164 / 182
新生Glanz
天才揃い対大エース2
しおりを挟む
徳川が三球三振に倒れツーアウト。
続くは3番の菅原。
Glanzが1番期待を寄せるバッターだ。
鮮やかなブルーのユニフォームに身を包み、背番号3が燦然と輝く。
ここまでの成績は打率.304 本塁打4 打点18 盗塁3 出塁率はリーグトップの.427をマーク。
178cmと決して大きくないが、逆三角形の上半身のお陰で大きく見える。
オマケにユニフォームの着こなしも良く、スラッガーとしての貫禄も兼ね備えている。
昨年天海との対戦は、2打数2安打と菅原が打ち勝っているが、完全復活した今年の天海とは別人と思った方が良い。
「しかしまぁ…こうもバケモノ揃いだと、投げる方はめっちゃシンドいやろな」
流石の天海もGlanzの上位打線には細心の注意を払う。
「けどなぁ…オレの方がプロでメシ食ってる時間が長いんやで。」
長きにわたり、球界のエースとして君臨してきた天海は菅原にプロの厳しさを教えるつもりだ。
(この場面はアイツにリードさせてみよか)
矢幡は天海に任せると合図をする。
「ほぉ~、オレに任せるんかい。
こりゃ、おもろくなるで」
ニヤッと笑みを浮かべた。
「こういう相手に小細工してもおもろない。
勝負するなら、真っ向勝負だ!」
矢幡がやや内よりにミットを構えた。
ノーワインドアップから初球を投げた。
ゴォォォ…と唸りを上げそうな勢いのボールがインコースに決まった。
「ストライクワンっ!」
球速は164 km/hをマーク。
「…速いな」
菅原はボソッと呟く。
だが、その表情は淡々としている。
「余裕で見逃したな」
天海は勝負を楽しんでいる。
今は野球が楽しくて仕方ないといった様子だ。
「久々にワクワクしてくるな、ホンマに」
更にギアをあげる。
2球目、少しスピードを落としたバレットがやや外れボールワン。
3球目は162 km/hのバレット。
菅原はこれを上手くカットする。
「ファール!」
カウントはワンボール ツーストライク。
(遊び球は?)
天海の表情は次も勝負だと言う顔をしている。
(アイツに任せるって決めたんや。アイツの好きにさせなアカン)
矢幡はただミットを構えるだけ。
余計な口出しは無理という事か。
(この球打てるモンなら、打ってみぃ!)
4球目を投げた。
全球バレットだ。
(コースが甘い)
菅原は捕らえたと思った。
「エッ…」
だが、ボールは速度を落とさずに外へ鋭く変化した。
バットが空を切る。
「ストライクアウトっ!」
「曲がった…信じられない」
菅原はスイングしたまま動きが固まる。
「ヨッシャ、これでチェンジや」
天海の投じたボールは、165 km/hのツーシームだった。
軌道は途中まで通常のバレットと変わらないが、ベース手前で生き物の様に外へ動いた。
フォーシームバレットに加え、ツーシームバレットを組み合わせた配球。
「コリャ、難攻不落だなぁ~」
ベンチでは榊がお手上げといった表情だ。
1回の裏、Glanzの攻撃は三者凡退で終了した。
続くは3番の菅原。
Glanzが1番期待を寄せるバッターだ。
鮮やかなブルーのユニフォームに身を包み、背番号3が燦然と輝く。
ここまでの成績は打率.304 本塁打4 打点18 盗塁3 出塁率はリーグトップの.427をマーク。
178cmと決して大きくないが、逆三角形の上半身のお陰で大きく見える。
オマケにユニフォームの着こなしも良く、スラッガーとしての貫禄も兼ね備えている。
昨年天海との対戦は、2打数2安打と菅原が打ち勝っているが、完全復活した今年の天海とは別人と思った方が良い。
「しかしまぁ…こうもバケモノ揃いだと、投げる方はめっちゃシンドいやろな」
流石の天海もGlanzの上位打線には細心の注意を払う。
「けどなぁ…オレの方がプロでメシ食ってる時間が長いんやで。」
長きにわたり、球界のエースとして君臨してきた天海は菅原にプロの厳しさを教えるつもりだ。
(この場面はアイツにリードさせてみよか)
矢幡は天海に任せると合図をする。
「ほぉ~、オレに任せるんかい。
こりゃ、おもろくなるで」
ニヤッと笑みを浮かべた。
「こういう相手に小細工してもおもろない。
勝負するなら、真っ向勝負だ!」
矢幡がやや内よりにミットを構えた。
ノーワインドアップから初球を投げた。
ゴォォォ…と唸りを上げそうな勢いのボールがインコースに決まった。
「ストライクワンっ!」
球速は164 km/hをマーク。
「…速いな」
菅原はボソッと呟く。
だが、その表情は淡々としている。
「余裕で見逃したな」
天海は勝負を楽しんでいる。
今は野球が楽しくて仕方ないといった様子だ。
