎを沈静化させるという不祥事にまで発展。
それでも丹生監督は記者団に対し沈黙を貫く。
ナインはナインで、自分以外は信用出来ないと頑なに心を閉ざす。
ウォーリアーズを批判するOBや評論家も、今回ばかりは呆れてコメントを発しない。
そして3戦目、Glanzは2戦同様控えのメンバーをスタメンに起用。
先発は、Glanzがセットアッパーのゴールドバーグ、ウォーリアーズは右の内田。
ススキノドームの客入りは、愛想をつかしたファンがSNSで入場するのを止めようと拡散したせいで、観客は1000人にも満たない。
「こんなに少ない観客の前で試合すんのは、現役の頃でも無かったぞ」
「よぉ、中ちゃん。これなら、今日の采配はコイツに任せて先に帰ろうぜ」
榊はひろしに丸投げして帰ろうとしている。
「本来ならば、こんな事しちゃいけないんだろが…まぁ、いいっか!」
と中田も便乗してベンチから姿を消した。
「私わかります(^-^)」
この試合、ひろしが独断で采配をする事となった。
とは言え、ひろしだけじゃ心許ないので、バッテリーマネージャーの勅使川原がサポートする。
「アイツら、サッサと帰りやがって…
オレも5回が終わったら帰ろっと。
おい、茶坊主!後はオマエがやれよ!敗けたら形変えてやるからな!」
ドスの効いた声でひろしを脅す。
「大丈夫ですち!」
そんな中、試合はスタート。
ウォーリアーズの内田はスピードこそ無いものの、コーナーに集める制球力でGlanz打線を0に抑える。
Glanzのゴールドバーグは威力のある直球と大きく曲がるスライダー、所謂スイーパーを組み合わせたピッチングでウォーリアーズをノーヒットに抑える。
そして5回の表、Glanzはこの日5番に入った小津が内田のストレートを狙い打ちし、レフトスタンドへ先制の第2号ソロを放つ。
Glanzはゴールドバーグを2回で降板させ、2番手冴島、3番手篁、4番手桐生、最終回は東山に代わって皐月が緩急自在のピッチングで抑え、0対1で1点を守り切り勝利。
控えのメンバー相手に連敗したウォーリアーズナイン。
この時ばかりはさすがに意気消沈となる。
試合後、丹生監督は緊急ミーティングを開く。
その内容は、主力選手の無期限二軍降格という厳しいペナルティだった。
そろそろ改革の時だ、と丹生監督はようやく重い腰を上げた。
「破壊なくして創造無し!オマエらがチームプレーというのを理解しない限り、一軍に上がる事は無いと思え!」
とナインを一喝した。
丹生監督は悪い芽を全て摘み取り、新たに種を蒔いて新生ウォーリアーズを作り上げるつもりだ。
そしてGlanzは札幌を後にし、第2本拠地の横浜へ戻って、球界の盟主KINGDOMとの3連戦をスタートさせる。
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