「久々にワクワクしてくるな、ホンマに」
更にギアをあげる。
2球目、少しスピードを落としたバレットがやや外れボールワン。
3球目は162 km/hのバレット。
菅原はこれを上手くカットする。
「ファール!」
カウントはワンボール ツーストライク。
(遊び球は?)
天海の表情は次も勝負だと言う顔をしている。
(アイツに任せるって決めたんや。アイツの好きにさせなアカン)
矢幡はただミットを構えるだけ。
余計な口出しは無理という事か。
(この球打てるモンなら、打ってみぃ!)
4球目を投げた。
全球バレットだ。
(コースが甘い)
菅原は捕らえたと思った。
「エッ…」
だが、ボールは速度を落とさずに外へ鋭く変化した。
バットが空を切る。
「ストライクアウトっ!」
「曲がった…信じられない」
菅原はスイングしたまま動きが固まる。
「ヨッシャ、これでチェンジや」
天海の投じたボールは、165 km/hのツーシームだった。
軌道は途中まで通常のバレットと変わらないが、ベース手前で生き物の様に外へ動いた。
フォーシームバレットに加え、ツーシームバレットを組み合わせた配球。
「コリャ、難攻不落だなぁ~」
ベンチでは榊がお手上げといった表情だ。
1回の裏、Glanzの攻撃は三者凡退で終了した。
0
お気に入りに追加
1
あなたにおすすめの小説
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?
すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。
翔馬「俺、チャーハン。」
宏斗「俺もー。」
航平「俺、から揚げつけてー。」
優弥「俺はスープ付き。」
みんなガタイがよく、男前。
ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」
慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。
終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。
ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」
保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。
私は子供と一緒に・・・暮らしてる。
ーーーーーーーーーーーーーーーー
翔馬「おいおい嘘だろ?」
宏斗「子供・・・いたんだ・・。」
航平「いくつん時の子だよ・・・・。」
優弥「マジか・・・。」
消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。
太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。
「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」
「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」
※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。
※感想やコメントは受け付けることができません。
メンタルが薄氷なもので・・・すみません。
言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。
楽しんでいただけたら嬉しく思います。
女豹の恩讐『死闘!兄と妹。禁断のシュートマッチ』
コバひろ
大衆娯楽
前作 “雌蛇の罠『異性異種格闘技戦』男と女、宿命のシュートマッチ”
(全20話)の続編。
https://www.alphapolis.co.jp/novel/329235482/129667563/episode/6150211
男子キックボクサーを倒したNOZOMIのその後は?
そんな女子格闘家NOZOMIに敗れ命まで落とした父の仇を討つべく、兄と娘の青春、家族愛。
格闘技を通して、ジェンダーフリー、ジェンダーレスとは?を描きたいと思います。
今日の授業は保健体育
にのみや朱乃
恋愛
(性的描写あり)
僕は家庭教師として、高校三年生のユキの家に行った。
その日はちょうどユキ以外には誰もいなかった。
ユキは勉強したくない、科目を変えようと言う。ユキが提案した科目とは。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる